「ネガティブ重視筋トレ」のやり方・効果と特徴!筋肥大に効果的な筋トレテクニックで全身を鍛えよう!
「ネガティブ重視筋トレ」という筋トレ用語をご存知でしょうか?
筋トレには「ネガティブ動作・ポジティブ動作」があり、ネガティブ動作とは「力を抑えながらウェイトを下す動作」のこと。
このネガティブ動作時に強い負荷を掛けるトレーニングテクニックで「筋肥大・停滞期の打開」など、高い筋トレ効果に期待できます。
今回はそんな、ネガティブ重視筋トレのやり方・効果と特徴・各筋トレ種目のネガティブ動作などについて、解説します!
この記事の目次
「ネガティブ重視筋トレ」とは?
ネガティブ重視筋トレとは、別名「エキセントリックトレーニング」とも呼ばれるトレーニングテクニックの一つ。
名前にあるように「ネガティブ動作(力を抑えながらウェイトを下す動作)」で、筋肉が伸びながらブレーキを掛けるように力を出すことで、
「エキセントリック収縮」を引き起こし、その作用によって筋肉を効果的に刺激できるのというもの。
エキセントリック収縮とは逆の作用である「コンセントリック収縮(筋肉が縮みながら力を出す)」と比較すると「130%程度ほどの強い力を発揮できる」のが特徴。
ネガティブ重視筋トレでは、このエキセントリック収縮の特徴を利用したトレーニングとなります。
「ネガティブ重視筋トレ」のやり方
ネガティブ重視筋トレには、いくつかのやり方が存在します。
- 「ポジティブ動作では扱えない高負荷を利用したネガティブトレ」
- 「ポジティブ動作でも扱える重量を利用したネガティブトレ」
または「一人で取り組む」場合と「パートナーと二人で取り組む」場合など、いくつかのやり方をここで解説します。
①【一人で行う場合】ストリクト動作では扱えない高重量による負荷を利用するやり方
ポジティブ動作を”チーティング”で行い「ネガティブ動作を時間をかけてゆっくりと行う」
チーティング動作とは
チーティングとは「本来鍛えるべき対象となる筋肉部位以外の部位も関与させる動作」のことで、通常のストリクト動作(対象筋の力だけで行う適切で丁寧なやり方)では、
扱うことができない重量を利用する場合において、対象筋以外の筋肉も関与させることで「挙上回数を増やす・ストリクトで扱える重量以上の高重量を扱える」のが特徴。
やり方
例として、上腕の表側に位置する「上腕二頭筋」を鍛える「バーベルカール」で取り組むと、下記のようになります。
ネガティブ重視筋トレで高重量を利用したい場合「ポジティブ動作を”チーティング動作”で行い、ネガティブ動作では対象筋の力のみで行うストリクト動作で取り組む」というやり方。
- 力を入れてバーベルを持ち上げるポジティブ動作を「チーティング動作」で勢いよく行います。
- 膝を伸ばす力と上半身を後方へ反らす反動(チーティング)を使ってバーベルを持ち上げます。
- その後、力を抑制してバーベルをおろす動作「ネガティブ動作を3~5秒程度」長い時間をかけてゆっくり行います。
- 対象となる上腕二頭筋で最大限負荷を感じながら動作を行います。
- その後、再度ポジティブ動作を勢いよく行い、動作を繰り返し行います。
②【一人で行う場合】ストリクト動作でも扱える重量で筋肉の緊張時間を長くするやり方
ポジティブ動作を”ストリクト動作”で行い「ネガティブ動作を時間をかけてゆっくりと行う」
ストリクト動作とは
上の「チーティング動作」の内容でも軽く触れましたが、ストリクト動作とは「本来鍛えるべき対象の筋力だけを使う動作」のことです。
「Strict(厳格な・厳しい)」といった意味の言葉ですが、筋トレにおけるストリクトとは「丁寧で適切な」やり方という意味。
ターゲット(対象筋)の筋肉のみを関与させたストリクト動作で取り組むことで「鍛えたい部位に適切な負荷を加えられる」のが特徴です。
一般的な通常の筋トレのやり方はすべて「ストリクト動作」で取り組むことが前提となります。
やり方
例として、上腕の表側に位置する「上腕二頭筋」を鍛える「バーベルカール」で取り組むと、下記のようになります。
ネガティブ重視筋トレで筋肉のに負荷が掛かる瞬間を長くしたい場合「ポジティブ動作を”ストリクト動作”で行った後、ネガティブ動作を3~5秒程度の時間をかけてゆっくりと行う」というやり方。
- 力を入れてバーベルを持ち上げる動作「ポジティブ動作」を勢いよく行います。
- 反動は使わず、ストリクト動作により対象となる「上腕二頭筋の力だけで」バーベルを持ち上げます。
- 力を抑えてバーベルをおろす動作「ネガティブ重視動作を3~5秒程度」長い時間をかけてゆっくり行います。
- この際、対象筋である上腕二頭筋でバーベルの負荷に抵抗しながらゆっくり行います。
- その後、再度ポジティブ動作を勢いよく行い、動作を繰り返し行います。
上記のように、ネガティブ時に働く、筋肉が伸びながらブレーキを掛けるように力を発揮する「エキセントリック収縮」を最大限利用したトレーニングとなります。
③【一人で行う場合】両脚・両手でポジティブ動作を行い、片脚・片手でネガティブ動作を行う
このネガティブ重視筋トレは「ポジティブ動作を両脚や両腕」を使って取り組み、その後の「ネガティブ動作を片脚・片腕」の1本だけで取り組むやり方。
このやり方は、片脚や片腕でポジティブ動作で扱える重量・負荷の「2倍」の重量を利用し、その負荷に抵抗しながらゆっくりと時間をかけることで、強烈に鍛えられるのが特徴。
上の動画は太もも前面に位置する「大腿四頭筋」を鍛える「レッグエクステンション」を、この方法で取り組んだ例です。
膝を伸ばすポジティブ動作では「両脚」で取り組み、その後の膝を曲げる「ネガティブ動作を片脚で行う」のが特徴です。
④【パートナーと二人で行う場合】補助して持ち上げてもらい、自分の力だけでおろす
このネガティブ重視筋トレのやり方は「自分の力だけでは持ち上げることができない高重量ウェイトをトレーニングパートナーに補助してもらって挙上し、ネガティブ動作を自分の力でゆっくり行う」やり方。
パートナーがいる場合においてのネガティブ重視筋トレとしては最も代表的なやり方の一つ。
もう一つのやり方として「自分だけの力で挙上できる重量で回数を繰り返した後、次の一回が上がらなくなったタイミングでパートナーに補助してもらう」というやり方もあります。
⑤【パートナーと二人で行う場合】自分の力で持ち上げ、補助者に負荷を加えてもらう
https://www.youtube.com/watch?time_continue=159&v=RsO0vqDNcpQ
このやり方は、上のやり方③で解説した内容とは反対に「ポジティブ動作を自分の力だけで持ち上げ、ネガティブ動作時にパートナーに負荷を足しもらう」というやり方。
自分の力で行うポジティブ動作で作用する「コンセントリック収縮」では扱える重量の範囲内で取り組み、その後のネガティブ動作ではパートナーに負荷を足しもらうことで、
コンセントリック収縮では扱うことができない高負荷を実現し、その高負荷に抵抗するようにゆっくりと行うことで強烈に追い込めるのが特徴です。
「ネガティブ重視筋トレ」に期待できる効果・取り組むメリット
上ではネガティブ重視筋トレの概要・やり方について解説しました。
ここでは、そんなネガティブ重視筋トレに期待できる効果・取り組むメリットについて解説します。
ネガティブ重視筋トレの効果・メリット①「筋タンパク質合成を高める」
ネガティブ重視筋トレは、上で解説したように「ネガティブ動作を3~5秒程度かける」というやり方でした。
1回のトレーニングによって「筋肉の緊張時間が通常の取り組み方よりも長くなる」ことで「筋タンパク質合成」の促進に効果があります。
筋タンパク質合成とはつまり、筋肉の合成・発達をする作用のことで、筋肉の緊張時間が長いことで「高い筋肥大効果」に期待できるということ。
ネガティブ重視筋トレに限らず、すべての筋トレで重要なことが「対象筋の緊張時間」を長くするということがポイントになります。
ネガティブ重視筋トレの効果・メリット②「通常では扱えない高重量を利用できる」
上でも解説したように、エキセントリック収縮(ネガティブ動作)はコンセントリック収縮(ポジティブ動作)と比べて「130%程度ほど強い力を発揮できる」のが特徴。
そのため、ポジティブ動作では扱うことのできないような高重量を利用し、その後の動作をゆっくりと行うことで、筋肉に強烈な負荷を掛けられるのが特徴。
高重量による強烈な負荷によって筋肉を鍛えることで「より効率的・効果的に筋肉の発達を促進できる」というわけです。
なお、一人で行うネガティブ重視筋トレは、種目によっては「トレーニングパートナー」がいない場合、そもそも取り組むことができない場合があるので注意。
一人で取り組む場合は、他の部位を関与させてポジティブ動作を行うか「チーティング動作」によって持ち上げる必要があります。
ネガティブ重視筋トレの効果・メリット③「成長ホルモン・テストステロンの分泌促進に効果的」
ネガティブ重視筋トレによって筋肉を限界まで鍛えることで「成長ホルモン・テストステロンの分泌促進」に効果的です。
これらは、筋肉を合成する際に必要不可欠なホルモンで、分泌量が促進されるほど、より効率的に筋肉を発達させる働きを持ちます。
ネガティブ重視で行う筋トレでは、ウェイトの負荷による物理的刺激の他にも、筋肉のさらなる合成を促進する「化学的刺激」によってさらなる筋トレ効果に期待できるのが特徴の一つです。
ネガティブ重視筋トレの効果・メリット④「筋トレ初心者にも高い筋トレ効果に期待できる」
ネガティブ重視筋トレが効果的なのは筋トレ中級者~上級者だけでなく「筋トレ初心者こそ効果的に取り組める」のも特徴。
というのも、特に筋トレ初心者の場合「力を抑えながらウェイトを下す動作(ネガティブ動作)」時に「ウェイトによる負荷が抜けてしまいがち」です。
力を発揮してウェイトを持ち上げる「ポジティブ動作」にばかり意識が向いてしまい「ネガティブ動作で力を抜いてストンと落としてしまいやすい」のです。
しかし、ネガティブ重視筋トレではポジティブ動作はもちろん「ネガティブ動作を3~5秒かけてゆっくりと行う」取り組み方であるため、
筋トレ初心者の方にありがちな「負荷の抜けやすさを是正する効果」に期待できます。
ネガティブ重視筋トレの効果・メリット⑤「筋肉をオールアウト(追い込み切る)ことができる」
ネガティブ重視筋トレは、通常の筋トレ(ストリクト(丁寧で適切)なやり方)で追い込んだ後、さらに限界まで追い込めるのが特徴のトレーニング。
ネガティブ重視筋トレにより筋肉を限界までオールアウト(追い込み切る)することで※①と同様に「筋タンパク質合成を促進」する効果に期待できます。
筋トレによる筋肥大効果を最大限引き出すには「より多くの筋線維に負荷を与える」ことが重要。
そのため、ネガティブ重視筋トレで筋肉をオールアウトの状態まで筋肉に刺激を与えることで、すべての筋肉が関与されるため多くの筋線維に負荷を与えることが可能です。
「ネガティブ重視筋トレ」の取り組み方(種目別)具体例!
上では、ネガティブ重視筋トレの概要・効果と特徴・取り組み方などについて解説しました。
ここでは、ネガティブ重視筋トレの取り組み方(種目別)具体例と、各種目のネガティブ動作について解説します。
【一人】でネガティブ重視筋トレを行う場合
胸(大胸筋)
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・バーベルベンチプレス」
ベンチプレスは、上半身の表側に位置する胸の筋肉「大胸筋」を鍛える種目として、最も代表的な種目の一つ。
ベンチプレスの「バーベルをおろしていく動作」がネガティブ動作になるため、バーベルをおろす際にゆっくりと動作を行います。
胸についたタイミングで素早く挙上することで「ネガティブ動作時の大胸筋の緊張時間を長くし、負荷を掛け続けることが可能」です。
【ネガティブ重視バーベル・ベンチプレスのやり方】
- フラットなトレーニングベンチに仰向けになります。
- バーベルを肩幅の1.5倍程度の手幅で保持し、ラックから外します。
- バーベルを肩の真上に移動したら、肘をまげてバーベルをおろしてネガティブ動作を行います。
- ネガティブ動作に3~5秒程度ゆっくりと時間をかけて行い、胸についたら素早く挙上します。
- 常に大胸筋の緊張を感じながら、負荷を掛け続ける意識で取り組みましょう。
https://magazine.steadyjapan.com/parts/chest/benchipuresu-daikyoukin-kintore-shoshinsha-inkurain-dekurain.html
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・ダンベルベンチプレス」
大胸筋を鍛える種目として代表的な「ベンチプレス」に並ぶ種目が「ダンベル・ベンチプレス」です。
バーべルではなくダンベルを利用することで、大胸筋の「最大収縮・最大伸展」させられるため、広い可動域で鍛えられるのが特徴。
このダンベルプレスも、ネガティブ重視でゆっくりと行うことで、大胸筋の緊張時間を長くして効果的に刺激を加えられます。
【ネガティブ重視ダンベル・ベンチプレスやり方】
- 両手にダンベルをそれぞれ保持し、フラットなトレーニングベンチに仰向けになります。
- 胸を張った状態のまま、胸の上に肘を伸ばして挙上します。
- 肘を曲げてダンベルをおろすネガティブ動作を3~5秒かけてゆっくりと行います。
- 大胸筋の横におろしていき、大胸筋が完全にストレッチ(伸展)するまでおろします。
- その後、勢いよく大胸筋の力で肘を伸ばし、ダンベルを挙上します。
https://magazine.steadyjapan.com/parts/chest/inkurain-daikyoukinzyoubu-kyoukin-chest-kinhidai.html
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・マシンチェストプレス」
この種目は、専用のマシン「チェストプレスマシン」を利用してベンチプレスと同様の動作を行うことで、大胸筋を鍛える種目。
上で解説した「バーベル・ダンベル」を利用したベンチプレスでは「ネガティブ時にフォームが崩れやすいデメリット」があります。
しかし、マシンを利用するこの種目は、適切な動作で取り組めるように「軌道が固定」されているため「ネガティブ時にも安定した動作で取り組める」のが特徴です。
【ネガティブ重視マシン・チェストプレスのやり方】
- 「チェストプレスマシン」のシートを調整します。
- ハンドルがバストトップの位置にくる位置で調整します。
- マシンに座り、大胸筋をストレッチできる位置に「アーム」を調整します。
- 両手でハンドルを握り、胸を張ったまま肘を伸ばします。
- 次に、肘を曲げながら3~5秒かけてゆっくりとアームを戻していきます。
- 大胸筋が完全にストレッチ(伸展)したら、勢いよく肘を伸ばします。
https://magazine.steadyjapan.com/kintore-gear/kintore-machine/chestpress-syoshinsya-yarikata.html
背中(広背筋)
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・ラットプルダウン」
ラットプルダウンは、背中(広背筋)を鍛える種目として最も代表的な種目の一つ。専用の「ラットプルマシン」を利用します。
ラットプルマシンは肩甲骨を下げて寄せる動作「肩関節内転・肩甲骨下方回旋」により主動筋となる「広背筋」をメインに鍛えます。
また、動作の可動域が広いため、ネガティブ動作時には長い緊張時間で広背筋に刺激を加えつつ「強烈なストレッチ」を行えるのが特徴です。
【ラットプルダウンのやり方】
- 「ラットプルマシン」のシートを調整します。「膝パッド」に太ももが固定される位置で調整します。
- バーを肩幅の1.5倍程度の手幅で握り、保持します。
- 胸を張り、軽く背中を沿った状態でバーを胸上部に引き寄せます。
- 肩甲骨を寄せる意識で肘を曲げ、広背筋の力で動作を行います。
- 広背筋を完全に収縮させた後、3~5秒程度でゆっくりと元の位置に戻します。
- 肩甲骨を開きながら、広背筋が完全にストレッチされるまで伸ばします。
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・シーテッドローイング」
シーテッドローイングは「ケーブルマシン」の負荷を利用し、ベンチに座った状態でローイング動作を行うことで背筋を鍛える種目。
この種目では、背筋の主要な筋肉「広背筋・僧帽筋下部・中部」をメインに鍛えながらも、上腕の筋肉「上腕二頭筋」も同時に鍛えられます。
ケーブルを引き寄せた後、肘を伸ばしてケーブルを戻すネガティブ動作をゆっくりと行うことで、背筋を強烈に鍛えられるのが特徴です。
【ネガティブ重視シーテッドローイングのやり方】
- 「ケーブルマシン」または専用の「シーテッドローマシン」を利用します。
- マシンのプーリーに「ストレートバー」を装着し、ベンチに座ります。
- 両手でバーを保持し、上半身が床に対して垂直になる角度で座ります。
- 背筋を伸ばしたまま、肩甲骨を寄せる動作でバーをおへそのあたりに引き寄せます。
- その後、ゆっくりと3~5秒程度時間をかけてケーブルを戻していきます。
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・ベントオーバーロー」
この種目は、背筋群(広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋など)を最も効果的に鍛えられる、デッドリフトに並んで代表的な種目です。
直立した状態で両手にバーベルを保持し、上半身を45度程度前傾させた状態のままローイングを行うことで、背筋を強烈に鍛えます。
バーを引き寄せるポジティブ動作の後、バーをおろすネガティブ動作の際にゆっくりと行うことで「丁寧に負荷を掛けられる」のが特徴です。
【ネガティブ重視ベントオーバーローのやり方】
- 肩幅程度の手幅でバーベルを保持し、腰幅程度の足幅で直立します。
- 上半身を45度程度前傾させたまま角度を固定し、腕を真下に伸ばします。
- 肩甲骨を寄せる意識でバーをおへそのあたりに引き寄せていきます。
- その後、ゆっくりと肩甲骨を開きながらバーを元の位置に下していきます。
https://magazine.steadyjapan.com/parts/back/bent-over-row-workout.html
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・チンニング」
この種目は、背筋を自重による負荷で最も効果的に鍛えられる「チンニング(懸垂)」を、ネガティブ重視で行うやり方。
高さのある「台・椅子・ベンチ」などを利用し、ジャンプする力を加えることでポジティブ動作を行い、その後のネガティブ動作をゆっくりと行うことで、
関与する「広背筋・僧帽筋下部・中部・大円筋・三角筋後部」といった筋肉群を強烈に鍛えられるのが特徴です。
【ネガティブ・チンニングのやり方】
- 高さのある台・椅子・ベンチなどを「チンニングバー」の下に置きます。
- 台に乗り、ジャンプすると同時にバーを肩幅の1.5倍程度の手幅で握ります。
- ジャンプの推進力を使い、肘を曲げて肩甲骨を寄せながら背中に力を入れてポジティブ動作を行います。
- その後、ネガティブ動作では自重による負荷に背筋を使って抵抗しながらゆっくりと行います。
- その後、再度ジャンプして動作を繰り返します。
肩(三角筋)
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・ショルダープレス」
この種目は、肩(三角筋前部・中部)を鍛える種目として、最も代表的な種目の一つ。ダンベル・バーベル・スミスマシンといった器具を利用します。
対象となる筋肉は、肩の「三角筋前部・中部」の他に、上腕裏側に位置する「上腕三頭筋」も同時に鍛えられるのが特徴。
ダンベルやバーベルでのネガティブ動作では、軌道がブレやすいため、そういった場合には「スミスマシン」の利用がおすすめです。
【ネガティブ重視ダンベル・ショルダープレスのやり方】
- 両手にダンベルを保持し、背もたれが垂直手前の角度に調整されたベンチに座ります。
- ダンベルを肩の上部に保持し、肘を伸ばして頭上高くダンベルを持ち上げます。
- その後、ゆっくりと肘を曲げて対象筋で負荷を感じながら元の位置に戻します。
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・サイドレイズ」
サイドレイズは、肩(三角筋中部)を鍛える種目として、ショルダープレスに並んで代表的な種目の一つ。
サイドレイズは、腕を側方に開く動作「肩関節外転」により、主動筋となる「三角筋中部」を鍛えますが「ネガティブ動作で負荷が抜けやすい」のが難点。
そのため、腕を閉じるネガティブ動作をゆっくりと時間をかけて行うことで「動作中終始負荷を掛け続けられる」のが特徴のやり方。
【ネガティブ重視サイドレイズのやり方】
- 両手にダンベルを保持し、ベンチに座るまたは直立します。
- 背筋を伸ばして胸を張り、肘を9割程度伸ばした角度で固定します。
- 腕を側方へ向かって開きます。肩の位置までを目安に持ち上げましょう。
- その後、腕を閉じるネガティブ動作では3秒~5秒程度かけてゆっくりと行います。
https://magazine.steadyjapan.com/parts/shoulder/sideraise-sholder.html
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・アップライトロー」
この種目は、上で解説した「サイドレイズ」と同様に肩(三角筋中部)を鍛える種目として代表的な種目の一つ。
サイドレイズでは、首から肩にかけての筋肉「僧帽筋上部に負荷が分散しやすい」ため、取り組む方によっては「肩を鍛えにくいデメリット」があります。
一方でアップライトローでは、肘を曲げながら腕を真上に上げる動作を行うことで「三角筋中部を意識しやすい」のが特徴です。
【ネガティブ・アップライトローのやり方】
- 両手にダンベルまたはバーベルを保持し、直立します。
- 背筋を伸ばしたまま、肘を曲げながら腕を真上に持ち上げます。
- 肩の高さまで持ち上げた後、3~5秒程度ゆっくりと時間をかけておろします。
- ダンベルを持ち上げるポジティブ動作が難しい場合は、上半身を後方へ振ることで反動を利用します。
腕(上腕二頭筋)
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・バーベルカール」
この種目は、上腕の表側「上腕二頭筋」を最も効果的に鍛えられる代表的な種目の一つ。
肘を曲げる動作「肘関節屈曲」を行うことで、主動筋となる「上腕二頭筋」をメインに、サブとして「上腕筋・腕橈骨筋」も同時に鍛えられます。
通常のバーベルカールでは、肘を伸ばす動作の際に負荷が抜けやすいのがデメリットですが、ネガティブ重視で取り組むことで負荷が抜けづらくなります。
【ネガティブ重視・バーベルカールのやり方】
- 肩幅程度の手幅でバーベルを保持し、直立します。
- 肘が前後に動かないようにカラダの側面につけ、脇を閉じます。
- 肘を曲げながらバーベルを持ち上げ、上腕二頭筋を収縮させます。
- その後、3~5秒程度かけてゆっくりと肘を伸ばしていきます。
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・ダンベルカール」
https://www.youtube.com/watch?v=UfRj7BsG7zI
この種目は、上で解説した「ネガティブ・バーベルカール」と同様の動作を、バーベルではなく「ダンベル」を利用して行うやり方。
ダンベルカールは、バーベルカールと比較して重量を扱うことができないものの「より広い可動域」を活かせるのが特徴の種目。
自力で行うネガティブ重視筋トレでも可動域の広さを活かし、上腕二頭筋の「最大収縮・最大伸展」を意識して取り組みましょう。
【ネガティブ・ダンベルカールのやり方】
- 両手にダンベルを保持し、直立します。
- 肘が前後に動かないようにカラダの側面につけ、脇を閉じます。
- 肘を曲げながらダンベルを持ち上げ、上腕二頭筋を完全に収縮させます。
- その後、3~5秒程度かけてゆっくりと肘を伸ばしていきます。
ネガティブトレの具体例「ネガティブ・インクラインダンベルカール」
この種目は「インクライン(30~45度)」に調整したベンチに仰向けになりアームカール動作を行うことで、上腕二頭筋を鍛える種目。
上半身が斜めの姿勢のままアームカールを行うことで「可動域が広がり」上腕二頭筋を「より強烈にストレッチ(伸展)」させられるのが特徴。
この種目のネガティブ動作をゆっくりと時間をかけて取り組むことで「さらに強い刺激で上腕二頭筋を鍛えることが可能」です。
【ネガティブ・インクラインダンベルカールのやり方】
- アジャスタブルベンチをインクライン(30~45度)に調整します。
- 両手にダンベルを保持し、ベンチに仰向けになります。
- ダンベルを持ち上げるポジティブ動作では、肘を持ち上げるように肩の力も使って持ち上げます。
- その後のネガティブ動作では、3~5秒程度時間をかけておろしていきます。
- 上腕二頭筋のストレッチを感じながら動作を行いましょう。
腕(上腕三頭筋)
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・ケーブルトライセプスエクステンション」
この種目は「ケーブルマシン」を利用し、肘を伸ばす動作「肘関節伸展」を引き起こすことで、主動筋となる「上腕三頭筋」を鍛えます。
ポジティブ動作では両腕で動作を行い、その後のネガティブ動作では「片腕」だけで動作を行うことで、強烈な負荷で上腕三頭筋を鍛えられるのが特徴。
トレーニングパートナーがいない場合で、上腕三頭筋を鍛えるネガティブ重視筋トレに取り組みたい場合におすすめな種目です。
【エキセントリック・ケーブルトライセプスエクステンションのやり方】
- ケーブルマシンの「プーリー」を頭上高い位置に調整します。
- プーリーに「ロープ」アクセサリーを装着します。
- 両手でロープを保持し、マシンに向き合って直立します。
- 両肘を伸ばしてケーブルを引き下げ、上腕三頭筋を収縮させます。
- その後、片手を離して片腕だけでネガティブ動作を3~5秒かけてゆっくり行います。
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・バーベルトライセプスエクステンション」
この種目は、ネガティブ動作で引き起こされる「エキセントリック収縮」に重点を置いた上腕三頭筋の鍛え方の一つ。
ベンチに仰向けの状態でバーベルを持つ肘をゆっくりと曲げていくことで上腕三頭筋を鍛え、その後胸の上に移動してプレス動作を
行うことで「ネガティブ動作を自力で繰り返せる」のが特徴。ポジティブ動作では「大胸筋」をあえて関与させることでセルフ補助を行います。
【エキセントリック・バーベルトライセプスエクステンションのやり方】
- フラットなトレーニングベンチの上に仰向けになります。
- 肩幅程度の手幅でバーベルを保持し、胸の上で腕を伸ばします。
- 肘の位置を固定したまま、脇を閉じて肘を曲げていきます。
- 肘を曲げて頭上方向に向かってバーベルをおろします。
- この際、3~5秒程度ゆっくりと時間をかけておろします。
- その後、肘をカラダの側面におろし、大胸筋の力でプレス動作を行います。
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・フレンチプレス」
この種目は、上腕を真上に上げた状態のまま、肘を伸ばす動作「肘関節伸展」を行うことで、主動筋となる上腕三頭筋を鍛える種目。
腕を真上に持ち上げた状態のまま動作を行うことで、上腕三頭筋の筋トレでありがちな「肘の前後動作」による「負荷の分散を抑制できる」のが特徴。
このフレンチプレスのネガティブ動作を、ゆっくりと行うことで「質の高い刺激」を上腕三頭筋に加えられます。
【エキセントリック・フレンチプレスのやり方】
- 「トレーニングベンチ・椅子」などに座り、片手にダンベルを保持します。
- ダンベルを持つ側の腕を持ち上げ、肘を耳の横に位置させます。
- 背筋を伸ばしたまま、3~5秒程度かけてゆっくりと肘を後方へ曲げていきます。
- その後、肘をカラダの側面におろし、肩の力を使って肘を真上に伸ばします。
- 再び肘を耳の横辺りに位置させ、ネガティブ動作を繰り返します。
脚(大腿四頭筋)
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・マシンレッグエクステンション」
この種目は、専用のマシン「レッグエクステンション」を利用し、ポジティブ動作を両脚で行い、ネガティブ動作を片脚で行う種目。
マシンに備えられたウェイトによる負荷を利用し、膝を伸ばす動作「膝関節伸展」を行うことで、主動筋となる「大腿四頭筋」を鍛えます。
膝を伸ばすポジティブ動作を両脚で行い、膝を曲げるネガティブ動作を「片脚」で行うことで、ネガティブ重視動作を繰り返せるのが特徴です。
【エキセントリック・マシンレッグエクステンションのやり方】
- 「レッグエクステンションマシン」のバックシートを調整します。
- 膝裏がシートの端にくる位置で調整し「膝パッド」に太ももを固定します。
- 次に「足パッド」に足首の上側を当て、両脚で膝を伸ばしていきます。
- その後、片脚をパッドから外し、反対側の片脚でネガティブ動作を行います。
- 3~5秒程度ゆっくりと時間をかけて動作し、ポジティブ動作では再度両脚で行います。
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・シシースクワット」
この種目は、下半身を鍛える代表的な種目である「スクワット」の動作で「股関節動作」を使わず「膝関節動作」をメインに行う種目。
膝を曲げながら腰を下ろす「肘関節伸展」をメインに引き起こすことで、主動筋となる「大腿四頭筋」を自重負荷により強烈に鍛えます。
このシシースクワットを、ネガティブ重視筋トレとしてゆっくりと行うことで「大腿四頭筋を効果的に鍛えられる」のが特徴です。
【エキセントリック・シシースクワットのやり方】
- 「柱・TRX・ストラップ」など、両手でカラダを支えられる物を用意します。
- 柱を片手で掴み、肩幅程度の足幅で直立します。
- カラダを柱で支えたまま、膝を曲げて腰をゆっくりと下ろしていきます。
- 大腿四頭筋のストレッチを感じたら、そのまま膝を伸ばす動作で立ち上がります。
- 自力で立ち上がるのが困難な場合は、腕の力を使ってセルフ補助を行います。
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・ブルガリアンスクワット」
この種目は「両脚を前後に開く」状態で、後方側の片脚を高さのある台などに乗せた状態でスクワット動作を行う種目。
後ろ足を床より高い位置に置くことで「前側の脚に掛かる自重負荷が増える」ことで前側の「大腿四頭筋を強烈に鍛えられる」のが特徴。
大腿四頭筋以外にも、太もも裏側の「ハムストリング」や、お尻の筋肉「大臀筋・中臀筋」も同時に鍛えられます。
【エキセントリック・ブルガリアンスクワットのやり方】
- カラダの後方側に高さのある「トレーニングベンチ・椅子・台」を配置します。
- 片脚を1.5歩分後方にある台の上に乗せます。「足のつま先」または「足の甲」を乗せます。
- 背筋を伸ばし、膝をゆっくりと曲げながら3~5秒程度時間をかけて腰をおろします。
- 前側の太ももが床と平行になるまでおろし、前側の大腿四頭筋の力を使って膝を伸ばします。
脚(ハムストリング)
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・レッグカール」
この種目は、専用のマシン「レッグカールマシン」を利用し、膝を曲げる動作「膝関節屈曲」を行うことで、太もも裏側のハムストリングを鍛えます。
上で解説したレッグエクステンションと同様、ポジティブ動作を両脚で行い、ネガティブ動作を片脚で行うことでネガティブ重視で動作を行います。
レッグエクステンションとレッグカールどちらも取り組むことで、太ももの前後を効率よく鍛えていきましょう。
【エキセントリック・レッグカールのやり方】
- 「レッグカールマシン」にうつ伏せになります。
- 次に「足パッド」に足首の後ろ側を当て、両脚で膝を曲げていきます。
- その後、片脚をパッドから外し、反対側の片脚でネガティブ動作を行います。
- 3~5秒程度ゆっくりと時間をかけて動作し、ポジティブ動作では再度両脚で行います。
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・ルーマニアンデッドリフト」
この種目は、太もも裏側に位置する「ハムストリング」を鍛えるストレッチ種目として代表的な種目。
本来背筋群をメインに鍛えるデッドリフトを「膝を伸ばし気味」で行うことで「ハムストリングへの負荷比重を高めている」のが特徴。
このルーマニアンデッドリフトのネガティブ動作をゆっくりと行うことで、強烈な負荷によってハムストリングを鍛えられます。
【エキセントリック・ルーマニアンデッドリフトのやり方】
- 腰幅程度の足幅で直立し、両手に肩幅程度の手幅でバーベルを保持します。
- 背筋を伸ばしたまま、膝を軽く曲げて上半身を床と平行になるまでゆっくりと前傾させます。
- このネガティブ動作を5秒程度ゆっくりと行います。
- 膝を曲げすぎないよう意識し、軽く曲げた状態のまま前傾させます。
- その後、ハムストリングの力を使って上半身を元の位置に戻します。
https://magazine.steadyjapan.com/kintore-faq/kintore-knowledge/ru-manianndeddorihuto-suthihhuregggudeddorihuto-kintore.html
お腹(腹直筋)
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・ケーブルクランチ」
この種目は、お腹前面に位置する「腹直筋」に対し「ケーブルマシン」のウェイトによる負荷を掛けた状態でクランチを行う種目。
ケーブルと一緒に上半身を前方に丸める動作「体幹屈曲」を行うことで、主動筋となる「腹直筋」を強烈に鍛えていきます。
通常のクランチでのネガティブ動作では、腹直筋の緊張が途切れやすい点をネガティブ動作をゆっくりと行うことで、確実に腹直筋を鍛えていきます。
【ネガティブ・ケーブルクランチのやり方】
- ケーブルマシンの「プーリー」を高い位置に調整します。
- プーリーに「ロープ」アクセサリーを装着します。
- マシンに向き合って膝を床につけ、両手にロープを保持します。
- ロープを首の後ろ側で保持し、息を吐きながら上半身を丸めていきます。
- 腹直筋の収縮を感じたら、3~5秒程度時間を掛けてゆっくりと行います。
ネガティブトレの具体例「エキセントリック・ケーブルローテーション」
この種目は、ケーブルによる負荷を掛けた状態で、上半身と体幹を左右に捻る動作「体幹回旋」を行うことで、主動筋となる「腹斜筋」を鍛えます。
体幹を捻っていくポジション動作では、ケーブルを保持する両手を体幹に近づけ重心を近づけることで高重量を扱い、
その後、両腕を胸の前に伸ばして重心を遠ざけることで、腹斜筋に掛かる負荷を高めてネガティブ動作をゆっくりと行うことで高負荷を掛けていきます。
【エキセントリック・ケーブルローテーションのやり方】
- ケーブルマシンの「プーリー」を胸の高さに調整します。
- プーリーに「ワンハンドグリップ」を装着します。
- マシンに横向きで直立し、両手でグリップを保持します。
- 胸に両手を近づけた状態で上半身を捻る動作を行います。
- 腹斜筋の収縮を感じたら、両腕を胸の前に伸ばします。
- 体幹ごとゆっくりと3~5秒時間をかけて元の位置に戻ります。
【二人・パートナーがいる場合】ネガティブ重視筋トレを行う場合
胸(大胸筋)
ネガティブトレの具体例「パートナード・ネガティブベンチプレス」
この種目は、ネガティブ動作を自力で取り組み、その後のポジティブ動作を「トレーニングパートナー」に補助してもらうやり方。
ポジティブ動作のみパートナーに補助してもらうことで、一人で行うネガティブベンチよりも「高重量」を利用できるのが特徴。
ポジティブ動作を自力で挙上できなくても、パートナーに補助してもらうことで「限界まで大胸筋に刺激を加えらえれる」のが特徴。
【パートナード・ネガティブベンチプレスのやり方】
- 通常の「ベンチプレス」と同様のセットアップを行います。
- ネガティブ動作を3~5秒程度ゆっくりと時間をかけて行います。
- バーが胸についたら、パートナーはバーベルを保持して補助します。
- 鍛える側も同様にポジティブ動作でも力を入れて挙上します。
※パートナーは補助しすぎないよう注意し、あくまでも鍛える側が自力でギリギリ上がらない分をサポートする意識で補助しましょう。
ネガティブトレの具体例「パートナード・ネガティブダンベルプレス」
この種目は、上で解説した「パートナード・バーベルベンチプレス」と同様に「トレーニングパートナー」にポジティブ動作を補助してもらうやり方。
ダンベルプレスで補助を行う場合は、相手の「手首または肘」を掴んで補助を行うのが一般的です。
補助者は「助ける補助」ではなく、あくまで「相手の筋肉を限界まで追い込むための補助」であることを忘れず、力を入れすぎないよう注意しましょう。
【パートナード・ダンベルプレスのやり方】
- 通常の「ダンベルプレス」と同様のセットアップを行います。
- 肘を曲げてダンベルをおろすネガティブ動作をを3~5秒かけてゆっくりと行います。
- 大胸筋の横におろしていき、大胸筋が完全にストレッチ(伸展)するまでおろします。
- その後、補助者は「手首または肘」を掴んで上に持ち上げるように補助を行います。
- しかし、あくまでも相手の自力で足りない分の力を補う意識で行いましょう。
ネガティブトレの具体例「パートナード・ネガティブラットプダウン」
この種目は、上で解説した「ラットプルダウン」と同様の動作を「トレーニングパートナー」にポジティブ動作を補助してもらうやり方。
ラットプルダウンで補助を行う場合は「バーの中央部を」補助が保持して下方向に引く力を加えることで補助を行います。
相手がバーを完全に引き終わると同時に補助者は両手をバーから離し、相手は自力でネガティブ動作を行うことで、限界まで追い込みます。
【パートナード・ネガティブラットプダウンのやり方】
- 通常の「ラットプルダウン」と同様のセットアップを行います。
- ポジティブ動作(バーを引き寄せる動作)では、パートナーの力を借ります。
- 広背筋の収縮を感じたら、パートナーは両手をバーから離します。
- 取り組む側は自力でウェイトによる負荷に耐えながらゆっくりと肘を伸ばします。
肩(三角筋)
ネガティブトレの具体例「パートナード・ネガティブショルダープレス」
この種目は、上で解説した「ダンベル・ショルダープレス」と同様の動作を「パートナー」にポジティブ動作を補助してもらうやり方。
パートナーは、相手の肘裏を両手で持ち、真上に力を加えることで補助を行います。肘が伸び切ると同時に手を離しましょう。
もし、肘を持つ補助では相手の腕がブレる場合は「手首」を掴んで持ち上げることで安定的に補助することが可能です。
【パートナード・ネガティブショルダープレスのやり方】
- 上で解説した「ダンベル・ショルダープレス」と同様のセットアップを行います。
- 補助者は、相手の肘の内側を両手で持ち、真上に力を加えることで補助します。
- 鍛える側は、両手が中央に寄りすぎないように真上に肘を伸ばします。
- その後、肘が伸び切るのと同時に、パートナーは手を離し、ネガティブ動作を行います。
ネガティブトレの具体例「パートナード・ネガティブサイドレイズ」
この種目は、上で解説した「サイドレイズ」と同様の動作を「トレーニングパートナー」にポジティブ動作を補助してもらうやり方。
トレーニングパートナーは、相手の「肘の内側に自分の両腕を当てた状態で腕を側方に開く」ことで、補助を行います。
もしパートナーがいない場合は「チーティング動作(上半身を後方へ振る反動を利用する)」を利用してセルフ補助することも可能です。
【パートナード・ネガティブサイドレイズのやり方】
- 上で解説した「サイドレイズ」と同様のセットアップを行います。
- 補助者は、相手の「肘の内側に自分の両腕を当てた状態」で腕を側方へ開きます。
- 鍛える側は、ポジティブ動作を補助してもらい、腕を閉じるネガティブ動作をゆっくりと行います。
- パートナーは相手が腕を閉じたタイミングで再度相手の肘の内側に腕を入れて補助します。
腕(上腕二頭筋)
ネガティブトレの具体例「パートナー・フォーストエキセントリック・バーベルカール」
https://www.youtube.com/watch?time_continue=159&v=RsO0vqDNcpQ
この種目は、今までのやり方とは反対に「ポジティブ動作は自力で行い、ネガティブ動作でパートナーに負荷を掛けてもらう」やり方。
ポジティブ動作(バーベルを持ち上げる動作)を自力で行った後、パートナーに力を加えてもらうことでより強烈な負荷でネガティブ動作を行う種目。
上の動画ではいくつかの種目で解説されていますが、バーベルカールでのネガティブ重視筋トレ
のやり方について解説します。
【パートナー・フォーストエキセントリック・バーベルカールのやり方】
- 自力で持ち上げられる重量に設定したバーベルを保持し、直立します。
- 上で解説した「バーベルカール」と同様に、肘を曲げてバーを持ち上げます。
- 肘を曲げ切ったポジションでパートナーに上から下へ力を掛けてもらいます。
- 3~5秒程度負荷に抵抗しながらゆっくりと肘を伸ばしていきます。
- その後、パートナーを手を離し、自力で再度バーを挙上します。
ネガティブトレの具体例「パートナー・エキセントリック・プリーチャーカール」
動画の最初にある上腕二頭筋のトレーニングでは「プリーチャーカール」をネガティブ重視で取り組むやり方です。
プリーチャーカールは、専用のベンチ「プリーチャーベンチ」を利用することで「肘を固定できる」ため「上腕二頭筋に負荷を集中させやすい」のが特徴。
ポジティブ動作をパートナーに補助してもらい、ネガティブ動作では自力で負荷に耐えながらゆっくりと動作を行います。
【パートナーエキセントリック・プリーチャーカールのやり方】
- 「プリ―チャーベンチ」の肘パッドに両肘を乗せます。
- 両手にバーベルまたはEZバーを保持します。
- 肘をパッドに固定したまま、ポジティブ動作をパートナーに補助してもらい挙上します。
- 上腕二頭筋の収縮を行った後、パートナーに手を離してもらい、地力でネガティブ動作を行います。
- 3~5秒程度ゆっくりと時間をかけておろしていきます。
- その後、再度パートナーにポジティブ動作を補助してもらいます。
「ネガティブ重視筋トレ」を効果的に取り組むためのポイント!
上では、ネガティブ重視筋トレの概要・効果・メリット・トレーニングの具体例などについて解説しました。
ここでは、そんなネガティブ重視筋トレを効果的に取り組むためのポイントについて解説します。
ネガティブ重視筋トレのポイント①「初めから高重量のウェイトを利用しない」
ネガティブ動作で作用する「エキセントリック収縮」は、ポジティブ動作「コンセントリック収縮」よりも「130%程度思い重量を扱える」と解説しました。
しかし、ポジティブ動作では扱えないレベルの重量をいきなり扱ってしまうと、フォームが崩れて「怪我の原因」になりかねません。
また、当然ながらネガティブ動作でより重い重量が扱えるといっても「関節・筋肉にかかる負担も増える」ため、より一層「適切なやり方・フォーム」が重要になります。
ネガティブ重視筋トレを始めたばかりであれば「ポジティブ動作でも扱える重量の範囲内」で初め、徐々に重量を増やすようにしましょう。
ネガティブ重視筋トレのポイント②「ネガティブ動作は3~5秒程度で取り組む」
冒頭でも解説した通り、各種目共通に「ネガティブ動作は3~5秒程度」で取り組むことで、エキセントリック収縮時に効果的な負荷を加えられます。
ネガティブ重視筋トレでは「急がずゆっくりと負荷を感じながら」取り組むことが大切。
実際に取り組んでみると負荷のキツさに体幹的に5秒でも実際はもっと短い時間でしか取り組めていないこともありがちなミス。
取り組み始めの頃は、トレーニングパートナーに数えてもらうか、スマホのストップウォッチ機能を利用して適切な時間で取り組むことがおすすめです。
ネガティブ重視筋トレのポイント③「適切なやり方・フォームを最優先する」
ネガティブトレ―ニングでは、ネガティブ動作(力を抑えながらウェイトを下す動作)を通常よりもゆっくりと行います。
通常のスピードで取り組むやり方と比較すると、その分「フォーム・軌道をコントロールすることが困難」になります。
誤ったやり方のまま取り組み続けてしまうと「関節・筋肉へ負担がかかる」ため「怪我の原因」になりかねません。
まずは、軽い重量でもネガティブ動作を適切な軌道でコントロールできるよう練習してから重量を重くしていくことが大切です。
ネガティブ重視筋トレのポイント④「ストレッチ・ウォーミングアップは入念に」
ネガティブ重視筋トレは、筋肥大・筋トレ効果が高い分「筋肉へのストレスも大きい」ため、入念なストレッチ・ウォーミングアップは欠かさずに行いましょう。
ストレッチとウォーミングアップを行うことで、筋肉・関節が温まり「本来のパフォーマンス」を発揮できるだけでなく、
「柔軟性も高まる」ため、強度の高いネガティブ重視筋トレに取り組んでも「怪我のリスクを抑制」することができます。
ジムに到着してウェイトエリアに直行するのは避け、ストレッチエリアにまずは向かう癖をつけることが大切です。
ネガティブ重視筋トレのポイント⑤「休養をしっかりと意識する」
ネガティブ重視筋トレに限らず、筋トレで重要な要素の一つが「休息」です。休息は疲労を解消するのはもちろんのこと、
筋肉のさらなる発達を促進するタイミングでもあります。休息が十分にとれていない状態でネガティブ重視筋トレに取り組み続けてしまうと、
「疲労が原因による怪我」を誘発させる恐れがあります。
さらに、怪我だけでなく筋肉の合成を行うタイミングが不十分となることで、「筋肥大効率が下がる」という本末転倒な結果にも。
ネガティブ重視筋トレに限らず、強度の高い筋トレでは十分な休養を意識しましょう。
「ネガティブ重視筋トレ」で利用したいトレーニングアイテム3選!
ネガティブ重視筋トレで利用したいアイテム①「トレーニングベルト」
トレーニングベルトとは、ジムでよくお腹にチャンピオンベルトのような大きなベルトを巻いてトレ―ニングを行っている方を見たことはありませんか?
トレーニングベルトとは、腰を保護しながら、より高い筋出力を発揮してくれるためのトレーニングギアです。お腹に巻くことで「腹圧」が高まることで腰の怪我から保護する効果を発揮します。
腰を保護するだけでなく、腹圧が高まることにより、筋出力も向上するため、より重い重量を扱うことができるようになります。
そのため、高重量トレーニングを行いたい方や、腰が弱いかたや、腰に不安を抱える方、はこのトレーニングベルトを有効活用していきましょう。
【関連記事】トレーニングベルトについてさらに詳しくはこちら♪
ネガティブ重視筋トレで利用したいアイテム②「パワーグリップ」
パワーグリップとは、「引く動作」を要するトレーニングの際に、握力のサポートに効果を発揮してくれるトレーニングギアの一つです。
パワーグリップを手首に通し、ベロの部分をバーべルに巻き付けてベロと一緒にバーべルを握ることで、少ない握力でも高重量のバーべルを保持し続けることが可能になります。
パワーグリップは、バーべルだけでなく、ダンベルやケーブルマシンにも活用することができ、基本的に引く動作を要するトレーニング種目全般に利用することができます。
パワーグリップについてより詳細な内容を知りたい方は、下にある記事も合わせて確認しましょう!
ネガティブ重視筋トレで利用したいアイテム③「リストラップ」
リストラップとは、Wrist(手首)Wrap(巻く)その名称通り、手首に巻き付けることで手首の関節を保護してくれるトレーニングギアの一つです。
これにより、高重量のウェイトを扱う際でも、必要以上に手首が反るのを防ぐことや、手首のブレを抑制することができます。
結果的にウェイトを挙上するための力をダイレクトにウェイトに繋げることができるようになり、手首の怪我のリスクを回避することができます。
「ネガティブ重視筋トレ」の効果を高めるサプリメント3選!
「ネガティブ重視筋トレ」の効果を高めるサプリメント①「クレアチン」
クレアチンとは、瞬発的な動作の際に使用されるエネルギー源となる「ATP」の合成を促し、より高いパフォーマンスを発揮してくれるサプリメントです。
このクレアチンは、ダッシュ・ジャンプといった瞬発的な動作に加え、ウェイトトレーニングのような「一瞬の爆発的な力」を発揮する際に効果を期待できます。
一見薬物のように感じるかもしれませんが、このクレアチンとは、私たちが普段口にするお肉を代表する食品の中に自然に含まれている物質です。
そのため、人体にとって安全な成分なので心配はいりません。※摂取量を間違えると肝臓に負担がかかるので注意が必要。
クレアチンの摂取方法ですが、「ローディング」というクレアチン独自の飲み方があります。ローディングとは、クレアチンを摂取した始める時に、体内に貯蔵する方法のことを指します。
ローディング期には、1回5gを4回に分けて1日20g摂取します。これを1週間続けることで体内に溜め込みます。1週間が経過したらローディングは完了しているので、1日5gを摂取していきましょう。
「ネガティブ重視筋トレ」の効果を高めるサプリメント②「プレワークアウトサプリメント」
このサプリは、トレーニングを行う前に使用することでパフォーマンスの向上・トレーニングの効果をより高めてくれるサプリメントです。
代表的な成分は、「シトルリン」「アルギニン」「ベータアラニン」「カフェイン」といった成分が主に含まれています。
これらの成分によって血流が促され「持久力・筋出力・瞬発力・集中力の向上・基礎代謝の向上・疲労回復」といったトレーニーにはうれしい効果が期待することができます。
カラダのパフォーマンスを高めてくれるだけでなく、集中力の向上といったメンタル面でのサポート効果もあるため、トレ―ニングに対する精神力を強化することで、結果的により追い込むことができるようになります。
プレワークアウトサプリの摂取方法は、トレーニングの30分~1時間前に規定量を摂取するだけです。
「ネガティブ重視筋トレ」の効果を高めるサプリメント③「BCAA」
BCAAとは、体内で生成することができない必須アミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)です。
これは筋肉の合成に効果的なサプリメントで、疲労回復にも大きな効果を発揮します。
バリン・ロイシン・イソロイシンは、カラダの中で生成することができない必須アミノ酸のため、普段のお食事やサプリメントなどから摂取する必要があります。
BCAAの摂取方法ですが、起床時・トレーニング前・トレーニング最中・トレーニング後にそれぞれ規定量の摂取がおすすめです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は「ネガティブ重視筋トレ」の概要・やり方・効果とメリット・具体例・ポイントなどについて解説しました。
筋トレ初心者はもちろん、筋トレに慣れてきた中級者からベテランの方までおすすめなトレーニングテクニックです。
ネガティブ重視筋トレを自身の筋トレに取り入れることで、よりワンランク上の肉体を手に入れましょう!
“No pain No gain”
【関連記事】他にもある「筋肥大」に効果的な筋トレ情報についてはこちら♪
https://magazine.steadyjapan.com/parts/chest/tshatuwokikonasu-daikyoukin-munaita-kyoukin-kinhidai.html
https://magazine.steadyjapan.com/parts/shoulder/sideraise-sholder.html
https://magazine.steadyjapan.com/parts/chest/benchipuresu-daikyoukin-kintore-shoshinsha-inkurain-dekurain.html
https://magazine.steadyjapan.com/parts/ketoruberu-kintore.html
AKI
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