この記事では二の腕の筋肉について、構造や筋トレ方法を紹介していきます。
人間の体には大小合わせてたくさんの筋肉が存在していますが、中でも肩から肘にかけての部分、いわゆる「二の腕」と言われる部位は見た目の変化が大きい部位になります。
大きく鍛えれば服の上からでもはっきりわかる力こぶが浮かびますし、それほど大きくしようとしなくても二の腕を引き締めることによって上半身のシルエットが締まります。
逆に言えば二の腕に脂肪が溜まるとたるんだように見えやすいという性質も持っていますね。
この記事ではそんな二の腕とはどんな構造の筋肉なのかと二の腕を引き締めるためのトレーニング方法、メニューを紹介していきたいと思います。
二の腕ってどんな筋肉?構造は?
二の腕の筋肉①上腕二頭筋
ではまず「二の腕」と呼ばれる部分を構成する筋肉を見ていきましょう。
おそらく二の腕と聞いて最もイメージしやすいのが「上腕二頭筋」になるでしょう。
上腕二頭筋はいわゆる「力こぶ」の部分であり、アニメキャラクターである「ポパイ」などに代表されるようにマッチョの代名詞のような存在になっています。
肘を曲げる時に必要になる筋肉で、肘を曲げて物を持ち上げる動きや物を掴んで捻るような動きに関連しているため日常生活の中でも比較的重要度の高い筋肉だと言えるでしょう。
二の腕の筋肉②上腕三頭筋
対して上腕三頭筋は二頭筋の反対側、上腕の裏側についている筋肉になります。
作用も二頭筋とは逆で、上腕三頭筋は「物を押す」、「肘を伸ばす」動きに関わっています。
力こぶのように目立って盛り上がる部位ではないので筋トレ初心者の方の中には軽視されることも多いですが、実は上腕三頭筋は二頭筋よりサイズが大きいのです。
したがって腕を太く見せたい、引き締めたいという場合上腕三頭筋のトレーニングは確実にメニューに取り入れた方がいいと言えるでしょう。
二の腕の筋肉③上腕筋
二頭筋や三頭筋に比べて比較的地味ではありますが上腕には「上腕筋」という筋肉もあります。
上腕二頭筋の下方向に位置する筋肉であり、上腕骨と前腕骨である尺骨にまたがるようにくっついています。
二頭筋ほど目立つわけではありませんが、二頭筋と共に肘関節の動きに関わるためこちらも鍛えておいた方がいいと言えるでしょう。
二の腕の筋肉④烏口腕筋
あまり聞きなれない名前かと思いますが、烏口腕筋(うこうわんきん)という筋肉も上腕筋群の一部です。
烏口腕筋は肩甲骨の一部である烏口突起についている筋肉で、位置としては上記した上腕筋群の内側にあるいわゆる「インナーマッスル」に分類されます。
インナーマッスルなので鍛えても腕の太さなどには関連しにくいですが、大胸筋や三角筋に近いためそれらの筋肉の補助となって働いてくれます。
筋トレを積極的に行っている人にとっては非常に重要な筋肉だと言えるでしょう。
長頭・短頭・側頭とは?
上腕二頭筋はそれぞれ外側の部分が「長頭」、内側の部分が「短頭」という部位に分かれています。
二頭筋全体の太さに関係してくるのが長頭で高さ(力こぶの盛り上がり)に関係してくるのが短頭です。筋肥大させるにしろ引き締めるしろどちらも重要なのでバランス良く鍛えていきたいですね。
同じように上腕三頭筋もいくつかの筋肉に分かれており、最も大きく肩甲骨の腕より関節にくっついている「長頭」、外側にある「外側頭」、肘の内側にある「内側頭」に分かれています。
上腕三頭筋は上記の通り二の腕の中では比較的大きい筋肉になるのでしっかり鍛えていきましょう。
二の腕を鍛えるメリットは?
二の腕を鍛えるメリット①腕の引き締めと見栄えの良さ
では二の腕を鍛えると体にどんな変化が起こるのでしょうか?
二の腕を鍛えることによるメリットで最も重要なのは「見た目の変化」でしょう。
夏など暑い時期にはどうしても二の腕を露出する機会が増えるものです。
上腕三頭筋には凸凹している皮下脂肪「セルライト」が溜まりやすいため定期的に鍛えていないと見栄えが悪くなってしまいます。
セルライトは皮下脂肪なので適切にトレーニングをしていればしっかり落ちていきます。Tシャツやノースリーブをおしゃれに着こなせるようになるのでやはり積極的に鍛えていくべきと言えるでしょうね。
細マッチョや引き締め系の記事は↓もご参考下さい。
二の腕を鍛えるメリット②太い腕
上記の通り上腕二頭筋を鍛え上げると力こぶが大きく盛り上がり、腕が太く見えるのでたくましさやマッチョ感、サイズ感をアピールすることができるようになります。
ボディビルダーのようにカッコよくTシャツを着こなすなら二の腕を鍛えるのが近道です。
バルクアップに関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕を鍛えるメリット③パワーアップ・機能の向上
また二の腕を鍛えるメリットは見た目の変化だけに止まりません。
上腕二頭筋を鍛えればより重い物を持てるようになりますし、上腕三頭筋を鍛えれば物を押す力が強くなります。烏口腕筋を鍛えれば胸や肩の動きの改善にもつながる可能性があるのです。
例えば日常生活でも赤ちゃんを抱き上げる動きなどは上腕二頭筋の筋力が非常に重要になってくるので鍛えておいて損はありません。
二の腕を鍛える・引き締めるためのポイント
二の腕を引き締めるためのポイント①体脂肪を落とすことも重要
二の腕を引き締めたり肥大させて見栄えを良くするためにはただ筋トレだけしていればいいというわけではありません。
筋トレを行うと同時に「体脂肪」を落とすことを意識しないといつまでたってもセルライトやたるみは残ったままになってしまいます。
筋肉は脂肪がなくなって初めて見栄えがよくなるので二の腕の筋トレに加えて週に数回ウォーキングや軽いジョギング、エアロバイクなどのメニューも取り入れてみましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動は筋トレの後に行うことにより脂肪燃焼効果が高まるので取り入れることをおすすめします。
体脂肪や有酸素運動に関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕を引き締めるためのポイント②トレーニングを分割してみる
人それぞれ1週間のうち筋トレに割ける時間は限られています。
しかしより筋トレの効果、効率を上げたいのであれば筋トレメニューを分割してみるというのも手です。
例えば月曜日に上腕二頭筋のトレーニング、火曜日に上腕三頭筋のトレーニング、2日休んで金曜日に月曜日とは違う上腕二頭筋のトレーニング・・・などといった具合に日ごとにメニューを分割するのです。
分割することにより一つの部位を集中的に鍛えることができますし、複数の部位の筋トレを一気にやることによる過剰な疲労も避けることができます。
効率よく狙った筋肉に刺激を与えたいなら二頭筋の日と三頭筋の日を分けてみましょう。
なお、筋肉には「超回復」期間という肥大、筋力アップのために絶対に必要な期間があるので同じ部位のトレーニングは最低でも2日~3日は空けて行うようにしましょう。
メニューの組み方に関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕を引き締めるためのポイント③食事も非常に重要
また二の腕を引き締める、大きくさせるためには食事にも気を配らなければなりません。
特に重要なのが「タンパク質」です。タンパク質が足りないと筋肉が落ちて行ってしまいますので食事やプロテインから積極的にタンパク質を摂取しなければなりません。
1日の摂取量ですが、それほど二の腕を大きくせず引き締める目的でも1日体重×1倍~1.5倍、筋肉を大きくさせる場合では1.5倍~2倍くらいのタンパク質摂取が理想です。
もちろん過剰に栄養素を摂取すると今度は脂肪がついてしまいますので必要量以上の糖質、脂質摂取を抑えることも重要です。
食事に関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕の変化を実感できる4つの筋トレ方法
目的別回数と重量設定
では具体的に二の腕を引き締める、または大きくさせるためのトレーニング方法とメニューを見ていきますがその前に目的に合わせてトレーニングの回数や重量を把握しましょう。
筋肉を肥大させたいなら「高重量を低回数」(8回~10回)で、それほど筋肉を大きくさせず引き締めるのが目的なら「低重量を高回数」(15回~30回)行うのが理想ですね。
また女性や細マッチョ体系を目指している人にとっては腕が太くなりすぎることが心配だと思います。しかし筋肥大はそう簡単に起こりませんので極端に重い重量を頻繁に上げない限りそんなに心配する必要はありません。
二の腕の変化を実感できる筋トレ方法①ナロープッシュアップ
【ナロープッシュアップのやり方】
- うつ伏せになって肩幅より狭い位置、肩の真下付近に手を置く
- 胸が地面につく寸前まで肘を曲げて体を下げる
- 上腕を使って体を戻す
- 2~3を繰り返す
プッシュアップという呼び名は聞いたことがない人もいるかもしれませんが、プッシュアップとはいわゆる「腕立て伏せ」のことです。
プッシュアップにはいくつものバリエーションがあり、大胸筋に効くものから三角筋に効くものまで様々ですが、ここで紹介するナロープッシュアップは上腕三頭筋がメインターゲットになっています。
手幅を狭く(ナロー)することで三頭筋にダイレクトに負荷が掛かるためおすすめのトレーニングですね。
床に直接手をついてやるのもいいですが、「プッシュアップバー」を使うと可動域が広がってより強い負荷をかけることができます。
回数は10回~15回×3セットが目標。負荷が足りないと感じるようになってきたら上記のプッシュアップバーを使用するか、チューブやダンベルを使用したトレーニングに切り替えましょう。
腕立て伏せに関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕の変化を実感できる筋トレ方法②チューブトライセプスエクステンション
【チューブトライセプスエクステンションのやり方】
- チューブの真ん中を片方のカカトでしっかり踏む
- 頭の後ろ側付近に片手(両手でも可)を回す
- 三頭筋に負荷が乗っていることを確認
- 肘の関節だけを使って真上に向かってチューブを引っ張る
- 負荷が抜けないように戻す
- 4~5を繰り返す
トライセプスエクステンションは上腕三頭筋がターゲットのメニューです。
ダンベルやバーベルを使ってもできますが、トレーニング用のゴムチューブを使うのもおすすめですね。
コツは「肘を固定すること」です。肘を固定しないで行うと肩など他の部位に刺激が流れていってしまいますのでトライセプスエクステンションを行う場合は肘の固定を意識しましょう。
チューブなので15回~30回などある程度高回数で鍛えるのに向いています。
トライセプスエクステンションに関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕の変化を実感できる筋トレ方法③ダンベルカール
【ダンベルカールのやり方】
- ダンベルを持ってダランと腕を下げた状態から少しだけ肘を曲げる
- 肘関節を固定しながらダンベルを持ち上げる
- ゆっくりダンベルを下ろす
- 2~3を繰り返す
ダンベルカールは非常にポピュラーな上腕二頭筋のメニューです。力こぶを作るならほぼ必須となる筋トレですね。
動作自体はシンプルで取り組みやすい筋トレになりますが、トライセプスエクステンションと同じように「肘をしっかり固定すること」、「体の反動を使わない事こと」が重要になります。
いきなり重い重量で行うとフォームが乱れやすいメニューになりますのでまずは軽い重量、1セット15回くらいは上げられる重量から始め、慣れてきたら重量を上げていくといいでしょう。
ダンベルカールとその派生については↓の記事もご参考下さい。
二の腕の変化を実感できる筋トレ方法④リバースチンニング
【リバースチンニングのやり方】
- 懸垂スタンドの真下からやや後ろよりの位置に立つ
- リバースグリップ(逆手)でバーを握る、幅は肩幅くらい
- 上腕二頭筋と体幹を意識しつつ体を持ち上げる
- ゆっくり体を下ろす
- 3~4を繰り返す
チンニングとはいわゆる「懸垂」のことです。
懸垂と言えば順手(手の甲を自分に向ける)で行う広背筋トレーニングとして有名ですが、逆手にして手の平が自分に向くようにして行うと上腕二頭筋に強く刺激が入るようになります。
自重トレーニングとはいえ懸垂はかなりきつめのトレーニングになるので最初は1回もできない可能性もありますが、筋力がついたら試してみるといいでしょう。
チンニングに関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕筋トレにおすすめのグッズ
二の腕筋トレにおすすめグッズ①チューブ
トレーニングチューブは一つ持っておけば二の腕以外にも様々なトレーニング、エクササイズに使えるのでおすすめです。
比較的柔らかいものからハードなものまでいくつか強度がありますので、セットになったものを購入すると今の自分にあったトレーニングがしやすいと思います。
チューブ筋トレに関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕筋トレおすすめグッズ②ダンベル
よりハードに筋トレをしたいなら思い切ってダンベルを購入してみましょう。
重量は自分の筋力にあったものを選びたいためプレートで変えられるタイプのダンベルがおすすめですね。
引き締めなら片手10kg~15kgくらいのダンベルでもいいですが、筋肥大を目指すなら片手MAX30kgくらいある製品を選ぶと買い替えや買い足す手間が省けます。
ダンベルに関しては↓の記事もご参考下さい。
二の腕筋トレおすすめグッズ③懸垂スタンド
チンニングは鉄棒や懸垂スタンドを使って行いますが、鉄棒はどこにでもあるわけではありませんし人目が気になりますよね。
なのでチンニングを行いたいという人は自宅に懸垂スタンドを一つ購入しておくことをおすすめします。
特に鉄棒部分だけでなくディップススタンドやプッシュアップバーなどのパーツがついているとチンニング以外の二の腕引き締めトレーニングもできるので一石二鳥です。
ここで紹介した懸垂スタンドに関しては↓の記事もご参考下さい。
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二の腕筋トレおすすめグッズ④プッシュアップバー
腕立て伏せの強度を高めたいのであればプッシュアップバーを持っておくことをおすすめします。
可動域が広がり、また腕立て伏せの際に手首への負担を軽減してくれます。
プッシュアップバーに関しては↓の記事もご参考下さい。
まとめ
二の腕は人間の筋肉の中でも比較的目立つ場所にある筋肉です。
鍛えることにより見た目に大きな変化が生まれ、Tシャツなどをカッコよく着こなすことができるようになるので積極的に鍛えていきたいですね。
その他二の腕に関する記事は↓もご参考下さい。
ilohas834
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