ダンベル筋トレで上腕二頭筋を男らしく! 筋肥大しやすい種目とやり方とは?

バルクアップ・増量

ダンベルを使用して上腕二頭筋を鍛える種目と言えば「上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋(わんとうこつきん)」などに効果的な種目ですよね。

つまり「肘関節屈曲」と「肘関節伸展」の動作での筋トレです。

今回は、分厚い腕にするための「上腕二頭筋ダンベル種目のやり方」から、概要と解説、より効果的に効かせるためのコツ、間違ったフォームの解説まで、あなたの腕を太くするために最適な内容を解説します!

 

この記事の目次

上腕二頭筋のダンベルトレーニングについての概要

上腕二頭筋のダンベルトレーニングについての概要

上腕二頭筋のダンベルトレーニングでは「上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋(わんとうこつきん)」を鍛えます。

いずれも「肘関節屈曲」と「肘関節伸展」の動作に関わる部位ですね。

上腕二頭筋のダンベルトレーニングには、さまざまな種類の種目が存在します。

区別の方法は、手首の角度の違いです。

たとえば上腕二頭筋の王道トレーニング「ダンベルカール」は、ダンベルを握る“手のひらが上”、そして“手の甲は下”を向いたまま動きます。

これが「ハンマーカール」になると、“手のひらが体側”を向き“小指が下”にくるようにダンベルを握ることになります。

そして「リバースカール」では“手の甲が上”を向き、“手のひらが下”向きですね。

このように、さまざまな種類の種目・やり方・それに伴って異なる効果があるわけです。

 

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで鍛えられる筋肉・効果について

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで鍛えられるのは、上腕二頭筋だけではありません。

しっかりと鍛えられる部位を理解し、効果的なトレーニングをしましょう。

  • 上腕二頭筋
  • 上腕筋
  • 腕橈骨筋

 

部位①上腕二頭筋(二の腕の表側)

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで鍛えられる筋肉・効果について

上腕二頭筋は手のひらを上に向けたときに二の腕の表側に位置する筋肉で、肘を曲げる動きで使用されます。

肘を曲げたときに盛り上がる“力こぶ”が、まさにここですね。

この筋肉は肩から肘までをつないでいます。

そのため、腕の太さを表現する上で一番大切な部位です。

女性の場合は、ここを鍛えることで二の腕のたるみを解消できますよ。

 

部位②上腕筋(上腕二頭筋の深部に位置する筋肉)

上腕筋(上腕二頭筋の深部に位置する筋肉)

上腕筋は上腕二頭筋の奥、深部に位置する筋肉です。

上腕骨の真ん中あたりから肘関節を覆うようについています。

こちらも上腕二頭筋と同じような作用をもつ、肘を曲げる動きに使用される筋肉部位です。

表からは確認できませんが、上腕二頭筋の土台に位置するため、この筋肉も鍛えることで力こぶをより大きくできます。

 

部位③腕橈骨筋(わんとうこつきん)

腕橈骨筋は、肘関節の上から前腕骨(肘から手首にかけての骨)の真ん中あたりまで伸びている筋肉部位です。

この腕橈骨筋も上腕二頭筋や上腕筋と同じく肘を曲げる動きに使用されますが、前述したような“手のひらが体側”を向いて“小指が下”にくるようにダンベルを握ったまま動くほうが強く働きます

この筋肉を鍛えることで前腕を太くできるので、ワイシャツやTシャツから出た前腕部が男らしくたくましくなるのですね。

是非とも鍛えていただきたい部位です。

 

上腕二頭筋のダンベル種目のやり方と種類の効果12個紹介!

では、具体的にトレーニング種目とその効果について、12個紹介していきます。

積極的に取り組んで、上腕二頭筋を鍛え上げていきましょう。

 

ダンベルカール

ダンベルカールは、ダンベル種目の中でも王道とされている種目の一つ。

トレーニングではダンベルを握る“手のひらが上”を向き、“手の甲は下”を向いたまま「肘関節屈曲」動作を行います。

この動作により上腕二頭筋や上腕筋・腕橈骨筋(わんとうこつきん)を鍛えられるのですね。

ダンベルはバーべルやEZバーとは異なり、それぞれのウェイトが独立している分可動域を広く使えます。

さらに、独立していることによって左右の肘関節屈曲をより意識したトレーニングが可能です。

【やり方】

  • ダンベルを逆手で持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 肘を体の横で固定する意識をもったまま、肘を曲げてダンベルを挙上していく
  • 肘を後ろに動かさないようにしてダンベルをおろす
  • ダンベルをおろすときに力を抜いて一気に落とさない

一気に落とすと負荷が抜け、効果が半減します。

 

ダンベルハンマーカール

“手のひらが体側”を向いて“小指が下”にくるようにダンベルを握って動く種目が「ハンマーカール」です。

ハンマーカールのメインターゲットは上腕筋・腕橈骨筋(わんとうこつきん)。

そしてサブターゲットが上腕二頭筋です。

そのため、ダンベルカールとは効きやすい部位が逆になるのが最大の特徴です。

力こぶのピーク作りと前腕部の太さを表現したい方は、ぜひとも取り入れてくださいね。

【やり方】

  • ダンベルをハンマーグリップで持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 肘を体の横で固定する意識をもったまま、肘を曲げてダンベルを挙げる
  • ハンマーグリップ(“手のひらが体側”を向いて“小指が下”)を維持したまま動く
  • 肘を後ろに動かさないようにしてダンベルをおろす
  • ダンベルをおろすときに力を抜いて一気に落とさない

一気に落とすと負荷が抜け、効果が半減します。

 

ダンベルリバースカール

“手の甲が上”を向き、“手のひらが下”向きで動作するのは「リバースカール」です。

リバースカールはハンマーカールよりも上腕二頭筋へ関与が減るため、より上腕筋・腕橈骨筋(わんとうこつきん)に特化したトレーニング種目になります。

リバースカールは前腕部への関与が大きく、前腕部を太くするには最適な種目。

腕全体を大きくしたい方は、このメニューは外せません。

【やり方】

  • ダンベルを順手で持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 必ず手のひらは下にしたまま(順手)動く
  • 順手のまま肘を曲げてダンベルを挙げる
  • 挙がりきったら順手のまま肘の位置を動かさず、力を抜かずにゆっくりおろしていく
  • ダンベルをおろすときに力を抜いて一気に落とさない

一気に落とすと負荷が抜け、効果が半減します。

 

インクラインダンベルカール

ベンチ台を斜めの角度(インクライン)45度くらいに設定して行うダンベル種目です。

斜め(インクライン)のまま動くことで、ダンベルをおろしたときに肘関節が後方へ動く「肘関節伸展」状態になります。

そのため、上腕二頭筋がしっかりとストレッチ(伸展)されるのですね。

結果として上腕二頭筋に適切で効果的な負荷が加わります

インクラインダンベルカールは、肘を伸ばしたとき(ストレッチ)に最も効果的な最大負荷が入る種目です。

【やり方】

  • ベンチ台を斜め(インクライン)45度くらいに設定して座る
  • このインクラインの角度によって三角筋に負荷が逃げてしまうことがあるため、しっかり確認する
  • 肘を下に伸ばした状態で、肘を曲げてダンベルを挙上していく
  • このとき、猫背になって胸が内側に入り込まないようしっかり胸を張ることを意識する
  • ダンベルを挙げ切ったら力を入れたままゆっくりおろして肘を伸ばし切る(※この時も力は抜かずに)

一気に落とすと負荷が抜け、効果が半減します。

 

コンセントレーションカール

コンセントレーションカールは座った状態で内側の膝に肘を当てて上腕を固定し、「肘関節屈曲」動作を行うダンベル種目です。

肘を膝の内側で固定することで他の部位に負荷が逃げることなく、コンセントレート(集中)して適切な負荷を与えられます。

上半身が前傾した体勢のまま肘を下方向へ伸ばしていくため、上腕二頭筋は緩んだ状態をキープ。

そのため、メインターゲットは上腕筋・腕橈骨筋(わんとうこつきん)でサブターゲットが上腕二頭筋になります。

【やり方】

  • ベンチや椅子に座り、ダンベルを片手で持った状態である程度広めに膝を開く
  • ダンベルを持っている側の肘を膝の内側に当てて上腕を固定する
  • このとき、上半身が前傾していることを確認する(※極端に前傾である必要はない)
  • 動作中肘や肩を動かさないよう意識する
  • 肘を曲げてダンベルを抱きこむように挙上する
  • ダンベルを挙げ切ったら力を入れたままゆっくりおろして肘を伸ばし切る(※力は抜かずに)

一気に落とすと負荷が抜け、効果が半減します

 

ゾットマンカール(The Zottman Curl)

ゾットマンカールはダンベルカールとリバースカールを組み合わせ、交互に動くダンベル種目です。

挙上するとき(ポジティブ動作)では逆手でダンベルを持ち、おろすとき(ネガティブ動作)では手首を内側に内転させて順手でおろします。

ダンベルカール動作時のメインターゲットは「上腕二頭筋」。

そして、リバースカール動作時のメインターゲットは上腕筋・腕橈骨筋(わんとうこつきん)です。

この1種目で上腕全体を鍛えられる、非常に効率的で広範囲に効果のある種目なのですね。

【やり方】

  • ダンベルを両手で持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 手のひらは上を向いた状態のまま肘を曲げて挙上する
  • 挙げ切ったところで手首を内転させ、手のひらが下を向いた状態にする
  • そのまま下にゆっくりおろし、おろしたところで手首を外転させる
  • この動作を繰り返す

 

スパイダーカール

スパイダーカールは、プリ-チャーベンチを通常とは反対の向きで利用して行うダンベル種目。

通常版と比べ肘をパットの上に置く必要がないため、より広い可動域を活かしたトレーニングが可能です。

可動域の全域で負荷が抜けることがなく、動作中常に上腕二頭筋に負荷をかけ続けられます。

そのため、質の高い刺激を上腕二頭筋に加えられるのですね。

また、通常のスパイダーカールではバーベルの使用が一般的ですが、ダンベルの利用で左右の筋力差の改善や左右の形・大きさの違いを整えられます。

プリ-チャーベンチがない場合は、トレーニングベンチの背もたれを斜めになるよう(インクライン)に設定し、うつ伏せの状態で背もたれにまたがることで、代用可能です。

【やり方】

  • プリ-チャーベンチを通常とは反対方向に座る
  • プリ-チャーベンチがない場合はトレーニングベンチを斜め40度程度に設定し、うつ伏せの形でまたがる
  • ダンベルを両手で持ち、肩→肘→手首が床に対して垂直になるように姿勢を作る
  • 手のひらは上を向いた状態のまま、肘を曲げて挙げていく
  • 挙げ切ったところで両手を外転させる
  • その後、下にゆっくりおろし、再度動作を繰り返す

 

オルタネイト・ダンベルカール

オルタネイト・ダンベルカールは、片腕ずつ交互に動作して行うダンベル種目です。

片腕ずつ行うことで、一回の動作に集中できます。

また、両腕で動作するダンベル種目と比較すると、ダンベルに振り回されてフォームが崩れてしまうことを防止。

さらに、より高重量を扱えるというメリットがあります。

このトレーニングのポイントは、片腕を上げ、下げきるまでの一連のカール動作を完了してから、反対の腕の動作に入るということ。

片腕をおろしている最中にもう片方の腕を上げてしまっている方がいらっしゃいますが、それま間違いです。

オルタネイト・ダンベルカールのメリットを生かすためには、ひとつずつきっちり動くようにしましょう。

【やり方】

  • ダンベルを逆手で持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 肘を体の横で固定する意識をもったまま、片腕の肘を曲げてダンベルを挙上していく
  • おろすときも肘を後ろに動かさず、力を抜かないようにしてダンベルをおろす
  • おろしきったところで反対の片腕に切り替え、同様に上記の動作を繰り返す

 

ワンハンド・ダンベルカール

ワンハンド・ダンベルカールは、片方ずつ1セットを行っていく「ユニラテラル・トレーニング」です。

このトレーニング法は、両手ずつ行う「バイラテラル・トレーニング」と比較して筋力の向上において約20%発揮できるという点と、1回ずつ動作を集中して行えるというメリットがあります。

効果的に上腕二頭筋を鍛えられますよ。

【やり方】

  • ダンベルを逆手で持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 肘を体の横で固定する意識をもったまま、片腕の肘を曲げてダンベルを挙上していく
  • おろすときも肘を後ろに動かさず、力を抜かないようにしてダンベルをおろす
  • おろしきったところで、動作を繰り返す

 

ドラッグカール

ドラッグカールは、通常のダンベルカールとは異なり、肘を後ろに引くようにして行います。

ダンベルが弧を描くようにして動くダンベルカールに対して、ドラッグカールはダンベルの軌道が床に対して常に垂直です。

肘関節への負担が比較的軽く、動作中上腕二頭筋への負荷が抜けにくくなります。

そのため、より効果的に、より質の高い刺激を上腕二頭筋に与えられますよ。

ただし、通常のダンベルカールよりも可動域が狭くなるというデメリットも。

上腕二頭筋の性質上、ドラッグカールのみでのトレーニングの組み方はおすすめしません。

【やり方】

  • ダンベルを逆手で持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 肩を落とし、肩甲骨は少し寄せて肘を後方に引きやすくする
  • ダンベルの軌道が床に対して垂直動くように両手を持ち上げる
  • おろすときも肘を後ろに動かさず、力を抜かないようにしてダンベルをおろす
  • おろしきったところで、上記の動作を繰り返す

 

ダンベルサイドカール

ダンベルサイドカールは、肘を外向きに開いた状態でカール動作を行います。

これにより、上腕二頭筋短頭がほとんど動員されなくなるので、上腕二頭筋長頭を集中的に鍛えることが可能です。

また、体に対して横方向に肘関節屈曲動作を行うため、通常版より三角筋前部の関与を抑えられます。

より上腕二頭筋に集中したトレーニングが可能ですよ。

【やり方】

  • ダンベルをハンマーグリップで持ち、肘を体の横あたり固定する(※完全に固定しなくてもOK)
  • 肘を横に動作するように心がけながら、ダンベルを横方向の軌道で挙上していく
  • ハンマーグリップ(“手のひらが体側”を向いて“小指が下”)を維持したまま動く
  • ダンベルをおろすときも肘を後ろに動かさず、力を抜かないようにする
  • 上記の動作を繰り返し行う

 

ダンベルロウ

背筋筋トレの定番であるダンベルロウですが、上腕二頭筋を強く意識することで、効果的に上腕二頭筋を鍛えられます。

重めの重量設定で、下ろすときにブレーキをかけてゆっくりと動くネガティブトレーニングは非常に高い負荷が得られますよ。

【やり方】

  • トレーニングベンチに、鍛える方の腕とは反対側の腕と膝を置く
  • 膝は90度程度に曲げた状態でベンチの上に置き、腕は伸ばした状態にする
  • ベンチに置いていない方の脚は斜め後方に伸ばしておく
  • ベンチに置いていない方の腕でダンベルを持ち、床ギリギリのところで肘を伸ばして持つ
  • 肘を曲げてダンベルを挙上する
  • 肩の前側にダンベルをつけるイメージで行う
  • その後、ゆっくりとダンベルの重さに抵抗するようにおろしていく
  • 上記の動作を繰り返し行う

 

アームブラスター・カール

アームブラスターというトレーニング器具を利用して行うダンベル種目です。

通常のダンベルカール種目でありがちな、肘が前後に動いてしまうことによる負荷の分散を防ぐ効果があります。

結果的に、上腕二頭筋をピンポイント集中で効果的に鍛えられるトレーニング器具です。

【やり方】

  • ダンベルを逆手で持ち、アームブラスターに肘を固定する
  • そのまま、肘を曲げてダンベルを挙上していく
  • おろすときも肘を後ろに動かさず、力を抜かないようにしてダンベルをおろす

 

正しいフォームがなによりも大切!

正しいフォームがなによりも大切!

上腕二頭筋のダンベルトレーニングだけでなく、すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。

まずは正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えましょう。

そうすると最も効率的に対象筋へ負荷を与えられるので、理想の肉体を作り上げる近道になります。

間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入りません。

いつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングでは、つらいばかりです。

それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めてしまい怪我につながるリスクがあります。

1度怪我をすると、完治するまでその部位を使えないのでその期間に筋肉を失ってしまううえ、他の部位のトレーニングに影響が出る可能性もあるのですね。

「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない「脅威」だと覚えましょう。

 

上腕二頭筋のダンベル種目をより効果的に効かせる方法について

では、上腕二頭筋により刺激を与える方法を5つ紹介します。

  • MI40法
  • 21rep法
  • ジャイアントセット
  • 3段階ドロップセット法
  • 超高重量ネガティブカール

 

MI40法

アメリカのIFBBプロボディビルダー「Ben Pakulski」が提唱した上級者向けトレーニング法です。

  • ポジティブ(力を入れて挙上する)     動作を1秒
  • ネガティブ(力を抑制してウェイトをおろす)動作を4秒

1レップに計5秒かけて筋肉の緊張時間を長くすることで、効果的な負荷を与えるやり方です。

これを最低でも8レップ行います。

8レップで「限界」の重量設定が重要になりますので、軽くしすぎないよう注意してください。

ネガティブ動作重視のダンベル種目と言えるでしょう。

 

21rep法

伝説のボディビルダーである「Ronnie Coleman」が好んで上腕二頭筋トレーニングにとりいれていたトレーニング法です。

  • ボトムからハーフレンジまでの下半分の可動域で7rep
  • ハーフレンジからトップまでの上半分の可動域で7rep
  • 最後にフルレンジで前可動域を7repの計21回を連続で行う

異なる3つの可動域を追い込むことで、さまざまな角度から効果的な負荷を与えられる高強度なトレーニング法ですね。

しかし、このトレーニング法は動作の中で3回もフォームを変えることになります

そのため、非常にフォームが崩れやすいので注意が必要です。

中級者~上級者向けのトレーニング法と言えます。

 

ジャイアントセット

ジャイアントセットとは、一つの筋肉部位に対し最低4つの異なる種目を休憩・インターバルなしで連続で行う、超高強度トレーニング法です。

たとえば以下のようになります。

  • バーベルカール       10回 1セット
  • ダンベルカール       10回 1セット
  • インクラインダンベルカール 10回 1セット
  • ケーブルカール       10回 1セット

計40回

上記のように「上腕二頭筋」一つに対し、それぞれ異なる種目を休憩なしで連続で行うことで、より大きな刺激を筋肉に与えます。

一見同じような種目内容に見えますが、これらは微妙に違う動きです。

そのため微妙に異なる筋繊維からの出力・動員が得られ、筋繊維へ「物理的刺激」を与えられます

また休憩なしで筋肉を緊張させ続けることは「化学的刺激」を生み出します。

代謝物や成長ホルモンの分泌量向上にも効果があるといわれていますよ。

つまり、筋肥大に最適なメカニズム備えた究極のトレーニング法ということです。

 

3段階ドロップセット法

ドロップセットとは、高負荷のトレーニングでこれ以上挙上できない限界まで筋肉を追い込んだ後、インターバルをとらず、即座に少しだけ負荷を下げて再び限界まで筋肉を追い込むトレーニング法です。

動画では、EZバーを使用していますが、ダンベルカールだと下記のようになります。

  1. 15kg×15kg=30kg  10回
  2. 10kg×10kg=20kg    10回
  3. 5kg×5kg    =10kg    10回

計30回休憩なしでそれぞれの重量で限界まで追い込みます。

ジャイアントセットと同じく、とにかく“筋肉に休憩する瞬間を与えない”ことがより効果を高めるポイント。

「筋肉が限界に達する強度のトレーニングを長い時間続けることによって強い負荷を筋肉に与え、筋肉を大きく増強させる」という上級者向けのトレーニング法です。

 

超高重量ネガティブカール

筋肉への負荷が入る瞬間は、以下の2つに分けられます。

  • ポジティブ動作、力を入れてウェイトを挙げていくコンセントリック動作時
  • ネガティブ動作、力を抑えてウェイトをおろしていくエキセントリック動作

エキセントリック動作はコンセントリック動作に比べ、“1.7倍の高重量”を扱えます。

そのため、より強い刺激を筋肉に与えられるのですね。

エキセントリック動作で負荷をしっかり入れるためには、3秒~5秒程度長い緊張時間で刺激することが理想です。

筋肉は筋繊維に傷がつくことで、修復段階で筋肉がより増強されます。

つまり、高重量のエキセントリック動作をゆっくり行うことで、より筋肥大に適した負荷が得られるのです。

ポジティブ動作は自力では上がらない重量なため、スポッター(補助者)に補助してもらうか、チーティング(自分の体の反動を使って補助する)方法で挙上し、そこからゆっくりおろして行いましょう。

 

上腕二頭筋のダンベルトレーニングの効果を高めるポイント

続いてダンベルトレーニングの効果を高めるポイントを紹介します。

 

マッスルコントロールを意識

マッスルコントロールは、筋肉の出力によりウェイトを扱い制御するという意味です。

実際に、ウェイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウェイトを扱っている意味がありません。

たとえば、ウェイトを使用して行うスクワットを考えてみましょう。

下すときに力を抜いて勢いよくおろすと、20kgのダンベルでもおろす瞬間に筋肉に負荷として乗っているウェイトの重量は5kgだったり、ゼロになっている可能性があります。

つまり負荷が入っている瞬間と入っていない瞬間がありということですね。

さらに、負荷が入っている瞬間でもその負荷は、ウェイトの数字より軽い場合があるということになります。

これでは非常に効率も質も悪く、効果的ではないダンベル・スクワットということになってしまうでしょう。

そのため、おろすときにも力を抜かないことが大切です。

筋肉にウェイトの数字通りの負荷を乗せたままで動かすこと、これをマッスルコントロールと言います。

 

マッスルマインドコネクション

マッスルマインドコネクション

マッスルマインドコネクションとは、「筋肉と脳神経のつながり」のこと。

なかやまきんに君の筋肉ルーレットのように、大胸筋をピクッピクッと動かすのを想像するとわかりやすいかと思います。

彼は筋肉を自由自在に操ることができるからこそ、あの芸ができるのです。

筋肉を自在に操れるということは、筋トレでメインターゲットを効率的に効かせられるということ。

“負荷を感じる”ということが、とても重要です

トレーニング中にメインターゲットの部位に対し負荷を感じながら動かすことで、効かせるべき部位だけに効かせていきましょう。

 

トレーニングマシンのように同じ動作を意識する

トレーニングマシンのように同じ動作を意識する

トレーニングマシン種目のように、毎回の動きを同じようにきれいで適切なフォームを維持することが大切です。

正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることが最も効率的に対象筋への負荷を与えられます。

 

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで間違いやすいフォームと対策について

ここでは、ありがちな上腕二頭筋のダンベルトレーニングの間違ったフォームについて解説します。

間違いを理解することで、より正しいフォームを意識して安全で効果的なトレーニングをしていきましょう。

  • 体の反動を使って動いている
  • 腕の可動域が狭い・短い
  • 肘が動いている
  • ウエイトをおろすときに力を抜いている

 

体の反動を使って動いている

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで間違いやすいフォームと対策について

座った状態でやるよりも、立った状態のほうがより高重量を扱えると思ったことはありませんか?

これは非常によくある間違ったやり方です。

もしかすると、肘を動かすことに体を前傾させてから後方に伸びるようにして行う動きが加わった結果、ダンベル種目の動きを補助してしまっているかもしれません。

確かに立った状態の方が、高重量でも案外簡単に挙げられます。

これは、主に背中の筋肉である脊柱起立筋が出力しているから。

本来のメインターゲットである「上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋」への負荷が背中に逃げてしまい、あまり効果のないトレーニングになっています。

 

対策法

ほとんどの原因はオーバーウェイト(自分に見合っていない重量)を扱っていることです。

体幹伸展動作をしなくても、肘を曲げる動きだけで挙げられる重量を選択しなければなりません。

これは前述した、“マッスルコントロール”ですね。

 

“チーティング”と“ストリクト”の概念を理解し、より効果の高い筋トレへ

筋トレには「チーティングフォーム」と「ストリクトフォーム」という概念が存在します。

ストリクトフォームとは“正しい”“正確な”“厳格な”という意味がある言葉。

つまり、反動を使わず丁寧で正しいフォームという意味です。

反対にチーティングフォームは“反則”のこと。

体の反動を使い、メインターゲット以外の筋肉を使用して、自分で自分を補助した状態を指します。

しかし「チーティング」はあくまで、“ストリクトフォームで挙がらなくなってから最後追い込むために対象筋以外の筋肉を少しだけ使い、ぎりぎり対象筋の力のみで挙げられる程度の力で補助をするフォーム”のこと。

ただ闇雲に体の反動を使って動作するのとでは、まったたく意味が異なるわけですね。

この概念を踏まえた上で、しっかりと質の高い筋トレを行っていきましょう。

 

腕の可動域が狭い・短い

腕の可動域が狭い・短い

上腕二頭筋のダンベル種目の動作では、肘を伸ばし切ることが大切です。

さもなければ、上腕二頭筋が十分にストレッチ(伸展)されず、十分な負荷が加わりません。

筋トレでは、収縮(コントラクト)中間(ミッドレンジ)伸展(ストレッチ)の3つの異なる可動域で、筋肉を伸び縮みさせることによって負荷が入ります。

これを「POF法」といいます。

 

対策法

こちらもほとんどが、重すぎる使用重量が原因です。

上腕二頭筋を伸ばし切っても挙上できる重量で、トレーニングをしましょう。

大きな可動域で動作できる重量選びを心がけてくださいね。

 

肘が動いてしまっている

肘が動いてしまっている

ウェイトを高く挙げることを意識すると、どうしても肘が前に出てしまいがちです。

しかしここで肘が前に動いてしまうと肩関節屈曲動作により三角筋前部の出力が大きく関与することに。

メインターゲットである「上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋」への負荷が薄くなってしまうのです。

 

対策法

鏡を見ながら、肘を固定する意識をもつことが大切です。

肘を固定したまま動かさない状態で、挙げられる高さまで挙上するという意識をもってトレーニングしましょう。

無理やり高くウェイトを挙げる必要はありません。

あくまで肘の位置が変わらない動作の中で、限界まで挙げればOKです。

この感覚が身につくと、鏡で自分の肘の位置を確認しなくても美しいフォームで動作することが可能になります。

 

ウェイトをおろす時に力を抜いてしまっている

ウェイトをおろす時に力を抜いてしまっている

前述したように、ウェイトをおろすときに力を抜いて一気に落とすと、筋肉の緊張時間が短くなってしまいます。

するとせっかくのトレーニングの効果が半減するのですね。

マッスルコントロールを意識して、常に筋肉でウェイトを扱う意識をもちましょう。

ウェイトの重さには意味があります。

重力のサポートを受けないようにしなければ、重量は簡単に変わってしまうのです。

「ある人は100kgを10kgのように扱う、ある人は10kgを100kgのように扱う」という言葉がありますが、たとえば100kgを扱うのであれば、100kgという数字通りの負荷を筋肉に与えられなければ意味がありませんよね。

ウェイトの負荷を感じながらトレーニングすることが大切です。

 

上腕二頭筋のダンベルトレーニングの効果的なセット数について

上腕二頭筋のダンベルトレーニングの効果的なセット数について

一般的にはトレーニングは最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんね。

しかし、実際にはこれでは足りません。

3セットのみでは引き締めに十分な負荷を与えられず、効果が表れにくいからですね。

 

最低でも5セット以上10セット以下にする

最低でも5セット以上はトレーニングすることがおすすめです。

引き締めに効果的な負荷を与えるには、筋肉の緊張時間を長くし、かつしっかり重量をかけてオールアウト(追い込み切る)することが重要。

また、筋出力向上の観点からしても5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されず、使用重量もあまり発揮されません。

つまり3セットではウォーミングアップレベルでしかないということになるのですね。

筋肥大を目指すのであれば、しっかりとオールアウトさせることを意識してください。

 

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで手首が痛い時の対処法

ダンベル種目は手首にウェイトがかかるため、痛めやすいという特徴があります。

また、手首の関節は体の数ある関節の中でも特に痛めやすい部位。

そのため、痛めないよう意識して筋トレをする必要があります。

そこでおすすめなのがリストラップ。

リストラップは手首を補強してくれるサポーター・ギアのことですね。

数千円程度で手に入るお手頃なギアなので、手首のためにもぜひ揃えておきましょう。

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで手首が痛い時の対処法

 

上腕二頭筋のダンベルトレーニングを行う前・後のストレッチについて

上腕二頭筋のダンベルトレーニングを行う前・後のストレッチについて上腕二頭筋のダンベルトレーニングは、肘関節に負荷・肩関節に負荷が加わりやすいため、必ず入念なストレッチをしてからトレーニングすることを心がけて下さい。

肘関節・肩関節のストレッチをすることで柔軟性が向上します。

その他、出力向上や可動域も広がるため全体的なパフォーマンス向上につながるうえ、体が温まることで血流がよくなり怪我のリスクも軽減させられます。

トレーニング後も同様にしっかりとストレッチすることが重要です。

トレーニング後は筋肉疲労や疲労物質が身体に蓄積し筋肉が緊張することで張りも出てきます。

このため入念なストレッチで筋肉の緊張をほぐし、筋肉をOFFの状態に戻すことが大切。

後々の筋肉痛軽減や怪我の予防やパフォーマンス低下を防ぎましょう。

 

フォームローラーでセルフマッサージをしてさらなるパフォーマンス向上へ

フォームローラーでセルフマッサージをしてさらなるパフォーマンス向上へフォームローラーは、適度な柔軟性のある素材で出来た円筒形のマッサージ器具、ストレッチ健康器具です。

筋トレをしている方であれば、「筋膜リリース」という言葉について、一度は耳にしたことがあるでしょう。

筋膜リリースは、体のパフォーマンスを向上させ、各種スポーツ競技や、ウェイトトレーニングの場面で最大の効果を発揮します。

怪我の防止や筋肉痛の改善、関節・筋肉の柔軟性を向上させてくれるうえに、広範囲に効果があるとされていますよ。

そんな筋膜リリースを自分で行えるのが、「フォームローラー」です。

通常のストレッチだけではほぐせない体のコリや張りを、より効果的に解消できます。

▼電動もおすすめです!

 

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで生じる筋肉痛について

上腕二頭筋のダンベルトレーニングで生じる筋肉痛について

「筋肉痛=効果」というわけではありません。

そして、「筋肉痛がない=効果がない」というわけでもありません。

筋肉痛は、筋肉の使い方・使用する筋肉によって生じたり、生じなかったりします。

運動をされる方の体質や過去の運動経験、持っている筋組織によっても異なると覚えておきましょう。

そのうえで、筋肉痛のケアについても紹介します。

 

ビタミンB1・カルシウムを積極的に多く摂取する

ビタミンB1・カルシウムを積極的に多く摂取しましょう

筋肉痛を早く解消するには、体を修復するための栄養素がたくさん必要ですよね。

そのため、栄養摂取は必ずするようにしましょう。

豚肉、ウナギ、カレイなどのビタミンB1を多く含む食材、牛乳、乳製品、わかさぎなどの小魚、小松菜、ヒジキなどカルシウムを多く含む食物を食べると効果的といわれています。

 

有酸素運動にも積極的に取り組む

有酸素運動も積極的に取り組もう

また、筋肉痛の度合いを見ながらではありますが、適度な有酸素も効果的です。

急激な運動はさらに筋肉の炎症を起こしてしまうためNGですが、軽めの有酸素運動ならOK。

血流促進をすることが、筋肉痛の改善には効果的です。

軽いウォーキングやランニングなど、無理しない程度に運動しましょう。

 

ストレッチをする

ストレッチも効果的

縮んだ筋肉を伸ばし、血流を良くするために、ストレッチも有効です。

しかし急激に伸ばすと、反対に筋肉が縮こまってしまう恐れがあります。

焦らず、ゆっくりじっくり徐々に伸ばしましょう。

 

しっかり休息を取る

しっかり休息を取ることが大事

筋トレの強度によって、筋肉痛の度合いや長さは異なります。

強度の高いトレーニングで追い込んだのにもかかわらず、短期間で筋肉痛が治まってしまうパターンや、筋肉痛が出ないケースなどもあります。

「筋肉痛がない=筋肉が超回復した」と思ってしまいがちですが、そうとは限らないため、痛みの有無にかかわらずしっかりと休息を取りましょう。

一般的には、十分な強度で筋トレをしたら、トレーニング後最低でも48~72時間の休息が必要とされています。

ペースを考慮して、休む。

または、鍛える部分を変えることが大切です。

 

上腕二頭筋の筋肥大に効果的なおすすめプロテインとサプリメント

上腕二頭筋を本気で太くさせたい人には、プロテインとサプリメントをおすすめします。

体の栄養を考えた際、一番大切なのは日常の食事が基本です。

しかし、なかなか食事だけでは必要な栄養素を確保できないのが現実ですよね。

そこで、栄養素を「補う」という意味合いで摂取していきましょう

 

おすすめプロテイン

おすすめのプロテインは、ゴールドスタンダードのホエイプロテインです。

ホエイは、プロテインの中で最も知られているもので、牛乳を濾過して、乳清(ホエイ)のみを粉末にしたものを指します。

消化が早く素早く体内に吸収されるのが特徴です。

最近ではさまざまなフレーバーも登場し大変飲みやすくなっています。

筋肉を作るためのタンパク質を効率よく摂取するには、プロテインが手っ取り早いですよ。

 

おすすめサプリメント

おすすめのサプリメントは、エクステンドから出ているBCAA。

BCAAとは、必須アミノ酸の中でも特に重要なアミノ酸が含まれている、筋肉の成長をサポートするサプリメントです。

 

「腕を太くしたい方」は上腕三頭筋を鍛えよう!

腕を太くしたい方は、上腕三頭筋を鍛えることを忘れてはいけません。

上腕三頭筋は上腕二頭筋の裏側に位置する拮抗筋である筋肉部位です。

上腕二頭筋は力こぶを表現するのに対し、上腕三頭筋は厚みを表現できます。

腕を太く見せるためには表(二頭筋)と裏(三頭筋)をどちらも鍛えて筋肥大させることが大切。

たくましくかっこいい腕を手に入れるため、頑張りましょう。

上腕三頭筋の効果的な鍛え方!二の腕を太く逞しくする筋トレメニューをご紹介!

 

まとめ

ダンベルさえあれば、上腕二頭筋を効果的に筋肥大させられます。

それぞれのダンベル種目の特徴を理解し、ご自身の目的に合わせて取り組んでみてください!

ダンベルカール一つとっても、今まで紹介したとおり、多種多様な効果・種目が存在します。

それぞれを組み合わせて取り組むことで、腕全体を太くし、逞しい腕にしていきましょう!

“No Pain No gain”

 

他にもある! 男らしい腕になるための記事はこちら♪

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