プッシュアップ(腕立て伏せ)の効果を高める器具7選!おすすめのプッシュアップバーと種目解説!
腕立て伏せといえば、自重を負荷として利用するいわゆる「自重トレーニング種目」として代表的な種目。
主に上半身の筋肉に含まれる胸の筋肉「大胸筋」や肩の前面に位置する「三角筋前部」上腕裏側に位置する「上腕三頭筋」といった筋肉に効果的。
さらには体幹周辺の筋肉も同時に鍛えられるため、結果的に全身を効果的に鍛えられる優秀な自重種目と言えます。
今回はそんな、腕立て伏せの筋トレ効果をさらに効率的に高めるためのトレーニング器具と、おすすめのプッシュアップバーや種目について、解説します!
この記事の目次
プッシュアップ(腕立て伏せ)で鍛えられる筋肉・効果について
まず最初に、プッシュアップ(腕立て伏せ)で鍛えられる部位について、おさらいしていきましょう。
①大胸筋(胸)
プッシュアップ(腕立て伏せ)のメインターゲットとなる部位である「大胸筋」
大胸筋は「上部(インクライン)下部(デクライン)内側(インサイド)外側(アウトサイド)」と区別されています。
大胸筋と一言で言っても胸のトレーニングではこの4つの部位それぞれに適した種目が分かれているため、それぞれの部位に合った種目に取り組む必要があります。
大胸筋は上半身の筋肉の中でも特に大きい筋肉部位になるため、鍛えることで基礎代謝が上がり、ダイエット効果にも期待できます。
厚みのある大胸筋は、男らしさを表現することができる花形的存在の筋肉です。
②三角筋前部(肩)
プッシュアップ(腕立て伏せ)で、サブターゲットの内の一つとなる、大胸筋の次に効果的に鍛えることができるのが三角筋前部。
三角筋は「前部(フロント)・側部(サイド)・後部(リア)」の3つからなる複合筋で、この筋肉も大胸筋と同様それぞれに効果的なエクササイズが多く存在します。
三角筋は男らしい広い肩幅を表現することができ、女性からも広い肩幅の男性は頼りがいのある印象を与えることができます。
また、ボディメイク以外にも「なで肩の解消や肩こりの解消」にもつながるため、健康的な日常を送る上でも三角筋を鍛えることで得られるメリットは多いです。
③上腕三頭筋(上腕の裏側)
上腕の裏側にある筋肉部位が上腕三頭筋という部位になります。
プッシュアップ(腕立て伏せ)では上腕三頭筋もしっかり鍛えることが可能です。
上腕三頭筋は、手のひらを上に向けた時に、腕の裏側についている筋肉でそのサイズは非常に大きく、上腕の2/3は上腕三頭筋によって構成されています。
上腕三頭筋は主に「ヒジを伸ばす」肘関節伸展動作に使われる筋肉で、日常生活においては「物を前に押す」「イスの肘掛けに手を置いてイスから立ち上がる」ような動作時に働きます。
太くてたくましい腕を手に入れたいのであれば、上腕三頭筋を鍛えることは必須と言えます。
腕立て伏せの筋トレ効果をさらに高める器具7選!
腕立て伏せの効果的な器具①「プッシュアップバー」
プッシュアップバーは、名前に「プッシュアップ(腕立て伏せ)」とあるように、腕立て伏せを行う前提で設計された専用器具。
腕立て伏せの際に利用することで、より高い筋トレ効果を得られる器具として最も代表的なもので、取り組む際にグリップを握って利用するスタンドのようなものです。
通常の腕立て伏せでは、手のひらを付ける床以上に深い位置までカラダを下げることはできませんが、プッシュアップバーを利用するkとで、
手のひらの位置が床よりも高くなり、結果的により深くカラダを沈み込ませることができるため「広い可動域で動作できる」のが特徴。
対象筋となる大胸筋のストレッチ(伸展)をより強烈に引き起こし、三角筋前部・上腕三頭筋への負荷も高めることが可能です。
この器具の特徴
プッシュアップバーは、数あるトレーニング器具の中でも軽量かつコンパクトであるため、ご自宅での「家トレ器具」としても人気のある器具。
簡単に持ち運びできる他、価格自体も比較的安価であるため、気軽にお求めいただけるのも魅力の一つだと思います。
また、製品によってはバーの高さが高めのものや低いもの、安定性を高めた形状をしたものやあえて不安定性を生み出すために変形したもの、
カウンター機能付きのもの、グリップが回転することでより高強度に鍛えらえれるタイプのものなど、多種多様な製品が存在します。
記事後半でおすすめのプッシュアップバーについて解説していきます。
腕立て伏せの効果的な器具②「ダンベル」
ダンベルと言えば、筋トレ器具として最も代表的な器具の一つ。プッシュアップ専用の器具ではないけれど、腕立て伏せの器具としても利用できます。
ダンベルには、ウェイト部分が円形のものや、6面製のものなどがありますが、床に置いたときに安定する「ヘックスダンベル」がおすめ。
ダンベルのシャフト部分を、プッシュアップバーと同じように握った状態で腕立て伏せを行うことで、同様の筋トレ効果に期待できます。
また、ウェイト部分のプレートが大きいタイプのダンベルであれば、一つのダンベルを縦に置いた状態でプッシュアップを行うことで、上腕三頭筋をメインに鍛えることも可能。
ジムに通われている方、または家にダンベルのみある場合において、プッシュアップバーの代わりとして利用すれば、腕立て伏せの筋トレ効果を高められます。
この器具の特徴
ダンベルは上でも触れたように、全身を鍛えるトレーニング種目に利用することが可能な万能トレーニング器具です。
プッシュアップバーとは異なり、ダンベル自体にウェイトによる重みがあるため、腕立て伏せ以外にも様々なトレーニングに利用可能。
プッシュアップバーと同じくサイズはコンパクトであり、価格も比較的安価であることから「家トレ器具」として重宝します。
しかし、当然ウェイトによる重みがあることから、持ち運ぶのには不向きであるため、基本的にご自宅でのみトレーニングされる方にはおすすめです。
また、タイプによっては自分の好みの重量に調整可能な「可変式ダンベル」や、重量が固定された「固定式ダンベル」なども存在します。
ダンベルについてより詳細な内容を確認したい方は、下の記事も合わせて確認してみましょう。
腕立て伏せの効果的な器具③「ケトルベル」
ケトルベルは、ウェイト部分の球体が「kettle(ヤカン)」のような形状をもつことから、ケトルベルと呼ばれています。
ケトルベルもダンベルと同様に、腕立て伏せ以外にもウェイトとして挙上することで様々なトレーニングに利用可能な器具。
ケトルベルの底は平で安定性が高く、かつ「ダンベルよりもハンドルが床から離れている」ため、より広い可動域でプッシュアップに取り組むことができます。
また、一つのケトルベルを床に倒した状態で、球体部分に両手を付けてプッシュアップを行うことで「ナロープッシュアップ」を行うことも可能。
ダンベルと同様にウェイトによる重みがあるため、持ち運びには不向きです。
この器具の特徴
上で触れた内容を見ると、一見ダンベルとの違いが分かりにくいかもしれませんが、両器具には明確な違いがあります。
それは「不安定性」です。ダンベルはハンドル(取っ手)の位置にウェイトの重心がくるよう設計されているため、安定性が高いです。
これに対してケトルベルは、その独特な形状により取っ手から重心が離れた位置にあるため「不安定性が高いウェイト器具」になります。
全身の筋肉がそのアンバランスを補うため、結果的にこの不安定性が「インナーマッスルや体幹力の向上に効果」をもたらします。
他の筋トレ用に利用する目的がある場合や、すでにお持ちの場合にはプッシュアップバーの代わりとして利用すると効果的です。
腕立て伏せの効果的な器具④「バランスボール」
バランスボールと言えば「体幹トレーニング器具」として代表的な器具で、空気圧によって大きく膨らませます。
ストレッチ・ヨガといった様々なエクササイズで利用されるだけでなく、椅子の代わりに利用することで体幹を鍛えたりと、利用の幅が広いのが特徴の器具です。
そんなバランスボールも、腕立て伏せの筋トレ効果を高める器具として利用することができます。
バランスボールの上面に両足の甲を乗せた状態で腕立て伏せを行うことで、両足の位置が高くなることで対象筋への負荷を高めたやり方が可能になります。
さらに、バランスボールのもつ不安定性を安定しながら取り組むために「体幹力が強く必要になる」ため、結果的に腹筋周りも強く鍛えられるのも特徴。
反対に、バランスボールの上に両手を乗せて腕立て伏せを行うと、負荷が弱まるため「筋力に不安のある方でも取り組める」のも特徴です。
この器具の特徴
バランスボールは上でも触れたように、様々なトレーニング・エクササイズで利用可能で、特に「体幹へのアプローチに優れる」のが最大の特徴。
腕立て伏せの筋トレ効果を高める器具としても利用できますが、その他にも多岐に渡る活用が可能です。
例として、大胸筋を鍛える代表的な種目である「ダンベルプレス」もトレーニングベンチの代わりにバランスボールを利用したやり方も存在します。
通常のベンチを利用した場合よりも「体幹への負荷が高まる」ため、基本的にバランスボールを利用することで体幹トレーニングとしての効果も発揮します。
体幹や腹筋周りも同時に鍛えたい方は、購入を検討することがおすすめです。
腕立て伏せの効果的な器具⑤「メディシンボール」
メディシンボールは、球体の形をしたウェイト器具の一つで、重さも1㎏~60㎏までと軽量のものから高重量のものまで様々なタイプが存在します。
自重トレーニングや各種スポーツにおけるパフォーマンス向上を目的として実戦的なトレーニングなどに追加負荷として利用されます。
メディシンボールは、一般的なスポーツジムでも普及がされつつあるため、ジムなどで利用できる場合は腕立て伏せの器具として利用しましょう。
基本的にはメディシンボールの上に両手を乗せた状態で腕立て伏せを行うのが基本的なやり方で、不安定な状態で行うことで「体幹力強化」にも効果を発揮します。
また、バリエーションとして左右の手にそれぞれボールを移動させながら腕立て伏せを行うやり方も、メディシンボールを利用した腕立て伏せとして代表的。
メディシンボールを利用した腕立て伏せでは、上半身の筋力強化はもちろん「体幹強化」へのアプローチも大きな特徴となります。
この器具の特徴
メディシンボールは、上でも触れたように腕立て伏せの筋トレ効果を高める器具としても利用できますが、そのほかにも利用の幅が広い器具です。
腹筋を鍛える「クランチ」肩を鍛える「ショルダープレス」背筋を鍛える「デッドリフト」脚を鍛える「スクワット」といった全身をっ鍛える種目に利用可能なのが特徴。
また、メディシンボールの特徴として「投げる動作」で全身を鍛えるトレーニングに取り組めるのも特徴的。
投げるという動作は、全身の連動性を意識して行う動作のため、全身の筋肉の連動性を高めることができるだけでなく、全身のバランス力や体幹力を高められる効果があり、
全身の筋肉を総合的に鍛えられるため、汎用性が非常に高いトレーニング器具といえます。
腕立て伏せの効果的な器具⑥「トレーニングチューブ/レジスタンスバンド」
トレーニングチューブ/レジスタンスバンドは、柔軟性のあるゴム素材で作られたトレーニング器具。
チューブのもつ「張力による負荷」を利用することで、対象となる筋肉へ負荷を掛けられるのが特徴の器具。
負荷を追加しにくい自重トレーニングに利用したり、フリーウェイト器具の代わりに利用したりと、様々なエクササイズに負荷を追加できる万能器具です。
トレーニングチューブを腕立て伏せに利用する場合、背中にチューブを回し、チューブの両端またはバンドを両手で掴んだまま腕立て伏せを行うやり方。
腕立て伏せでカラダを上に持ち上げると同時に、チューブも一緒に伸ばされることで「張力による負荷」が発生し、通常の腕立て伏せ以上の負荷を掛けられます。
チューブの長さを短く調整することで負荷を高めることができ、反対にチューブの長さを長めに調整すると負荷が弱ります。
この器具の特徴
トレーニングチューブ/レジスタンスバンドの特徴は「携帯性の高さ」です。
素材がゴム製であるため、柔らかく軽量で非常にコンパクトであるため、場所に依存せず「自宅・公園・出張先のホテル」といった場所に持ち運んで利用することが可能です。
また、チューブを持つ長さを調節することで「負荷の調整ができる」のも特徴の一つ。短く持てば負荷は高まり、長く持てば負荷は軽くなります。
腕立て伏せの筋トレ効果を高める器具として利用するのはもちろん、全身を鍛える様々なトレーニングに利用可能であるため、一本持っておいて損はないと思います。
腕立て伏せの効果的な器具⑦「TRXサスペンショントレーナー」
TRXは、ストラップ状のベルトを天井や高い位置に固定し、カラダの一部をTRXに固定した状態で様々な動作を行うことで、全身を効果的に鍛える器具。
欧米を中心に爆発的に普及している器具で、日本でも一般的なスポーツジムで見かけることが多くなったトレーニング器具です。
TRXを使った腕立て伏せでは、不安定なベルトを利用した状態で動作を行うため、上半身だけでなく「腹筋・体幹・下半身・背中」といった、
全身の筋肉を駆使して腕立て伏せを行うことになるため、結果的に「全身トレーニングとしての筋トレ効果」に期待できるのが特徴。
実用的な肉体作り、バランスの良い動けるカラダを作りたい方にとって、最も優れたトレーニング器具と言えます。
この器具の特徴
TRXサスペンショントレーナーを利用したトレーニングでは、カラダの一部をTRXに固定した不安定な状態で取り組むため、
「体幹力・バランス力・連動性・柔軟性・心肺機能強化」など、あらゆる身体機能のパフォーマンス向上に高い効果を発揮します。
また、上で解説した「トレーニングチューブ」と同様、TRXは軽量かつコンパクトであるため、持ち運びにも優れているのも特徴の一つ。
価格も1~3万円台と比較的お求めやすい価格であるため、ご自宅でのトレーニングにも最適なトレーニング器具です。
腕立て伏せの筋トレ効果を高めるおすすめのプッシュアップバー4選!
これまでは、腕立て伏せの筋トレ効果を高めるために、利用できるトレーニング器具について解説をしてきました。
ここでは、専用のプッシュアップバーの中でも特におすすめな製品について、解説をしていきます。
おすすめのプッシュアップバー①「エックスブランズ パーフェクトプッシュアップ (DVD付) PPU-01」
このプッシュアップバーは、ハンドル自体が「回転式」であるため、通常の腕立て伏せでは難しい前腕部の回旋動作を加えながら腕立て伏せを行えるのが特徴。
ハンドルが回転することで、対象筋となる「大胸筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋・三角筋前部・腹筋」といった部位に対する負荷が高まります。
また、もう一つの特徴として「21日間のトレーニングマニュアル」付きなのも嬉しいポイント。
トレーニングマニュアルは元米国海軍特殊部隊のミルズ氏監修によるトレーニング法で、 初級・中級・上級レベルがあります。
おすすめのプッシュアップバー②「adidas(アディダス)プッシュアップバー ADAC-12231 BLK」
代表的なスポーツブランドである「アディダス」が発売したプッシュアップバーで、高い安定性を実現するために変形した形をした製品。
アディダスならではの高いデザイン性が、自宅のインテリアとしても置けてしまいそうなのが魅力的なプッシュアップバー。
価格も上で解説した「パーフェクトプッシュアップバー」と比較すると半額程度と価格も抑えられているため、高いコストパフォーマンスも魅力的。
床に面するバーには滑り止めが付いており、手で握るハンドル部にも滑り止め加工が施されているため、高い機能性を誇ります。
おすすめのプッシュアップバー③「パワープレスプッシュアップ」
この製品は、トとハンドルの手幅・角度をターゲッする部位によって変えることで、効果の異なる腕立て伏せに取り組める高機能なプッシュアップバー。
特定の部位への負荷を高めるために、色分けされたボードにハンドルの位置をセットをすることで、効果の異なる腕立て伏せに取り組むことができます。
使用後は小さく収納することができるため、見た目に反して持ち運びや組み立ては容易です。
また、筋トレメニューの解説や使用方法に関するDVDも付属しているため、筋トレ初心者でも安心して鍛えられるのが特徴です。
おすすめのプッシュアップバー④「Perfect Fitness パーフェクトリップデッキシステム」
このプッシュアップバーの最大の特徴は、腕立て伏せの他に大胸筋の筋トレとして代表的な「チェストフライ」を行える機能が備わっていること。
左右にスライドできるレールの上を、両腕を開いて閉じるように動作を行うフライ動作により、大胸筋の筋肥大に効果的な刺激を加えられます。
ハンドルを固定すれば、通常の腕立て伏せにも取り組める上、ハンドルの位置を7段階の位置で固定できるため、手幅を変えた取り組みも可能。
大胸筋の筋肥大という点において、最も高い効果に期待できる高機能型プッシュアップバーです。
プッシュアップ(腕立て伏せ)のバリエーション種目8選!
ここでは、上半身を鍛える効果的なプッシュアップ(腕立て伏せ)の基本的なやり方からバリエーション種目まで、解説します。
解説動画にはプッシュアップバーなどの動画を利用していないものもありますが、基本的に器具を利用しても同様の取り組みが可能です。
プッシュアップのバリエーション①「ノーマルプッシュアップ」
まずは最も基本となる通常の腕立て伏せのやり方から解説します。
一般的な腕立て伏せでは、肩幅よりも気持ち広めの手幅で床に手をつけた状態で肘を曲げ伸ばししてカラダを上下に動かします。
この動作により、胸の筋肉である「大胸筋」肩の前面に位置する「三角筋前部」上腕裏側に位置する「上腕三頭筋」といった部位をメインに鍛えます。
【ノーマルプッシュアップのやり方】
- 床にうつ伏せになります。
- 肩幅よりも少し広めの手幅で両手を床につけます。
- 両足は真っ直ぐに伸ばし、つま先を立てます。
- カラダは真っすぐ一直線になるよう意識し、肘を伸ばして体を上げていきます。
- 一直線の上体をキープしながら、肘を曲げてゆっくりと体を下ろしていきます。
- 上半身の前面が床にがつくギリギリのところまでおろします。
- その後、肘を伸ばして素早く体を上げていきます。
プッシュアップのバリエーション②「ナロープッシュアップ」
このバリエーションは、名前に「ナロー(狭い)」とあるように、通常よりも両手の手幅を狭くした状態で腕立て伏せを行うやり方。
手幅を肩幅よりも狭くした状態で動作を行うことで、通常のやり方よりもより「大胸筋内側・上腕三頭筋への負荷が高まる」のが特徴。
大胸筋の中央から肥大させたい場合や、上腕三頭筋への刺激を増やして上腕を太くした場合において、特におすすめなバリエーションです。
【ナロープッシュアップのやり方】
- 床にうつ伏せになります。
- 「肩幅よりも狭い手幅」で両手を床につけます。
- 両手の角度は「ハの字」になるように床につけます。
- 肘を外側に開いたまま動作すると「大胸筋内側」に特に効果的です。
- 反対に、脇を閉じたまま動作すると「上腕三頭筋」に特に効果的です。
- 上半身の前面が床につくギリギリのところまでおろします。
- その後、肘を伸ばして素早く体を上げていきます。
プッシュアップのバリエーション③「ワイドプッシュアップ」
この種目は、上で解説した「ナロープッシュアップ」とは反対に、両手の手幅を肩幅の1.5倍以上広めにして行うやり方。
通常のやり方よりも手幅が広くなることで「大胸筋へ強烈な負荷が加わる」ため、特に胸板の厚みを作りたい方におすすめなやり方です。
大胸筋への負荷が高まりますが、その反面上腕裏側に位置する「上腕三頭筋への負荷が通常よりも軽くなる」といった特徴もあります。
【ワイドプッシュアップのやり方】
- うつ伏せになります。
- 肩幅の1.5倍以上の広い手幅で床に手をつけます。
- 両手の角度は「逆ハの字」になるように床につけます。
- 上半身の前面が床につくギリギリのところまでおろします。
- その後、肘を伸ばして素早く体を上げていきます。
- 動作中は常に、大胸筋の力を意識して動作を行いましょう。
プッシュアップのバリエーション④「デクライン・プッシュアップ」
この種目は、高さのある台の上に両足を乗せ、床よりも高い位置に両足を置いた状態で腕立て伏せを行うバリエーション。
足を高く上げて行うことで、重心が上半身に乗るため「大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋への負荷が高まる」のが特徴のやり方。
また、自重トレーニングではなかなか鍛えにくい「大胸筋上部」への負荷も高まるため、より高強度に取り組みたい方におすすめです。
【デクライン・プッシュアップのやり方】
- トレーニングベンチ・椅子・台など、高さのあるものを用意します。
- 両足を台の上に乗せ、腕立て伏せの基本姿勢を作ります。
- カラダが全体が一直線になる体勢を維持します。
- この状態のまま、肘を曲げて上半身を床へ下していきます。
- 床ギリギリまで下りたら、大胸筋の力を意識して肘を伸ばします。
プッシュアップのバリエーション⑤「インクライン・プッシュアップ」
この種目は、上で解説した「デクライン・プッシュアップ」とは反対に、上半身側を高くした状態で腕立て伏せを行うやり方。
カラダの重心が下半身側になることで「対象筋への負荷が軽くなる」のが特徴。筋トレ初心者や筋力に自信がない方におすすめなやり方です。
基本的にはトレーニングベンチや椅子を利用しますが「バランスボール・メディシンボール」を利用すると「体幹力強化」にも期待できます。
【インクライン・プッシュアップのやり方】
- トレーニングベンチ・椅子・台など、高さのあるものを用意します。
- 両手を台の上に乗せ、腕立て伏せの基本姿勢を作ります。
- カラダが全体が一直線になる体勢を維持します。
- この状態のまま、肘を曲げて上半身を台の方へ下していきます。
- 肘が90度程度になるまで下りたら、大胸筋の力を意識して肘を伸ばします。
プッシュアップのバリエーション⑥「ダイヤモンド・プッシュアップ」
この種目は、人差し指と親指で「菱形」を作るように、手幅を限りなく近づけた状態で腕立て伏せを行うバリエーション。
上で解説した「ナロープッシュアップ」よりも、より「大胸筋内側・上腕三頭筋への負荷に特化した高強度バージョン」です。
ナロープッシュアップの上位種目であるため、より高強度に鍛えたい方におすすめなバリエーションです。
【ダイヤモンド・プッシュアップのやり方】
- 床にうつ伏せになります。
- 親指と人差し指で菱形を作ります。
- 両足は真っ直ぐに伸ばし、つま先を立てます。
- 体は真っすぐ一直線を意識し、大胸筋と上腕三頭筋の力で体を上げます。
- 一直線の状態を維持したまま、ゆっくりと体を下ろしていきます。
- 地面につくギリギリのところまでおろします。
- 肘を絞り込むようにして伸ばし切ることで、大胸筋を完全に収縮させます。
プッシュアップのバリエーション⑦「ライオン・プッシュアップ」
この腕立て伏せは、プロレスラーの間でよく取り組まれている腕立て伏せとして代表的なバリエーションの一つ。
名前にある「ライオン」とは、新日本プロレスのシンボルであるライオンが由来しており、昔から日々のトレーニングとして取り組まれています。
カラダ全体を使ってダイナミックに沈み込んでから大きく動かすことで、上半身の筋肉全体を高強度に鍛えられるのが特徴です。
【ライオン・プッシュアップのやり方】
- 床にうつ伏せになり、両足を大きく開いて地面につきます。
- 肩幅よりも少し広めに両手を地面につけ、両足はまっすぐ伸ばします。
- お尻を高く後ろ方向に突き上げて、腕からお尻まで一直線をキープします。
- この姿勢がスタートポジションになります。
- 両手の間を、床ぎりぎりまで上半身を落としてから前方にカラダを移動します。
- そのままカラダを後方に回してスタートポジションに戻します
プッシュアップのバリエーション⑧「タイプライター・プッシュアップ」
通常の腕立て伏せでは、上下にカラダを動かすのに対し、この種目では「上下左右にカラダを動かす」ことで異なる刺激を加えられます。
変則的な動作をスムーズに行うために筋力が強く必要となるため、筋トレ上級者の間で高強度トレーニングとして取り組まれています。
プッシュアップバーやその他の器具を利用することで、自重トレーニングとは思えないほどの強度で鍛えられるのが特徴の種目です。
【タイプライター・プッシュアップのやり方】
- 肩幅の1.5倍程度と広い手幅で床に両手をつきます。
- 片側の手に胸を寄せるように動かし、反対側の片腕がしっかりと伸びるまで下げていきます。
- その後、中央の位置まで戻すように体を起こしていき、今度はもう片方の腕に胸を寄せていきます。
- 上記の動作を交互に繰り返し行います。
プッシュアップ(腕立て伏せ)の筋トレ効果を高めるコツ!
これまでは、腕立て伏せの基本的なやり方から、効果の異なるバリエーション種目について解説しました。
ここでは、腕立て伏せの筋トレ効果を高めるためのちょっとしたコツについて、解説します。
プッシュアップの効果的なコツ①「肘を伸ばし切らない」
腕立て伏せを行う際にやってしまいがちなことが「毎回の動作で肘を伸ばし切ってしまう」というもの。
バリエーションによっては、あえて肘を伸ばし切ることで大胸筋の収縮を強めるやり方のものもありますが、基本的には伸ばし切らない方が効果は高いです。
肘を伸ばし切ると、体重による負荷が骨に乗ることで対象筋である大胸筋への負荷が抜けてしまい、筋トレ効果が弱まってしまいます。
また、筋トレ効果が弱まるだけでなく、肘を伸ばした瞬間に関節に負担が掛かることで「肘を痛めるリスク」もあります。
そのため、筋トレ効果を高めるためには「肘は8割程度まで伸ばす」ことを意識して回数を重ねることが、筋トレ効果を高めるコツになります。
プッシュアップの効果的なコツ②「ゆっくりと肘を曲げていく」
2つ目に腕立て伏せを行う際にやってしまいがちなことが、肘を曲げてカラダを下す際に「力を抜いてしまう」というもの。
ストンと力をに抜いて一気に床ギリギリまでカラダを下してしまうと、大胸筋への負荷が抜けてしまうため、筋トレ効果が弱まってしまいます。
そのため、肘を曲げてカラダを下す際は「力を抜く」のではなく「力を抑制しながらゆっくりと下す」ことが効果的なポイント。
動作の速度は常に一定になるようゆっくりとした動作を意識し、常に大胸筋への負荷を感じながら取り組むことが大切です。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は、プッシュアップ(腕立て伏せ)の筋トレ効果を高める器具とおすすめのプッシュアップバー、バリエーション種目について解説しました。
腕立て伏せは、気軽に取り組める自重種目というイメ―ジが強いですが、ウェイトトレーニングと同じくらい、高い筋トレ効果に期待できる優れたトレーニング種目でもあります。
ただ普通に腕立て伏せに取り組むのではなく、今回解説した器具やプッシュアップバーを利用し、効果の異なるバリエーションに取り組むことで、
より効果的に上半身の筋肉を鍛えていきましょう。
“No pain No gain”
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