宅トレ腹筋の王道!クランチの正しいやり方・効果と16種のバリエーションを紹介します!
腹筋トレーニングの王道種目と言えば「クランチ」と言われるほど最もポピュラーな腹筋トレーニング種目の一つです。
自宅などでも手軽にできるため、日々の筋トレメニューとして、腹筋を割りたい・引き締めたい・スマートなお腹を作りたい等々、ボディメイクをしている方の多くが取り入れているトレーニング種目です。
しかし、正確で正しいフォーム動作で行わなければ効果は半減してしまいます。
今回は、そんな「クランチ」のやり方とフォーム・効果的に効かせるためのコツから、バリエーションの紹介など、クランチについて解説していきます!
この記事の目次
クランチの概要と効果
クランチは、腹筋を鍛えるトレーニング種目の中でも、王道とされている基本的な種目の一つです。
床に対し仰向けで寝て、上半身を丸めるように起き上がる動作「体幹屈曲動作」で腹筋を鍛えていくトレーニング種目。
体幹屈曲動作の主動筋となる「腹直筋」は、皆さんのご想像される「腹筋」を指します。この腹筋と呼ばれる部分を集中的に鍛えていきます。
腹直筋とは、縦に長いシックスパックの腹筋を想像していただければわかりやすいと思います。
しかし、このクランチは、腰を床につけたまま動作をするため、縦に長い腹直筋の中でも、特に上部に刺激が集中しやすい種目です。
また、クランチの動作には、メインターゲットである腹直筋の他にも、サブターゲットとして腹斜筋も関与するため、同時に鍛えていきことになります。
クランチは、専用のトレーニング器具などを一切必要としないため、畳1畳分ほどのスペースさえあれば、どこでも気軽に始めることが可能です。
クランチは、腹筋の筋力が弱い人でも簡単に取り組むことができるのも魅力の一つ。他の強度が高い腹筋トレーンニング種目を行うための基盤となる筋力を鍛えていくことができるというのも、このクランチが多くの人に取り組まれている理由の一つです。
クランチは「体幹屈曲動作」のみを行うため、単一の関節を含む、単関節運動種目(アイソレーション種目)に分類されます。
クランチで鍛えることのできる部位
クランチで鍛えられる部位をここで、理解することで、より効果的に、より効率的なトレーニングをしていきましょう。
腹直筋(腹筋)
腹直筋は、皆さんが想像する「腹筋」の部分で、お腹のど真ん中に縦に付いている筋肉です。
シックスパックそのものである6つのブロックだけでなく、ヘソの下から股下までの長い三角形の部分も腹直筋になります。
腹直筋の働きは、寝ている状態から起き上がるときなどに使われ、働くと体がお辞儀をするように曲がっていきます。正確には、脊柱の一個一個が前傾していくことで、曲がっていきます。これを体幹の屈曲と言います。
これが腹直筋を働かせた時の働きです。
腹斜筋(腹筋側面)
腹斜筋とは、「腹直筋」「腹横筋」と共に腹筋を形成している筋肉で、お腹の横にあたる筋肉を指します。腹斜筋はさらに2種類に分けられ、「外腹斜筋」・「内腹斜筋」の二つの筋肉が腹壁を作っています。横腹にコルセットのように巻き付き、体幹を安定させたり、排便を助ける働きを担っているのが内外腹斜筋です。
また、腹斜筋を鍛えることでくびれができ、メリハリのある身体に仕上げてくれます。このくびれが、かっこいいシックスパックを作る大きな要素となっているわけです。
腹横筋
腹横筋はお腹を覆うように、囲むようにして広がっている筋肉です。腹筋の中でも一番体の深部に近いところにある筋肉でインナーマッスルの1つです。
腹横筋は主にお腹をへこませるときに作用する筋肉で、クランチをするときも呼吸に合わせてお腹をしっかりとへこませるようにしましょう。
腹横筋はお腹を囲むようにして広がっているので、この腹横筋を鍛えることでウエストを引き締めることができます。
クランチのやり方・コツ
- マットなどを引いた床に仰向けの状態で寝ます
- 両膝は曲げておきましょう
- 手は耳の後ろのあたりか、後頭部のあたりに当てておきましょう
- 首は軽く曲げて、床から浮かせた状態にします
- 両脚は床から浮かせたり、椅子の上に置いて動作してもOK
- 腹筋の力を意識して、上半身を起こしていきます
- 床から肩甲骨が浮くところまでを目安に上半身を起こしていきます
- 上半身を丸め込むように、腹筋を縦に押しつぶすようなイメージで起こしていきましょう
- この時、息はすべて吐き切ることを意識しましょう
- その後、元のポジションに戻ります
- 上記の動作を繰り返し行います
クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹直筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- 腹直筋は、肺の膨らみの影響を受けるため、腹直筋しっかりと収縮しきるには、息を吐き切って上半身を起こすことが大切です。
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 上半身を起こし終えたら、1~2秒静止してから体を戻すことで、より効果的な負荷を加えることが可能です。
クランチをさらに効かせるバリエーション16種類
ダンベル・クランチ
ダンベルを胸の上あたりで保持し、クランチの動作を行うことで、より大きな負荷が生じるため腹直筋をより高強度に鍛えていくことが出来るクランチのバリエーションの一つです。
もし、ダンベルがない場合は、プレートウェイトを使用して行うことも可能です。
通常のクランチでの負荷に慣れてしまった方に、おすすめな中級者向けのクランチ種目です。
【ダンベル・クランチのやり方とフォーム】
- マットなどを引いた床に仰向けの状態で寝ます
- 両膝は曲げておきましょう
- 両手でダンベル一つを持ち、胸の上あたりで保持しますは耳の後ろのあたりか、後頭部のあたりに当てておきましょう
- 首は軽く曲げて、床から浮かせた状態にします
- 両脚は床から浮かせたり、椅子の上に置いて動作してもOK
- 腹筋の力を意識して、上半身を起こしていきます
- 床から肩甲骨が浮くところまでを目安に上半身を起こしていきます
- 上半身を丸め込むように、腹筋を縦に押しつぶすようなイメージで起こしていきましょう
- この時、息はすべて吐き切ることを意識しましょう
- その後、元のポジションに戻ります
- 上記の動作を繰り返し行います
クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹直筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- 腹直筋は、肺の膨らみの影響を受けるため、腹直筋しっかりと収縮しきるには、息を吐き切って上半身を起こすことが大切です。
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 上半身を起こし終えたら、1~2秒静止してから体を戻すことで、より効果的な負荷を加えることが可能です。
サイド・クランチ
サイド・クランチは、体全体を横にした状態で行うことで、「腹斜筋」への負荷を高めたクランチのバリエーションの一つです。
くびれたお腹を作るのに最適な種目と言えます。もちろん、腹直筋も関与するため、同時に鍛えていくことになります。
【サイド・クランチのやり方とフォーム】
- マットなどを引いた床に、体の半身をつける形で横の状態で寝ます
- 床についている方の脚を曲げ、床についていない方の脚は伸ばし気味にしておきます
- 上側の手は、耳の後ろのあたりか、後頭部のあたりに当てておきましょう
- 首は軽く曲げて、床から浮かせた状態にします
- 床についていない側の腹筋の力を意識して、上半身を起こしていきます
- 上側の肘が、お腹に刺さるイメージで上半身を起こしていきましょう
- 上半身を丸め込むように、腹筋を縦に押しつぶすようなイメージで起こしていきましょう
- この時、息はすべて吐き切ることを意識しましょう
- その後、元のポジションに戻ります
- 上記の動作を繰り返し行います
サイド・クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹斜筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- 腹直筋は、肺の膨らみの影響を受けるため、腹直筋しっかりと収縮しきるには、息を吐き切って上半身を起こすことが大切です。
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 上半身を起こし終えたら、1~2秒静止してから体を戻すことで、より効果的な負荷を加えることが可能です。
ボール・クランチ
ボール・クランチは、バランスボールを使用して行うクランチのバリエーションの一つです。
床の上のように安定した場所で行うのではなく、バランスボールを使用することで、あえて不安定な状態を作り出し、より体幹・バランス力を鍛えることが出来るクランチ種目です。
【ボール・クランチのやり方とフォーム】
- バランスボールの上に仰向けの状態で寝ます
- 両膝は曲げておきましょう
- 手は耳の後ろのあたりか、後頭部のあたりに当てておきましょう
- 首は軽く曲げて、床から浮かせた状態にします
- 両脚は曲げて床にしっかりと踏み込み、体全体を安定させます
- 腹筋の力を意識して、上半身を起こしていきます
- 床から肩甲骨が浮くところまでを目安に上半身を起こしていきます
- 上半身を丸め込むように、腹筋を縦に押しつぶすようなイメージで起こしていきましょう
- この時、息はすべて吐き切ることを意識しましょう
- その後、元のポジションに戻ります
- 上記の動作を繰り返し行います
ボール・クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹直筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- 腹直筋は、肺の膨らみの影響を受けるため、腹直筋しっかりと収縮しきるには、息を吐き切って上半身を起こすことが大切です。
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 上半身を起こし終えたら、1~2秒静止してから体を戻すことで、より効果的な負荷を加えることが可能です。
サイドプランク・クランチ
サイドプランク・クランチは、サイドプランクの姿勢のまま、ひねる動作を加えることで、より腹斜筋への負荷を高めたクランチのバリエーションの一つです。
腹筋だけではなく、体幹や体全体を使う種目になるため、体幹力やバランス力、体全体をバランスよく鍛えたいという方におすすめな種目です。
【サイドプランク・クランチのやり方とフォーム】
- マットなどを引いた床に、体の半身をつける形で横の状態で寝ます
- 下にある腕の肘を肩の真下に来るように立て、腰を浮かせます
- 頭からかかとまでが一直線になるように意識しましょう
- この姿勢のまま維持します
- 上側の腕の肘を床に向かってひねるようにして下げていきます
- この時、息はすべて吐き切ることを意識しましょう
- 床につく前で止め、元の位置に戻ります
- 上記の動作を繰り返し行います
サイドプランク・クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹斜筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- 腹直筋は、肺の膨らみの影響を受けるため、腹直筋しっかりと収縮しきるには、息を吐き切って上半身をひねることが大切です。
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 上側の肘を床付近におろし、1~2秒静止してから体を戻すことで、より効果的な負荷を加えることが可能です。
V字・クランチ
https://www.youtube.com/watch?v=PaUFgPzzE-o
V字・クランチは、両脚と両腕をバンザイをするように伸ばし切った状態のまま、腰から折り曲げるようにして動作して行うクランチのバリエーションの一つです。
クランチ種目の中でも比較的難易度が高いため、初めは練習が必要です。しかし、その分効果は他のクランチ種目と比べると非常に高いので、おすすめなクランチ種目です。
【V字・クランチのやり方とフォーム】
- マットなどを引いた床に仰向けの状態で寝ます
- 両脚と両腕は伸ばし切ったままの状態を維持します
- 息をゆっくりと吐きながら、上半身を起こす動作と、両脚を起こす動作を同時に行います
- V字になるように意識しましょう
- つま先に両手が触れるくらいまで起き上がります
- この時、息は吐き切ることを意識しましょう
- 息を吸いながらゆっくりと元のポジションに戻ります
- 上記の動作を繰り返します
V字・クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹斜筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- 腹直筋は、肺の膨らみの影響を受けるため、腹直筋しっかりと収縮しきるには、息を吐き切って上半身をひねることが大切です。
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 上側の肘を床付近におろし、1~2秒静止してから体を戻すことで、より効果的な負荷を加えることが可能です。
バイシクル・クランチ
バイシクル・クランチは、クランチ種目の中でも一番効果が高いとされているクランチのバリエーションの一つです。
上半身をクランチのように起こした状態のまま、自転車のように漕ぐような動作を繰り返すことで、腹直筋・腹斜筋を同時に効果的に鍛えていくことのできる非常に効果の範囲が広いクランチ種目です。
【バイシクル・クランチのやり方とフォーム】
- マットなどを引いた床に仰向けの状態で寝ます
- 両膝は曲げておきましょう
- 手は耳の後ろのあたりか、後頭部のあたりに当てておきましょう
- 首は軽く曲げて、床から浮かせた状態にします
- 両脚は床から浮かせ、腹筋の力を意識して、上半身を起こしていきます
- この姿勢を維持したまま、自転車を漕ぐように、両脚を回転させます
- この時、呼吸は自然に行いましょう
- 上記の動作を繰り返し行います
バイシクル・クランチの効果的な秒数の目安は、45~60秒。腹直筋・腹斜筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 両脚は大きく動かすように意識しましょう。小さく動かしてしまうと、それだけ効果を小さくなります。
- お腹はひねるように両肘も左右に動かすとより効果的です。
ケーブル・クランチ
ケーブル・クランチは、ケーブルマシンを使用して負荷を高め、より腹筋への効果を高めたクランチのバリエーションの一つです。
ケーブルマシンは、フリーウェイトや軌道が固定されているマシン系種目と異なる、フリーウェイトとマシンをミックスしたようなトレーニングマシンです。
このマシンの特徴は、ケーブルを支えているプーリーの角度や高さを変えることで、重力の関係により負荷が抜けてしまうフリーウェイトのデメリットを解消することができる点にあります。
ケーブル・クランチは、上半身をボトムポジションに戻しても負荷が抜けづらく、ケーブルマシンはマシン種目のように軌道が100%固定されているわけではないため、フリーウェイトとマシンのいい面だけを抜き取ったような効果的なトレーニングが可能になります。
【ケーブル・クランチのやり方とフォーム】
- ケーブルマシンにロープをつけ、プーリーを一番上に設定します
- ロープを両手で握り、ケーブルマシンの前で膝立ちします
- ロープを握った両手は後頭部のあたりで固定しておきます
- 腹直筋の力を意識して、上半身を丸め込んでいきます
- この時、息を吐きながら行いましょう
- 上記の動作を繰り返し行います
ケーブル・クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹斜筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- 腹直筋は、肺の膨らみの影響を受けるため、腹直筋しっかりと収縮しきるには、息を吐き切ることが大切です。
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 丸め込んだ位置で1~2秒静止してから体を戻すことで、より効果的な負荷を加えることが可能です。
ツイスト・クランチ
ツイスト・クランチは、上半身を左右にひねるように起き上がる動作を行うことで、より腹斜筋への負荷を高めたクランチのバリエーションの一つです。
バイシクル・クランチと少し似ていますが、このツイスト・クランチは腹直筋の上部と腹斜筋に特化したクランチ種目になります。
【ツイスト・クランチのやり方とフォーム】
- マットなどを引いた床に仰向けの状態で寝ます
- 両膝は曲げておきましょう
- 手は耳の後ろのあたりか、後頭部のあたりに当てておきましょう
- 首は軽く曲げて、床から浮かせた状態にします
- 両脚は床から浮かせたり、椅子の上に置いて動作してもOK
- 腹筋の力を意識して、上半身を起こしていきます
- おへそをのぞき込むように上体を丸め、ひねりながら肘が対角の膝に近づくように動作します
- 上半身を丸め込むように、腹筋を縦に押しつぶすようなイメージで起こしていきましょう
- この時、息はすべて吐き切ることを意識しましょう
- ゆっくりと元に戻し、左右交互に行う
- 上記の動作を繰り返し行います
ツイスト・クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹直筋・腹斜筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- 大きく動かすように意識しましょう。小さく動かしてしまうと、それだけ効果を小さくなります。
- お腹はひねるように両肘も左右に動かすとより効果的です。
アブドミナルマシン・クランチ
アブドミナルマシン・クランチは、軌道が固定されているマシンを使用して行うクランチのバリエーションの一つです。
マシン系種目は軌道が固定されているので、フリーウェイトトレーニングと比べると難易度が低いです。そのため初心者の方にもおすすめな種目です。
クランチでフォームが安定しない方、効果的に負荷をかけられない方にアブドミナルマシン・クランチはおすすめの種目です。
まずマシンを使ったクランチで、軌道と効かせ方を練習してから、フリー動作のクランチに移行するといいでしょう。
また、正しい軌道で動作できるように設計されているため、怪我のリスクが低く、安全で効果的なトレーニングが可能になります。
【アブドミナルマシン・クランチのやり方とフォーム】
- シートに座ります。
- パッドを握り、大きく息を吸いましょう。
- 息を吐きながら上半身を丸めてください。
- 息を吸いながらゆっくりと戻りましょう。
- 上記の動作を繰り返します
アブドミナルマシン・クランチの効果的な回数の目安は、10~15回。腹直筋・腹斜筋への負荷を感じながら行ってみてください。
効果的に効かせるコツ
- ゆっくりと動作することで、効果の高い負荷を与えることができます。
- クランチ動作では呼吸が大変重要です。呼吸のタイミングを確認しましょう。
クランチでは「呼吸」が一番大切!
クランチでは、やり方以上に呼吸の仕方が非常に重要です。腹筋という筋肉は、腕や脚の筋肉とは異なり、内部に臓器が入っています。
そのため、上体を起こす動作の際は、しっかりと息を吐き切ることで、肺がしぼみ、腹直筋を収縮しきることができるので効果を最大化させることに繋がります。
クランチの効果を高めるポイント
マッスルコントロールを意識
マッスルコントロールとは、筋肉の出力によりウェイトを扱い制御するという意味です。すべての種目に共通することですが、ウェイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウェイトを扱っている意味がなくなってしまいます。
例えば、ウェイトを使用して行うクランチでは、下す際に力を抜いて勢いよくおろしてしまうと、20kgのダンベルでもおろす瞬間には実際に筋肉に負荷として乗っている、ウェイトの重量は5kgだったり、ゼロになっている可能性があります。
つまり負荷が入っている瞬間と入っていない瞬間があり、負荷が入っている瞬間でもその負荷はウェイトの数字より軽い場合があるということになります。これは非常に効率の悪い、質の低い効果的ではないクランチということになります。
おろす際も力を抜かず、筋肉にウェイトの数字通りの負荷を乗せたままおろす意識を持つ必要があります。これがマッスルコントロールです。
マッスルマインドコネクション
マッスルマインドコネクションとは、「筋肉と脳神経のつながり」です。
なかやまきんに君の筋肉ルーレットのように、大胸筋をピクッピクッと動かすのを想像するとわかりやすいかと思います。
彼は筋肉を自由自在に操ることが出来るからこそ、あの芸ができるのです。
筋肉を自在に操ることが出来るということは、筋トレでメインターゲットを効率的に効かせることが出来るということです。
“負荷を感じる”というのもこのマッスルマインドコネクションでは重要です。
トレーニング中にメインターゲットの部位に対し、負荷を感じながら動作させることで、効かせるべき部位だけに効かせることができます。
体をおろすときはゆっくりとおろす(ネガティブ動作)
筋肉への負荷が入る瞬間というのは「ポジティブ動作、力を入れてウェイトを挙げていくコンセントリック動作時」と、「ネガティブ動作、力を抑えてウェイトをおろしていくエキセントリック動作」の2つに分けることができます。
このエキセントリック動作はコンセントリック動作に比べるとより“1.7倍の高重量”を扱うことができるのでより強い刺激を筋肉に与えることが可能になります。
エキセントリック動作で負荷をしっかり入れるためには3秒~5秒程度長い緊張時間で刺激するのが理想です。
筋肉は筋繊維に傷がつくことで、修復段階で筋肉がより増強されるので、エキセントリック動作をゆっくり行うことでより筋肥大に適した負荷を与えられるということです。
トレーニングマシンのように同じ動作を意識する
トレーニングマシン種目のように、毎回の動作を同じようにきれい適切なフォームを維持しながら動作することが大切です。
正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることで最も効率的に対象筋への負荷を与えることができるので、理想の肉体を作り上げることが可能になります。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると、対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入らずいつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
体の反動を使わない
体の反動というのは、膝の曲げてから伸ばす伸展動作や、腰を大きく反るようにして行う腰伸展動作をすることで生まれる反動の力を使って体を上げてしまうことです。
チーティング動作を行わなければウェイトが上がらないのは、重すぎることが原因で、肩や腰を痛めてしまう可能性もあります。
ほとんどの原因はオーバーウェイト(自分に見合っていない重量)を扱っていることがほとんどです。体幹伸展動作をしなくても肘関節屈曲動作で挙げることができる重量を選択することが大切です。
これを“マッスルコントロール”といいます。
マッスルコントロールとは“筋肉の力でウェイトを扱う”という意味です。オーバーウェイトによりウェイトに筋肉が扱われてしまうと効果は期待できません。ウェイトは、筋肉がコントロールして扱うことで意味のある価値ある負荷を与えることができます。
全ての筋トレはこのマッスルコントロールから始まります。
“チーティング”と“ストリクト”の概念を理解し、より効果の高い筋トレへ
筋トレには「チーティングフォーム」と「ストリクトフォーム」という概念が存在します。
ストリクトフォームとは“正しい”“正確な”“厳格な”という意味があり、つまり反動を使わず丁寧で正しいフォームという意味になります。
反対にチーティングフォームとは“反則”という意味があり、体の反動を使ってメインターゲット以外の筋肉を使用して行う自分で自分を補助することができるフォームという意味になります。
この2つの概念がトレーニングでは非常に効果的な役割を果たしてくれます。
ここで先ほどの“体の体幹伸展動作は間違ったフォームだ”と解説しましたが、これはこのチーティングじゃないのか?とお気づきになった方もいらっしゃるかと思います。
しかしこのチーティングというのはあくまで、“ストリクトフォームで挙がらなくなってから最後に追い込むために対象筋以外の筋肉を少しだけ使い、ぎりぎり対象筋の力のみで挙げられる程度の力で補助をするフォーム”なので、ただ闇雲に体の反動を使って動作するのとではまったたく意味が異なるわけですね。
この概念を踏まえた上で、しっかりと質の高い筋トレを行っていきましょう。
正しいフォームがなによりも大切!
クランチだけに限らず、すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。
まずは正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることで最も効率的に対象筋への負荷を与えることができるので理想の肉体を作り上げることが可能になります。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入らずいつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めてしまい怪我につながってしまいます。1度怪我をすると、完治するまでその部位を鍛えることができなくなるのでその期間に筋肉を失ってしまう上、他の部位のトレーニングに影響が出る可能性まであり、最悪な結果となってしまいます。
ここでまず覚えていただきたいのは、正しいフォームを覚えることが理想の肉体への一番の近道であるということ。
「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない脅威だということです。
ご質問に回答!クランチとシットアップの違いについて
もう一つ、腹筋トレーニング種目で有名な「シットアップ」があります。
シットアップもクランチ同様に腹直筋を主に鍛えていく種目でありますが、下記の点においてそれぞれ異なるポイントがあります。
- シットアップ
- 上半身を起こしていく際、腰(下背部)までを床から離して動作する
- 腹直筋を中心に、腰付近の筋肉群(腸腰筋など)まで関与する
- クランチ
- 背中の中部までが浮くくらいまで上半身を起こしていく。腰(下背部)は床についたまま
- 腹直筋の中でも特に、上部に刺激を集中する
上記にあるように、クランチは主に、腹直筋に特化したトレーニング種目なのに対し、シットアップは、股関節周り・腰回りの筋肉群も関与するトレーニング種目になります。
そのため、クランチの方がより効果的に腹直筋に集中したトレーニングが可能になるということになります。
【参考記事】シットアップについてさらに詳しくはこちら
まとめ
いかがでしたでしょうか?
クランチが腹筋を鍛えるために最適な種目であることが分かっていただけたと思います。
クランチだけでなく、すべての筋トレ種目では、正しいフォームでのトレーニングがなによりも大切なことです。
誤ったフォームでトレーニングを行ってしまうと、筋肉・関節・腱などを痛めてしまう原因になってしまいます。
そのため、正しく適切なフォームで筋トレを実践することで、怪我のリスクが低い、効果的で効率的なトレーニングをすることが非常に大切です。
それに加えて、もう一つ大切なことがあります。
それは、あなたがどんな肉体になりたいのか今一度目的意識を明確化することです。自分が目指す肉体を実現するためにはどこの筋肉をどのように鍛え、どんな食事を摂る必要があるのか、それをまず初めに考えることがなによりも大切なことです。
ただ闇雲に筋トレをしても、怪我のリスクの高い非効率なトレーニングになってしまいます。
「成果を生み出すための正しい思考を持ち、それが正しい行動を導き、結果につながる」わけです。
筋トレしながらも常に論理的に思考し、考えながらトレーニングをしなければ理想の肉体の実現は夢となってしまいます。
ボディメイクとは人体のメカニズム、科学的反応を用いて作り上げるものです。ただウェイトを持って上げ下げすれば美しい肉体になるわけではありません。
トレーニングノウハウはもちろん大切ですが、それより大切な根本的な部分を忘れないようにしてトレーニングをしていただきたいと思います。
そうすればきっとあなたの思い描く肉体を手に入れ、あなたの思い描く素敵な人生を歩むことができるようになります。
“No pain No gain”
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