大胸筋と言えば、男らしくたくましい体を象徴する部位ですよね。
胸板の厚みは、憧れを持つ男性は多いでしょう。
しかし、ただやみくもに鍛えるだけでなく、大胸筋は全体をバランスよく鍛えなければかっこいい形の胸板は手に入りません。
特に大胸筋上部は刺激を送るのが難しい部位です。
そこで今回は、鍛えにくい大胸筋上部の鍛え方・コツなどについて解説します!
この記事の目次
- 大胸筋の概要
- 大胸筋上部を鍛えるべき理由やメリットについて
- 大胸筋上部を効果的に鍛える筋トレ種目20選!
- 大胸筋上部を鍛える種目①デクラインプッシュアップ
- 大胸筋上部を鍛える種目②プッシュアップバー・デクラインプッシュアップ
- 大胸筋上部を鍛える種目③パイク・プッシュアップ
- 大胸筋上部を鍛える種目④インクライン・チューブチェストプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑤インクライン・チューブフライ
- 大胸筋上部を鍛える種目⑥インクライン・ベンチプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑦インクライン・スミスマシンプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑧インクライン・ダンベルベンチプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑨インクライン・ダンベルソファープレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑩リバースグリップ・ベンチプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑪リバースグリップ・インクラインベンチプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑫リバースグリップ・ダンベルプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑬リバースグリップ・スミスマシンプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑭インクライン・ダンベルフライ
- 大胸筋上部を鍛える種目⑮インクライン・ケーブルフライ
- 大胸筋上部を鍛える種目⑯ハンマーストレングス・インクラインチェストプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑰ランドマイン・チェストプレス
- 大胸筋上部を鍛える種目⑱インクライン・ダンベルプルオーバー
- 大胸筋上部を鍛える種目⑲ローケーブルフライ
- 大胸筋上部を鍛える種目⑳インクライン・プレートプレス
- 大胸筋上部の筋トレの効果を最大化するためのコツ5つ!
- 大胸筋上部の筋トレで利用したいトレーニングアイテム2選!
- まとめ
- 【関連記事】他にもある「筋肥大」に効果的な筋トレ情報についてはこちら♪
大胸筋の概要
まずは大胸筋という筋肉の概要・構造について解説しましょう。
ターゲットとなる筋肉の構造・役割などについて理解を深めることで、より効果的な筋トレを実現できます。
大胸筋は”単一の筋肉”
大胸筋は一般的に「大胸筋上部・大胸筋中部・大胸筋下部」の3つに分類され、それぞれに効果的な種目が存在します。
より厳密に言うと「大胸筋内側・大胸筋外側」なども分類されるのですが、実のところ「単一の筋肉」です。
そのため、起始部が異なるという点で、一つの筋肉の中でそれぞれの箇所を分類していると理解してくださいね。
大胸筋の役割
大胸筋のもつ役割は、胸の前で上腕を水平に閉じる動きです。
そのため、大胸筋を鍛える種目は「肩関節水平内転」を引き起こす動作を行います。
日常生活の動きでは、胸の前で両腕を閉じるように物を持つ、ふすまを閉じる動作などです。
大胸筋の筋トレは「角度」がポイント
前述したように、大胸筋は一般的に「大胸筋上部・大胸筋中部・大胸筋下部」の3つに分類されます。
それぞれに特化して負荷の比重を高めた筋トレに取り組むためには「角度」が重要なポイントです。
上半身を「斜め上」に起こした状態で肩関節水平内転を起こすと斜め上方向に効くため、大胸筋上部への負荷の比重が高まります。
反対に「斜め下」に下げて肩関節水平内転を起こすと斜め下方向に効くため、大胸筋下部への負荷の比重が高まるわけです。
大胸筋上部に特化した種目で鍛えることが大切
一方で、上半身を床と水平の状態で行う「フラットベンチプレス」などの種目では、大胸筋下部への負荷の比重が高まります。
つまり、大胸筋上部は下部と比較すると鍛えにくい性質をもつ筋肉なのです。
そのため大胸筋上部を鍛えたければ、上半身を斜め上に起こした状態で取り組むことがおすすめですよ。
大胸筋上部を鍛えるべき理由やメリットについて
大胸筋上部を鍛える理由やメリットをみていきましょう。
以下の4つです。
- 大胸筋上部は目立ちやすいため
- 筋トレ効果を感じやすいため
- 女性にも嬉しい効果が期待できるため
- 美しくかっこいい胸板を形成できるため
①大胸筋上部は目立ちやすいため
大胸筋上部を鍛えるべき理由の一つは、目立ちやすいから。
たとえば、大胸筋に並んでかっこいい体の象徴ともいえるのは「割れた腹筋」ですが、衣服の上からだと腹筋は確認できません。
どれだけかっこいいシックスパックの腹筋を持っていたとしても、服を着ている状態では目立ちませんよね。
しかし、首元から位置する大胸筋上部は、TシャツやYシャツを着ていても襟元から見えるという部位的な特徴があります。
さらに、大胸筋上部の膨らみは服を着用していてもラインが浮き出るため、上半身のたくましさを強調できるのです。
②筋トレ効果を感じやすいため
大胸筋上部は目立ちやすい部位であるため、その分筋トレによる効果も目に見えやすいという特徴があります。
さらに、大胸筋は上半身の中でも比較的体積の大きい筋肉。
よって、筋トレによる効果が大きく反映されやすいのです。
筋トレに取り組む目的が「男らしい上半身・たくましさ・マッチョ」である場合は、積極的に鍛えていきましょう。
”日常的に鍛えている”トレーニーとして印象付けたい方は、人の目にも触れやすい大胸筋上部を積極的に鍛えるのがおすすめですよ。
③女性にも嬉しい効果が期待できるため
大胸筋上部を鍛えることで得られる恩恵は男性だけに限りません。
女性にとっても嬉しい効果が期待できます。
大胸筋上部を鍛えるとデコルテのハリ感・美しさのあるラインを強調することができますし、バストアップにも繋がります。
バストの乳腺と脂肪の下には当然大胸筋があるため、土台から引き締め肥大させることで、ボリュームアップが期待できます。
④美しくかっこいい胸板を形成できるため
大胸筋は単一筋肉ですが、大胸筋上部・大胸筋中部・大胸筋下部・大胸筋内側・大胸筋外側といったように分類されています。
大胸筋のもつ四角い綺麗形を形成するには、それぞれの部位をバランスよく鍛えなければなりません。
ところが、大胸筋を鍛える「ベンチプレス・ダンベルフライ」といった種目では、通常「大胸筋中部・下部」がメインです。
大胸筋中部・下部ばかり肥大させても、他の箇所がバランスよく鍛えられていないと不格好な胸板に。
そのため、大胸筋上部を意識して鍛えましょう。
大胸筋上部を効果的に鍛える筋トレ種目20選!
では、いよいよ大胸筋上部を鍛えるおすすめの筋トレ種目を紹介しましょう。
自分ができると思うものからトライしてくださいね。
大胸筋上部を鍛える種目①デクラインプッシュアップ
プッシュアップは、自重による負荷で大胸筋を鍛えるいわゆる「腕立て伏せ」のこと。
このプッシュアップを「デクライン(両脚を床より高く)」の姿勢で行うことで、大胸筋上部への負荷を比重を高められます。
大胸筋上部を鍛える種目としては最も取り組みやすく、専用の器具も必要としないため、筋トレ初心者の方におすすめです。
【やり方】
- 両脚が床よりも高くなるように、高さのある台・椅子などを用意する
- 両足の甲またはつま先を台の上に乗せ、両手は肩幅より気持ち広めで床につける
- 全体が一直線になるように姿勢を作り、両肘を伸ばしておく
- 肘を曲げ、ゆっくりと上半身を床ギリギリまで下げていく
- その後、ターゲットの部位の力を意識して腕を伸ばし、元の位置に戻る
大胸筋上部を鍛える種目②プッシュアップバー・デクラインプッシュアップ
この種目は、デクライン・プッシュアップに専用器具の「プッシュアップバー」を利用して取り組む方法です。
プッシュアップバーで「可動域を広げる」ことができるため、大胸筋上部をより強く「ストレッチ」できるのが特徴。
また、プッシュアップバーは手首を立てた状態のまま動けるため「手関節を痛めにくい」というメリットもあります。
【やり方】
- デクラインプッシュアップと同様のセットアップを行う
- プッシュアップバーを、肩幅よりも気持ち広めに床に置く
- バーが縦になる角度で配置する
- プッシュアップバーを握るさい、手首が反らないよう立てたまま動く
大胸筋上部を鍛える種目③パイク・プッシュアップ
この種目は、腕立て伏せの姿勢を作り、お尻を高く突き上げながら体を前方に移動させることで、大胸筋上部を鍛える種目。
パイクプッシュアップは、肩を鍛える自重種目として代表的ですが「大胸筋上部」に対しても効果的ですよ。
デクラインプッシュアップよりも強度が低いので、筋力に自信がない方にもおすすめな種目です。
【やり方】
- 通常の腕立て伏せと同様の姿勢を作る
- 両肘と両膝は伸ばしたまま、腰からお尻を高く上に引き上げる
- 体全体を「三角形」の形にして両膝を伸ばしたまま肘を曲げる
- 床に頭をつけるようにおろしていき、大胸筋上部で肘を伸ばす
大胸筋上部を鍛える種目④インクライン・チューブチェストプレス
「家トレ器具」としても人気の高い「トレーニングチューブ」を利用した、大胸筋上部を鍛える種目です。
トレーニングチューブのもつ「張力による負荷」を利用することで、大胸筋上部の負荷が抜けづらく効果的に鍛えられます。
また、チューブは伸ばせば伸ばすほど負荷が強くなるため、ご自宅で取り組む筋トレでも高強度に大胸筋上部を鍛えられますよ。
【やり方】
- 1.5歩分の足幅で両脚を前後に開く
- 後ろ足にチューブを固定し、両手にチューブを持つ
- 胸を軽く張った状態のまま、両腕を斜め上方向に押し出す
- 腕を押し出すと同時に、アゴを引いて大胸筋上部を最大収縮させる
- その後、ゆっくりと負荷を感じながら元の位置に戻す
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大胸筋上部を鍛える種目⑤インクライン・チューブフライ
この種目は、トレーニングチューブを床に固定した状態で、斜め上方向に「腕を開いて閉じる」フライ動作を行う種目。
トレーニングチューブは後ろ足で踏みつけることでも固定できます。
【やり方】
- チューブを持つ腕の肘を8割程度伸ばした状態のまま固定する
- 腕を開いた状態でもチューブがピンと張る長さに調整する
- 胸を軽く張った状態のまま、両腕を斜め上方向に閉じていく
- 腕を押し出すと同時に、アゴを引いて大胸筋上部を最大収縮させる
- その後、ゆっくりと負荷を感じながら元の位置に戻す
大胸筋上部を鍛える種目⑥インクライン・ベンチプレス
この種目は、大胸筋上部を鍛える種目で最も代表的なものの一つ。
取り組むにはバーべル・アジャスタブルベンチや「パワーラック・ベンチプレスラック」などが必要なるため、ジムで行いましょう。
バーベルを利用することで「高重量による負荷」を利用して強烈に大胸筋を鍛えられるため、積極的に取り組みたい種目と言えます。
【やり方】
- アジャスタブルベンチの場合は、シートの角度を30~45度程度に調整する
- ベンチに仰向けになり、肩幅の1.5倍程度の手幅でバーベルを握る
- バーベルをパワーラックの爪から外し、肩の真上にバーベルを移動させる
- 大胸筋上部(アゴから下5cm)程度の位置を目安にバーをおろす
- その後、ターゲットの部位の力を意識して肘を伸ばしてバーを挙上する
大胸筋上部を鍛える種目⑦インクライン・スミスマシンプレス
この種目では「スミスマシン」を利用することで、バーベルやダンベルよりも強烈な負荷を大胸筋上部に加えられます。
スミスマシンは、バーベルの側面に「ガイドレール」が装備されているため「押し上げる動作」だけに集中できるのが特徴です。
結果的にバーべルのコントロールをスミスマシンに任せられるため、通常のバーベルよりも「高重量」を利用できます。
【やり方】
- スミスマシンの「セーフティ」を大胸筋上部の位置あたりに調整する
- インクラインベンチに座り、バーベルを肩幅の1.5倍程度の手幅で握る
- 手首を返してバーをラックから外し、アゴから下5cm程度の位置にバーをおろす
- その後、大胸筋上部の力を意識して肘を伸ばしてバーを挙上する
大胸筋上部を鍛える種目⑧インクライン・ダンベルベンチプレス
この種目は、インクラインベンチで行うバーベルベンチプレスと同様の動作を、ダンベルを利用して行います。
バーベルよりも重量を扱うことはできませんが、ダンベルはそれぞれが独立しているため「より広い可動域」を活かせるのが特徴。
大胸筋上部の「最大収縮・最大伸展」を引き起こしながら、バーベルとは異なる刺激で鍛えられるのが特徴の種目です。
【やり方】
- アジャスタブルベンチの場合は、シートの角度を30~45度程度に調整する
- ベンチに仰向けになり、両腕を肩の真上に伸ば
- 胸を大きく張ったまま、ゆっくりと肘を曲げてダンベルをおろす
- ターゲットの部位の横側におろしていき、ターゲットの部位を完全にストレッチ(伸展)させる
- その後、ターゲットの部位の力を意識して肘を伸ばしてダンベルを挙上する
大胸筋上部を鍛える種目⑨インクライン・ダンベルソファープレス
この種目では、家にある「ソファ」をアジャスタブルベンチの代わりとして利用することで「家トレ」として取り組めます。
ダンベルとソファさえあれば、簡単にターゲットの部位を鍛えることが可能です。
しかしインクラインベンチと比べるとやはり取り組みづらさがあるため、ソファよりもインクラインベンチを用意したいものです。
大胸筋上部を鍛える種目⑩リバースグリップ・ベンチプレス
この種目は、通常順手で行うベンチプレスを「リバースグリップ(逆手)」でバーを握って行うバリエーションです。
フラットなトレーニングベンチしか利用できない状況でも、リバースグリップ・ベンチプレスで大胸筋を鍛えられるのが特徴。
脇を閉じた状態で上腕をまっすぐ上げることで「肩関節屈曲」を引き起こし、関与する大胸筋上部を鍛えていきます。
【やり方】
- フラットなトレーニングベンチに仰向けになる
- 肩幅よりも気持ち広めの手幅で「逆手」でバーベルを握る
- 肘を曲げてゆっくりとおろし、胸の一番高い位置におろす
- その後、ターゲットの部位の力を意識して挙上し、元の位置に戻る
大胸筋上部を鍛える種目⑪リバースグリップ・インクラインベンチプレス
この種目は「インクラインベンチプレス」と「リバースグリップ・ベンチプレス」を組み合わせたバリエーション。
大胸筋上部を鍛える種目に最も特化しており、大胸筋上部への負荷を集中的に加えられるのが特徴の種目です。
ただし、肩関節への負担が高まりやすいため、取り組む際は扱う重量に注意しながら取り組みましょう。
【やり方】
- アジャスタブルベンチの場合は、シートの角度を30~45度程度に調整する
- 肩幅よりも気持ち広めの手幅で「逆手」でバーベルを握る
- バーベルを保持して肩の真上にバーベルを移動させる
- 胸を大きく張ったまま、ゆっくりと肘を曲げてバーを胸の一番高い位置におろす
- その後、ターゲットの部位の力を意識して挙上し、元の位置に戻る
大胸筋上部を鍛える種目⑫リバースグリップ・ダンベルプレス
この種目では、リバースグリップで行うベンチプレスと同様の動作を、ダンベルを利用して行います。
バーベルよりも重量を扱えない分、より強烈に大胸筋上部の「ストレッチ(伸展)」を引き起こせるのが特徴です。
【やり方】
- フラットなトレーニングベンチに仰向けになる
- ダンベルをもつ手首の角度が「逆手」になるように握る
- 肘を曲げてゆっくりとおろし、胸の一番高い位置の横側におろす
- 大胸筋上部が十分にストレッチ(伸展)されるまでおろす
- その後、ターゲットの部位の力を意識して挙上し、元の位置に戻る
大胸筋上部を鍛える種目⑬リバースグリップ・スミスマシンプレス
この種目では、「スミスマシン」を利用します。
フリーウェイト器具を利用したリバースグリップベンチプレスでは、挙上動作が不安定になりやすいのがデメリット。
しかし、スミスマシンには軌道をサポートする「ガイドレール」がついているため、スムーズな動作で取り組めるのが特徴です。
【やり方】
- スミスマシンの「セーフティバー」を胸より下に落ちない位置で調整する
- フラットなトレーニングベンチに仰向けになる
- 肩幅よりも気持ち広めの手幅で「逆手」でバーベルを握る
- 手首を返してバーをラックから外し、アゴ下5cm程度の位置にバーをおろす
- その後、ターゲットの部位の力を意識して挙上し、元の位置に戻る
大胸筋上部を鍛える種目⑭インクライン・ダンベルフライ
ダンベルフライは、大胸筋を最も効果的に鍛えられるベンチプレスに次いで代表的な種目です。
インクラインベンチを利用し、肩を軸に両腕を胸の前で閉じる動作だけを純粋に行うことで、ターゲットの部位を集中的に鍛えます。
「肩関節・肘関節」のコンパウンド種目に取り組んだ後、アイソレーション種目であるダンベルフライで追い込むのがおすすめです。
【やり方】
- アジャスタブルベンチの場合は、シートの角度を30~45度程度に調整する
- 両手にダンベルを持ち、ベンチに仰向けになる
- 胸の上に肘を8割程度伸ばし、手のひら同士が向き合う角度でダンベルを持つ
- 肘の角度を固定したまま、両腕を側方に向かって開いていく
- ターゲットの部位のストレッチ(伸展)を十分に感じるまで開く
- その後、弧を描くように両腕を胸の前で閉じる
大胸筋上部を鍛える種目⑮インクライン・ケーブルフライ
この種目は、ケーブルマシンによる負荷を利用して行います。
ケーブルマシンを利用することで、全可動域中で大胸筋上部に常に負荷を掛け続けられるという特徴を活かせるのですね。
また、フリーウェイト器具よりも肩関節への負担が掛かりにくいという特徴もあるため、おすすめですよ。
【やり方】
- ケーブルマシンの間にインクラインの角度に調整したベンチを配置する
- マシンの「プーリー」を一番下に調整し「ワンハンドグリップ」を装着する
- ベンチに仰向けになり、グリップを両手で持つ
- 大胸筋上部を意識して、両腕を胸の前方で閉じていく
- その後、ゆっくりと負荷を感じながら腕を開き、ターゲットの部位をストレッチさせる
大胸筋上部を鍛える種目⑯ハンマーストレングス・インクラインチェストプレス
本格的なスポーツジムな設置済みの「ハンマーストレングス・インクラインチェストプレスマシン」を利用します。
このマシンは、大胸筋上部を鍛える前提に設計されているため、筋トレ初心者はもちろんベテランの方でも効果的に鍛えられるのが特徴。
軌道が固定されていることで、怪我のリスクを回避しながら筋トレ初心者でも簡単にターゲットの部位を鍛えられますよ。
【やり方】
- マシンのハンドルが胸の一番高い位置に来るように、シートの高さを調整する
- 大胸筋を十分にストレッチ(伸展)できる位置にアームを調整する
- ハンドルを両手で握り、胸を大きく張る
- バーを胸の前に押し上げていき、その後ゆっくりと元の位置におろす
大胸筋上部を鍛える種目⑰ランドマイン・チェストプレス
この種目は、本格的なスポーツジムで設置されていることの多い専用の留め具「ランドマイン」を利用した大胸筋上部トレーニング。
バーベルの片側だけをランドマインに固定し、反対側のシャフトを「弧」を描くように斜めに押し上げる動作を行います。
トレーニングベンチが無くても取り組めるのが特徴で、ランドマインがない場合は部屋の四隅でも代用可能です。
【やり方】
- バーベルの片側を「ランドマイン」または部屋の四隅に固定する
- 反対側のシャフトにプレートを装着し、バーの前にひざまづく
- プレート側のシャフトを両手で保持し、背筋を伸ばす
- その状態のまま、バーを斜め上に押し上げる
- その後、ゆっくりと胸のあたりまでおろしていく
大胸筋上部を鍛える種目⑱インクライン・ダンベルプルオーバー
この種目は、ダンベル一つを両手で保持し、肘を固定したまま肩関節を軸にして上下に動作することで、大胸筋上部を鍛えます。
この種目は特殊で、大胸筋に対し「縦方向に負荷が加わる」のが特徴。
通常とは異なる刺激で鍛えられます。
このプルオーバーをインクラインベンチを利用して行えば、大胸筋上部への負荷の比重を高められますよ。
【やり方】
- アジャスタブルベンチの場合は、シートの角度を30~45度程度に調整する
- ダンベル一つのプレート内側部分を手のひらを合わせる形で持つ
- 両肘を8割程度伸ばした角度で固定し、肩の真上にダンベルを上げる
- 肘の角度を固定したまま、ダンベルを保持しする両腕を頭の後ろへ下げていく
- 大胸筋上部のストレッチ(伸展)を十分に感じるまでおろす
- その後、肩の真上まで大胸筋上部の力を使って戻していく
大胸筋上部を鍛える種目⑲ローケーブルフライ
この種目は「ケーブルマシン」を利用し「斜め上方向」に向かってケーブルフライを行うことで、大胸筋上部を鍛える種目。
腕を閉じたポジションから斜め上方向に両腕を押し出すように動作することで、大胸筋上部を「完全収縮」させられるのが特徴です。
この種目は、肩関節のみ関与するアイソレーション種目。
そのため大胸筋上部の筋トレの仕上げとして取り組むのがおすすめです。
【やり方】
- ケーブルマシンの「プーリー」を腰より引く位置に調整する
- プーリーに「ワンハンドグリップ」を装着し、両手で握る
- 両肘を8割程度伸ばした角度で固定し、背筋を伸ばす
- 両腕を斜め上方向に向かって閉じ、大胸筋上部を完全収縮させる
- その後、ゆっくりと開いていき、大胸筋上部を最大伸展させる
大胸筋上部を鍛える種目⑳インクライン・プレートプレス
この種目は、本来バーベル専用の「ウェイトプレート」をそのままフリーウェイト器具として利用するバリエーション。
プレートの側面を手のひらで「挟み持つ」ことで、常に大胸筋が強く収縮した状態のまま大胸筋上部を鍛えられるのが特徴です。
大胸筋上部だけでなく「大胸筋内側」の肥大にも効果的なため、大胸筋の筋トレの仕上げとしてもおすすめします。
【やり方】
- インクラインベンチに仰向けになる
- 「プレート」を両手の手のひらで挟み持ち、動作中は常にプレートが落ちないようにする
- プレートを挟んだまま、大胸筋上部を意識して挙上する
大胸筋上部の筋トレの効果を最大化するためのコツ5つ!
では、大胸筋上部を鍛える筋トレの効果を最大化するためのコツについて解説します。
- 大胸筋上部の筋トレには最初に取り組む
- コンパウンドの後にアイソレーションを行う
- アジャスタブルベンチを活用する
- 大胸筋上部の種目数を増やす
- 最低でも5セット行う
大胸筋上部の筋トレ効果を高めるコツ①大胸筋上部の筋トレには最初に取り組む
大胸筋の中でも大胸筋上部を集中的に発達させたいのであれば、筋トレの最初に取り組むのがポイントです。
疲労がない状態で最初に大胸筋上部を鍛える筋トレに取り組むことで、パフォーマンスの高いタイミングで高負荷をかけられます。
最初はフラットなトレーニングベンチのベンチプレスから始め、筋トレ後半から大胸筋上部の筋トレに移行する方も多いでしょう。
しかし、疲労のない最初のタイミングで取り組むことで「より多い回数・より重い重量」を利用できます。
大胸筋上部の筋トレ効果を高めるコツ②コンパウンドの後にアイソレーションを行う
「コンパウンド種目(複数の関節動作が関与する種目)」は、関与する関節が多く、その分関与する筋肉も多いということ。
関与する関節・筋肉が多いほど「より重い重量を扱える」ため、まず最初に大胸筋上部を鍛えるコンパウンド種目から取り組みましょう。
順番を間違えてしまうと筋肉に疲労がある状態でコンパウンド種目に取り組むことになり、思うような重量を扱うことができません。
しかし、アイソレーション種目は関与する筋肉が少ない分扱える重量も軽いのですね。
そのため、コンパウンド種目に取り組んだ後でも十分追い込めます。
大胸筋上部の筋トレ効果を高めるコツ③アジャスタブルベンチを活用する
大胸筋上部を鍛える種目の多くは、インクライン(上半身が斜め上の角度)のトレーニングベンチを利用するものが多いです。
インクラインの角度のベンチには「固定式」と「可変式」の2タイプが存在します。
固定式のタイプは、そのままインクラインベンチと呼びますが、可変式タイプのベンチは「アジャスタブルベンチ」です。
大胸筋上部に効かせる場合、人それぞれ異なる体格・体質によりその角度も微妙に変わってきます。
人それぞれ異なる体格に合わせて、大胸筋上部に効かせやすい角度に調整できるアジャスタブルベンチの利用がおすすめです。
大胸筋上部の筋トレ効果を高めるコツ④大胸筋上部の種目数を増やす
特定の部位を集中的に発達させたいときは、その部位を鍛えるトレーニングボリューム・種目数を増やすことも大切。
大胸筋上部を鍛える種目は対象となる筋肉が同じでも、異なる動作・微妙に変わる角度によりその刺激は全く異なります。
つまりさまざまな角度から大胸筋上部に刺激を加えられるため、刺激に慣れることなく、成長させ続けられるわけです。
そのため、大胸筋上部を鍛える種目には最低でも「3種目以上」取り組むことがおすすめ。
しかし、種目数が多いからと後の筋トレを考えて軽めに取り組むのはいけません。
一つ一つの種目を全力で取り組んで追い込みましょう。
大胸筋上部の筋トレ効果を高めるコツ⑤最低でも5セット行う
一般的には最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんが、これでは少なく、筋肥大に十分な負荷を与えられません。
その結果効果が表れにくくなります。
最低でも5セット以上10セット以下
おすすめは、最低でも5セット以上のトレーニングです。
筋肥大に効果的な負荷を与えるには筋肉の緊張時間を長くし、かつしっかり重量をかけてオールアウト(追い込み切る)することが重要。
また、筋出力向上の観点からしても、5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されずに使用重量もあまり発揮されません。
しっかりとオールアウトさせることを意識しましょう。
大胸筋上部の筋トレで利用したいトレーニングアイテム2選!
大胸筋上部の筋トレで利用したいアイテム①トレーニングベルト
トレーニングベルトとは、腰を保護しながら、より高い筋出力を発揮してくれるためのトレーニングギアです。
お腹に巻くことで「腹圧」が高まり、腰の怪我から保護する効果を発揮します。
また、腹圧が高まることにより筋出力も向上するため、より重い重量を扱えるようになりますよ。
そのため、高重量トレーニングを行いたい方や腰が弱い方、腰に不安を抱える方はトレーニングベルトを有効活用していきましょう。
大胸筋上部の筋トレで利用したいアイテム②リストラップ
リストラップとは、手首に巻き付けることで手首の関節を保護してくれるトレーニングギアの一つです。
これにより、高重量のウェイトを扱うさいでも、必要以上に手首が反るのを防ぎ、手首のブレを抑制できます。
結果的に挙上するための力をダイレクトにウェイトに繋げられ、手首の怪我のリスクを回避可能です。
まとめ
今回は、大胸筋上部を効果的に鍛えるやり方・コツ・概要・メリットなどについて解説しました。
大胸筋上部を鍛えることは、ボディメイク的観点から見て男女限らずさまざまなメリットがありましたね。
しかし、大胸筋上部は通常の大胸筋筋トレではなかなか鍛えづらい部位。
そのため、今回解説した大胸筋上部に特化した種目に取り組み、より効果的に大胸筋上部を鍛えていきましょう。
“No pain No gain”
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