【決定版】トライセプスキックバックの基本的なやり方と効果!丸太のような腕を作るにはこれ!について解説します。
筋トレに取り組む男性であれば、太くて引き締まった腕は憧れですよね。女性であれば、引き締まったしなやかな二の腕は理想だと思います。
男女問わず、理想的な腕を手に入れるために最適な種目こそ「トライセプスキックバック」です。
トライセプス(上腕三頭筋)は、二の腕の裏側に位置する筋肉で、この部位を鍛えることで、男女ともに理想的な二の腕を手に入れることができます。
そこで今回は、上腕三頭筋を最も効果的に鍛えることができるトライセプスキックバックの基本的なやり方と効果的・バリエーション種目・筋トレ効果を最大化するためのコツなどについて、解説します!
この記事の目次
- トライセプスキックバックの基礎知識
- トライセプスキックバックは、筋トレ初心者や女性におすすめ⁈
- 「二の腕のたるみ」の解消に効果的⁈
- 上腕三頭筋の中でも「外側頭・内側頭」に特に効果的
- トライセプスキックバックの基本的なやり方
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑮選!
- トライセプスキックバックのバリエーション種目①「ワンアーム・ダンベルキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目②「ラック・ダンベルキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目③「ダブルアーム・ダンベルキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目④「トレーニングチューブ・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑤「ケーブル・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑥「ニーリング・ケーブルキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑦「プランク・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑧「ベンチライイング・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑨「バーベル・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑩「シーテッド・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑪「TRX・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑫「プロネーション・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑬「ケトルベル・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑭「ツイスト・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックのバリエーション種目⑮「リバース・トライセプスキックバック」
- トライセプスキックバックの筋トレ効果を最大化するためのコツ⑤選!
- トライセプスキックバックの筋トレ効果④選!
- おまけ「コンパウンド種目→トライセプスキックバック」の順番がおすすめ!
- トライセプスキックバックで利用したいトレーニングアイテム②選!
- まとめ
- 【関連記事】他にもある「腕」を鍛える効果的な種目についてはこちら♪
トライセプスキックバックの基礎知識
トライセプスキックバックとは、ウェイトを保持した腕の肘を伸ばす動作である「肘関節伸展動作」により、その主動筋となる上腕部の裏側に位置する「上腕三頭筋」を集中的に鍛えることのできるトレーニング種目。
動作には「肘関節」のみで行うため、単一の関節のみで行う「アイソレーション種目(単関節運動種目)」に分類されます。
トライセプスキックバックで利用するウェイトは、一般的にフリーウェイト器具である「ダンベル」を利用する「ダンベル・キックバック」が最も一般的です。
その他にも「ケーブル」「トレーニングチューブ」といったトレーニング器具を利用して取り組むバリエーション種目も存在します。
トライセプスキックバックは、筋トレ初心者や女性におすすめ⁈
トライセプスキックバックにはいくつかのやり方が存在しますが、最も一般的な「トレーニングベンチ」を利用して行うトライセプスキックバックでは、筋トレ初心者や女性の方にも簡単で取り組みやすい種目と言えます。
トライセプスキックバックの動作は非常に単純な動作で「曲げた肘を伸ばす」というシンプルなもの。肘を伸ばす「肘関節伸展動作」により、上腕三頭筋を鍛えていきます。
上腕三頭筋を鍛えるトレーニング種目の中でも最も取り組みやすい種目で、筋トレ上級者はもちろん、筋力の弱い方でも取り組むことができ、かつスペースも必要としないため「家トレ・宅トレ」としても優秀な種目です。
基本的に「ダンベル」と「トレーニングベンチ」さえあれば取り組むことができるため、取り組む際に必要な器具が少ないのも特徴の種目と言えます。
トライセプスキックバックのバリエーション種目の中には「トレーニングベンチ」を利用しない種目もあります。
「二の腕のたるみ」の解消に効果的⁈
女性のカラダの悩みの中で最も多い悩みとして知られているのが「二の腕のたるみ」
二の腕のたるみといえば、二の腕の裏側の揺れるお肉の部分だと思いますが、この部位に位置する筋肉こそ「上腕三頭筋」と呼ばれる筋肉部位です。
上腕三頭筋は、私生活の中で頻繁に使われる部位ではないため、筋肉自体が緩みやすくなります。この上腕三頭筋は緩んだ状態だと、その上にある脂肪もよりたるみやすくなるため、二の腕のたるみとつながります。
また、上腕三頭筋という筋肉は、腕(上腕)の三分の一を占める大きな筋肉なため、この部位が緩んでしまうと、腕全体がたるんだ印象になってしまいます。
二の腕のたるみを解消させるには、二の腕の土台となる「上腕三頭筋」を鍛え、引き締めることで、二の腕が全体的に細く引き締まっていくことで、たるみが解消していきます。
上腕三頭筋の中でも「外側頭・内側頭」に特に効果的
トライセプスキックバックでは、トレーニングベンチに片腕と片膝をつけ、上半身を床と平行になる程度の角度で前傾させた姿勢で動作を行います。
この際は、上腕部(肩から肘)の位置が、カラダの側面に固定した状態(肩関節伸展)の状態のまま動作を行うことになるため、肩関節をカラダの後方へ伸展させた状態では、上腕三頭筋の中でも特に、
「外側頭・内側頭」への負荷の比重が高いトレーニング種目となります。
上腕三頭筋を構成する「長頭」には負荷が弱まるものの、トライセプスキックバックでは当然鍛えることは可能です。
外側頭・内側頭は、上腕三頭筋の中でも特に人の視線に入りやすい部位になるため、鍛えたことによる効果が表れやすいという特徴があります。
トライセプスキックバックの基本的なやり方
トライセプスキックバックには、前述したようにダンベル以外のトレーニング器具を利用したものや、トレーニングベンチを利用しないバリエーションが存在しますが、
ここでは最も一般的な「ダンベル」と「トレーニングベンチ」を利用したやり方を解説していきます。
【トライセプスキックバックのやり方】
- フラットなトレーニングベンチの横側にダンベルを一つ置きます。
- 片腕と同じ側の片膝をベンチのシートの上につけます。
- この際、片腕は肘を伸ばしてつけ、膝は曲げた状態でつけておきます。
- この時、上半身は床と平行になる程度で深く前傾させます。
- ベンチに乗せていない側の片手でダンベルを保持します。
- 上腕部(肩から肘まで)は、上半身と平行になる位置に肘を上げて固定しておきます。
- 肘の角度は90度に曲げて置き、前腕部(肘から手首まで)を床の方に向けておきます。
- 脇は閉じ、肘がカラダの側面に触れる位置に閉じておきます。
- これでセットアップは完了です。
- 次に、上腕部を固定したまま、肘から先を伸ばしてダンベルを挙上していきます。
- 肘を伸ばし切り、上腕三頭筋をしっかりと収縮させていきます。
- その後、ゆっくりとダンベルの負荷に耐えるようにゆっくりと肘を曲げていきます。
- 上記の動作を繰り返し行います。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑮選!
上では、トライセプスキックの最も基本的なやり方について、解説しました。
ここでは、トライセプスキックバックのバリエーション種目について、解説します。それぞれの種目の特徴について理解を深めることで、より効果的なトレーニングに取り組んでいきましょう。
トライセプスキックバックのバリエーション種目①「ワンアーム・ダンベルキックバック」
最も一般的なトライセプスキックバックでは、ダンベルと「トレーニングベンチ」を利用して上半身の前傾姿勢を作る必要があるため、トレーニングジムでないとなかなか取り組みづらいというデメリットがあります。
この種目では、トレーニングベンチを利用せず「片手を膝につけて」上半身の前傾姿勢を作ることで、トレーニングベンチを利用できない状況や、家にベンチをお持ちでない方にも取り組みやすいのが最大の特徴です。
ダンベル一つで取り組めるのがメリットですが、上半身の前傾姿勢を自分でコントロールする必要があるため、トレーニングベンチを利用した取り組みと比較すると、体勢の維持が難しいというデメリットがあります。
【ワンアーム・ダンベルキックバックのやり方】
- ダンベル一つを片手に保持し、肩幅程度の足幅で直立します。
- お尻を後方に引き、膝を軽く曲げて上半身を45度程度に前傾します。
- ダンベルを保持していない側の片腕を膝につけて、姿勢を維持します。
- この姿勢を維持したまま、トライセプスキックバック動作を行います。
トライセプスキックバックのバリエーション種目②「ラック・ダンベルキックバック」
この種目は、上で解説した「ワンアーム・ダンベルキックバック」を「ダンベルラック」に片腕をつけて上半身の前傾姿勢を維持し、ダンベルキックバックを行うバリエーション種目。
膝に片手をつけて行うよりも、上半身の前傾姿勢の安定性は高いのが特徴ですが、その高さを調整することができないというデメリットもあります。ラックの高さが合う場合は積極的に取り組みたいバリエーション種目です。
ラックに片手をつけて行うバリエーションでは、安定した前傾姿勢を作ることができますが、上半身の前傾が浅くなってしまいやすくなるため、可能な限り床と平行に近い角度で前傾させるよう意識しましょう。
トライセプスキックバックのバリエーション種目③「ダブルアーム・ダンベルキックバック」
この種目は、上で解説した「ワンアーム・ダンベルキックバック」を、両手で行うトライセプスキックバックのバリエーション種目。
この種目では、上半身の前傾姿勢を背筋だけでコントロールする必要があるため、腰への負担が大きくなってしまうというデメリットがあるものの、両手を同時に鍛えることができるのが特徴の種目。
腰に不安がある方にはこの種目はおすすめできませんが、もし腰に不安がないのであれば、効率的に両側の上腕三頭筋を鍛えることができるため、高強度に鍛えたい方におすすめです。
【ダブルアーム・ダンベルキックバックのやり方】
- 両手にダンベルを保持し、肩幅程度の足幅で直立します。
- お尻を後方に引き、膝を軽く曲げて上半身を45度程度に前傾します。
- この姿勢を維持したままトライセプスキックバック動作を行います。
- 上半身が上下に動く(反動)が関与しやすいため、前傾角度が変わらないよう意識しましょう。
トライセプスキックバックのバリエーション種目④「トレーニングチューブ・トライセプスキックバック」
この種目は、フリーウェイト器具である「ダンベル」を利用するのではなく、家トレ器具として人気のある「トレーニングチューブ」を利用して行うバリエーション種目。
トレーニングチューブのもつ「張力による負荷」を利用し「伸ばせば伸ばすほど強度が強くなる」性質を利用することができるため、強烈に上腕三頭筋を鍛えることができるのが特徴の種目。
トレーニングチューブは、軽量で柔らかい素材で作られているため「家トレ」はもちろん、出張先のホテルや、公園などでも気軽に取り組むことができるのも、もう一つの特徴です。
【トレーニングチューブ・トライセプスキックバックのやり方】
- トレーニングチューブの中央部を両脚で踏み固定します。
- グリップを両手で保持し、肩幅程度の足幅で直立します。
- グリップがついていないタイプであれば、両端を両手で握ります。
- 上半身の前傾姿勢を作り、腕を曲げた際にもチューブがピンと張る長さに調整します。
- この状態で、トライセプスキックバック動作を行います。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑤「ケーブル・トライセプスキックバック」
この種目は「ケーブルマシン」を利用して行う、トライセプスキックバックのバリエーション種目。
ダンベルを利用したダンベルキックバックでは、肘を90度以上に曲げてしまうと「負荷が抜けてしまいやすい」ため、思うように効かせることができないことがあるというデメリットが存在しますが、
ケーブルマシンでは「全可動域で負荷が掛かり続ける」という特徴があるため、肘を深く曲げてしまっても負荷が抜けにくく、常に負荷を掛けた状態での取り組みが可能となるため、非常に効果的に鍛えることができるのが特徴の種目です。
【ケーブル・トライセプスキックバックのやり方】
- ケーブルマシンに「ロープ」「ワンハンドグリップ」といったアクセサリーを取り付けます。
- アクセサリーがない場合は、ケーブルを直接握って取り組むことも可能です。
- マシンに向き合う形で、トライセプスキックバックの基本姿勢を作り、動作を行います。
- 上半身は床と平行になる程度に深く前傾させましょう。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑥「ニーリング・ケーブルキックバック」
この種目は、上で解説した「ケーブル・トライセプスキックバック」を、ニーリング(ひざまづく姿勢)で行うバリエーション種目。
上半身の前傾姿勢(ベントオーバー)での取り組みがやりづらい、適切に取り組むことができないという方であれば、床に直接ひざまついて行うこのバリエーションに取り組むのがおすすめ。
もし、トレーニングベンチを利用できる状況であれば、最も一般的なやり方と同様に、ベンチの上に片腕・片膝をつけて取り組むことがおすすめです。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑦「プランク・トライセプスキックバック」
この種目は「体幹トレーニング」として最も代表的な種目である「プランク」と同時に、ダンベルトライセプスキックバックを行うことで、上腕三頭筋と同時に「体幹周辺の筋力」も同時に鍛えることができる変わったバリエーション種目。
プランクの姿勢を維持しながらも、片側の腕でキックバック動作を行うため、ダンベルを保持しない側の片手と両脚の3点でプランクを行うことにより、体幹部への刺激が通常のプランクよりもより強烈にかかるのが特徴。
体幹周辺の筋力と同時に、上腕三頭筋を鍛えることができるため、全身の筋力を総合的に鍛えながらも、バランス力のある実用的なカラダ作りを目的としているのであれば、最適な種目と言えます。
【プランク・トライセプスキックバックのやり方】
- ダンベル一つを床に置き、ダンベルの横側にうつ伏せになります。
- 「プランク」の姿勢を作り、片手にダンベルを保持します。
- ダンベルを保持した側の上腕を、床と平行になる位置に上げ、脇を閉じます。
- ダンベルを保持していない側の片手と両脚の3点でプランクの姿勢を維持します。
- ダンベルを保持している側の片手で、トライセプスキックバックを行います。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑧「ベンチライイング・トライセプスキックバック」
この種目は、トライセプスキックバックのセットアップで必要な「上半身の前傾姿勢」を、インクラインの角度(30~40度程度)に調整した「アジャスタブルベンチ」を利用して作ることで、より簡単に取り組むことができるバリエーション種目。
アジャスタブルベンチに体重のほとんどを頼ることができるため、上半身の前傾姿勢を作るのが最も簡単で取り組みやすいのが特徴の種目。上半身の前傾が動作中崩れてしまう方は、この種目に取り組むことがおすすめです。」
また、アジャスタブルベンチにうつ伏せになることで、上半身を前後に振るように動作することで生じる反動(チーティング動作)を抑制することができるため、純粋に上腕三頭筋に刺激を加えることができるのも特徴です。
【ベンチライイング・トライセプスキックバックのやり方】
- 「アジャスタブルベンチ」をインクラインの角度(30~40程度)に調整します。
- 両手にダンベルを保持し、ベンチにうつ伏せになります。
- 背筋は自然に伸ばしたまま、上腕部を床と平行になる位置まで上げ、脇を閉じて固定します。
- ダンベルキックバック動作を行います。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑨「バーベル・トライセプスキックバック」
一般的なトライセプスキックバックでは、ダンベルを利用する種目が多いですが、この種目では「バーベル」を利用して行うバリエーション種目。
ダンベルのようにそれぞれのウェイトが独立しているのではなく「一本の棒」のようなバーベルを利用して動作を行うことで、細かいコントロールを必要としないため、純粋に肘関節伸展動作に集中することができるのが特徴。
結果的に、ダンベルを利用するよりも高重量を利用した強烈な負荷により、上腕三頭筋を鍛えることができるため、筋肥大に効果的な種目です。しかし、両腕の筋力に左右差がある場合、筋力差がより大きくなるデメリットがあるので注意が必要です。
【バーベル・トライセプスキックバックのやり方】
- バーベルをカラダの後方側に両手で保持し、直立します。
- 上半身を床と平行になる程度まで前傾させ、膝を曲げ腰を落とし、膝裏にバーべルをつけます。
- 上腕部を床と平行になる位置まで上げ、脇を閉じて固定します。
- この姿勢を維持したまま。肘を伸ばしていきます。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑩「シーテッド・トライセプスキックバック」
https://www.youtube.com/watch?v=Dc7ZQhiXud4
この種目は、フラットなトレーニングベンチに座った状態のまま、ダンベルトライセプスキックバックを行う、バリエーション種目。
トレーニングベンチに座った状態で、上半身を深く前傾させるだけで基本姿勢を作ることができるので、最も取り組みやすいのが最大の特徴。筋力に自信がない方や、女性におすすめなトレーニング種目です。
取り組みやすい反面、上腕部が多少低くなったしまいやすい特性があるため、上腕部を適切な位置まで引き上げるのが少々難があるのがデメリット。肩関節の柔軟性に問題のない方には、おすすめです。
【シーテッド・トライセプスキックバックのやり方】
- フラットのトレーニングベンチに座り、両手にダンベルを保持します。
- 床に顔を近づけていくようなイメージで、上半身を深く前傾させていきます。
- 上腕部が床と平行になる程度まで高く引き上げていき、脇を閉じて固定します。
- この姿勢を維持したまま、ダンベルトライセプスキックバックを行います。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑪「TRX・トライセプスキックバック」
この種目は、新しいトレーニング器具として話題のトレーニング器具「TRXサスペンショントレーナー」を利用して行う、トライセプスキックバックのバリエーション種目。
TRXサスペンショントレーナーでは、自分の体重を負荷として利用し、柔軟性の高いストラップ状のベルトを両手に保持した状態で肘を伸ばしていくことで、上腕三頭筋を強烈に鍛えていきます。
最近では、一般的なスポーツジムでも用意されていることも多く、全身の筋力増強はもちろん「バランス力・体幹力・連動性の向上」に効果があるなど、単純に筋肉を鍛えるだけでなく、実用的な肉体作りに効果を発揮するのが特徴の器具です。
【TRX・トライセプスキックバックのやり方】
- 「TRXサスペンショントレーナー」の長さが「お腹のあたり」に来るように調整します。
- グリップを逆手で握り、カラダ全体を後方に後傾させます。
- 肘はカラダの側面の位置で固定し、肘を伸ばしていくことで、カラダを前方に引き上げていきます。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑫「プロネーション・トライセプスキックバック」
この種目は、一見すると「ダンベルキックバック」と同じように見えますが、ダンベルを持つ手首の角度がプロネーション(回内)した角度のまま動作を行うのが特徴のバリエーション種目。
ダンベルキックバックでのプロネーションとは「手のひらが上に向いたまま」肘関節伸展動作を行うことで、通常のニュートラルグリップ(手のひらがカラダ側を向く)角度で行うよりも、より「内側頭」に負荷が集中するのが特徴。
上腕三頭筋の中の内側頭は、腕を上げた際の腕の太さを強調することができる部位で、上腕三頭筋を鍛える種目では、この内側頭を集中的に鍛える種目自体が少ないため、非常に効果的で優れた種目です。
【プロネーション・ダンベルキックバックのやり方】
- 通常の「ダンベルキックバック」と同様のセットアップを行います。
- ダンベルを保持する手首の角度は「プロネーション(手のひらが上を向いた角度)」のまま動作します。
- 肘を伸ばしにくい感覚がありますが、しっかりと絞るように伸ばしていきます。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑬「ケトルベル・トライセプスキックバック」
この種目は、ダンベルに似たトレーニング器具である「ケトルベル」を利用して行う、トライセプスキックバックのバリエーション種目。
ダンベルでは、グリップ(握る位置)にウェイトの重心がありますが、ケトルベルの場合は、握る位置から離れた位置に重心があるため、通常のダンベルを利用した取り組みよりも、より強度が高くなるのが特徴の種目。
重心が離れている分、対象筋へ掛かる負荷も大きくなるため、より高強度に上腕三頭筋を鍛えたい場合におすすめなバリエーション種目です。
【ケトルベル・トライセプスキックバックのやり方】
- ケトルベルのグリップ部分を順手で保持します。
- 通常のダンベルトライセプスキックバックと同様のセットアップを行います。
- グリップの後方側の端を保持すると、動作が行いやすくなります。
- 手首に痛みを感じる場合は、リストラップなどでサポートして行います。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑭「ツイスト・トライセプスキックバック」
この種目は「ダンベルトライセプスキックバック」の肘を伸ばす動作の際に、手首を内旋させる「ツイスト動作」を加えて行うバリエーション種目。
肘を伸ばす動作である「肘関節伸展動作」の際に、ツイストさせながら動作をすることで、より上腕三頭筋への収縮を強く引き起こすことができるため、通常と比較すると強い刺激を加えることができるのが特徴の種目。
トライセプスキックバックのメインターゲットとなる「外側頭・内側頭」の中でも特に「内側頭」に強烈な負荷が加わるのが特徴で「プロネーション・キックバック」似た筋トレ効果を発揮します。収縮メインで鍛える種目です。
【ツイスト・トライセプスキックバックのやり方】
- 通常の「ダンベルトライセプスキックバック」と同様のセットアップを行います。
- 肘を伸ばしていく際、手首を「内旋」させ、伸ばし切った際に「手のひらが上を向く」角度にします。
- その後、おろしていく際は手首を「外旋」させながら曲げていき、上記の動作を繰り返します。
トライセプスキックバックのバリエーション種目⑮「リバース・トライセプスキックバック」
この種目は「ダンベルトライセプスキックバック」と同様の動作を、リバースグリップ(逆手)でダンベルを保持して動作を行うことで、上腕三頭筋を鍛えるバリエーション種目。
リバースグリップのまま動作を行うことで、本来トライセプスキックバックで関与のしにくい上腕三頭筋を構成する「長頭」にも負荷が加わるため、上腕三頭筋全体を鍛えることができるのが特徴の種目。
長頭を鍛えることで、腕の付け根の裏側から大きく太い腕を強調することができるため、上腕三頭筋を鍛えるのであれば、長頭も積極的に鍛えていきたい部位です。トライセプスキックバックでは珍しい、長頭に唯一効かせることができる種目です。
【リバース・トライセプスキックバックのやり方】
- 通常の「ダンベルトライセプスキックバック」と同様のセットアップを行います。
- ダンベルを持つ手は動作中終始「リバースグリップ」のまま動作を行います。
- 肘を伸ばして上腕三頭筋を収縮させる際は「長頭」を意識して行います。
トライセプスキックバックの筋トレ効果を最大化するためのコツ⑤選!
上では、トライセプスキックバックのバリエーション種目について、解説をしました。
ここでは、トライセプスキックバックの筋トレ効果を最大化するためのコツについて解説します。
コツを踏まえた上で取り組むことで、より効率的なトレーニングを実践していきましょう。
トライセプスキックバックの効果的なコツ①「背筋は自然にまっすぐ伸ばしたまま動作する」
トライセプスキックバックに取り組む際、背筋が丸まってしまったり、反ったまま動作してしまうと、腰に負担が掛かってしまい「腰痛」の原因になりかねません。
腰の怪我に繋がる可能性があるだけでなく、ターゲットとなる上腕三頭筋に適切な負荷が加わりにくくなってしまうため、筋トレ効果が低く、怪我のリスクが高いだけのトレーニングとなってしまいます。
そのため、動作中は終始「背筋をまっすぐ自然に伸ばしたまま」動作を行うと、腰への負担を軽減させつつも、ターゲットである上腕三頭筋に対し、適切な負荷が加わります。
トライセプスキックバックの効果的なコツ②「チーティング(反動)動作を抑制する」
トレーニングベンチを利用したトライセプスキックバック以外のバリエーション種目では特に、上半身を前後上下に振るように動作する「体幹伸展」によるチーティング動作が関与しやすくなります。
このチーティング動作が関与してしまうと、体幹伸展の主動筋となる背中の「脊柱起立筋」に負荷が分散してしまい、本来ターゲットである上腕三頭筋へ加わるはずの負荷が分散してしまい、非効率なトレーニングとなってしまいます。
そのため、上半身の反動は極力抑制し、上半身の前傾姿勢を固定した状態のまま、肘を伸ばす動作「肘関節伸展動作」を行うことで、上腕三頭筋に適切な負荷を加えることができます。
どうしてもチーティング動作が加わってしまう場合は、利用しているダンベルの重量が重すぎることが考えられるため、利用重量を軽くして取り組んでみましょう。
トライセプスキックバックの効果的なコツ③「肘の角度を90度以上曲げないよう動作する」
トライセプスキックバックでは、上半身を前傾させた状態のまま、カラダ後方に向かって肘を伸ばすように動作することで、上腕三頭筋を鍛えていきます。
肘を伸ばしてから曲げていく際、肘の角度を90度よりも深く曲げてしまうと、上腕三頭筋の緊張が途切れてしまい、上腕三頭筋への負荷が抜けてしまいます。
上腕三頭筋を効果的に鍛えるためには、筋肉への負荷を抜けないよう、緊張が途切れないように筋肉に負荷を掛けたまま動作を行うことが重要です。
そのため、肘を伸ばしてから曲げていく際、90度以上に肘を曲げないように回数を重ねていくことが、筋トレ効果を最大化するためのコツです。
トライセプスキックバックの効果的なコツ④「肘の位置を固定したまま動作する」
トライセプスキックバックは、肘を伸ばす動作である「肘関節伸展動作」により、その主動筋となる「上腕三頭筋」を鍛えていきます。
この動作を行う際に、最も多くやってしまいがちなミスが「肘を上下に動かしながら」動作してしまうことです。
肘が前後に動いてしまうと、肩関節の動作が関与してしまうことになるため、肩関節の主動筋なる「三角筋」に負荷が分散してしまい、ターゲットである上腕三頭筋への負荷が弱まってしまいます。
上腕三頭筋へ負荷を集中させるためには、純粋に「肘関節伸展」を引き起こす肘関節の動作のみで行うことが重要なため、肘を上下に動かさず、カラダの側面に肘を固定したまま、動作を行うようにしましょう。
肘関節だけの関節動作だけで取り組むように意識しましょう。
トライセプスキックバックの効果的なコツ⑤「肘を絞るように伸ばし切る」
トライセプスキックバックで最後のコツとなるのが「肘を絞るように伸ばし切る」ように動作することです。
ダンベルを保持する側の腕を伸ばしていく際、腕を伸ばし切らずに動作をしている方がたまにいますが、これではターゲットである上腕三頭筋を「最大収縮」させることができないため、負荷が弱まってしまいます。
そのため、トライセプスキックバックで、より強く刺激を加えるためには、肘をしっかりと伸ばし切るまで動作をし、絞るように動作をしていくことが重要になります。
トライセプスキックバックの筋トレ効果④選!
ここでは、トライセプスキックバックの筋トレ効果について、解説をしていきます。
それぞれのトレーニング種目のもつ効果の特徴を理解した上で、効果的に取り組んでいきましょう。
トライセプスキックバックの筋トレ効果①「たくましく太い腕が手に入る」
冒頭でも軽く触れましたが、もし筋トレに取り組む目的の中に「たくましい腕」「太くて迫力のある腕」にしたいという思いがあるのであれば、トライセプスキックバックは非常におすすめのトレーニング種目です。
よく、腕トレというと、ダンベルを持った腕を曲げていく「ダンベルカール」を想像される方が多いと思います。というのも、太い腕の象徴と言えば、大きく盛り上がった「力こぶ」ですが、これを形成する「上腕二頭筋」ばかり鍛えがちです。
しかし、上腕三頭筋は、上腕部を構成する筋肉の体積の「三分の二」を占めており、これに対して上腕二頭筋は「三分の一」です。
つまり、小さい上腕二頭筋ばかり鍛えるよりも、より体積の大きい上腕三頭筋を鍛える方が、太い腕にするためには最も効率的であるということになります。
そのため、上腕三頭筋にだけ集中的に鍛えることのできるトライセプスキックバックは、たくましい腕を作るためには最も効果的な種目と言えます。
トライセプスキックバックの筋トレ効果②「外側頭・内側頭のセパレーション作りに最適」
上では、太くてたくましい腕を作るためには、トライセプスキックバックが最適であると解説をしました。
ここでは、もう少しマニアックでフィットネス大会などに出場される方向けの内容になりますが、トライセプスキックバックは、上腕三頭筋を構成する「外側頭・内側頭」のセパレーションをより強く強調するのに最適とも表現することができます。
これは、冒頭でも軽く解説したように、トライセプスキックバックでは、上腕三頭筋を構成する「長頭・外側頭・内側頭」の中でも特に「外側頭・内側頭」を集中的に鍛えることができる特徴があります。
この外側頭と内側頭という筋肉は、上腕部の肘の少し上に位置している部位で、上腕三頭筋が最も強調されやすい上、肘を伸ばした際に「馬のひづめ」のようなラインを形作るため、迫力のあるセパレーション作りには効果的です。
トライセプスキックバックの筋トレ効果③「二の腕のたるみ解消に効果的」
冒頭でも軽く解説しましたが、トライセプスキックバックの筋トレ効果として「二の腕のたるみの解消」に効果を発揮します。
二の腕の裏側に位置する上腕三頭筋という筋肉のもつ働きといのは「肘を曲げた状態から伸ばしていく」動作の際に作用する筋肉で、私生活の中ではあまり頻繁に使われる筋肉ではないため、たるみやすい筋肉として知られています。
たるんだ筋肉は、負荷をかけた状態で動かしてあげることで活性化し、引き締まっていくため、この上腕三頭筋を集中的に鍛えることができるトライセプスキックバックは、二の腕の引き締めに最大の効果を発揮します。
特に、上腕三頭筋を鍛える種目の中でも非常に簡単な動作で適切に取り組むことができるのが特徴なため、筋力に自信がない方・女性の方におすすめの種目と言えます。
また、ジムにしかないような専用のトレーニング器具などを一切必要とせず「ダンベル一つ」または「水の入ったペットボトル」さえあればどこでも気軽に取り組むことができるため、家トレ・宅トレとしても人気の種目です。
トライセプスキックバックの筋トレ効果④「上腕三頭筋だけを強烈に鍛えることができる」
アイソレーション種目に分類されるトライセプスキックバックは「特定の部位を集中して強烈に鍛える」トレーニング種目。
そのため、上腕三頭筋だけをより「筋肥大・筋量増強」させたい場合においておすすめなのがトライセプスキックバックです。
上腕三頭筋を鍛えるコンパウンド種目は、複数の筋肉を同時に鍛えることができるトレーニング種目ですが、同時に鍛える部位が多い分「負荷が分散しやすい」とも表現することができます。
コンパウンド種目では、高重量を利用して複数の部位を強烈に鍛えることができる反面、特定の部位だけをオールアウト(追い込み切る)ことに関しては効率的ではありません。
そのため、特定の部位だけをオールアウトするまで強烈に鍛えて筋肥大・筋量増強をしたい場合は、アイソレーション種目である「トライセプスキックバック」に取り組むことがおすすめです。
おまけ「コンパウンド種目→トライセプスキックバック」の順番がおすすめ!
トライセプスキックバックの筋トレ効果を高めるためのおまけですが、上腕三頭筋を最も効果的に鍛えるためには「コンパウンド種目」でのトレーニングに取り組んだ後、トライセプスキックバックに取り組むのがおすすめです。
コンパウンド種目とは「2つ以上の関節」が関与する種目のことで、例として「ナローベンチプレス」がコンパウンド種目に当てはまります。
ナローベンチプレスは「肘関節・肩関節」が関与するため、関節動作の主動筋となる部位が多く関与する分、扱うことができる重量も重くなります。そのため、高重量による強烈な負荷を利用して上腕三頭筋を鍛えることができるのがメリットです。
そのため、高重量による強烈な負荷で鍛えた後、アイソレーション種目(一つの関節動作で行う種目)であるトライセプスキックバックで、しっかりと効かせながら鍛えることで、オールアウト(追い込み切る)させることができます。
筋肉の発達を最大限引き出すためには対象筋を「オールアウト」させることが重要となるため、この取り組み方が最もおすすめです。
トライセプスキックバックで利用したいトレーニングアイテム②選!
トライセプスキックバックで利用したいアイテム①「トレーニングベルト」
トレーニングベルトとは、ジムでよくお腹にチャンピオンベルトのような大きなベルトを巻いてトレ―ニングを行っている方を見たことはありませんか?
トレーニングベルトとは、腰を保護しながら、より高い筋出力を発揮してくれるためのトレーニングギアです。
トレーニングベルトをお腹に巻くことで「腹圧」が高まることで腰の怪我から守ってくれる効果を発揮します。腰を保護するだけでなく、腹圧が高まることにより、筋出力も向上するため、より重い重量を扱うことができるようになります。
高重量を利用しない「トライセプスキックバック」でも、誤ったやり方をしてしまうと、腰を怪我してしまう原因になりかねません。
そのため、高重量トレーニングを行いたい方や、腰が弱いかたや、腰に不安を抱える方はこのトレーニングベルトを有効活用していきましょう。
【関連記事】トレーニングベルトについてさらに詳しくはこちら♪
トライセプスキックバックで利用したいアイテム②「リストラップ」
リストラップとは、Wrist(手首)Wrap(巻く)その名称通り、手首に巻き付けることで手首の関節を保護してくれるトレーニングギアの一つです。
リストラップは主にベンチプレス・ダンベルプレス・ショルダープレスといった「プレス系種目」「プッシュ系種目」などの「押す動作」を要するトレーニング種目の際に効果を発揮します。
リストラップは、手首全体を囲うようにラップを巻き付けることで、手首の可動域をあえて制限し、手首が過伸展しすぎないように固定することができます。
これにより、高重量のウェイトを扱う際でも、必要以上に手首が反るのを防ぐことや、手首のブレを抑制することができるため、結果的にウェイトを挙上するための力をダイレクトにウェイトに繋げることができるようになり、手首の怪我のリスクを回避することができます。
リストラップについてより詳細な内容を知りたい方は、下にある記事も合わせて確認しましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、腕の裏側に位置する上腕三頭筋を、最も効果的に鍛えることのできる「トライセプスキックバック」について、解説しました。
上腕三頭筋を鍛えることで得られるメリットは、男性女性にとっても非常に大きな意味を持ち、かっこいいカラダ・美しいカラダを手に入れたいのであれば、この種目に取り組むことが必須とも言えます。
トライセプスキックバックで二の腕を鍛え、理想とするカラダを手に入れましょう!
“No pain No gain”
【関連記事】他にもある「腕」を鍛える効果的な種目についてはこちら♪
AKI
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