「腕橈骨筋」前腕と上腕にかけて位置する腕橈骨筋を鍛えて太くて逞しい腕へ!について解説します。
男らしくて逞しいカラダの条件のうちの一つと言えば「太くて逞しい腕」ですよね。
腕とは言っても、上腕部と前腕部それぞれがバランスよく鍛えられていなければ、腕周りの印象は貧相に見られがち。
中でも、前腕と上腕をまたぐように位置する「腕橈骨筋」と呼ばれる前腕の筋肉は、鍛えることで腕周りの印象を大きく変えることができる頼もしい筋肉。
そこで今回は、腕橈骨筋の作用と概要、効果的なトレーニング法からストレッチなどについて、解説します!
この記事の目次
- 「腕橈骨筋」の作用・概要
- 前腕を太くしたいのであれば「腕橈骨筋」を鍛えるのがおすすめ!
- 「腕橈骨筋」を効果的に鍛えられるトレーニング種目
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「バーベル・リバースカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「スピネイト・ダンベルカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「EZバー・リバースカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ケーブル・リバースカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「チューブ・リバースカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「リストハンマー・プロネーション」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「リストローラー」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「リバース・チンニング(逆手懸垂)」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ゾットマンカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「プレート・ハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「プリーチャー・ハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ワンアーム・クロスハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「スパイダー・ハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ケーブル・ハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ケトルベル・ハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「インクライン・ハンマーカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「コンセントレーションカール」
- 腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「トレーニングチューブ・ハンマーカール」
- 「腕橈骨筋」のストレッチ法
- 「腕橈骨筋」の筋トレ効果を高めるためのコツ
- 「腕橈骨筋」のトレーニングに取り組む際の注意点
- 「腕橈骨筋」のトレーニングで利用したいアイテム2選
- おわりに
- 【関連記事】他にもある「腕周りの筋肉」を鍛える効果的な種目についてはこちら♪
「腕橈骨筋」の作用・概要
腕橈骨筋は、約20種類近くから構成される「前腕筋群」に含まれる筋肉の一つ。
前腕筋群に含まれる筋肉でありながら、肘関節をまたいで上腕骨と前腕骨にかけて伸びる筋肉であるため、肘を曲げる「肘関節屈曲」動作にも関与するのが特徴。
そのため腕橈骨筋は、肘関節屈曲に関与する上腕部表側に位置する「上腕二頭筋・上腕筋」と同じように作用・協働します。
腕橈骨筋は手首までは位置していないため、手首の手関節動作には関与しません。
「腕橈骨筋」の作用・働き
- 【肘関節屈曲(肘を曲げる動作)】
- 【前腕の回内(前腕を内側に回す動作)】
- 【前腕の回外(前腕を外側に回す動作)】
日常生活における腕橈骨筋の作用と関与
- 【日常生活】
- ドアノブを回して開ける動作
- ペットボトルのフタを回して開ける動作
- ワインのコルクを栓抜きを使って開ける動作
- 鍵を鍵穴に入れて回す動作
前腕を太くしたいのであれば「腕橈骨筋」を鍛えるのがおすすめ!
約20種類もの筋肉から構成される前腕筋群の中でも、なぜ腕橈骨筋なのかと言うと、前腕の外側に位置する筋肉としては「最も体積の大きい筋肉」だから。
また、前腕筋群に含まれる筋肉の中でも特に大きい部位になるため、たくましい前腕を手に入れたいのであれば腕橈骨筋を鍛えることがおすすめ。
肘関節をまたいで上腕骨の外側に位置するため、この腕橈骨筋を鍛えて筋肥大させることで「腕周り全体の印象を逞しいものにすることが可能」です。
「腕橈骨筋」を効果的に鍛えられるトレーニング種目
上では、腕橈骨筋の作用と概要・鍛えることのメリットなどについて解説しました。
ここでは、腕橈骨筋を効果的に鍛えられるトレーニング種目について、解説します。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「バーベル・リバースカール」
バーベルカールと言えば、上腕表側に位置する「上腕二頭筋」を鍛える種目として代表的な種目。それをリバースグリップ(順手)で行うのがこの種目。
通常のバーベルカールでは、手のひらが上を向く「逆手」で取り組むのに対し、この種目では手のひらが下を向く「順手」で動作を行います。
順手のまま肘を曲げる「肘関節屈曲」を行うことで、上腕二頭筋への負荷が弱まり「腕橈骨筋・上腕筋への負荷が高まる」のが特徴です。
【バーベル・リバースカールのやり方】
- バーベルを肩幅程度の手幅でリバースグリップ(順手)で握り、直立します。
- 肩幅程度の足幅で直立し、背筋をまっすぐ伸ばしておきます。
- 肘はカラダの側面で固定しておき、動作中肘が前後に動かないよう注意します。
- 手首は前腕に対して平行になる角度で固定したまま、肘を曲げてバーベルを挙上します。
- 肘を限界まで上げ切った後、ゆっくりと腕橈骨筋で負荷を感じながら下ろします。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ハンマーカール」
この種目は、ダンベルを保持する手首の角度を「ハンマーグリップ(手のひら同士が向き合う角度)」のままアームカールを行う種目。
ハンマーグリップの角度のまま、肘を曲げる「肘関節屈曲」を行うことで、上腕二頭筋よりも「腕橈骨筋・上腕筋への負荷が高まる」のが特徴。
上で解説した「バーベル・リバースカール」よりも、ダンベルを利用する分「腕橈骨筋の最大収縮を得られる」のが特徴の種目です、
【ハンマーカールのやり方】
- 両手にダンベルをそれぞれ保持し、直立します。
- ダンベルを持つ手首は手のひら同士が向き合う角度で保持します。
- 背筋を伸ばしたまま、肘はカラダの側面に固定しておきます。
- 肘が前後に動かないよう固定したまま、肘を曲げてダンベルを挙上します。
- 肘を最大限曲げ切った後、ゆっくりと腕橈骨筋で負荷を感じながら下ろします。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「スピネイト・ダンベルカール」
この種目は、肘を曲げてダンベルを持ち上げる際に「手首を外側に捻りながら」挙上することで、対象筋の収縮を強められるのが特徴。
捻りながら肘を曲げていくことで、対象となる「上腕二頭筋・腕橈骨筋の収縮をより強烈に引き起こせる」のが特徴のやり方。
手首を外側に回外させる動作を意識しながら肘関節屈曲を行うことで、腕橈骨筋を十分に収縮させていきましょう。
【スピネイト・ダンベルカールのやり方】
- 両手にダンベルを保持して直立します。
- 手のひら同士が向き合う「ハンマーグリップ」で肘を伸ばしておきます。
- 肘を曲げてダンベルを持ち上げると同時に「手首を外側」に捻ります。
- 曲げ切ったところで外側に捻ることで腕橈骨筋を最大収縮させます。
- その後「手首を内側」に捻りながらダンベルをおろしていきます。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「EZバー・リバースカール」
この種目は、通常のストレートバーではなく、バーベルの種類の一つ「EZバー」を利用して行うリバースカールのバリエーション。
EZバーの持つ独特な「W」の形をした位置に合わせて握ることで「手首の自然角度を維持したまま動作できる」のが特徴の種目。
通常のストレートバーを利用したリバースカールと比べると「手首への負担が優しい」ため、もし利用できるのであればEZバーがおすすめです。
【EZバー・リバースカールのやり方】
- EZバーの「ハの字」の部分を順手で握ります。
- 人差し指側が高くなり、小指側が低くなる斜めの角度になります。
- 直立した姿勢でバーを持つ肘はカラダの側面に固定しておきます。
- 肘を前後に動かないよう意識しながら肘を曲げてバーを挙上します。
- 肘を限界まで上げ切った後、ゆっくりと腕橈骨筋で負荷を感じながら下ろします。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ケーブル・リバースカール」
この種目は、上で解説した「バーベル・リバースカール」と同様の動作を「ケーブルマシン」を利用して行うバリエーション種目。
ケーブルマシンは、フリーウェイト器具よりも「対象筋への負荷が抜けづらい」ため動作中終始、腕橈骨筋へ刺激を加え続けられるのが特徴。
また、ダンベルやバーベルといったフリーウェイト器具よりも「肘・手首といった関節への負担が少ない」のも特徴の一つです。
【ケーブル・リバースカールのやり方】
- ケーブルマシンのプーリーを一番低い位置に調整します。
- プーリーに「ストレートバー」を装着します。
- バーをリバースグリップ(手のひらが下を向く角度)で保持します。
- 直立した状態で肘をカラダの側面に固定します。
- この状態のまま、リバースカールを行います。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「チューブ・リバースカール」
この種目は、上で解説した「バーベル・リバースカール」と同様の動作を「トレーニングチューブ」の負荷を利用して行う種目。
フリーウェイト器具よりも、対象となる腕橈骨筋への負荷が抜けにくいため、負荷が掛かりにくい筋トレ初心者にもおすすめの種目。
また、トレーニングチューブは軽量で柔軟性のある器具であるため「家トレ器具」としても一本持っておくと非常に重宝します。
【チューブ・リバースカールのやり方】
- トレーニングチューブを両手に保持し、直立します。
- チューブの中央部を両足で踏んで固定します。
- 腕を伸ばしてもチューブがピンと張る長さに調整します。
- チューブを持つ手首の角度を「リバースグリップ(手のひらが下を向く角度)」で保持します。
- 肘はカラダの側面で固定し、肘を前後に動かさないように肘を曲げていきます。
- 完全に肘を曲げ切った後、ゆっくりと肘を伸ばします。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「リストハンマー・プロネーション」
https://www.youtube.com/watch?v=cf_i-rWB7Vo
この種目は、リストハンマーと呼ばれる専用のバーシャフトを利用し、手首を内側に回転させる「プロネーション(回内)」を行う種目。
一般的にはリストハンマーが普及されていることは少ないため「可変式ダンベル」の片側にだけプレートを装着した状態で代用するのがおすすめ。
腕橈骨筋を含む「前腕筋群」を鍛えることができ、かつ握力強化や前腕強化種目としても効果的なのが特徴です。
【リストハンマー・プロネーションのやり方】
- 可変式ダンベルの片側だけプレートを外し、シャフト部を片手で握ります。
- 座った状態で太ももの上に前腕を乗せるか、台の上に前腕を置きます。
- 手首を外側に向かって回転させ、可動域ギリギリで内側に向かって回転させます。
- この時、手首以外の前腕部・上腕部は一切動かさないよう注意します。
- この動作を繰り返し行います。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「リストローラー」
この種目は「リストローラー」と呼ばれる棒に繋がれたヒモの先にウェイトを装着し、手首を回転させることで棒についてヒモを巻き取る種目。
手首を手の甲側に返す動き「手関節背屈」で巻き上げていき、その後手首を手のひら側に返す「手関節掌屈」で下げるように動作します。
負荷が掛かった状態で左右の手首を交互に動かしつづけることで、腕橈骨筋を含む前腕筋群を同時に鍛えられるのが特徴の種目です。
【リストローラーのやり方】
- 「リストローラー」を両手で保持し、直立します。
- 両腕をカラダの前方に伸ばし上腕が床と平行になる高さで維持します。
- 雑巾を絞るイメージでローラーを巻き上げます。
- 巻き上げた後は、反対に手のひら側に手首を返す動作で下げていきます。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「リバース・チンニング(逆手懸垂)」
チンニング(懸垂)と言えば、背中の筋肉である「背筋群」を鍛える自重を利用したトレーニングとして代表的。
通常「順手」で握るやり方なのに対し「リバースグリップ(逆手)」でチンニングバーを握って懸垂を行うことで、腕橈骨筋を鍛えます。
通常のやり方では背筋群を鍛える種目であるのに対し、逆手で取り組むことで肘を曲げる「肘関節屈曲に関与する腕橈骨筋への負荷を高められる」のが特徴です。
【リバース・チンニングのやり方】
- チンニングバー(懸垂棒)を肩幅程度または肩幅よりも狭い手幅で「逆手」で握ります。
- 両足を床から浮かせ、カラダの後方側で両足を組みます。
- 背すじを伸ばしたまま、肘を曲げる動作によってカラダを持ち上げていきます。
- この際、腕橈骨筋への負荷と力を意識して動作を行います。
- 肘を完全に曲げ切った後、ゆっくりと肘を伸ばしてカラダを下ろします。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ゾットマンカール」
この種目は、肘を曲げてダンベルを持ち上げる動作を「ダンベルカール」で行い、肘を伸ばしてダンベルを下げる動作「リバースカール」で行う変則種目。
ダンベルを持ち上げる際には手のひらが上を向く「ダンベルカール(逆手)」で行うことで「上腕二頭筋」に負荷が集中するのに対し、
肘を伸ばしてダンベルを下ろす際は「リバースカール(順手)」で行うことで「腕橈骨筋・上腕筋」というように、上腕部表側に位置する筋肉全体に効果的な種目です。
【ゾットマンカールのやり方】
- ダンベルを両手で保持して直立し、肘を体の側面に固定します。
- 手のひらを上を向けた状態で肘を曲げてダンベルを持ち上げます。
- 肘を曲げ切ったところで手首を内転させ、手のひらが下を向いた状態にします。
- 手のひらが下を向いた状態のままゆっくりと肘を伸ばし、肘が伸びたところで手首を外転させます。
- 上記の動作を交互に繰り返し行います。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「プレート・ハンマーカール」
この種目は、バーベルの追加負荷として利用する「プレートウェイト」を、両手で保持した状態でハンマーカールを行う種目。
プレートを挟み持つ手首の角度が「ハンマーグリップ(手のひら同士が向き合う角度)」になるため「腕橈骨筋への負荷」が高まります。
さらに、プレートを保持する際に「ピンチ力(つまむ力)」が強く必要となるため、腕橈骨筋を含む前腕筋群への負荷がより高まるのが特徴です。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「プリーチャー・ハンマーカール」
この種目は、専用のベンチ「プリーチャーベンチ」を利用してハンマーカールを行うバリエーション種目。
プリーチャーベンチに肘を固定してハンマーカールを行うことで「肘の前後動作を抑制できる」ため、肘関節屈曲を純粋に行えるのが特徴。
肩の前面に位置する「三角筋前部」への負荷の分散を防ぎ、腕橈骨筋への負荷を集中的に加えられるため、プリーチャーベンチを利用できる場合におすすめです。
【プリーチャー・ハンマーカールのやり方】
- ダンベル一つを片手で保持し、プリーチャーベンチの肘パッドに肘を置きます。
- 上腕裏側から肘にかけてが肘パッドに乗る位置で固定します。
- この状態のまま、ハンマーカールを行います。
- 動作中は常に肘をパッドから離さず、肘を曲げる肘関節屈曲だけを純粋に行います。
- パッドに置く肘が外側に開きすぎないよう注意しましょう。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ワンアーム・クロスハンマーカール」
この種目は、通常カラダに対して前方に向かってハンマーカールを行うのに対し、この種目では「横方向」に向かって動作を行う種目。
カラダに対し、横方向に肘を曲げる「肘関節屈曲」を行うことで、通常どうしても関与しがちな「三角筋前部」への負荷の分散を抑制できます。
結果的に「より腕橈骨筋への負荷を集中させられやすい」のが特徴です。プリーチャーベンチが利用できない場合でも同様の取り組みが可能です。
【ワンアーム・クロスハンマーカールのやり方】
- ダンベル一つを片手で握り、手のひらがカラダ側を向く角度で保持します。
- カラダの前で肘を外側に開き、真横の軌道で肘を曲げます。
- この際、手のひらは常にカラダ側を向く角度のままハンマーカールを行います。
- 動作中は常に肘の位置は固定したまま行いましょう。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「スパイダー・ハンマーカール」
この種目は、インクライン(30~45度程度)に調整したアジャスタブルベンチにうつ伏せの状態でハンマーカールを行う種目。
上半身が斜めの状態になることで、通常よりも負荷の掛かる可動域が広くなるため、腕橈骨筋への負荷が抜けにくいのが特徴。
さらに、対象筋である腕橈骨筋・上腕筋の収縮を強く作用させることができるため「力こぶのピーク強化」にもおすすめの種目です。
【スパイダー・ハンマーカールのやり方】
- インクライン(30~45度程度)に調整したアジャスタブルベンチにうつ伏せになります。
- 両手にダンベルを保持し、床に対して上腕が垂直になる角度にします。
- ハンマーグリップ(手のひら同士が向き合う角度)のままダンベルを保持します。
- この姿勢を維持し、肘を前後に動かさないよう意識したままハンマーカールを行います。
- 収縮動作の際には、肘を完全に曲げ切ることで腕橈骨筋を最大限収縮させます。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ケーブル・ハンマーカール」
この種目は、ダンベルやバーベルといったフリーウェイト器具ではなく「ケーブルマシン」を利用してハンマーカールを行う種目。
ケーブルマシンは「全可動域で負荷が掛かり続ける」ため、フリーウェイト器具にありがちな「負荷の抜けやすさを解消できる」のが特徴。
肘関節屈曲の「収縮ポジション・伸展ポジション」でも負荷が抜けにくいため、質の高い刺激によって腕橈骨筋を鍛えられます。
【ケーブル・ハンマーカールのやり方】
- ケーブルマシンのプーリーを一番低い位置に調整します。
- プーリーに「ロープ」アクセサリーを装着します。
- 両手にロープを保持し、背筋を伸ばして直立します。
- ロープを握る手首は常に手のひら同士が向き合う角度にしておきます。
- この状態で、ハンマーカールを行います、
- 広い可動域を意識して収縮・伸展を十分に行いましょう。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「ケトルベル・ハンマーカール」
この種目は、フリーウェイト器具の一つである「ケトルベル」を利用してハンマーカールを行うバリエーション。
ケトルベルは、ハンドル(持ち手)から重心が離れているため、通常のハンマーカールよりもより「腕橈骨筋への負荷が高まる」のが特徴。
通常上腕筋も対象となりますが、ケトルベルを使用した場合には関与が抑制されるため、腕橈骨筋メインで鍛える種目としておすすめです。
【ケトルベル・ハンマーカールのやり方】
- 両手にそれぞれケトルベルを一つずつ保持して直立します。
- 手のひら同士が向き合うハンマーグリップで保持します。
- この状態のまま、ハンマーカールを行います。
- ダンベルよりも手首への負担が高いため、手首は前腕と平行の角度を維持しましょう。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「インクライン・ハンマーカール」
この種目は、インクライン(30~45度程度)に調整したアジャスタブルベンチに仰向けになった状態でダンベルハンマーカールを行う種目。
カラダ斜め上方向の状態のまま動作を行うことで、腕が後方へ引いた状態となることで「より広い可動域を活かせる」のが特徴の種目。
腕がカラダより後方に位置するため、ストレッチポジションでは通常よりもより「腕橈骨筋・上腕筋を強烈にストレッチできる」のが特徴です。
【インクライン・ハンマーカールのやり方】
- インクライン(30~45度程度)に調整したアジャスタブルベンチに仰向けになります。
- 両手にダンベルを保持し、ダンベルを保持する腕を下に伸ばしておきます。
- この状態からハンマーカールを行います。
- 肘を伸ばしたストレッチポジションでは腕橈骨筋の伸展を意識しましょう。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「コンセントレーションカール」
この種目は、ダンベルを保持する片腕の肘を太ももの内側に当てて固定した状態のままダンベルカールを行う種目。
ベンチに座った状態で太ももの内側に肘を固定することで「腕橈骨筋をコンセントレート(集中)」して鍛えられるのが特徴の種目。
ダンベルカールは通常「上腕二頭筋」を鍛える種目ですが、肘を太もも内側に固定する際に上半身が前傾するため「腕橈骨筋」がメインとなります。
【コンセントレーションカールのやり方】
- トレーニングベンチまたは椅子などに座ります。
- 片腕の肘を太ももの内側を当て、肘を固定します。
- 固定した側の腕にダンベル一つを保持し、アームカール動作を行います。
- ※ハンマーカールで取り組むとより腕橈骨筋に有効となります。
- 肘を曲げる際は、腕橈骨筋の最大収縮を意識して絞るように動作を行いましょう。
腕橈骨筋を鍛える効果的な種目「トレーニングチューブ・ハンマーカール」
この種目は、家トレ器具としても人気の高い「トレーニングチューブ」の張力を利用してハンマーカールを行うバリエーション。
チューブもつ「張力による負荷」を利用して取り組むことで、腕橈骨筋への負荷が抜けにくいのが特徴の種目。
さらに、伸ばせば伸ばすほど負荷が強くなる「漸進性負荷」をもつため、チューブの長さを変更することで「負荷の調整が可能」です。
【トレーニングチューブ・ハンマーカールのやり方】
- トレーニングチューブの中央部を床に近い「ソファの脚・柱・テーブルの脚」などに固定します。
- 固定部が足側にくるように床に仰向けになります。
- 膝を軽く曲げ、チューブを両手で保持します。
- 肘を伸ばしたポジションでもチューブがピンと張る長さに調整します。
- この状態でハンマーカールを行います。
「腕橈骨筋」のストレッチ法
上では、腕橈骨筋を効果的に鍛えられる種目について解説しました。
ここでは、腕橈骨筋のストレッチ法について解説します。
腕橈骨筋のストレッチ①
手首を「手の甲側に返す」ことで、腕橈骨筋を含む前腕筋群全体をストレッチするやり方。
特に必要となる器具もないため、気軽に取り組めるのも特徴です。
【やり方】
- 片側の手首を手の甲側へ反らした状態で、反対側の手で押さえて自分側へ反らします。
- 腕橈骨筋のストレッチを感じる位置で20秒程度キープします。
腕橈骨筋のストレッチ②
上で解説したストレッチと同様に手の甲側に反らす動作を、床に両手をついた状態で行うバリエーション。
体重を利用して腕橈骨筋や前腕筋群にストレッチを掛けられるため、床に手を付ける状態であれば取り組みたいストレッチ。
無理に反らしすぎると手首を痛めてしまうため、あくまでも腕橈骨筋と前腕筋群のストレッチを感じる位置でキープしましょう。
【やり方】
- トレーニングマットやヨガマットなどを敷いた床に肩幅程度の手幅で両手をつきます。
- 手の甲側へ手首を背屈させた状態で床に手をつきます。
- 手の甲側へ反るように適度に体重をかけながら腕橈骨筋をストレッチさせます。
- この状態を20秒程度キープしましょう。
「腕橈骨筋」の筋トレ効果を高めるためのコツ
上では、腕橈骨筋を効果的に鍛えられる種目について、解説しました。
ここでは、腕橈骨筋を鍛えるトレーニングの筋トレ効果をより高めるためのコツについて、解説します。
腕橈骨筋の筋トレ効果を高めるコツ①「完全収縮・完全伸展を意識する」
腕橈骨筋を効果的に鍛えるためには、腕橈骨筋の「完全収縮・完全伸展」を意識しながら取り組むことが大切。
腕橈骨筋に限った話ではなく、全ての筋トレでは「対象筋の収縮・伸展を十分に行う」ことで、その筋トレ効果を高めることができます。
可動域の狭いやり方で取り組んでしまうと、その分腕橈骨筋の収縮・伸展が不十分となるため、せっかくの筋トレによる効果が半減してしまいます。
動作を行う際は「広い可動域で対象筋の収縮・伸展を意識」して取り組みましょう。
腕橈骨筋の筋トレ効果を高めるコツ②「動作はゆっくりと行う」
筋トレでやってしまいがちなミスの一つとしてよくあるのが「動作が速すぎて対象筋への負荷が抜けてしまう」ということ。
特に、力を抑制してウェイトを下す「ネガティブ動作」の際に、力を抜いて”ストン”とウェイトを下してしまうことで、対象筋への負荷が抜けてしまいがち。
例えば、腕橈骨筋を鍛える種目として解説した「バーベル・リバースカール」を例にすると、肘を曲げてバーベルを持ち上げる「ポジティブ動作」の後、
肘を伸ばしてバーベルをおろす「ネガティブ動作」の際に「力を抜いて下す」のではなく「力を抑制してゆっくりと下す」ことで、腕橈骨筋へ負荷を掛け続けることが可能です。
腕橈骨筋の筋トレ効果を高めるコツ③「アームカール系種目では”肘”の位置を固定して行う」
腕橈骨筋を鍛える種目としていくつか解説した「アームカール系種目」では”肘”の位置を固定して行うことが筋トレ効果を高めるコツ。
ハンマーカールを例にすると、肘を曲げてダンベルを持ち上げる動作・肘を伸ばしてダンベルを下ろす動作の際、肘を前後に動かしてしまうと「肩関節屈曲動作」が関与するため、
本来腕橈骨筋に集中させたい負荷が、肩関節屈曲の主動筋として関与する「三角筋前部へ負荷が分散」してしまうため、非効率な筋トレになってしまいます。
そのため、腕橈骨筋へ負荷を集中させるためには「肘を前後に動かさないよう位置を固定したまま」肘を曲げる肘関節屈曲を行うことがコツです。
腕橈骨筋の筋トレ効果を高めるコツ④「”20回”で限界回数となる重量設定がおすすめ」
筋トレの一般論としては、筋肥大に効果的な重量設定は「8~12回以内で限界を迎える高重量が効果的」と言われていますよね。
しかし、腕橈骨筋を含む前腕・上腕二頭筋・上腕三頭筋といった腕周りの部位については「20回程度で限界を迎える重量設定」がおすすめ。
高重量による負荷では「フォームの乱れによって負荷が分散しやすい・肘関節と手関節を痛めやすい」といったデメリットが挙げられます。
また、高重量による低回数トレーニングだと「パンプアップ」が思いのほか引き起こされないというのも理由の一つ。
「20回程度で限界を迎える重量」でハイレップに行うことで、腕橈骨筋をパンパンに膨らませることが可能です。
「腕橈骨筋」のトレーニングに取り組む際の注意点
①正しいフォームがなによりも大切!
すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。正しいフォームをしっかりと身につけ、
体で覚えることで最も効率的に対象筋へ負荷を与えられます。間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使ってしまい、
適切な負荷が入らずいつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
②筋トレで一番注意しなければいけないことは「怪我」
それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めてしまい怪我につながってしまいます。
1度怪我をすると、完治するまでその部位を鍛えることができなくなるのでその期間に筋肉を失ってしまう上、
他の部位のトレーニングに影響が出る可能性まであり、最悪な結果となってしまいます。
ここでまず覚えていただきたいのは「正しいフォームを覚えることが理想の肉体への一番の近道」であるということ。
「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない「脅威」だということです。
「腕橈骨筋」のトレーニングで利用したいアイテム2選
腕橈骨筋のトレーニングで利用したいアイテム①「トレーニングベルト」
トレーニングベルトとは、ジムでよくお腹にチャンピオンベルトのような大きなベルトを巻いてトレ―ニングを行っている方を見たことはありませんか?
トレーニングベルトとは、腰を保護しながらより高い筋出力を発揮できるギア。
腰を保護するだけでなく、腹圧が高まることにより、筋出力も向上するため、より重い重量を扱うことができるようになります。
そのため、高重量トレーニングを行いたい方や、腰が弱い方や、腰に不安を抱える方はトレーニングベルトの利用がおすすめです。
腕橈骨筋のトレーニングで利用したいアイテム②「パワーグリップ」
パワーグリップとは、「引く動作」を要するトレーニングの際に、握力のサポートに効果を発揮してくれるトレーニングギアの一つです。
パワーグリップを手首に通し、ベロの部分をバーべルに巻き付けてベロと一緒にバーべルを握ることで、少ない握力でも高重量のバーべルを保持し続けることが可能になります。
パワーグリップは、バーべルだけでなく、ダンベルやケーブルマシンにも活用することができ、基本的に引く動作を要するトレーニング種目全般に利用することができます。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は、腕橈骨筋の作用と概要・鍛えるメリットと効果的なトレーニング法・ストレッチなどについて解説しました。
腕橈骨筋は「上腕骨をまたいで前腕に位置する筋肉」であるため、この部位を鍛えて肥大させることで「腕周りの印象」を大きく変えることが可能です。
腕橈骨筋も意識して鍛えることで、よりたくましい腕を手に入れていきましょう。
“No pain No gain”
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