自重トレーニングと聞くと、真っ先に「腕立て伏せ」を思い浮かべる方は多いでしょう。
しかし、正しいフォームで腕立て伏せがこなせるようになると大胸筋の育ち具合が気になり始めますよね。
そして、腕立て伏せで本当にマッチョになれるのか? という疑問が浮上してきます。
腕立て伏せは工夫して行うことで、さまざまな筋トレになる可能性が潜んでいるメニュー。
そもそも腕立て伏せは、メインターゲットは大胸筋ですが、上腕三頭、三角筋にも効く自重トレです。
しかも正しいフォームで行えば、腹筋や体幹にも効果が期待できます。
基本の腕立て伏せを正しいフォームで出来るようになったら、ワンランク上のプッシュアップにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ここでは取り組みやすいバリエーションから順番に、7つのエクササイズを紹介します。
もし基本の腕立て伏せにまだちょっと自信がないという方は、まずは基本の腕立て伏せを身につけましょう。
筋トレの無理はケガの元です。
正しいプッシュアップのやり方はこちらで詳しく解説していますので、参考にしてください。
この記事の目次
なりたいマッチョタイプで選ぶ腕立て伏せ
マッチョになりたい! といっても、どんなマッチョに憧れているのか目標をはっきりさせておくことはとても大切です。
なぜかというと、8割方叶いそうもない目標を掲げていたり、体質や雰囲気からして方向が違うタイプに憧れたりすることがままあるからですね。
目指すマッチョタイプによって、取り入れるべき腕立て伏せのバリエーションが変わってきます。
どのスポーツにもメインで必要とされる筋肉は違うもの。
それぞれアスリートにはマッチョタイプがありますが、大きく次の2つに分かれるでしょう。
- 見せびらかしたい頼もしそうな胸板を持ったゴリマッチョ系
- ちょっとセクシー、細めで強いボクサー系やダンサー系
ゴリマッチョになりたいのにダンサー系のプッシュアップではムキムキにはなれません。
そして、ダンサー系を目指すのにモリモリ太いボディになっては困りますよね。
最初に自分の体にとって難しすぎる願望を持っていないか、目標が太すぎないか、少し振り返ってみましょう。
同じ筋トレをしても、筋肉が付きやすい人と付きにくい人に分かれます。
また、身長や頭の大きさ、顔立ちの雰囲気と、体のムキムキ具合のバランスが合わない場合もありますよね。
自分はどんなマッチョタイプを行くのがいいか?
遺伝的なことを考えたり周りの人に筋トレの話しなどしてみたりしてみてください。
きっと周囲から見た自分の印象がわかりますよ。
ゴリマッチョな大胸筋を鍛えたい
特に大胸筋に効かせる腕立て伏せのバリエーションを取り入れましょう。
ゴリマッチョ系を目指すなら回数より負荷をかけることがコツ。
負荷をかけるにはじっくり&ゆっくり行うことです。
ボクサー系、ダンサー系の細マッチョを目指したい
筋肉の太さよりしなやかで強靭、持久力をアップさせるバリエーションを選びましょう。
負荷をかけるプッシュアップより、テンポよく回数をモリモリこなすことが肝心です。
差のつく細マッチョに仕上げるには内側の筋肉に注目
筋肉が付くってどういうことでしょうか?
一般的には、筋肉が外側へ外側へ太くなるイメージがあると思います。
筋トレも日常生活も、筋肉のどこを使って動いているかと考えながら過ごしてみてください。
意識しながらダンベルを上げたり階段を上ったりしてみると、腕の外側や脚の外側で頑張っていることに気がつくと思います。
しかし、細マッチョになりたいのであれば、大切なのは内側の筋肉です。
そこで筋トレや普段の生活で、腕の内側、腿の内側と裏を使って動く意識を持ってやってみてください。
例えばスクワットでも腿の内転筋とハムストリングを意識して行うのです。
そうすれば内側へ刺激が行くため、ダンサーのような脚に近づけますよ。
次の記事の中の「ハムストリングスに効果的なストレッチ」と「内転筋に効果的なストレッチ」はぜひ参考にしてください。
腕立て伏せも体の内側で支える
伏せてから起き上がるときに肘を集めるように押し上げるのですが、ここで腕の内側で頑張るように意識します。
腕の内側や腿の内転筋は、存在を実感するまでは使えない筋肉です。
そのためストレッチの時などに日常的に意識を持てば、必ず内側の筋肉に刺激がいき、細マッチョへ近づけます。
この意識がお腹に届けば腹筋が鍛えられ、やがて体幹が鍛えられて行きます。
腕立て伏せでマッチョになれるのか?
プッシュアップには幾つものバリエーションがあります。
そのため、正しいフォームでのエクササイズを工夫すれば、ゴリマッチョにも細マッチョにもなれるのです。
ノーマル腕立て伏せの効用
基本の腕立て伏せを正しいフォームで行うのは簡単ではありませんね。
ノーマルプッシュアップをこなせるようになったということは筋トレの基礎筋力、体力がついたとも言えるでしょう。
そのくらいに素晴らしいことです。
スロープッシュアップ
基本の腕立て伏せをじっくりゆっくり行うスロープッシュアップ を試してみましょう。
スロープッシュアップは腕立て伏せのバリエーションのひとつ。
回数ではなく、1回にかける時間にこだわります。
もし結構キツいと感じたら、以下のバリエーションに行く前にスロープッシュアップ を続けてみることがおすすめです。
1.インクラインプッシュアップ
画像出典:http://www.elle.frより
インクラインプッシュアップ とは
- 取り組みやすさ:★★★★★
- マッチョ系:ゴリマッチョ< 細マッチョ
- 鍛えられる筋肉:大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部
- 大胸筋筋に効かせるコツ:胸で降りて肩甲骨の間で戻る意識
- 筋肉以外のメリット:持久力がつく
- 注意!!家の中で椅子などを使って行う場合はケガに十分に注意して下さい。
フォームとやり方のコツ
インクラインプッシュアップは、下半身がトレーニングの重心となるため負荷が軽いのが魅力のメニューです。
腕力が今ひとつで基本の腕立て伏せがなかなか出来ないと落ち込む方も、インクラインプッシュアップ から始めれば大丈夫!
手を床に付けずに椅子や手すりなど高さのある場所を使って行います。
ちなみに、上級者向けではバランスボールなどの器具を利用して行いますよ。
床でエクササイズをするほどに難易度が増し、負荷が増します。
そのため、上体を高くすることで負荷を減らして効果的に筋力をつけるのですね。
インクラインプッシュアップ はバリエーションの一つですが、この腕立て伏せで腕を広げる幅を工夫出来ます。
インクラインプッシュアップ のやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。
2.デクラインプッシュアップ
デクラインプッシュアップとは
- 取り組みやすさ:★★★★★
- マッチョ系:ゴリマッチョ< 細マッチョ鍛えられる筋肉:大胸筋上部・上腕三頭筋
- 大胸筋筋に効かせるコツ:鎖骨で降りて鎖骨と肩甲骨で戻る意識
- 筋肉以外のメリット:持久力がつく
- 注意!!家の中で椅子などを使って行う場合はケガに十分に注意して下さい。
フォームとやり方のコツ
インクラインプッシュアップ と重心が逆になります。
細マッチョは大胸筋上部、つまり鎖骨辺りから胸にかけて盛り上がり、大胸筋下部からお腹がスッキリしている形が理想でしょう。
ここがゴリマッチョと違う点。
デクライン プッシュアップは、細マッチョな筋肉を育てるのに最適です。
基本の腕立て伏せでかかってくる自分の体重より、10%ほど負荷が大きくなります。
初めて挑戦する場合の台の高さは40cmくらいを目安にし、徐々に高くして行きましょう。
デクライン プッシュアップのやり方はこちら⇩で詳しく解説しています。
3.ワイドプッシュアップ
ワイドプッシュアップとは
- 取り組みやすさ:★★★★☆
- マッチョ系:ゴリマッチョ > 細マッチョ
- 鍛えられる筋肉:大胸筋・上腕三頭筋・上腕三角筋
- 大胸筋筋に効かせるコツ:鎖骨で降りて鎖骨と肩甲骨で戻る意識
*ワイドプッシュアップは上の動画のようにテンポよく行う方法と、負荷を大きくするためにゆっくり行う方法があります。
フォームのコツ
- 腕の幅:基本の腕立て伏せの腕の幅は、伏せたときに腕の中に胸がすっぽり収まる幅で行うが、ワイドプッシュアップでは腕の長さにもより、握りこぶし2つくらいを目安にワイドにとる
- 足の置き方:基本的には両足を揃え、最初のうちは両足を閉じることで正しいフォームを保ちやすくなる。慣れないときに両足を揃えずに行うと負荷が分散されて上下運動自体がラクになってしまい、効果が半減する可能性がでる。
動画のようなプッシュアップの達人になって両足を離しても床をしっかり掴めると、むしろ内転筋やハムストリングに効く
やり方のコツ
- 回数をこなす基本のプッシュアップより2〜3倍ゆっくり行う
- 4〜5秒かけて伏せ、1回にかかる時間は8〜10秒くらいが目安
- ワイドプッシュアップで伏せて行くときに、肩の付け根から胸を十分に広げ、戻るときはゆっくり両肘を集めるようにする
- 首から足まで真っ直ぐに保ちますが首は硬直せずにリラックスして行うことで呼吸もラクに
- 呼吸が浅いとエクササイズも苦しくなるので深い呼吸を意識する
- 重要:回数をこなすことより負荷のかかる1回、限界と思ったら1分休憩
4.ナロープッシュアップ
ナロープッシュアップとは
- 取り組みやすさ:★★★☆☆
- マッチョ系:ゴリマッチョ > 細マッチョ
- 鍛えられる筋肉:大胸筋内側・上腕三頭筋
- 大胸筋筋に効かせるコツ:伏せるよりも床を「押す」、上がるよりも肘を「集める」
- 筋肉以外のメリット:二の腕、腹筋を引き締める
フォームとやり方のコツ
腕の幅を肩幅の中に狭く置くことによって上腕、肘、手首への負荷が大きくなります。
ノーマルやワイドプッシュアップなどのように床との反動を使うエクササイズではなく、上腕三頭筋の収縮に注目しましょう。
手を置く位置を変えることで負荷も大きくすることが出来るのはナロープッシュアップ も同じ。
手をおへその方へ下げると、さらに負荷が大きくなりますよ。
ナロープッシュアップのやり方はこちら⇩の記事で詳しく解説しています。
5.ダイヤモンドプッシュアップ
ダイヤモンドプッシュアップとは
- 取り組みやすさ:★★☆☆☆
- マッチョ系:ゴリマッチョ > 細マッチョ
- 鍛えられる筋肉:大胸筋の内側・上腕三頭筋
- 大胸筋筋に効かせるコツ:胸で降りて肩甲骨の間で戻る意識
- 筋肉以外のメリット:二の腕、腹筋が引き締まる
フォームとやり方のコツ
床に置いた両手の指をくっつけるフォームからダイヤモンドと呼ばれます。
ナロープッシュアップ の上級バリエーションで、負荷はさらに大きくなる高難易度の腕立て伏せです。
ダイヤモンドプッシュアップのやり方はこちら⇩の記事で動画付きで詳しく解説しています。
6.プッシュアップバーで腹筋も鍛える
- 取り組みやすさ:★★☆☆☆
- マッチョ系:ゴリマッチョ > 細マッチョ
- 鍛えられる筋肉:大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋・腹筋周り
- 大胸筋筋に効かせるコツ:大胸筋がストレッチする感触と肩甲骨が収縮する感触を意識する
- 筋肉以外のメリット:手首に負担がかからない、より安全な腕立て伏せが出来る
プッシュアップバーを使う腕立て伏せとは
床で行う腕立て伏せは床に届くまでが運動領域ですが、プッシュアップバーを使うことで腕の位置が高くなります。
その結果、体を深く沈めて行く=運動領域が深く広くなるために大胸筋を十分にストレッチ出来るのですね。
プッシュアップで大胸筋を鍛えるなら、これが最高の自重トレです。
なお、腹筋にもしっかり効きますよ。
プッシュアップバーを使った腕立て伏せについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
7.片手腕立て伏せ
動画では、1分35秒から、片手のプッシュアップが始まります。
この動画の内容については以下の記事の中の終わりの方「膝をついた腕立て伏せのやり方を動画でチェック」で解説しています。
片手プッシュアップとは
ご覧いただいた動画のように、片手で支えるやり方と、片手で伏せて行く方法があります。
- 取り組みやすさ:★☆☆☆☆
- マッチョ系:ゴリマッチョ > 細マッチョ
- 鍛えられる筋肉:大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋
- 大胸筋筋に効かせるコツ:腹筋で腕立て伏せをする感覚
- 筋肉以外のメリット:バランス力がアップ、体幹力が育つ
- 注意!!:手首や肘にかかる負担もMAXに。意地にならずケガには十分に気をつけましょう。
トレーニングのキツさも筋肉へ効かせることも、最高レベルの腕立て伏せです。
フランスでは片手で行うプッシュアップは筋トレに興味のない若者でも「軍隊のトレーニング」として認識しているくらいです。
筋肉を大きくして頼り甲斐のある分厚いボディを作れる証ですね。
フォームとやり方のコツ
まずは片手で正しいフォームで体を支えられるようになりましょう。
それができたら、片手の腕立て伏せにトライです。
片手で支えるプッシュアップの場合
基本の正しいフォームでバランスを保つことで、片手を離すことが可能になります。
リズミカルに行うことが大切。
バランスを保つために腹筋で腕立て伏せを行うイメージですね。
片手で行うプッシュアップの場合
両足を開き、片方の手は背中におきます。
最初は両足をワイドに広げてバランスに慣れるように行い、慣れてきたら両足を近づけて行きましょう。
このフォームで基本の姿勢を保ちつつ、基本の腕立て伏せを行います。
華麗にマッチョ! に変わっていく記録を取ろう
アプリで筋トレの記録をとる
ジムで人気の無料筋トレアプリ を使って記録を取ると努力の足跡が残ってとても嬉しいもの。
アナログな方法とアプリとWで成果を実感できるといいですね。
アナログな記録法としては、健康手帳を作ることをおすすめします。
体調がどんなときに筋トレの調子はどうだったか、新しく取り入れたサプリや化粧品、食事内容などもノートに記録しておくと、不調のときに過去を振り返ることが出来ますね。
また、調子がいいときはどのように過ごしていたのかも意外と大切です。
自分の体調や成長はネットでは検索出来ませんので、出来る限り書き留めておくといいですよ。
成長を見るには3年日記帳が便利
1年前や2年前の数字や体の様子から成長を一目瞭然で確認出来るので、3年日記や5年日記を筋トレ&健康手帳に使うのも1つです。
ノートのメリットは、目に見えない心の呟きも記録できることですね。
腕立て伏せの効果をさらに高めてくれるサプリメントは?
本気でいい体を手に入れたい! という方は、プロテインとサプリメントをおすすめします。
体の栄養を考えたさい、一番大切なのは日常の食事です。
しかし、なかなか食事だけでは必要な栄養素を確保できないのが現実でしょう。
そこで、栄養素を「補う」という意味合いでサプリを摂取してくださいね。
ここで紹介している以外にもまとめた記事がありますので、よろしければそちらもご覧ください!
おすすめプロテイン
おすすめのプロテインは、ゴールドスタンダードのホエイプロテインです。
ホエイはプロテインの中で最も知られているもので、牛乳を濾過して、乳清(ホエイ)のみを粉末にしたものを指します。
消化が早く素早く体内に吸収されるのが特徴です。
最近ではさまざまなフレーバーも登場し、大変飲みやすくなっていますよ。
他のプロテインと比べて吸収が早いだけに、筋トレした直後に飲むことがおすすめ。
吸収の速さは、おそよ2時間ほどと言われています。
トレーニングで破壊された筋肉を、修復して引き締めさせるためには必須のプロテインと言えるでしょう。
サプリメント:BCAA
おすすめのサプリメントは、エクステンドから出ているBCAA。
BCAAは、必須アミノ酸の中でも特に重要なアミノ酸のこと。
筋肉の成長促進が期待できるサプリメントになります。
飲むタイミングは、運動前後や運動中がおすすめです。
しかし、飲んでから30程経つ必要があるため、筋トレ前に飲む場合はタイミングに気をつけましょう。
【関連記事】筋肥大にオススメのプロテインとサプリメントについて詳しくはこちら♪
まとめ
7つのプッシュアップメニュー、いかがでしたでしょうか?
ゴリマッチョを目指す人も細マッチョを目指す人も、プッシュアップにはマッチョになれる可能性が溢れていることが分かりましたね。
腕立て伏せは体の外側の筋肉と内側の筋肉、体幹やバランスなど全身のトレーニングになります。
目指すマッチョタイプに合ったバリエーションを取り入れてみましょう!
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