筋トレ効果を効率的に引き出すためには「体積の大きい筋肉」を鍛えることがおすすめです。
大きな筋肉を鍛えれば、筋量増強・基礎代謝向上・成長ホルモン分泌促進などの筋トレ効果を効率的に引き起こせます。
今回は、体積の大きい筋肉を順番に解説しましょう。
それぞれの部位を効果的に鍛える種目についても説明するため、筋トレの参考にしてくださいね。
この記事の目次
体積の大きい筋肉を鍛える筋トレ効果とは?
まず、体積の大きい筋肉を鍛えることによる筋トレ効果について解説します。
以下4つの大きな筋肉を鍛えるメリットを知ることで、より効率的に筋トレに取り組みましょう。
- 高い筋力増強効果
- 成長ホルモン・テストステロン値の向上
- 基礎代謝向上
- 同時に小さな筋肉も鍛えられる
大きな筋肉を鍛えるメリット①高い筋力増強効果
大きな筋肉は発揮できる力も大きいため、鍛えることで効率的に筋力を高められます。
また、コンパウンド種目(複数の関節が関与する種目)では大きい筋肉の関与度が高まるため、高重量による強烈な負荷を利用できるのも特徴ですよ。
大きい筋肉を鍛えるときに使用するウエイトの重量が、小さい筋肉と比較して圧倒的に重くなります。
つまり、大きな筋肉を鍛えることで結果的に全身の筋力増強に効果が望めるのです。
大きな筋肉を鍛えるメリット②成長ホルモン・テストステロン値の向上
メリットの2つ目は、成長ホルモン・テストステロン値の向上に期待できることです。
単純に、筋肉に負荷を掛けて鍛えるだけではありません。
たとえば下半身の大きな筋肉を鍛えた場合、全身の筋肉の合成力が高まることで上半身の筋肥大にも効果を発揮します。
大きな筋肉を鍛えるということは、結果的に全身の筋肥大に繋がるわけです。
大きな筋肉を鍛えるメリット③基礎代謝向上
3つ目のメリットは、大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝量の向上に期待できるというもの。
大きな筋肉はサイズが大きい分、動かすときに利用されるエネルギー量もたくさん必要です。
そのため、しっかりと鍛えて活性化することで基礎代謝向上へとつながります。
基礎代謝が上がれば、それだけ燃えやすい体になります。
トレーニングを続けるうちに、痩せやすく・太りづらい体質へと変化していくのですね。
つまり、大きな筋肉を鍛えることはダイエットや減量といった目的に対しても、効率的と言えるでしょう。
大きい筋肉→小さい筋肉の順番で鍛えよう!
前述したように、大きい筋肉はサイズが大きい分、利用されるエネルギーが多いのが特徴です。
したがって、先に小さな筋肉から鍛えてしまうと、トレーニングの後半でいざ大きい筋肉を鍛えようとしてもエネルギー不足でできないというケースが多々あります。
鍛えるためのエネルギーが十分に残っていないと、効率的に大きい筋肉を鍛えられません。
十分なエネルギーが満ちている最初のうちに、大きい筋肉から鍛えていくのがおすすめの取り組み方です。
大きな筋肉を鍛えるメリット④同時に小さな筋肉も鍛えられる
人体の筋肉はそれぞれ連動しているため、大きな筋肉を動かすことで周辺の小さな筋肉も動かすことが可能です。
つまり、同時に刺激できるのですね。
人体の関節動作のほとんどは、複数の筋肉が関与して作用します。
大きな筋肉が動く場合には、ほとんどの動きで小さな筋肉も協働するのです。
たとえば、ベンチプレスをみてみましょう。
上半身前面にある大きな筋肉・大胸筋を鍛える「ベンチプレス」では、大胸筋以外にも肩の筋肉である三角筋前部と上腕三頭筋が関与します。
さらに、バーベルを握るときには前腕筋群が関与し、姿勢維持には体幹周辺の筋肉と脚力も関与します。
つまり、大きな筋肉を鍛えることでより多くの筋肉に刺激をあたえられるということ。
大きな筋肉を鍛えることは、最も効率的な取り組み方になるのです。
大きな体積を持つ体の筋肉6つ! 名称・鍛え方について
ではいよいよ、体積で大きい筋肉順にはどんな筋肉があるのか、名称とその鍛え方について紹介します。
- 大腿四頭筋
- 下腿三頭筋
- 大臀筋
- 三角筋
- ハムストリング
- 大胸筋
体積の大きい筋肉①大腿四頭筋(1913c㎥)
私達の体で最大の体積を誇るのが、太ももの前部に位置する大腿四頭筋です。
名前に「四頭筋」とあるように、中間広筋・内側広筋・外側広筋・大腿直筋の4つの部位から構成されています。
全身の筋肉の中で二番目に大きい筋肉・下腿三頭筋(ふくらはぎ)でも「897c㎥」であるため、とても最も大きい体積だとわかりますよね。
大腿四頭筋は、膝を伸ばす動き「膝関節伸展」のさいに主動筋として使います。
大腿四頭筋に含まれる「大腿直筋」に関しては膝関節と股関節をまたいで位置するため、「膝関節屈曲」にも関与するのが特徴です。
歩く、走る、跳ぶといった下半身を利用する動きのすべてに関わっていますよ。
大腿四頭筋の効果的な鍛え方
大腿四頭筋を最も効果的に鍛えるためには、膝関節伸展が含まれるアイソレーション種目に取り組みましょう。
ただし、膝関節と股関節を関与させて取り組むコンパウンド種目「スクワット・ランジなど」といった種目でも効果的に鍛えられますよ。
アイソレーション種目(関与する関節動作が単一)の場合は、集中的に大腿四頭筋を鍛えられます。
一方で、コンパウンド種目(複数の関節が関与する)の場合は、高重量のウエイト利用でのハードな負荷で鍛えられるのが特徴。
そのため、アイソレーション種目とコンパウンド種目でそれぞれ異なるトレーニングを組み合わせ、取り組むことが最もおすすめです。
大腿四頭筋を効果的に鍛える種目①マシン・レッグエクステンション
レッグエクステンションは、膝を伸ばす動作により大腿四頭筋を鍛えるアイソレーション種目です。
基本的に専用の器具「レッグエクステンションマシン」を利用して取り組むのがベターでしょう。
「膝を伸ばす」という簡単な動きで大腿四頭筋を鍛えられるため、筋トレ初心者や女性にもおすすめの種目です。
【やり方】
- 専用の「レッグエクステンションマシン」を利用する
- シートに座り「膝パッド」を調整して太ももを固定する
- 「足パッド」を足首の上側に当て、両手でハンドルを握る
- 曲げた状態の膝を足パッドと一緒に伸ばしていく
- その後、ゆっくりと90度を目安に膝を曲げていき、繰り返す
大腿四頭筋を効果的に鍛える種目②バーベルスクワット
バーベルスクワットは、動作の中に「膝関節・股関節」の2つの関節が関与するコンパウンド種目。
バーベルスクワットでは大腿四頭筋のほかにも、お尻の筋肉・殿筋群や太もも裏側・ハムストリングも同時に鍛えられるのが特徴です。
複数の関節・筋肉が関与するため、高重量のウエイトを利用した強烈な負荷によって大腿四頭筋を鍛えられます。
【やり方】
- バーベルを肩幅よりも気持ち広めの手幅で握る
- 肩の上部背面側でバーベルを担ぐ
- 肩幅よりも気持ち広めの足幅で直立する
- 股関節→膝関節の順番でしゃがんでいく
- 太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、立ち上がっていく
大腿四頭筋を効果的に鍛える種目③ランジ
ランジは、スクワットに並んで効果的に大腿四頭筋を鍛えられる種目です。
スクワットでは両脚を横方向に開くのに対し、ランジでは両脚を縦方向に開いて動きます。
大腿四頭筋・ハムストリング・殿筋群といった下半身の筋肉や「体幹周辺の筋肉」も同時に鍛えられるので、ぜひ取り組んでくださいね。
【やり方】
- 両脚を1.5歩分大きく前後に開き、胸を張って背筋を伸ばす
- 両手は胸の前でクロスさせておく
- 膝を曲げて腰をおろし、前側の太ももが床と平行になる程度まで下げる
- その後、前側の大腿四頭筋の力を意識して立ち上がる
- 両脚を前後に入れ替えて同様の回数取り組む
※ランジは自重以外にも「バーベル・ダンベル」の負荷を追加しても取り組めます。
体積の大きい筋肉②下腿三頭筋(897c㎥)
下腿三頭筋はいわゆる「ふくらはぎ」と呼ばれる部位で、複合筋を含めた全身の筋肉の中では2番目に大きい体積を誇ります。
下腿三頭筋は腓腹筋とヒラメ筋の2つの部位から構成されており、腓腹筋は「足関節・膝関節」をまたぐため二関節筋です。
カカトを上に挙げる動き「足関節底屈」のさいに、主動筋として下腿三頭筋が作用。
また、腓腹筋は「膝関節屈曲」にも作用します。
「歩く・走る・跳ぶ・つま先立ち」といった下半身動作のほぼ全般に関与するため、重要な役割を持つ筋肉ですね。
下腿三頭筋の効果的な鍛え方
下腿三頭筋を鍛える場合「膝を伸ばしたままで」かかとの上げ下げを行う、スタンディングカーフレイズがおすすめ。
もしヒラメ筋だけを集中的に鍛えていきたい場合は、座った状態で行うシーテッドカーフレイズが効果的です。
また、カーフレイズを取り組む際は、足首の可動域を活かして下腿三頭筋の「収縮・伸展」をしっかりと行うことが大切。
そのため、つま先を高さのある板や台の上に乗せて動くとより効果的なので、覚えておいてください。
また、下腿三頭筋は日常の歩行動作で使用頻度が多い部位であるため、比較的重めのウエイトを利用して鍛えるとよいでしょう。
下腿三頭筋を効果的に鍛える種目①スタンディングカーフレイズ
スタンディングカーフレイズは、下腿三頭筋を鍛える種目として最も代表的な種目。
取り組みやすさも特徴の1つです。
動画ではダンベルによる追加負荷を利用していますが、自重でも取り組めます。
つま先に高さのある板や階段の利用が便利でしょう。
【やり方】
- 肩幅よりも狭い足幅で直立する
- 背筋は自然に真っすぐ伸ばし、視線は前を向く
- 膝を曲げずに伸ばした状態のまま、カカトを高く上げる
- しっかりとカカトを上げたら、ゆっくりとおろしていく
- 上記の動きを繰り返し行う
下腿三頭筋を効果的に鍛える種目②スミスマシン・カーフレイズ
上で解説した「スタンディングカーフレイズ」ではダンベルを利用しますが、この種目では「スミスマシン」を利用します。
スミスマシンはガイドレール付きのバーベル器具で「より安全にかつ高重量」で下腿三頭筋を鍛えられるのが特徴です。
より高強度に下腿三頭筋を鍛えていきたい場合は、スミスマシンを利用した高重量トレーニングで鍛えていきましょう。
【やり方】
- スミスマシンのバーより一歩分前に、ボックスなどを置く
- バーを担ぎ、両足の「つま先部分」だけをボックスの上に置く
- 動作中は常に両膝は伸ばしたまま固定し、足首の動作だけで取り組む
- 足首を深く下ろし、その後カカトを高く上げていく
下腿三頭筋を効果的に鍛える種目③シーテッドカーフレイズ
この種目は専用の「カーフレイズマシン」を利用し、マシンに座った状態のまま足関節底屈を行うことで、ヒラメ筋を鍛える種目。
シーテッドカーフレイズの特徴は、ふくらはぎを構成する下腿三頭筋の中でも「ヒラメ筋」に負荷が集中することです。
スタンディング・カーフレイズとは異なる刺激で鍛えられるため、両種目に取り組むことで総合的にふくらはぎを鍛えられますよ。
【やり方】
- カーフレイズマシンに座り、ハンドルを両手で握る
- 「膝パッド」を太ももの上に固定し、安定させる
- カカトをゆっくりと上げていき、ヒラメ筋を収縮させる
- その後、カカトをおろしていき、ストレッチさせる
体積の大きい筋肉③大臀筋(864c㎥)
大臀筋は、複合筋を含んだ筋肉群の中では、大腿四頭筋・下腿三頭筋の次に並んで三番目の体積を持つお尻の筋肉。
複合筋として三番目の体積ですが、単一の筋肉としては人体の中で最大の体積を誇ります。
お尻全体を覆いかぶさるように位置する大臀筋は、ヒップアップには欠かすことのできない部位ですよ。
下半身動作の中でも特に「ジャンプ・ダッシュ」といった瞬発的な動きに強く関わります。
太ももの付け根から脚を後方へ振る動き「股関節伸展」のさいに主動筋として作用しますが、他に「外旋・外転・内転」にも関わりす。
大臀筋の効果的な鍛え方
大臀筋を効率的に鍛えていくには「股関節伸展」が関わる下半身トレーニングに取り組むことがおすすめ。
股関節伸展だけで考えた場合「ヒップリフト・ヒップエクステンション」が最も代表的です。
また、スクワットやランジ、デッドリフト、ルーマニアンデッドリフトでも大臀筋を中心に鍛えられるため、高重量による負荷で鍛えていくこともできます。
単一の筋肉としては最大の体積を持つ大臀筋は、高重量による強烈な負荷で鍛えることが最も効果的な取り組み方です。
大臀筋を効果的に鍛える種目①ヒップリフト
ヒップリフトは、床に仰向けになり片脚を床につけた状態でお尻を浮かせることで「股関節伸展」を引き起こす種目。
片側ずつ行うと自重による負荷で大臀筋を鍛えられるため、見た目の簡単さ以上にしっかりとした負荷を得られるのが特徴です。
大臀筋の鍛え方としては最も一般的で取り組みやすい種目ですよ。
筋トレ初心者や女性の方はまずこの種目から取り組みましょう。
【やり方】
- 床に仰向けになり、脚の幅は握りこぶし一個分ほど空けて膝を自然に曲げる
- 両手は開いて床につけて体を安定させる
- お尻→腰→背中と順に上げていく
- 息を吐きながら鎖骨と膝のラインが一直線になるところまで上げる
- 息を吸いながら背中から腰、お尻と順にゆっくり下げていき、元の位置に戻る
大臀筋を効果的に鍛える種目②ルーマニアンデッドリフト
ルーマニアンデッドリフトとは、背筋群を最も効果的に鍛えられるデッドリフトのバリエーションです。
「膝を極力伸ばしたまま」動くことで、ターゲットである「大臀筋」を強烈にストレッチ(伸展)させられるのが特徴。
また、太ももに裏側に位置のハムストリングも同時に鍛えられるため、お尻周りを総合的に鍛えられますよ。
【やり方】
- バーベルを肩幅程度の手幅で保持し、肩幅程度の足幅で直立する
- 背筋を自然に伸ばしておき、丸まったり反ったりしないよう注意する
- 膝を軽く曲げ、極力伸ばしたまま上半身を深く前傾させていく
- 上半身が床と平行になる程度まで前傾させた後「大臀筋」の力で起き上がる
- 後方に引いていたお尻を、前方に押し出すイメージで動く
大臀筋を効果的に鍛える種目③バーベル・ヒップスラスト
この種目では、大臀筋を集中的に鍛えられます。
トレーニングベンチを利用し、股関節にバーベルを乗せて腰を真上に押す動作を行うことで「大臀筋」に強烈な刺激を与えます。
このヒップスラストの動きにバーベルのウエイトによる負荷を追加すれば、より強烈にお尻の筋肉を鍛えられますよ。
【やり方】
- トレーニングベンチにクロスするように「肩甲骨辺り」を乗せる
- 両脚は90度程度に曲げ、床に両足をつけて股関節にバーベルを乗せる
- 両手でバーを固定し、お尻を真上に向かって高く押し上げる
- 高くお尻を押し上げて大臀筋をしっかりと収縮させる
- その後、腰を床に近い位置までおろして再度動作を繰り返す
体積の大きい筋肉④三角筋(792c㎥)
意外に感じるかもしれませんが、実は上半身の主要な筋肉である肩の筋肉・三角筋は、人体の中で4番目の大きさを誇ります。
そして、何と上半身の中では最大です。
肩周りをグルっと覆いかぶさるように位置しており、体積は(792c㎥)も持っています。
三角筋は「三角筋前部・三角筋側部・三角筋後部」の3つの部位で構成されており、それぞれが別の関節動作・作用を持ちます。
肩を動かす肩関節動作「屈曲・外転・水平外転」のほぼすべてに関わり、腕を動かすときには重要な役割を果たす筋肉ですよ。
三角筋の効果的な鍛え方
三角筋は前部・側部・後部の3つに分類されているため、それぞれに特化した種目で鍛えていくのがおすすめです。
前部は「肩関節屈曲」を引き起こすフロントレイズ、側部は「肩関節外転」を引き起こすサイドレイズなどがあります。
そして後部は「肩関節水平外転」を引き起こすリアレイズといった種目が最も一般的な種目です。
他にも高重量による負荷で「三角筋前部・側部」を同時に鍛える「ショルダープレス」もおすすめ。
また「ラットプルダウン・シーテッドローイング・ベントオーバーローイング」といった種目でも後部を効果的に鍛えられますよ。
三角筋前部を効果的に鍛える種目①フロントレイズ
フロントレイズは、肩の前面に位置する「三角筋前部」を鍛える種目として最も効果的。
肩を軸に腕を前方に向かって持ち上げる動き(肩関節屈曲)により、その主動筋・三角筋前部を集中的に鍛えていきます。
三角筋前部は、正面から見たときに肩の存在感を強調するために重要な部位。
「丸みのある大きな肩」を表現できます。
【やり方】
- 両手でダンベルを持って直立する
- 背筋はまっすぐと伸ばし、軽く胸を張ったまま動く
- 両肘は伸ばし切らず、9割程度伸ばした角度を固定する
- 肩関節を軸に、両腕を前方に向かって上げていく
- 肩と同じ程度の高さまで上げ、その後はゆっくりとおろしていく
三角筋側部を効果的に鍛える種目②サイドレイズ
サイドレイズは、肩の側面に位置する「三角筋側部」を鍛える種目。
肩を軸に腕を側方に向かって持ち上げる動き(肩関節外転)により、その主動筋となる「三角筋側部」を集中的に鍛えていきます。
三角筋側部は肩の盛り上がりを表現するには重要な部位。
「広い肩幅・大きな肩幅」を強調できるため、積極的に取り組みましょう。
【やり方】
- 両手でダンベルを持ち直立する
- 背筋はまっすぐと伸ばし、軽く胸を張ったまま動く
- 両肘は伸ばし切らず、9割程度伸ばした角度を固定する
- 肩関節を軸に、両腕を側方に向かって上げていく
- 肩と同じ程度の高さまで上げ、その後はゆっくりとおろしていく
三角筋後部を効果的に鍛える種目③リアレイズ
リアレイズは、肩の後ろに位置する「三角筋後部」を鍛える種目。
上半身を床と平行に近い角度に深く前傾させ、体に対して水平にレイズ動作を行います。
結果的に三角筋後部だけでなく、サブターゲットとして「僧帽筋上部」も同時に鍛えられるのも特徴の一つです。
【やり方】
- 両手にダンベルを持ち、背筋を伸ばしたまま直立する
- 上半身を床と平行に近い角度まで深く前傾する
- この姿勢を維持したまま、上半身に対して水平に腕を持ち上げる
- 肩の位置まで上げたら、ゆっくりと腕をおろしていく
体積の大きい筋肉⑤ハムストリング(776c㎥)
ハムストリングは、太ももの裏側に位置する筋肉のこと。
反対の太ももの表側には「大腿四頭筋」が位置していますよ。
ハムストリングは、3つの部位(半膜様筋・半腱様筋・大腿二頭筋)が含まれる複合筋で、人体の中で5番目に大きい筋肉です。
上記の3つの筋肉はすべて膝関節と股関節をつなぐ「二関節筋」のため、膝関節屈曲・股関節伸展に主にかかわっています。
ハムストリングは大臀筋や大腿四頭筋と同様に、下半身の動作全般にかかわるのが特徴です。
ハムストリングの効果的な鍛え方
効果的にハムストリングを鍛えるためには、膝関節屈曲もしくは股関節伸展が含まれる種目に取り組む必要があります。
膝関節屈曲動作でハムストリングを鍛える種目は「レッグカール」が最も一般的でしょう。
専用マシン「レッグカールマシン」を利用すると動作を行いやすいですが、ダンベルやチューブといった器具でも利用可能です。
そして股関節伸展動作では、ルーマニアンデッドリフトが最も効果的。
大臀筋と同時に鍛えていきましょう。
ハムストリングを効果的に鍛える種目①マシン・レッグカール
この種目では、専用の器具「レッグカールマシン」を利用し、膝関節屈曲を引き起こしてハムストリングを鍛えます。
特徴は、マシンを利用することで適切な軌道をサポートしてくれるため、純粋にハムストリングに負荷を集中できること。
筋トレ初心者や、女性の方はもちろんのこと、高重量に調整することでより高強度に鍛えたいベテランのトレーニーにもおすすめです。
【やり方】
- 専用の「レッグカールマシン」を利用する
- マシンに座り「膝パッド」を調整して太ももを固定する
- 次に「足パッド」が足首の下側に当たるように固定する
- 両手でハンドルを握り、伸ばした状態の膝を曲げていく
- 限界まで曲げたら、ゆっくりと膝を伸ばしていく
ハムストリングを効果的に鍛える種目②ディフィシット・ルーマニアンデッドリフト
この種目は、高さのある台の上に乗った状態でルーマニアンデッドリフトを行うバリエーションです。
台を使い、両足の位置が床より高くなるようにするのですね。
結果的に、より広い可動域でハムストリングを強烈にストレッチさせられます。
通常のルーマニアンデッドリフトではハムストリングのストレッチを感じられない方や、より高強度に鍛えたい方におすすめです。
【やり方】
- 床に高さのあるプレートや台を置き、その上に肩幅程度の足幅で直立する
- セットアップは、通常のルーマニアンデッドリフトと同様に行う
- 膝を軽く曲げ、極力伸ばしたまま上半身を深く前傾させていく
- バーベルのプレートが床につく程度まで前傾させた後、ハムストリングの力で起き上がる
- 後方に引いていた腰を、前方に押し出すイメージで動く
ハムストリングを効果的に鍛える種目③ダンベルレッグカール
この種目では、レッグカールと同じ動きを「ダンベル」で負荷を追加して取り組みます。
ダンベルが一つあれば他に専用のマシンなどを必要としないため、家でも簡単に取り組めるのが特徴です。
トレーニングベンチの利用が好ましいですが、床の上に直接うつ伏せになって取り組むこともできます。
【やり方】
- 床の上にうつ伏せになる
- 両足の間にダンベル一つを挟み持ち、膝を曲げておく
- 膝はできるだけ閉じたまま動く
- 膝を伸ばしていき、ハムストリングのストレッチを感じたら膝を曲げる
- 膝を90度を目安に曲げていき、動きを繰り返す
体積の大きい筋肉⑥大胸筋(676c㎥)
全身の中で、比較的大きな筋肉として注目されることの多い胸の筋肉・大胸筋。
上半身を構成する筋肉の中では三角筋の次に大きい部位です。
一般的には「胸板」と呼ばれていますよね。
基本的には肩関節動作の「水平内転・内転・内旋・屈曲」といった動きに主動筋として関わっています。
大胸筋はボディメイク上、最も人の目に触れやすい部位。
男性であれば、多くの方があこがれる分厚い胸板を手に入れていきましょう。
大胸筋の効果的な鍛え方
大胸筋は、鍛え方のバリエーションが豊富にあります。
最も有名な種目としては、肩関節水平内転を引き起こす「ベンチプレス」でしょう。
ベンチプレスは、肘関節・肩関節の2つの関節が関与するため、大胸筋を鍛えるコンパウンド種目に分類されます。
そしてバタフライ・ダンベルフライなどの大胸筋を鍛えるフライ系は、肩関節のみが関与するアイソレーション種目です。
高重量のベンチプレスによる強烈な負荷で大胸筋を刺激した後は、フライ系種目でストレッチさせて追い込むのがおすすめですよ。
大胸筋を効果的に鍛える種目①ベンチプレス
ベンチプレスは、大胸筋を鍛える最も代表的な種目。
たくましい上半身にしたい場合、取り組むことは必須です。
動きには肩関節水平内転・肘関節伸展があるため、主動筋は大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋の3つ。
これらを同時に鍛えます。
大胸筋を鍛える種目の中では最も重い重量を扱えるため、高重量による強烈な負荷を与えられますよ。
【やり方】
- トレーニングベンチに仰向けになる
- バーベルを肩幅の1.5倍程度の手幅で握る
- 胸を張り、軽く背中を反った状態でバーをラックから外す
- バーを胸の上の位置に移動し、肘を曲げながらバーをおろす
- バストトップの位置におろしたら、大胸筋の力で肘を伸ばす
大胸筋を効果的に鍛える種目②マシン・バタフライ
この種目では、専用バタフライマシンを利用し、純粋に「肩関節水平内転」を引き起こして大胸筋を鍛えます。
バタフライは、肩関節のみが関与するアイソレーション種目に分類される種目です。
大胸筋のストレッチ(伸展)を強く引き起こします。
可動域を活かした刺激によって鍛えられるため、ベンチプレストレーニングと組み合わせて取り組むのがおすすめです。
【やり方】
- 専用の「バタフライマシン」を利用する
- マシンのアームを広い可動域に調整する
- アームのハンドルがバストトップにくる位置にシートを調整する
- マシンに座り、両手でハンドルを握る
- 胸を張ったまま腕を開き、大胸筋をストレッチさせる
- その後、大胸筋を収縮させながら両腕を閉じていく
大胸筋を効果的に鍛える種目③ケーブルフライ
この種目では、マシン・バタフライと同じ肩関節水平内転の動きを「ケーブルマシン」で取り組みます。
ケーブルマシンは軌道が固定されていない分より自由で、広い可動域を活かして対象の筋肉を鍛えられるトレーニング器具です。
プーリー(滑車)を使ってウェイトと繋がっているため、全可動域中で終始「負荷が抜けづらい」トレーニングが可能となります。
【やり方】
- ケーブルマシンの前に立つ
- マシンのプーリーを顔の高さ程度に調整する
- プーリーに「ワンハンドグリップ」を装着する
- マシンに背を向けて両手でグリップを持つ
- 両脚は前後に開く
- フライ動作を行う
ウエイトトレーニングで利用したいトレーニングアイテム3選!
では最後に、ウエイトトレーニングでの利用をおすすめするトレーニングアイテムを3つ紹介しましょう。
- トレーニングベルト
- パワーグリップ
- リストラップ
ウエイトトレーニングで利用したいアイテム①トレーニングベルト
トレーニングベルトとは、腰を保護しながら、より高い筋出力を発揮してくれるためのトレーニングギアです。
お腹に巻くことで「腹圧」が高まり、腰の怪我から保護してくれます。
腰を保護するだけでなく、腹圧が高まることにより筋出力も向上するため、より重い重量を扱えるようになるのです。
そのため、高重量トレーニングを行いたい方や腰が弱い方、腰に不安を抱える方はトレーニングベルトを有効活用していきましょう。
【関連記事】トレーニングベルトについてさらに詳しくはこちら♪
ウエイトトレーニングで利用したいアイテム②パワーグリップ
パワーグリップは、「引く動作」を要するトレーニング時に握力のサポートをしてくれるトレーニングギアの一つ。
パワーグリップを手首に通し、ベロの部分をバーべルに巻き付けてベロと一緒にバーべルを握ります。
すると、少ない握力でも高重量のバーべルを持ち続けることが可能になるのです。
パワーグリップはバーべルだけでなくダンベルやケーブルマシンにも活用できます。
基本的に、引く動作を要するトレーニング種目全般に利用可能ですよ。
パワーグリップについてより詳細な内容を知りたい方は、下にある記事も合わせて確認しましょう!
ウエイトトレーニングで利用したいアイテム③リストラップ
リストラップとは、手首に巻き付けることで手首の関節を保護してくれるトレーニングギアの一つ。
これにより、高重量のウェイトを扱うさいでも必要以上に手首が反るのを防止したり、手首のブレを抑制したりが可能です。
ウエイトを挙上するための力をダイレクトに繋げられるようになり、手首の怪我のリスクを回避できます。
まとめ
今回は、全身の筋肉の体積から見るTOP6部位と、その名称・鍛え方などについて解説しました。
大きな体積を持つ筋肉から鍛え、効率的・効果的に全身を鍛えていきましょう。
“No pain No gain”
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AKI
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