トレーニングチューブは、自宅筋トレのグッズとして非常に優秀な器具です。
そんなトレーニングチューブを利用して、背中を集中的に鍛えていきましょう。
今回紹介する「チューブローイング」は、固定したトレーニングチューブやレジスタンスバンドを使います。
地面に座った状態で体の後方にチューブを引っ張ることにより、背中全体の筋肉を鍛えられるトレーニング種目ですよ。
ぜひ参考にしてください!
ちなみに、まだトレーニングチューブやレジスタンスバンドを持っていないという方には、この2つの商品がおすすめです!
▼万能アイテム!トレーニングチューブ
▼出先でも重宝!レジスタンスバンド4本セット
この記事の目次
トレーニングチューブの効果とメリット
トレーニングチューブの活用で得られる効果としては、以下の点が考えられます。
- ゴムの張力を利用して高い負荷をかけられる
- 負荷の強度を変えられる
- 鍛えたい部位を意識しやすくトレーニング効果が高い
- 筋トレ初心者でも簡単
- 場所を選ばずトレーニング可能
- トレーニングによるケガのリスクが低い
- コストがかからない
- コンパクトに収納できる
ゴムの張力を利用して高い負荷をかけられる
チューブトレーニングは、ゴムチューブを引っ張ったり押したりして出る張力を利用し、負荷をかけるトレーニングです。
そのため自重トレーニングと比較するとトレーニングチューブの張力を利用したほうが、より高い負荷を与えられます。
負荷の強度を変えられる
筋量・体格・体質・性別などによって、人それぞれ適切な負荷のかけ方と強度は異なります。
トレーニングチューブは、比較的安価なトレーニンググッズで種類も豊富。
ご自身のニーズに合わせて強度の選択しやすいというのも取り組みやすい理由の一つです。
ひも状チューブは持ち手を変えて長さを調節すれば、1本のトレーニングチューブでも強度の調節が可能。
しかし、チューブの長さにはもちろん制限があり、エクササイズのバリエーションに限りがあります。
同じタイプで硬さや太さなど強度が異なるものも多いので、数本のチューブを用意しましょう。
鍛えたい部位を意識しやすくトレーニング効果が高い
筋トレを行うとき、鍛えている筋肉を見ながら、実際に触れながら行うことで、トレーニング効果を高められます。
これが「意識性の法則」です。
チューブトレーニングは、ポジティブ動作でもネガティブ動作でも負荷がかかり続けます。
その結果、鍛えたい部位が常に意識しやすい状態なのですね。
つまり、質の良い負荷を対象筋に与えることができる効果的なトレーニングとなります。
筋トレ初心者でも簡単
ダンベルやバーベルなどと比較して、チューブは過度な負荷をかけません。
そのため、フォームを意識しながら効果的で安全なトレーニングが可能です。
筋トレ初心者の方でも気軽にトレーニングでき、効果を体感できますよ。
場所を選ばずトレーニング可能
トレ-ニングチューブのほとんどは、カバンなどに入れて持ち運べるようなサイズ。
そのため、出張先や旅行先、家のどこでも簡単に効果的なトレーニングができます。
使う場所を選ばないのは、大きなメリットでしょう。
トレーニングによるケガのリスクが低い
トレーニングチューブは、ダンベルやバーベルなどと比べると重量が軽く、また、素材自体非常に柔らかいもの。
よって、怪我のリスクが低くなります。
また、ゴムチューブによる強度はそんなに高くはありません。
そのため落としたり、ぶつけたりしても痛めにくいこともメリットです。
コストがかからない
ゴムチューブトレーニングに必要なものは、トレーニングチューブ一つだけです。
店頭での価格相場も1000円〜3000円と非常にリーズナブル。
かさばらずに自宅・公園・出張先など、どこででもトレーニングでき、ジム代がかからず経済的です。
コンパクトに収納できる
フィットネスバイク・ダンベル・バーベル・バランスボールなどはとても人気ですが、大きくて収納面に難があります。
トレーニンググッズを買ってもスペースを占有してしまうため、物干し台の代わりになってしまうこともありますよね。
その点、チューブはコンパクトにまとめることができて持ち運びも簡単、収納場所にも困りません。
トレーニングチューブ選びのポイント
市販されているチューブは大きく分けて4種類あります。
自分の目的・ニーズにあったチューブを選択しましょう。
初心者におすすめの順に紹介します。
オススメ1位: 輪状のトレーニングチューブ
最初の一つは、ゴムバンドがおすすめです。
理由は、安い、かさばらない、トレーニングが豊富だから。
ゴムバンドは、平たい形状で輪状の形になっています。
輪状トレーニングチューブはシンプルで簡単にトレーニングができるので、初心者にもおすすめですよ。
また、種類によっては強度別に色分けされており、自分の筋力とエクササイズの種類に応じ負荷を選べるようになっています。
しかし、鍛えられる部位には限りがあり、二の腕、肩、下半身などのみ。
それ以外にも鍛えたい部位があるという方は、チューブ状のものを選ぶのが無難です。
輪状チューブは3タイプ(小、大、ヒップバンド)に分けられます。
それぞれみていきましょう。
輪状ゴムチューブ(小)
手軽さダントツナンバーワン!
ゴムチューブトレーニングをするなら、まずは輪状ゴムチューブ(小)がおすすめです。
強さ5段階のゴムバンドが一般的で、これだけで全身のトレーニングができますよ。
輪状ゴムチューブ(大)
これがあると、より本格的なゴムバンドトレーニングが可能です。
チェストプレスやデッドリフト、スクワットなどBIG3の筋トレにも強い負荷をかけることができます。
ジムでも活躍しすること間違いなし。
チンニングの補助や、レッグプレスの負荷アップなどに使うトレーニーも多いですよ。
トレーニングジムでも置いてある店が増えてきています。
ヒップバンド(下半身トレーニング専用)
ヒップバンドは、脚にはめて下半身を鍛えるのに一番おすすめです。
お尻トレーニングに圧倒的負荷をかけられます。
最近では、アスリートが体幹強化トレーニングやストレッチ目的で活用。
宅トレ女子なら必須のゴムバンドですよ。
オススメ2位:グリップが付いているトレーニングチューブ
トレーニングでの使いやすさで言えば、グリップがついているものがおすすめです。
よりジムでのマシンに近いトレーニングができます。
トレーニング中に汗をかいても、滑りにくく、しっかりと掴めて便利ですよ。
両端にグリップが付いているチューブは、主に上半身を鍛えるトレーニング種目用。
脚を使うトレーニングをする場合は、脚用の専用グリップに付け替えましょう。
初心者から上級者まで活用できるアイテムです。
ひも状のトレーニングチューブ
ひも状のチューブは、切ったり持ち手で長さを調節したりして負荷を自由に変えられます。
エクササイズメニュー全般に役立つオールラウンドタイプ。
応用が利き自由度が高いため、筋トレ中級者以上の方におすすめです。
きしめん状チューブ
平らなきしめん状チューブは、結んだり何重にも重ねることで強度を自由に調節できます。
幅もあるため、より自由度が高くバリエーション豊富なトレーニングが可能です。
カラーによって強度が異なるので、ご自身の筋力と用途に適したものを選択しましょう。
また、薄いので他のチューブと比べると劣化しやすい点は注意が必要です。
チューブローイングは背中の筋肉をバランスよく鍛えられる!
チューブローイングは背中の筋肉をバランスよく鍛えるのに最適な種目です。
たとえば、ベントオーバーローイングの場合「ウェイトやチューブの負荷+自分の上半身の重さ」を腰で支えます。
そのため、腰の負担を考えると肩甲骨を開閉する余裕がありません。
しかし、チューブローイングであれば、負荷に引っ張られる分だけを支えれば良いため肩甲骨を動かすことも可能。
菱形筋など背中の筋肉をバランスよく鍛えられます。
もちろんチューブを使ったチューブローイングも同様です。
ただ、注意点としては、動作中にストレッチを効かせようと上半身を前に倒しすぎると負荷が抜けてしまうという点があること。
チューブトレーニングの場合は、ストレッチ重視と収縮重視では別に考えましょう。
持つ位置や上体の角度を変え、それぞれ別のセットで鍛えてくださいね。
チューブローイングトレーニング6選
背中は、男女限らず気にしている方も多いのではないでしょうか?
女性であれば、引き締まった綺麗な背中。
男性であれば、たくましい逆三角形の背中。
ぜひそのようでありたい! このように考える方のために、ここではチューブローイングトレーニングを6種目ご紹介します。
- シーテットローイング
- チューブデッドローイング
- ワンハンドローイング
- シーテッドロー(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
- スタンディングローイング(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
- ゴムチューブ+ダンベルローイング(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
シーテットローイング
背筋を鍛えるトレーニングです。
【やり方】
- 脚を伸ばして床に座り両足にチューブをひっかけ、手を軽く伸ばした状態でチューブが張るようにする
- 肩甲骨を寄せながら、背中にチューブの負荷を感じるように肘を曲げチューブを引き寄せる
- チューブの負荷を背中(肩甲骨周り)に感じながらゆっくり戻す
シーテッドローイングは、15回×3回を目安に行いましょう。
チューブデッドローイング
デッドリフトのくの字の状態で動作するエクササイズです。
【やり方】
- 両足を肩幅に広げチューブを踏み軽く膝を曲げて、「くの字」のように姿勢をとる
- 体がくの字の状態でチューブが張るピンと張るようにする
- くの字の体勢をキープして、肩甲骨にチューブの負荷を感じながら肘を真上に上げる
- チューブの負荷を背中に感じながら、ゆっくりと腕を伸ばしていく
デッドローイングは、自然な呼吸で15回×3回行いましょう。
ワンハンドローイング
デッドローイングを片手ですることで、体の軸がブレないように体幹も鍛えられます。
【やり方】
- 両足を肩幅に広げチューブを踏み軽く膝を曲げて、「くの字」のように姿勢をとる
- 片手でチューブを掴み、体がくの字の状態でチューブが張るピンと張るようにする
- くの字の体勢をキープして、肩甲骨にチューブの負荷を感じながら肘を真上に上げる
- チューブの負荷を背中に感じながら、ゆっくりと腕を伸ばしていく
- 両手でやるよりも体の軸がブレやすいので、体幹でキープを意識する
ワンハンドローイングは、自然な呼吸で左右15回×3回行いましょう。
シーテッドロー(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
シーテッドローは、ベントオーバーローイングと同様の動作ですが、より簡単に広背筋を鍛えられる種目。
基本姿勢は床に座った状態のままです。
自宅でテレビを見ながら取り組むことのできる、「ながら筋トレ」として広背筋を鍛えてみるのもおすすめですよ。
【やり方】
- 足にトレーニングチューブを巻き付けて、地面に座る
- 負荷を高めたい場合は、チューブを幾重にも足に巻き付けておく
- 両膝はしっかりと伸ばす
- 両腕をまっすぐ伸ばしてチューブのグリップを握り、ピンっと張るようにチューブの長さを調整する
- 肩甲骨を寄せていき、チューブをお腹後方へと引き寄せる
- その後、腕を戻して上記の動作を繰り返す
両腕を体の後方に引き切ることで、最大限効果を高められます。
シーテッドローは、息を止めないように注意して15回×3回行うようにしましょう。
スタンディングローイング(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
スタンディングローイングは、シーテッドローを立った状態で行う種目です。
家の中にある柱や公園の木などにチューブを巻き付けて固定し、引っ張ることで広背筋を効果的に鍛えられます。
【やり方】
- チューブをお腹の位置に合わせて、強度のある柱に巻き付ける
- チューブがピンっと張るように距離をとって直立する
- 両腕をまっすぐ伸ばして、チューブのグリップを握る
- 膝を軽く曲げておくと体全体が安定する
- 肩甲骨を寄せていき、チューブをお腹後方へと引き寄せていく
- その後、腕を戻して上記の動作を繰り返す
両腕を体の後方に引き切ることで、最大限効果を高められます。
シーテッドローは、息を止めないように注意して15回×3回行うようにしましょう。
ゴムチューブ+ダンベルローイング(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
ダンベルローイングは、上半身を前傾させた姿勢のまま、床からダンベルを引き上げるように動作する種目です。
ゴムチューブの性質をプラスすることで、より筋肥大の効果を高めましょう。
動作のコツは、少しを肘を開いて動作すること。
より三角筋後部に負荷が入りやすくなります。
【やり方】
- 両足の下にチューブを挟むようにして立ち「くの字」のように姿勢をとる
- 体の前方に柱などがある場合は、そこにチューブを固定しても同様に取り組むことができる
- 手を床面に向けて伸ばしチューブをつかみ、チューブがピンと張るように長さを調節する
- 上半身の姿勢はそのままで肘をまっすぐ肩甲骨の後ろに向けて引っ張り、拳を胸の横あたりまで引き上げる
- 負荷を少しずつ解除するように元の姿勢に戻りこの動作を繰り返す
ゴムチューブ+ダンベルローイングは、自然な呼吸で15回×3回行いましょう。
正しいフォームがなによりも大切!
すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。
まずは正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えること。
それによって最も効率的に対象筋への負荷を与えられ、理想の肉体を作り上げられます。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入りません。
その結果、いつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めてしまい怪我につながってしまうでしょう。
1度怪我をすると完治するまでその部位を鍛えられず、その期間に筋肉を失ってしまうのですね。
さらに、他の部位のトレーニングに影響が出る可能性まであります。
ここでまず覚えていただきたいのは、正しいフォームを覚えることが理想の肉体への一番の近道であるということ。
「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない脅威だということです。
チューブローイングの基本的な動作のおさらい
- トレーニングチューブの張力による負荷をしっかりと対象筋に与えるために、ゆっくりとした動作を意識。両腕を引き、その後戻す動作も同様にゆっくりと戻していきましょう。
- 動作中に負荷が抜けてしまうと、効果が半減してしまいます。両腕を伸ばした状態でもピンと張るようにチューブを調節しておきましょう。そうすれば、すべての動作中に負荷が対象筋にかかりつづけます。
- トレーニングチューブの長さに余裕がある場合は、固定する足や柱などに幾重にも巻き付けることで、より負荷を高められます。
- チューブが複数あれば、チューブを重ねて活用しましょう。より負荷を高めたトレーニングが可能です。
- ローイング動作は、腕の力で引くのではなく、背中の筋肉を使って引くことが大切。肩甲骨を寄せる動作で僧帽筋や広背筋全体を収縮させることを意識して動作しましょう。
- シーテッドローイングの場合、上半身を後ろに倒しすぎた姿勢のまま動作してしまうと、広背筋に適切な動作が入らなくなってしまいます。注意しましょう。
木や頑丈な柱に巻き付けて取り組めばさらに効果的に!
トレーニングチューブ自体が非常に柔軟性のある素材。
つまり、木や柱に巻き付けてチューブローイングに取り組めます。
自分の足を使ってトレーニングチューブを固定するやり方よりも、より広い可動域を活かした効果的なトレーニングが可能です。
チューブローイングトレーニングの効果を高めるポイント
マッスルコントロールを意識
全種目に共通することですが、ウェイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウェイトを扱っている意味がありません。
たとえば、ウェイトを使用して行う背中のトレーニングの場合。
20kgのダンベルを使っていても、下すさいに力を抜いて勢いよくおろしてしまうと、ウェイトの重量は5kgやゼロになっている恐れがあります。
おろすさいにも力を抜かず、筋肉にウェイトの数字通りの負荷を乗せたままおろす意識を持つ必要があるのですね。
ウェイトを常に意識する、これがマッスルコントロールです。
マッスルマインドコネクション
マッスルマインドコネクションとは、「筋肉と脳神経のつながり」です。
なかやまきんに君の筋肉ルーレットのように、大胸筋をピクッピクッと動かすのを想像するとわかりやすいでしょう。
彼は筋肉を自由自在に操ることが出来るからこそ、あの芸ができるのですね。
筋肉を自在に操れるということは、筋トレでメインターゲットを効率的に効かせられるということ。
“負荷を感じる”ということが重要です。
トレーニング中にメインターゲットの部位に対し、負荷を感じながら動作させましょう。
すると、効かせるべき部位だけに効かせられます。
体をおろすときはゆっくりとおろす(ネガティブ動作)
筋肉への負荷が入る瞬間というのは、次の2つがあります。
- ポジティブ動作・・・力を入れてウェイトを挙げていくコンセントリック動作時
- ネガティブ動作・・・力を抑えてウェイトをおろしていくエキセントリック動作時
このエキセントリック動作はコンセントリック動作に比べると“1.7倍の高重量”を扱うことができ、より強い刺激を筋肉に与えられます。
エキセントリック動作で負荷をしっかり入れるためには3秒~5秒程度長い緊張時間で刺激するのが理想です。
筋肉は筋繊維に傷がつくことで、修復段階で筋肉がより増強されるもの。
つまり、エキセントリック動作をゆっくり行うことで、より引き締めに適した負荷を与えられるのです。
トレーニングマシンのように同じ動作を意識する
トレーニングマシン種目のように、毎回の動作を同じようにきれい適切なフォームを維持しながら動作することが大切です。
正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることで最も効率的に対象筋への負荷を与られます。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると、対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入りません。
そうするといつまでたっても肉体に変化のない、質の低いトレーニングになってしまいます。
体の反動を使わない
反動の力を使って体を上げてしまえば、筋肉に正しい刺激がいきません。
体の反動を使うことを「チーティング」と呼びます。
日本語にして「ズル」ですね。
チーティング動作を行わなければウェイトが上がらないのは、重すぎることが原因。
正しく行えば、肩や腰を痛めてしまう可能性もある重量なわけです。
チューブトレーニングでも、体の反動を使わずに対象筋の力だけで動作することが大切ですよ。
“チーティング”と“ストリクト”の概念を理解し、より効果の高い筋トレへ
筋トレには「チーティングフォーム」と「ストリクトフォーム」という概念が存在します。
ストリクトフォームとは“正しい”“正確な”“厳格な”という意味がある言葉。
つまり反動を使わず、丁寧で正しいフォームという意味になります。
チーティングフォームは体の反動を使い、自分で自分を補助することができるフォームという意味です。
この2つの概念がトレーニングでは非常に効果的な役割を果たしてくれます。
ここで先ほどの“体の体幹伸展動作は間違ったフォームだ”と同じじゃない?とお気づきになった方もいらっしゃるでしょう。
しかしこのチーティングというのはあくまで、“最後に追い込むために対象筋以外の筋肉を少しだけ使い、ぎりぎり対象筋の力のみで挙げられる程度の力で補助をするフォーム”。
つまり、ただ闇雲に体の反動を使って動作するのとではまったく意味が異なるわけですね。
この概念を踏まえた上で、しっかりと質の高い筋トレを行っていきましょう。
チューブローイングトレーニングの効果的なセット数について
効果的なセット数について
一般的には最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんが、これでは足りません。
3セットのみでは筋肥大・引き締めには十分な負荷を与えられずに効果が表れにくいのですね。
最低でも5セット以上10セット以下
最低でも5セット以上はトレーニングすることをおすすめします。
引き締めに効果的な負荷を与えるに必要なことは次の2つ。
- 筋肉の緊張時間を長くする
- しっかり重量をかけてオールアウト(追い込み切る)する
また、筋出力向上の観点からしても5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されず、使用重量もあまり発揮されません。
つまり3セットではウォーミングアップレベルでしかないということになります。
パワーリフティングのトレーニングでも基本的に8セット・10セットというのはごく普通のトレーニング強度です。
それくらいのセット数で追い込まなければ目に見える効果はなかなか表れてくれません。
しっかりとオールアウトさせることを意識してくださいね。
チューブローイングトレーニングを行う前・後のストレッチについて
チューブローイングトレーニングは腰に負荷が加わりやすいため、必ず入念なストレッチが必要です。
背中や腰のストレッチをすることで柔軟性が向上し、出力向上や可動域も広がるため全体的なパフォーマンスも向上。
さらに体が温まることで血流がよくなり、怪我のリスクも軽減できます。
トレーニング後も同様にしっかりとストレッチすることが重要です。
トレーニング後は筋肉疲労や疲労物質が身体に蓄積し筋肉が緊張することで張りも出てきます。
このため入念なストレッチで筋肉の緊張をほぐし、筋肉をOFFの状態に戻しましょう。
後々の筋肉痛軽減や怪我の予防、パフォーマンス低下を防げます。
フォームローラーでセルフマッサージをしてさらなるパフォーマンス向上へ
フォームローラーとは、適度な柔軟性のある素材で出来た円筒形のマッサージ器具、ストレッチ健康器具です。
これを使ってマッサージをすることを、筋膜リリースと呼びます。
筋膜リリースは体のパフォーマンスを向上させ、各種スポーツ競技や、ウェイトトレーニングの場面で最大の効果を発揮。
怪我の防止や筋肉痛の改善、関節・筋肉の柔軟性を向上させてくれる、広範囲に効果があるとされています。
フォームローラーを使えば、通常のストレッチだけではほぐせない体のコリや張りをより効果的に解消できます。
▼電気の力で簡単かつ確実に!
▼家に一つあれば筋トレ後のサポートは完了!
トレーニングを行う際のポイント・注意点
- 体を締めつけない、動きやすい服装で行いましょう。
- ゆっくりとした動作を心がけ、動きに反動をつけないよう気をつけましょう。
- 呼吸をしたまま動作を続けましょう。押す動作(ポジティブ動作)で息を吐き、戻す動作(ネガティブ動作)で息を吸いながら自然な呼吸を意識します。
- 決して無理をせず、痛みを感じない範囲内で行いましょう。
- 限度を超えた負荷でやりすぎると、逆に痛みを悪化させてしまったり、膝関節の劣化を早めてしまう原因になります。
- 負荷は少しずつ高めて行きましょう。特に運動不足の方は必ず軽めからスタートしてください。
- 運動中に違和感や気分が悪くなったら直ちに中断して休みましょう。
- フィットネスは「続ける人」が最強です。痛みや疲れがある日は除き、チューブトレーニングはできるだけ毎日続けましょう。
- 筋肉が十分に鍛えられるまでにはそれなりに時間がかかります。焦らずに続けましょう。継続が大事です。
- トレーニング前後にストレッチで筋肉を伸ばしておくと、筋肉痛を緩和できます。
背中の筋肉の種類について
僧帽筋(首から肩にかけての筋肉)
僧帽筋は首から肩にかけての筋肉。
前・後から見たときに背中の大きさを表現できる部位です。
この僧帽筋を鍛えることで、なで肩解消やいかり肩解消に効果があります。
さらに、逆三角形よりも美しいとされている“ひし形”の背中も手に入りますよ。
おすすめな部位です。
Tシャツを着こなす上でも欠かすことのできない筋肉と言えるでしょう。
広背筋(羽と呼ばれる筋肉)
広背筋は逆三角形の背中を作る上で一番重要な部位です。
腰の上あたりから肩の下あたりまであり、背中の逆三角形のシルエットを作るうえで一番重要な部位になります。
この広背筋の横への広がりが大きければ大きいほど、ウェストとの対比で逆三角形のシルエットにできますよ。
広背筋は本来、体幹の中の一つの筋肉に属します。
しかし大円筋と共に、肩関節の様々な動作(内転、内旋、伸展)に関与。
重要な役割を果たしています。
大円筋
大円筋は、脇の下の背面部に位置する筋肉です。
この部位働きは、広背筋と同様に、肩関節の内転、内旋、伸展動作に関与しています。
この筋肉は広背筋と共同に作用することが多いため、”広背筋のヘルパー”と呼ばれることもありますよ。
三角筋後部
三角筋後部とは、三角筋の中でも後方部分を占めている筋肉。
下記3つが三角筋後部の主な働きです。
- 肩の伸展(腕を後ろに引く動作)
- 肩の水平外転(水平に上げた腕を外側に絞る動作)
- 肩の外旋(肩後部にあるインナーマッスル)
菱形筋
菱形筋は小さい筋肉で、背中にある広背筋や僧帽筋などの深層に位置する菱形のインナーマッスルです。
小菱形筋と下部にある大菱形筋の二つで構成され、僧帽筋に被さるようにして覆っています。
大きさなどに違いはありますが、形状も働きもほぼ同じ。
主に肩甲骨を引き寄せる働きをし、また、肩甲挙筋、小胸筋と協同して肩甲骨を下方回旋させる働きもあります。
また、小菱形筋は肩甲挙筋とともに肩甲骨の拳上にも関与します。
小菱形筋や大菱形筋の筋力が弱くなってくると、猫背のように背中が丸くなってしまうので注意しなければなりません。
脊柱起立背筋(背中の中央にある筋肉)
脊柱起立筋は、腰から背骨に沿って首の下あたりまで縦に伸びている長い筋肉です。
下半身と上半身をつなぐこの筋肉には、大きな働きがあります。
たとえば姿勢の維持や体幹の安定などです。
さまざまなスポーツのパフォーマンス向上にも効果があるため鍛えることで得られる効果が高い筋肉なのですね。
脊柱起立筋は複合筋。
棘筋・最長筋・腸助筋の3つの部位をまとめて、脊柱起立筋と呼ばれています。
身体を横から見たときの背中の厚みを表現できる部位で、背中に“谷間”を作れます。
つまり、分厚い背中を作る上で欠かせない筋肉です。
上腕筋(上腕二頭筋の深部に位置する筋肉)
上腕筋は上腕二頭筋の奥、深部に位置する筋肉で、上腕骨の真ん中あたりから肘関節を覆うようについています。
こちらも肘を曲げる動作「肘関節屈曲」で使用される筋肉部位ですね。
主に上腕二頭筋と協調して動作する働きがあり、表から確認することはできずとも、この筋肉も鍛えれば力こぶをより大きくできます。
まとめ
チューブローイングには優れた効果があります。
トレーニングチューブを利用したチューブローイングは、背中全体という大きな筋肉群にその効果をもたらしてくれる効果的な種目です。
是非このチューブローイングに取り組んでいただき、理想的な引き締まった美しい背中を手に入れていただければと思います。
“No pain No gain”
AKI
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