鉄棒は「公園」に設置されている遊具の一つ。
そんな当たり前にある鉄棒を利用して、効果的に体を鍛えられる種目が数多く存在するのをご存知でしょうか?
今回は公園にある鉄棒を利用した、効果的な筋トレ種目について解説します!
この記事の目次
鉄棒を利用したトレ―ニングの特徴
まずは、鉄棒を利用したトレーニングの特徴からみていきましょう。
鉄棒を利用した筋トレは自重種目
公園に設置されている鉄棒を利用する種目は、基本的に「自重種目」です。
自重種目とは自分の体重を負荷として利用することで、対象筋を鍛えるトレーニングですね。
一般的な自重種目と聞くと負荷の足りないイメージを持つ方もいるでしょう。
しかし、鉄棒を利用したトレーニングの特徴は「全体重を負荷」として利用する種目が多いこと。
体重分の重量が負荷として利用できるため、自重とはいえ「比較的強度の高い刺激によって鍛えられる」のが特徴です。
しかしその反面「負荷の調整」ができません。
そのため、筋力に自信がない方はそもそも取り組めないといったデメリットもあります。
鉄棒を利用した筋トレの注意点
そして鉄棒を利用した種目で多いのが、鉄棒にぶら下がった状態で取り組むメニューです。
ぶら下がった状態で取り組む種目は「握力」が失われやすく、前腕が先に疲れてしまいやすいもの。
トレーニングの続行が困難になってしまうことがあります。
そういった場合は、パワーグリップやリストストラップといった握力サポート系のトレーニングギアの利用を検討してみましょう。
これらの器具は、記事の最後に解説します。
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目10選!
では、実際に鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目について、解説します。
できるものから取り組んでくださいね。
- チンニング
- インバーテットロウ
- オルタネイト・プルアップ
- タイプライター・チンニング
- うんてい運動
- ハンギングレッグレイズ
- ハンギング・ウィンドシールドワイパー
- ディップス
- マッスルアップ
- バーハング
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目①チンニング(懸垂)
チンニング(懸垂)は、おそらく鉄棒を利用したトレーニングの中で最も代表な種目でしょう。
鉄棒にぶら下がった状態から体を持ち上げるトレーニングです。
主に背筋群の広背筋・僧帽筋・大円筋・三角筋後部や、腕の裏側の上腕三頭筋を最も効果的に鍛えられるのが特徴。
「逆三角形の背中」「Vシェイプのある背中」を手に入れたい方は、筋トレメニューに積極的に取り入れたい種目でもあります。
【やり方】
- 鉄棒を肩幅の1.5倍程度の手幅で順手で握る
- 両足を地面から浮かせ、体後方で組む
- 両腕だけで完全に全体重を支える
- 胸を張りながら肩甲骨を寄せるイメージで体を持ち上げる
- 厳密には「下方回旋」を意識する
- アゴがバーに触れるまで上げたら、腕を伸ばしておりていく
チンニングについて、より詳細な内容を知りたい方は下の記事もどうぞ↓
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目②インバーテッドロウ
この種目は、子供用の低めに設定された鉄棒を利用した行う「斜め懸垂」とも呼ばれる種目です。
インバーテッドロウ(斜め懸垂)は、両足が地面についた状態のまま斜めに懸垂動作を行うため、通常の懸垂よりも「負荷が軽い」のが特徴。
通常のチンニング(懸垂)に取り組めない! といった方は、まずこのインバーテッドロウで必要な筋力を養うのがおすすめです。
【やり方】
- 子供用の低い鉄棒を肩幅の1.5倍程度の手幅で握る
- 両脚を前方に伸ばし、体の全体が45度程度後傾した姿勢になる
- 肩甲骨を寄せる動作によって体を引き上げる
- 胸がバーに触れるまで持ち上げ、その後腕を伸ばしておろす
- 上記の動作を繰り返し行う
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目③オルタネイト・プルアップ
この種目は、懸垂を行うさいに左右どちらかに向かって交互に体を引き上げる動作を行う、チンニングのバリエーションです。
通常のチンニングは、筋力が強い側が主導して動作しやすいトレーニング。
そのため、対象筋の「左右差がより強調されやすい」といったデメリットがあります。
しかしこの種目では、片側に向かって引き上げていくことで、左右それぞれの対象筋に集中して負荷を加えられます。
つまり、左右差の是正に効果的ですよ。
【やり方】
- 上で解説した「チンニング(懸垂)」と同様のセットアップを行う
- 右に向かって右側の「広背筋・僧帽筋・大円筋」を意識して動く
- その後、左に向かって同様に左側の対象筋を意識して動作を行う
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目④タイプライター・チンニング
この種目は、オルタネイトプルアップ動作で体を引き上げた位置をキープしたまま、左右に平行移動します。
右側にチンニングを行ったら、高さを維持したまま左側に平行移動していくことで、対象筋の緊張を保ったまま強烈に鍛えられるのですね。
チンニング系の種目の中でも相当の筋力を必要とするため、通常のチンニングに慣れてきた方は、この種目に挑戦しましょう。
【やり方】
- 上で解説した「オルタネイト・プルアップ」と同様の動作を行う
- 体を持ち上げたら、高さを維持したまま反対側の手に向かって平行移動する
- 体をおろした後、今度は反対側も同様の動作を行う
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目⑤うんてい運動
公園にある鉄棒のバリエーションとして設置されていることの多い「うんてい(モンキーバー)」を利用したメニューです。
子供のころ一度は取り組んだことのあるであろう「うんてい」も、効果的に体を鍛えられる立派なトレーニング種目。
うんていを握り、体を浮かせた状態のまま進んでいき往復することで、握力と背筋を鍛えられるのが特徴です。
【やり方】
- うんていを両手で握り、両足を地面から浮かせる
- 前方に向かって片手ずつ前のバーを掴んで進んでいく
- 余裕のある方は1つバーを飛ばして進んでいく
- 1往復を目安に取り組む
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目⑥ハンギングレッグレイズ
この種目は、鉄棒にぶら下がった状態のまま両脚を前方に持ち上げて「腹筋周辺の筋肉」を鍛えるメニューです。
膝を伸ばしたまま前方に持ち上げることで「股関節屈曲」を引き起こし、主動筋となる「腹直筋下部・腸腰筋」を同時に鍛えます。
また、太もも前面に位置する大腿四頭筋を作る「大腿直筋」も関わるため、腹筋と同時に「下半身」も強烈に鍛えられますよ。
【やり方】
- 鉄棒に肩幅程度の手幅でぶら下がり、両脚を揃える
- 膝を伸ばしたまま、息を吐きながら股関節から前方に向かって両脚を持ち上げる
- お尻から足先までが床と平行になる程度まで持ち上げる
- その後、息を吸いながら両足を元の位置まで下げ、動作を繰り返す
ハンギングレッグレイズについて、より詳細な内容を知りたい方は下の記事もどうぞ↓
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目⑦ハンギング・ウィンドシールドワイパー
この種目は、鉄棒にぶら下がり上半身を床と平行になる位置でキープしたまま、ワイパーのように左右に振る種目です。
このワイパー動作により「体幹屈曲位・体幹回旋」を引き起こされ、メインターゲットの腹直筋と腹斜筋が強烈に鍛えられます。
鉄棒を利用した取り組む腹筋種目の中で、最も高い強度の種目です。
シックスパックを手に入れたい方におすすめですよ。
【やり方】
- 鉄棒に肩幅程度の手幅でぶら下がり、両脚を揃える
- 上半身が床と平行になるように、両脚は床に対して垂直になるまで引き上げる
- この状態をキープしたまま、両脚を左右に大きく振るように捻る
- 大きい可動域で動作を行い、左右交互に振っていく
- 動作中に腰が低くなりやすため、上半身を常に床と平行になる位置で維持する
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目⑧ディップス
公園に設置されていることの多い「うんてい」を利用した行う鉄棒トレーニング種目です。
上半身を鍛える自重種目の中で最も効果的な種目で、全体重による負荷によって大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋を鍛えます。
特に「大胸筋下部」に負荷が集中しやすいため、大胸筋を筋肥大させてたくましい上半身を手に入れたい方におすすめです。
【やり方】
- 「うんてい」や平行棒を利用する
- 両手でバーを持ち、膝を90度くらいに曲げて少しだけ上体を前傾させる
- 手首から肘までの角度を地面に対して垂直を保つ
- 前腕と肘を固定したまま、肘を曲げてゆっくりと体をおろす
- 大胸筋の伸展を感じたら、肘を伸ばして体を持ち上げる
ディップスについて、より詳細な内容を知りたい方は下の記事もどうぞ↓
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目⑨マッスルアップ
「クロスフィット」トレーニングや「ストリートワークアウト」などで取り組まれることの多い、派手な見た目の種目です。
この種目では、反動を使ったチンニングで鉄棒上部まで体を持ち上げ、ディップスによって体を押し上げる種目。
結果的にチンニングによる「背筋群」とディップスによる「大胸筋・上腕三頭筋」といった上半身全体を鍛えられるのが特徴です。
【やり方】
- 肩幅程度の手幅で鉄棒にぶら下がる
- 体の反動を使い、チンニング動作によって鉄棒上部まで体を持ち上げる
- 前腕を鉄棒に立て、ディップス動作によって体を上に押し上げる
- ディップスは、大胸筋・上腕三頭筋を意識する
- その後、体をおろしていくと同時に、その反動を使って動作を繰り返す
鉄棒を利用した効果的な筋トレ種目⑩バーハング
鉄棒を利用したトレーニングで握力を強化したい場合などに有効な種目です。
鉄棒にぶら下がった状態で一定時間キープし、握力を強化します。
握力強化以外にも「背中のストレッチ」としても効果的ですよ。
鉄棒を握る握力以外は脱力状態のままぶら下がることで、背中・肩・胸などもストレッチできる優れたトレーニング種目と言えるでしょう。
【やり方】
- 鉄棒を肩幅程度の手幅で握り、ぶらさがる
- バーを握る握力以外は脱力し、肩の力を抜く
- 可能であれば、体を左右に回旋させるのも効果的
- 全体がストレッチされている感覚を感じる
鉄棒を利用したトレーニングで利用したいトレーニングギア2選!
最初に、鉄棒を使ったトレーニングで握力をサポートするために使いたいアイテムについて述べました。
こちらで紹介します。
パワーグリップ
パワーグリップは、握力をサポートしてくれるギア。
冒頭でも解説した通り、鉄棒トレでは握力の維持が難しいというデメリットがあります。
握力を生み出す「前腕筋」は、他の筋肉と比べると体積が小さい分出力も弱くなるもの。
そこでパワーグリップを使用することで、少ない握力でもしっかりとバーを保持し続けられるのですね。
ぜひ揃えておきたいギアと言えます。
パワーグリップは鉄棒トレだけでなくプル系種目(引っ張る種目)やロウイング種目(引く種目)全般に利用できるのが特徴です。
リストストラップ
リストストラップは主に革製の細長いベルトのような形をしているもの。
バーベルに巻き付けて使用します。
パワーグリップと同じ効果ですが、リストストラップの方が耐久性が高く超高重量でも壊れにくくなっています。
その反面、バーにストラップを巻き付けるのに慣れが必要なため、セットアップに時間がかかるというデメリットがあります。
鉄棒トレだけに取り組むのであれば「パワーグリップ」がおすすめですが、高重量のバーベル種目に取り組むなら「リストストラップ」がおすすめです。
まとめ
今回は、公園にある「鉄棒」を利用した効果的なトレーニング種目について、解説しました。
公園にある遊具を利用した効果的な種目に取り組むことで、ジムに行かずとも理想的な肉体を作り上げていきましょう!
“No pain No gain”
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AKI
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