【デッドリフト】のバリエーション・種類の解説!それぞれ異なる効果によって筋トレの幅を広げよう!について解説します。
デッドリフトと言えば、広背筋や僧帽筋といった「背筋群」を最も効果的に鍛えられる代表的な種目。
鍛えられる部位が多いため、筋トレの「BIG3(デッドリフト・スクワット・ベンチプレス)」に含まれる高い効果に期待できます。
そんな高い効果を誇るデッドリフトには、様々な種類・バリエーションが存在するのをご存知でしょうか?
デッドリフトのバリエーションはそれぞれ異なる効果を持つため、覚えておくことでより効率的な筋トレに取り組むことができます。
今回はそんな、デッドリフトのバリエーション・種類とその特徴について、解説します!
この記事の目次
- 「デッドリフト」で鍛えられる部位・筋肉について
- なぜ多くのトレーニーの間で「デッドリフト」は取り組まれているのか?
- 「デッドリフト」のバリエーション種目
- デッドリフトのバリエーション「トラップバー・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「ルーマニアン・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「シングルレッグ・ルーマニアンデッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「ダンベル・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「スモウ・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「スナッチグリップ・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「ディフィシット・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「ブロック・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「ラックプル・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「スティッフレッグ・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「チューブ追加・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「スミスマシン・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「スミスマシン・ルーマニアンデッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「チューブ・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「スミスマシン・スティッフレッグデッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「ケトルベル・デッドリフト」
- デッドリフトのバリエーション「リーブス・デッドリフト」
- 「デッドリフト」の筋トレ効果を高めるためのコツ!
- 「ウェイトトレーニング」で利用したいトレーニングアイテム3選!
- おわりに
- 【関連記事】他にもある「背筋」を鍛える効果的な筋トレ情報についてはこちら♪
「デッドリフト」で鍛えられる部位・筋肉について

まずはじめに、デッドリフトトレーニングで鍛えられる部位・筋肉について解説します。
バーベルデッドリフトで鍛えられる部位は非常に多く、ざっくりと言うと「上半身と下半身の背面側に位置する筋肉」のほとんどを鍛えることができます。

デッドリフトは主に背中の筋肉「背筋群」を中心に鍛える種目であるため、背筋「広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋」を中心に鍛えます。
下半身の筋肉では、太もも裏側に位置する「ハムストリング」太もも前側に位置する「大腿四頭筋」お尻の筋肉である「大臀筋」も鍛えられるのが特徴です。
背中の筋肉「背筋群」

デッドリフトが多くのトレーニーの間で取り組まれている理由の一つが、背中の筋肉「背筋群」全体を効果的に鍛えられることです。
厳密に言うと関与する背筋群は多岐にわたりますが、ここではその中でも特に代表的な部位について解説します。
【広背筋】

広背筋は脇下に位置する筋肉で「逆三角形の背中・Vシェイプのある上半身」を構成する背筋の中でも代表的な筋肉の一つ。
「背中の広がり」を作る上で大切な部位です。
【僧帽筋】

僧帽筋は、首の付け根から肩を通って背中の中央まで位置する「上背部を覆う筋肉」で、肩甲骨の動作全般に関与します。
「上背部の厚み・迫力」を強調する上で欠かせない部位です。
【脊柱起立筋】

脊柱起立筋は、背中の中央に縦長く位置する筋肉で、脊柱を伸展(伸ばす)作用をもつため「適切な姿勢維持・四肢動作の安定化」といった働きを持つ筋肉です。
脚の筋肉「大腿四頭筋・ハムストリング」

デッドリフトでは背筋群をメインに鍛えつつも、脚の筋肉である「大腿四頭筋・ハムストリング」といった部位も同時に鍛えることができます。
また、デッドリフトのバリエーションによっては、脚の筋肉をメインに鍛えられる種目も存在するため、解説していきます。
【大腿四頭筋】

大腿四頭筋は、太もも前面に位置する筋肉で、膝を伸ばす動作「膝関節伸展」の主動筋として作用します。
この大腿四頭筋は、脚の筋肉の中でも特に目立ちやすい部位であるため、鍛えることで「太い脚・たくましいレッグライン」を強調できる部位です。
また、歩行動作や下半身を動かす動作全般に関与するため「日常生活・スポーツ競技」などにおいても重要な働きを持ちます。
【ハムストリング】

ハムストリングは、太もも後面に位置する筋肉で、膝を曲げる動作「膝関節屈曲」の主動筋として作用します。
ハムストリングを鍛えることで「太もも痩せ・ヒップアップ」を強調できる部位で、後ろから見た脚の美しさを強調する上で欠かせない部位です。
大腿四頭筋と同様に、下半身を動かす動作全般に関与するため、大腿四頭筋と共に鍛えることで、身体機能のパフォーマンス向上に期待できます。
お尻の筋肉「臀筋群」

デッドリフトで鍛えられる下半身の筋肉に含まれるのが、お尻を構成する筋肉「臀筋群」です。
中でもデッドリフトで鍛えられる代表的な筋肉が「大臀筋・中臀筋」です。
【大臀筋】

大臀筋は、お尻全体を覆うように位置する筋肉で、いわゆるお尻を形成する筋肉として代表的な部位です。
大臀筋を鍛えることで「ヒップアップ」に期待でき、また下半身を使う動作全般に作用するのが特徴です。
スポーツ競技においては「ジャンプ力」に大きく関与するため、バスケットボールやバレーボールといった競技では重要な働きを持ちます。
【中臀筋】

中臀筋は、お尻の側面上部に位置する筋肉で「お尻の丸み」を強調する上で欠かせない部位です。
大臀筋と比較すると注目されづらい部位ではありますが、中臀筋はお尻上部から丸みある形を形成するため、ボディメイク上大切な部位です。
「ヒップラインの形成・ヒップアップ」を目的とするのであれば、大臀筋と中臀筋を鍛えることは必須です。
なぜ多くのトレーニーの間で「デッドリフト」は取り組まれているのか?
背筋群を鍛える種目は数多く存在しますが、その中でもデッドリフトは基本的な種目として多くのトレーニーの間で取り組まれています。
その理由について、ここで解説していきます。
全ウェイトトレーニング種目の中で「最大の重量」を扱える

デッドリフトは、全ウェイトトレーニング種目の中でも「最大の重量」を扱えるのが特徴。
扱うウェイトの重量が重ければ重いほど、対象となる「筋肉に掛かる負荷もより高強度」となるため、高い筋トレ効果に期待できます。

また、デッドリフトで鍛えられる背筋の主要な筋肉「広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋」といった筋肉は、人体を構成する筋肉の中でも、
「体積の大きい筋肉」であるため、その分強い力を発揮できることから高重量を利用できるデッドリフトとの相性がいいとも言えます。
「背中の厚み」を作る上で最も効果的

上でも解説したように、背筋群を最も高い強度で鍛えられるのがデッドリフトです。
利用できる重量が多い分背筋に掛かる負荷も他の種目とはケタ違いに強烈であるため「背中の厚み」を作る上で最も効果的な種目です。

デッドリフトが試技種目として行われている重量挙げ競技「パワーリフティング」においても、パワーリフターの方々は見事に分厚い背中を持っています。
それは日々の高重量を利用したデッドリフトに取り組んでいるからこそ、手に入れられた”厚み”であるということです。
体積の大きい筋肉群を鍛えられるため「基礎代謝向上」に期待できる

上でも解説したように、デッドリフトで鍛えられる背筋群や、下半身の筋肉の多くは「人体の中でも体積の大きい筋肉が多い」のが特徴。
体積が大きい分動かすには相応のエネルギーが必要となるため、デッドリフトに取り組み続けることで「基礎代謝向上」にも期待できます。

基礎代謝が上がれば「痩せやすく太りにくい体質」へと変化していくため「ダイエット・減量」といった目的に対しても効果的なトレーニングと言うことになります。
背中・下半身の主要な筋肉群を効率的に鍛えられるのが、デッドリフトの最大の特徴です。
筋肉の合成に必要不可欠な「成長ホルモン・テストステロン」値の向上に期待できる

体積の大きい背中と下半身の筋肉を高強度に鍛えることは、単純に筋肉を鍛えるだけでなく「成長ホルモン・テストステロン」の分泌促進にも効果的。
筋肉の合成に必要不可欠な成長ホルモンとテストステロンの分泌が促進されることで、さらなる「筋肥大効果」に期待できるわけです。
体積の大きい筋肉を、最も高い強度で鍛えることができるデッドリフトは、他の種目とは比べられないほど高い効果に期待できます。
「デッドリフト」のバリエーション種目
上では、デッドリフトの概要・鍛えられる部位などについて解説しました。
ここではデッドリフトの数ある効果的なバリエーション種目について解説します!
デッドリフトのバリエーション「トラップバー・デッドリフト」
通常のオリンピックバーを利用したデッドリフトでは、ウェイトの重心が前方に掛かりやすくなるため「腰への負担が大きい」とも言えます。
トラップバーは、重心がカラダの中央に掛かるよう設計されたバーであるため、この種目では「腰への負担が少ない」のが特徴。
また、通常のバーと比較すると「可動域を広く確保できる」ため、より自然な関節動作で動作に取り組めるのも特徴の一つです。
【トラップバー・デッドリフトのやり方】
- トラップバーにプレートウェイトを装着し、バーを保持して直立します。
- 肩幅程度の足幅で直立し、背すじを伸ばしたまま上半身を前傾させます。
- 膝を曲げ、腰を後方へ引きながら上半身を前傾させます。
- バーが床についたら、背筋の力によって上半身を起こしながら膝を伸ばし、直立します。
デッドリフトのバリエーション「ルーマニアン・デッドリフト」
ルーマニアンデッドリフトは、通常のデッドリフトと比較すると「膝を伸ばし気味」で行うことで、下半身の筋肉への負荷を強めたやり方。
通常のデッドリフトよりも、太もも裏側の「ハムストリング」お尻の筋肉「大臀筋」背中の筋肉「脊柱起立筋」への負荷が高まります。
特に「下半身の背面側に位置する筋肉」をメインに鍛えたい場合に利用される種目であるため、下半身強化としておすすめです。
【ルーマニアンデッドリフトのやり方】
- 肩幅程度の手幅でバーベルを握り、肩幅程度の足幅で直立します。
- 背すじを伸ばしたまま、上半身が床と平行になるまで前傾させます。
- 膝を軽く曲げますが、極力伸ばし気味で動作を行います。
- ハムストリングの力を意識して上半身を起こします。
- 直立するタイミングで膝を伸ばします。
デッドリフトのバリエーション「シングルレッグ・ルーマニアンデッドリフト」
この種目は、上で解説した「ルーマニアンデッドリフト」と同様の動作を「片脚だけで行う」バリエーション種目。
片脚立ちの姿勢のまま、ルーマニアンデッドリフトを行うことで、軸足側の「ハムストリング・殿筋群」を集中的に鍛えられるのが特徴。
片側ずつ集中的に鍛えられます。また、片脚だけで動作を行うことで「体幹力・バランス力」も同時に鍛えられます。
【シングルレッグ・ルーマニアンデッドリフトのやり方】
- 片手または両手でダンベルを保持し、直立します。
- 片側の足を床から浮かせ、後方に伸ばします。
- 片脚を後方に伸ばすと同時に、上半身を床と平行になるまで前傾させます。
- 浮かせた片脚と上半身が一直線になるようにします。
- 軸足側のハムストリング・殿筋群を意識して上半身を起き上げます。
- 上半身を起き上げると同時に浮かせた側の片脚も元の位置に戻します。
デッドリフトのバリエーション「ダンベル・デッドリフト」
通常のデッドリフトでは「バーベル」を利用して行いますが、この種目では「ダンベル」を利用して行うバリエーション。
バーベルよりも高重量を利用できないものの「より広い可動域」を活かせるため「背筋群の完全収縮・完全伸展」を行えるのが特徴。
また、バーベルを利用できない状態でも「ダンベル1セット」さえあれば取り組めるため「家トレ種目」としてもおすすめです。
【ダンベル・デッドリフトのやり方】
- 両手にダンベルを保持し、肩幅程度の足幅で直立します。
- ダンベルはカラダの側面に位置させておきます。
- 背すじを伸ばしたまま、膝を曲げて上半身前傾させます。
- 上半身が床と平行になる程度まで前傾させます。
- 背筋群の力を意識して上半身を起き上げ、肩甲骨を寄せて収縮させます。
デッドリフトのバリエーション「スモウ・デッドリフト」
スモウデッドリフトは、通常のデッドリフトよりも「よりワイドな足幅」になることで、力士が四股を踏むような姿勢で行うバリエーション。
足幅が広がることで、下半身の対象筋の中でも特に太もも内側に位置する「内転筋群」やお尻の「大臀筋・中臀筋」を中心に鍛えられるのが特徴。
太ももを構成する「大腿四頭筋・ハムストリング・内転筋群」と全体を鍛えられるため、下半身を強化したい場合におすすめ。
【スモウ・デッドリフトのやり方】
- 肩幅の1.2~1.5倍程度の足幅で直立します。
- バーベルを肩幅程度の手幅で保持します。
- 背すじを伸ばしたまま、膝を曲げながら上半身を前傾させます。
- 膝を曲げる際、膝が内側に入らないように注意しましょう。
- バーが床についたら、内転筋の力を意識して元の位置に立ち上がります。
デッドリフトのバリエーション「スナッチグリップ・デッドリフト」
この種目は、肩幅の2倍程度の広い手幅でバーベルを握った状態でデッドリフトを行うやり方。
両腕の位置が体幹部から離れたまま動作を行うことになるため「肩関節・肩甲骨周辺の可動域が広がる」のが特徴の種目。
肩甲骨を寄せる「肩甲骨内転」も加わるため、主動筋として作用する「僧帽筋・三角筋後部・菱形筋」といった部位への負荷が高まるのが特徴です。
【スナッチグリップ・デッドリフトのやり方】
- バーベルを肩幅の2倍程度の手幅で握り、肩幅程度の足幅で直立します。
- 背すじを伸ばしたまま膝を曲げて上半身を前傾させていきます。
- バーベルが床についたら、背筋の力を意識して立ち上がります。
- 立ち上がると同時に、肩甲骨を寄せる動作を意識して背筋を収縮させます。
デッドリフトのバリエーション「ディフィシット・デッドリフト」
この種目は、プレートや高さのある台の上でデッドリフトを行うことで、より広い可動域を活かして高強度に鍛えられるやり方。
主に重量挙げ競技の「パワーリフティング」におけるデッドリフトの強化トレーニングとして活用されることが多いのが特徴の種目。
床の上で取り組む場合よりもバーベルを低い位置に下げることができるため、対象となる部位への負荷を高めたバリエーションです。
【ディフィシット・デッドリフトのやり方】
- プレートや10cm程度の高さのある台を利用します。
- 不安定な台を利用すると怪我の原因になるため、安定性の高い台を利用します。
- 台の上に肩幅程度の足幅で直立し、肩幅程度の手幅でバーベルを保持します。
- 背すじを伸ばしたまま、膝を曲げて上半身を前傾させます。
- バーベルのプレートが床に触れるまでおろしていきます。
- プレートが床に触れたら、背筋・下半身の力で立ち上がります。
デッドリフトのバリエーション「ブロック・デッドリフト」
この種目は、ブロック(箱)をプレートの下に置き、バーベルが床より高い位置にある状態でデッドリフトを行うバリエーション。
バーの位置が床に置いた場合よりも高い位置からのスタートとなるため、可動域は狭くなる反面「より重い重量」を利用できるのが特徴。
床引きのデッドリフトで扱う重量よりも高負荷を利用できるため、主に「筋出力向上」に高い効果が期待できるのが特徴の種目です。
【ブロック・デッドリフトのやり方】
- 15~20㎝程度の高さのある台の上に、バーベルを置きます。
- バーが膝下に当たる位置程度が目安です。
- 背すじを伸ばしたまま、膝を曲げて上半身を前傾させます。
- バーベルを肩幅程度の手幅で握り、背筋の力を意識して立ち上がります。
※いきなり高重量を利用すると怪我をする恐れがあるため、徐々に重量を重くしていきましょう。
デッドリフトのバリエーション「ラックプル・デッドリフト」
ラックプルデッドリフトは、別名「ハーフデッドリフト・トップサイドデッドリフト」とも呼ばれる「可動域を制限」したやり方。
基本的には上で解説した「ブロックデッドリフト」と効果は同様ですが「パワーラック」はセーフティバーを好きな高さに調整できるのが特徴。
一般的なスポーツジムで取り組む場合においても、パワーラックを利用したラックプルデッドリフトが取り組みやすいです。
【ラックプル・デッドリフトのやり方】
- パワーラックのセーフティバーを好きな高さに調整します。
- セーフティバーの上にバーベルを置き、バーの前に肩幅程度の足幅で直立します。
- 背すじを伸ばしたまま、膝を曲げて上半身を前傾させます。
- バーベルを肩幅程度の手幅で握り、背筋の力を意識して立ち上がります。
- バーを下す際は、セーフティバーにゆっくりと下すようにしましょう。
デッドリフトのバリエーション「スティッフレッグ・デッドリフト」
この種目は「膝を伸ばした状態のまま」デッドリフト動作を行うことで、背筋や下半身の筋肉を鍛えるバリエーション種目。
膝を伸ばし気味で行う「ルーマニアンデッドリフト」と混合されがちですが、この種目では「膝を伸ばした状態のまま」取り組むのが特徴。
結果的に下背部に位置する背筋「脊柱起立筋」を中心に鍛えれるのが特徴で、サブとして「ハムストリング・殿筋群」も鍛えます。
【スティッフレッグ・デッドリフトのやり方】
- 腰幅程度の足幅で直立し、バーベルを肩幅程度の手幅で保持します。
- 膝は伸ばしたまま、上半身を深く前傾させていきます。
- バーが床につくギリギリまでおろします。
- 下背部の力を意識して膝を伸ばしたまま上半身を起こし上げます。
デッドリフトのバリエーション「チューブ追加・デッドリフト」
この種目は「トレーニングチューブ・レジスタンスバンド」などによる張力による負荷を追加して行うデッドリフトのバリエーション。
チューブは、伸ばせば伸ばすほど強度が高まる「漸増性負荷」の作用を持つため、トップポジションで最大負荷が掛かるのが特徴。
ボトムポジションでは負荷が軽くなるため、トップポジションで負荷が高まることで高強度に鍛えながらも回数を重ねられます。
【チューブ追加・デッドリフト】
- トレーニングチューブまたはレジスタンスバンドをバーベルに固定します。
- チューブの中央部を両足で踏んで固定します。
- 足裏でチューブを踏んで固定したまま、デッドリフトを行います。
- バーベルを下した際にチューブにたるみが出ないように長さを調整しておきましょう。
デッドリフトのバリエーション「スミスマシン・デッドリフト」
この種目は、バーべルやダンベルといったフリーウェイト器具ではなく「スミスマシン」を利用したデッドリフトのバリエーション。
スミスマシンのバーは「軌道が固定されている」ため、細かなコントロールが必要なく「デッドリフトの挙上動作にだけ集中して行える」のが特徴。
挙上動作にだけ集中できるため、対象筋を意識しやすいため効率的に鍛えられます。高重量を利用しやすいのも特徴の一つです。
【スミスマシン・デッドリフトのやり方】
- スミスマシンのストッパーを一番低い位置に調整し、バーの前に直立します。
- バーがスネに当たる程度まで近い位置で、肩幅程度の足幅で直立します。
- バーを肩幅程度の手幅で握り、膝を曲げて腰を落とします。
- 次に、床を押すよう意識でバーを保持したまま直立します。
デッドリフトのバリエーション「スミスマシン・ルーマニアンデッドリフト」
この種目は、太もも裏側「ハムストリング」お尻「臀筋群」といった部位に特に効果的なルーマニアンデッドリフトを「スミスマシン」を利用したやり方。
「スミスマシン・デッドリフト」と同様に軌道が固定されているため、対象となる「ハムストリング・殿筋群」に負荷を集中させられるのが特徴。
通常のバーベルを利用したやり方ではうまく対象の部位に効かせることができない方は、スミスマシンを利用したやり方がおすすめ。
【スミスマシン・ルーマニアンデッドリフトのやり方】
- スミスマシンのストッパーを一番低い位置に調整し、バーの前に直立します。
- バーがスネに当たる程度まで近い位置で、肩幅程度の足幅で直立します。
- バーを肩幅程度の手幅で握り、膝を伸ばし気味にしたまま上半身を前傾させます。
- ハムストリングのストレッチを感じたら、上半身を起き上げていくと同時に膝を伸ばします。
デッドリフトのバリエーション「チューブ・デッドリフト」

この種目は、家トレ器具としても人気のある器具「トレーニングチューブ」の張力による負荷を利用して行うバリエーション種目。
バーベルやダンベルといったフリーウェイト器具を利用したやり方よりも「腰への負担が優しい」のが特徴の種目。
トレーニングチューブは非常に軽量で柔軟性のある素材のため「携帯性に優れている」ことから「家・公園・出張先ホテル」といった場所にも持ち運びができるのが特徴です。
【チューブ・デッドリフトのやり方】
- チューブの両端・ハンドルを両手で保持します。
- 肩幅程度の足幅でチューブの中央部を踏んで固定します。
- 膝を軽く曲げて上半身を前傾させます。
- この時、チューブがたるまないよう長さを調整しておきます。
- 上半身が床と平行になる程度まで前傾させます。
- その後、上半身を起こしながら膝も同時に伸ばします。
デッドリフトのバリエーション「スミスマシン・スティッフレッグデッドリフト」
この種目は、下背部(脊柱起立筋)を中心に鍛えられる「スティッフレッグ・デッドリフト」を「スミスマシン」で行うやり方。
バーの軌道が固定されたスミスマシンを利用することで、対象となる「脊柱起立筋に集中的に負荷を加えられる」のが特徴。
通常のバーベルを利用したやり方では動作が不安定になりやすい方は、スミスマシンを利用するのがおすすめです。
【スミスマシン・スティッフレッグデッドリフトのやり方】
- スミスマシンのストッパーを一番低い位置に調整し、バーの前に直立します。
- 腰幅程度の足幅で直立し、肩幅程度の手幅でバーを保持します。
- 膝は伸ばして固定したまま、股関節を軸に上半身を深く前傾させます。
- バーベルが床にギリギリまで下りたら、脊柱起立筋の力で上半身を起き上げます。
デッドリフトのバリエーション「ケトルベル・デッドリフト」
この種目は、ダンベルに似たフリーウェイト器具である「ケトルベル」を利用して行うデッドリフトのバリエーション。
ケトルベルを利用することで、バーベルを利用した場合と比べて「バーと膝下の干渉を受けない」ので関節の自然な動作で取り組めるのが特徴。
また、ハンドル(持ち手)から重心が離れた位置にあるため、より「体幹部への負荷が高まる」ため、体幹トレーニングとしてもおすすめ。
【ケトルベル・デッドリフトのやり方】
- ケトルベル一つを両手で保持し、肩幅よりも広めの足幅で直立します。
- 背すじを伸ばしたまま、膝を曲げて上半身を前傾させます。
- ケトルベルが床につくギリギリまでおろし、背筋の力を意識して立ち上がります。
- 膝を曲げる際は内側に膝が入らないよう注意しましょう。
デッドリフトのバリエーション「リーブス・デッドリフト」
リーブスデッドリフトは、伝説のボディビルダー「スティーブ・リーブス」が好んで行っていたことでその名が付いたバリエーション。
バーベルを握るのではなく「左右のプレートを掴む」ことで、可動域(立ち上がる範囲)をより広くとれるため「背筋群への負荷高まる」のが特徴。
また、プレートを挟み持つことで「前腕筋の強化」にもなるため、背筋と前腕を同時に鍛えられます。
【リーブス・デッドリフトのやり方】
- バーベルの左右のプレートを両手で挟み持ちます。
- 肩幅程度の足幅で直立します。
- 背すじを伸ばしたまま、膝を曲げて上半身を前傾させます。
- バーが床につくギリギリまで深く前傾させます。
- その後、背筋の力を意識して上半身を起こしながら膝を伸ばします。
「デッドリフト」の筋トレ効果を高めるためのコツ!
上では、デッドリフトのバリエーション種目について解説しました。
ここでは、デッドリフトの筋トレ効果をより高めるためのコツについて解説します。
デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツ①「オルタネイトグリップでバーを握る」

オルタネイトグリップとは「alternate(交互に)」と名称にあるように、左右の手を「順手・逆手」でバーを握るグリップ法。
高重量のバーベルを素手に握った状態で動作を行うデッドリフトでは、ターゲットである背筋群に負荷が加わるより先に、
「前腕」が疲れてしまって握力が低下していまい、バーベルを握り続けることができないためトレーニングの続行が困難になってしまうことがあります。

こういった場合は、オルタネイトグリップを採用すると「グリップ力が向上」するため、少ない握力でもバーを握り続けることが可能です。
デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツ②「腹圧の力を使う」
腹圧とは「腹腔内の圧力」のことで、力を出す前に大きく息を吸って息を止め、腹筋に力を入れて腹圧を高めることで、カラダが一本の棒のように芯が通るように体幹部が安定します。
腹圧が高まと「安定力が向上」し、バーベルを挙上する力が逃げることなくパワーを伝えられるため「より重い重量を扱える」のが特徴。

また、腹圧が高まると「背骨を伸ばす」作用が生じるため、バーベルによる負荷で背中が丸まったり反ったりしてしまうことを防ぐことができます。
結果的に「腰の怪我を抑制できる」ため、腹圧を掛けた状態でデッドリフトに取り組むようにしましょう。
デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツ③「腕の力は極力抜いた状態で行う」

デッドリフトでは、高重量のバーベルを持ち上げようと意識すると、ついついバーベルを保持する腕にも力が入ってしまいがち。
しかし、バーを握る「前腕筋」や上腕部の筋肉「上腕二頭筋・上腕三頭筋」の力を入れすぎてしまうと「背筋群への負荷が分散」して分散してしまいます。

それだけでなく、必要以上に腕に力が入ってしまうと、バーベルを挙上できる最大挙上重量も落ちてしまいます。
デッドリフトを効果的に行うためには「腕はないと思って引く」感覚で動作を行うと、背筋群の力を100%使って取り組むことが可能です。
デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツ④「ニュートラルスパインを意識する」

ニュートラルスパインとは「正しいカラダのライン・正しい骨の位置」ことで、何も保持していない状態で普通に直立した姿勢がニュートラルスパインになります。
背中の本来もつ「曲線・角度」を維持したまま、まっすぐと適切な背中の曲線でデッドリフトに取り組むことで「腰への負担を軽減」させることが可能です。

これが、動作中に背中が丸まったり・反ったりしてしまうと「腰・脊柱に過度な負担」がかかるため「腰痛・すべり症」の原因になりかねません。
デッドリフトに取り組む際は必ず、まっすぐ背すじを伸ばした状態のまま、動作を行うよう心がけましょう。
デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツ⑤「バーを下す際はゆっくりと下す」

ジムでデッドリフトに取り組む方の中には、バーベルを持ち上げた後、バーを下げる際に勢いよく下して”ガチャン”と大きな音が出てしまっている方がいます。
実は、デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツとして「バーベルを下げる際はゆっくりと静かに下す」ことが非常に大切。

持ち上げたバーベルを力を抜いて一気に下してしまうと「対象筋への負荷が抜けて筋肉の緊張が途切れる」ことで、筋トレ効果が弱まってしまいます。
そのため、バーベルを持ち上げた後も、対象筋への負荷を感じながらゆっくりとバーベルを下すことで「筋トレ効果を最大化」させることができます。
デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツ⑥「いきなり高重量に挑戦しない」

より高い筋トレ効果を引き出すために、負荷を高められるウェイトを増やすことは大切。しかし、いきなり高重量を利用するのは危険です。
デッドリフト系の種目はすべて「腰」を軸に動作を行うため、扱う重量の選択を間違えると「腰痛や怪我の原因」となりかねません。

また、ウェイトを重くなるのと効果が高まることは必ずしも比例するわけではなく、重すぎる重量は「フォームの乱れ・崩れ」を引き起こすリスクがあります。
乱れたフォームのまま闇雲に高重量を利用しても「筋トレ効果の低いだけの怪我のリスクだけ高い」トレーニングとなってしまいます。

そのため、必ず「適切なフォームで取り組める範囲内で重量を選択」し、軽めの重量から徐々に重くしていくようにしましょう。
デッドリフトの筋トレ効果を高めるコツ⑦「ランニング用(運動用)シューズを利用しない」

スポーツジムに通う方の中には、一般的な運動靴(ランニング用)のシューズを利用している方も少なくありません。
しかし、ランニング用のシューズは、アウトソールに「衝撃吸収材のクッション」が使われているものが多く、高重量のバーベルを利用する、
デッドリフト・バーベルスクワットといったウェイトトレーニングではクッションが沈み込んでしまい「体幹部の不安定化」や「足首・膝を痛める原因」になりかねません。


ウェイトトレーニングでは必ず「底が薄く硬いシューズ」を利用するか、裸足でトレーニングすることがおすすめです。
※ジムでは裸足でのトレーニングを禁止されている店舗もあるため要注意。
「ウェイトトレーニング」で利用したいトレーニングアイテム3選!
ウェイトトレーニングで利用したいアイテム①「トレーニングベルト」
トレーニングベルトとは、ジムでよくお腹にチャンピオンベルトのような大きなベルトを巻いてトレ―ニングを行っている方を見たことはありませんか?
トレーニングベルトとは、腰を保護しながら、より高い筋出力を発揮してくれるためのトレーニングギアです。お腹に巻くことで「腹圧」が高まることで腰の怪我から保護する効果を発揮します。
腰を保護するだけでなく、腹圧が高まることにより、筋出力も向上するため、より重い重量を扱うことができるようになります。
そのため、高重量トレーニングを行いたい方や、腰が弱いかたや、腰に不安を抱える方、はこのトレーニングベルトを有効活用していきましょう。
【関連記事】トレーニングベルトについてさらに詳しくはこちら♪
ウェイトトレーニングで利用したいアイテム②「パワーグリップ」
パワーグリップとは、「引く動作」を要するトレーニングの際に、握力のサポートに効果を発揮してくれるトレーニングギアの一つです。
パワーグリップを手首に通し、ベロの部分をバーべルに巻き付けてベロと一緒にバーべルを握ることで、少ない握力でも高重量のバーべルを保持し続けることが可能になります。
パワーグリップは、バーべルだけでなく、ダンベルやケーブルマシンにも活用することができ、基本的に引く動作を要するトレーニング種目全般に利用することができます。
パワーグリップについてより詳細な内容を知りたい方は、下にある記事も合わせて確認しましょう!
ウェイトトレーニングで利用したいアイテム③「リストラップ」
リストラップとは、Wrist(手首)Wrap(巻く)その名称通り、手首に巻き付けることで手首の関節を保護してくれるトレーニングギアの一つです。
これにより、高重量のウェイトを扱う際でも、必要以上に手首が反るのを防ぐことや、手首のブレを抑制することができます。
結果的にウェイトを挙上するための力をダイレクトにウェイトに繋げることができるようになり、手首の怪我のリスクを回避することができます。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は、背筋群や下半身の筋肉に効果的な「デッドリフト」の概要・バリエーション種目・コツなどについて解説しました。
それぞれの種目の特性・特徴を理解し、自身の理想とするボディメイクの上でどの種目に取り組むべきなのか、確認しましょう。
デッドリフトに効果的に取り組むことで、理想とする肉体を実現させましょう!
“No pain No gain”
【関連記事】他にもある「背筋」を鍛える効果的な筋トレ情報についてはこちら♪
【バーベルの選び方】宅トレ・家トレ必須のおすすめバーベルセット紹介・シャフトの長さ・重さ設定・効果的なトレーニング種目21選!

AKI

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