圧倒的な可動域で効率化!インクラインダンベルベンチプレスのやり方とコツ、注意点について解説していきます!
ムキムキで男らしい体にはTシャツが一番!!でもTシャツを着てもなんだかキマってないな….。胸筋が小さく見えて男らしいさを感じないな…と感じることはありませんか?
大胸筋のトレーニングはしていて、胸筋が大きくなったのにTシャツ姿が映えないのはもしかすると大胸筋の上部の膨らみが少ないことが原因かもしれません。
大胸筋のトレーニングをしていくら鍛えていても、大胸筋の上部が盛り上がっていなかったら、どんな服を着ても胸元が貧相に見えてしまいます。
そこで大胸筋上部を鍛えるのに最適なトレーニング種目、“インクラインダンベルベンチプレス”でよりかっこいい胸筋を手に入れましょう。
服を着ても大胸筋の盛り上がりを強調して男らしさを表現したい方はこの【圧倒的な可動域で効率化!インクラインダンベルベンチプレスのコツと5つの注意点】を読んで実践してみてください。
この記事の目次
インクラインダンベルベンチプレスの概要について
インクラインダンベルベンチプレスとは、大胸筋上部を鍛える代表的な種目の内の一つであり、王道トレーニングとされている非常にポピュラーで初心者から上級者・ベテラン勢もトレーニングで取り組んでいる種目です。
通常のベンチを使ったプレス種目(ベンチプレス・ダンベルプレス)と違うのはベンチの角度をインクライン(斜め30~45度程度)に角度をつけてダンベルを使用しプレスします。
通常のベンチプレス・ダンベルプレスでは大胸筋に対し垂直に内転動作をしますが、インクラインダンベルベンチプレスの場合は斜め上方向に内転動作をすることになるため、大胸筋への負荷・刺激が入る場所がより上部に入りやすくなり、大胸筋上部の関与が大きくなります。
また斜め上への内転動作により三角筋前部(肩の前)と肘を伸ばす動作(肘関節伸展)により上腕三頭筋(二の腕の裏側)への関与もあるため副次的に鍛えることができる部位になります。
またバーベルではなくダンベルを使用するため、バーベルと比べるとより広い可動域を生かしたトレーニングが可能になり、大胸筋をより深くストレッチ(伸展)させることで非常に大きな負荷を与えることが可能になります。
バーベルのように潰れてしまうと逃げることができず最悪の場合、窒息死してしまう危険性も回避することができるようになります。
ダンベルは左右それぞれが独立したウェイトのため、潰れてしまってもそのまま下に落とすことが出来ます。一方バーベルは頭上にあるラックに戻さなければいけないため、安全に効果的なトレーニングを行えるというメリットがあります。
このインクラインダンベルベンチプレスは角度を変えることができる可変式ベンチ台とダンベルが最低限必要になります。しかし基本動作自体はそこまで難易度が高いわけではないので、初心者の方にとっても安全に効果的なトレーニングが可能です。
もちろん効かせ方やコツを習得すれば、より高強度で非常に高い効果が期待できるやり方もあります。この記事の後半にその内容の記載があるので、合わせて読んでいただけるとより効果的なトレーニングが期待できます。
【参考記事】デクラインベンチプレスのやり方はこちら
インクラインダンベルプレスの筋トレ効果について
インクラインダンベルベンチプレスは、バーベルで行うインクラインベンチプレスと比べると、圧倒的な可動域の広さにより筋肥大に効果的な負荷を大胸筋上部に与えることが可能な種目です。
大胸筋上部は、通常のフラットベンチを用いたベンチプレスやダンベルプレスでは、なかなか鍛えることが難しい部位です。そのため、フラットベンチでの大胸筋トレーニングとインクラインベンチを使用した大胸筋上部に特化したトレーニング両方をすることで、大胸筋全体が大きく発達した存在感のある大胸筋に作り上げることができます。
またバーベルに比べてダンベルは、それぞれのウェイトが独立している分自由が効くため、手首や肩など体にとって自然な動作をすることができる上、動作中に手首の角度を変えて筋肉への効かせ方を変え、負荷のアプローチを変えて大胸筋上部に負荷を与えることができるのもこのトレーニング種目の特徴です。
【参考記事】肩を痛めている人におすすめのリバースグリップのやり方
インクラインダンベルベンチプレスのやり方
【インクラインダンベルベンチプレスのやり方】
- ベンチ台の角度を30~45度に調整します
- ベンチを30~45度程度で調整をします。これ以上角度をつけてしまうと、三角筋前部の関与が大きくなり、ショルダープレスと言って肩(三角筋)がメインの種目になってしまいます。
- 両手にダンベルを持ち、ベンチに仰向けで座ります
- この時、ダンベルは膝の上に置いて支えておきましょう。
- ダンベルを肩の高さまで上げます
- この時、太ももを蹴り上げるようにしてダンベルを持ち上げると簡単に肩まで上げられます。
- 肩甲骨を少し寄せ、胸を前に突き出すようにして胸を大きく張ります。胸を張らずに行うと、大胸筋ではなく肩や腕の筋肉が使われやすくなり、大胸筋へ適切な負荷が入らなくなってしまいます。
- 手の平は前方を向くようにして両方のダンベルを水平に保ちます。
- これがスタートポジションになります。
- 肘を伸ばしてダンベルを押し上げます
- 胸を大きく張ったまま動作します。
- この時、ダンベルが左右にぶれるなど軌道が不安定だと大胸筋に適切な負荷が入りません。どうしても安定しない場合は、まずは安定して動作ができるようにダンベルを軽くしましょう。
- 肘を伸ばし切りダンベルが高さのピーク地点で、ダンベル同士がぶつからないよう注意しましょう。ダンベル同士がくっついてしまうと、筋肉が休んでしまい負荷が抜けてしまうことで筋トレの効果が半減してしまいます。
- 力を抜かずに力を入れながらおろします
- ダンベルの重力に従い、一気に下げてはいけません。大胸筋に負荷がかかりにくいだけではなく、ケガの原因にもなります。重力に抗うように腕をゆっくり下げましょう。
- マッスルコントロールを意識しましょう。筋肉でウェイトを扱いコントロールすることが大切です。
- 上記の動作を繰り返します
インクラインダンベルベンチプレスの効果的な重量設定・回数・セット数について
インクラインダンベルプレスで効果的にトレーニングするためには適切な重量設定・回数・セット数が非常に重要です。
このうちどれか一つでも間違ったやり方だと効果が半減してしまい、結果が期待できなくなってしまいます。
ここで確認して、最大限の効果を得られるインクラインダンベルプレスを行っていきましょう。
効果的な重量設定について
インクラインダンベルベンチプレスは、バーベルベンチプレスと比べて必ず使用重量は低くなります。
ダンベルはそれぞれのウェイトが独立している分、コントロールしながら真上に挙上しなければいけないため、バーベルのように上方向へ押せば上がるように単純ではないからです。
普段トレーニングしているベンチプレスのメインセット重量の70%~80%ほどの重量だと考えてください。
その重量が普段のベンチプレスと同じくらいの強度になります。
回数の違いによる効果について
- 筋出力向上 1~5回
MAX重量を伸ばしたい場合は、筋出力が向上するメニュー組みがオススメです。1-5回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
- 筋量向上 6~10回
筋肉を大きくしたい(筋肥大)を目的とする場合は、筋肉量が向上するメニューを。6-10回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
- 筋持久力向上 12~15回
筋持久力アップを目的とする場合は、12-15回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
大胸筋の筋肥大に効果的なセット数について
一般的には最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんが、これでは少ないです。
3セットのみでは筋肥大に十分な負荷を与えられずに効果が表れにくいです。
最低でも5セット以上10セット以下
最低でも5セット以上はトレーニングすることをおすすめします。
筋肥大に効果的な負荷を与えるには筋肉の緊張時間を長くし、かつしっかり重量をかけてオールアウト(追い込み切る)することが重要になります。
また、筋出力向上の観点からしても5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されずに使用重量もあまり発揮されません。つまり3セットではウォーミングアップレベルでしかないということになります。
パワーリフティングのトレーニングでも基本的に8セット・10セットというのはごく普通のトレーニング強度です。それくらいのセット数で追い込まなければ目に見える効果はなかなか表れてくれません。
しっかりとオールアウトさせることを意識してください。
インクラインダンベルプレスのありがちな間違ったフォームについて
①肘をロックアウト(肘を伸ばしきる)してしまっている
肘を伸ばし切ってしまうとバーベルのウェイトは肩関節・肩甲骨に完全に乗ってしまうため、大胸筋の緊張が途切れてしまいます。
大胸筋に休む瞬間が生まれてしまうということです。
肘は8割程度まででトップポジションは設定し、伸ばし切らないことで上腕三頭筋の動員も軽減することできるので、大胸筋に対し持続的に質の高い負荷を与えることができます。
②可動域が短すぎる・大胸筋をストレッチしきれていない
ダンベルはしっかりと大胸筋の筋繊維が伸ばされ、十分なストレッチ(伸展)の感覚があるまで落とす意識が大切です。
ダンベルを脇の下に当たるくらいまでしっかり下ろすことで大胸筋が大きくストレッチ(伸展)され、より多くの大胸筋筋繊維に負荷を与えることができます。可動域を短くするとそれだけ負荷も小さくなります。
可動域を短くするとより高重量を扱うことができますが、筋肥大のメカニズムで考えると、効率的なやり方とは言えません。また高重量を扱う際は正しいフォームでないと関節・腱・筋肉を怪我することにもつながるので注意が必要です。
可動域は大きく、しかし肘は伸ばしすぎないという意識が重要です。
③小指側のダンベルの位置が低くなってしまっている
小指側が低く親指が高い位置でインクラインダンベルベンチプレスをすると高重量を上げやすく感じると思います。
しかし小指側を低くしてしまうと、腕の関与が高まり大胸筋の関与が少なくなってしまい、非効率なトレーニングになってしまいます。
親指側を下にして小指側を高くするイメージをもって動作するよう心がけてください。親指側が低くなれば、大胸筋へ負荷が入りやすくなります。
④肘の角度が内側(頭の側頭部寄り)に入ってしまっている
肘の開く角度は90度が理想です。内側に入ってしまうと上腕三頭筋の関与が高まり大胸筋への負荷が入りにくくなってしまいます。
肘は90度で大胸筋の出力を意識してトレーニングするように心がけてください。
⑤マッスルコントロールを意識できていない
マッスルコントロールとは、筋肉の出力によりウェイトを扱い制御するという意味です。すべての種目に共通することですが、ウェイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウェイトを扱っている意味がなくなってしまいます。
例えば、ベンチプレスでバーベルを下す際に力を抜いて勢いよくおろしてしまうと、100kgのバーベルでもおろす瞬間には実際に筋肉に負荷として乗っているウェイトの重量は50kgだったり、ゼロになっている可能性があります。
つまり負荷が入っている瞬間と入っていない瞬間があり、負荷が入っている瞬間でもその負荷はウェイトの数字より軽い場合があるということになります。これは非常に効率の悪い、質の低い効果的ではないベンチプレスということになります。
おろす際も力を抜かず、筋肉にウェイトの数字通りの負荷を乗せたままおろす意識を持つ必要があります。これがマッスルコントロールです。
⑥肩に力が入り肘が開いてしまっている
インクラインダンベルプレスで動作中に力みすぎると、肩が上がってしまったり肩の力で押し上げようとしてしまい、胸が内側に入り大胸筋への負荷が逃げてしまうことがあります。
肩が上がってしまうとダンベルのウェイトは、肩甲骨ではなく肩関節に乗ってしまうため肩を痛めやすくなります。
また、力みすぎると肘が開き、ダンベルを挙上する力が逃げてしまい肩の位置も上がってしまいます。必ず肘を閉じることと肩を下げてリラックスさせたまま動作する意識をもちましょう。
トレーニングレベルが分かってしまう⁈スタート動作とフィニッシュ動作のやり方
インクラインダンベルベンチプレスは大胸筋上部のトレーニングとして非常に効果的な種目ではありますが、ダンベルの重量が重くなるにつれて、スタートポジションまでダンベルを上げていく動作に特に苦労されている方が多いです。
高重量のダンベルを使用する場合に失敗すると、大胸筋断裂、上腕二頭筋断裂などの重傷に至るケースもあります。
特にインクラインでの失敗や潰れてしまった時の場合、腕がねじれるようにダンベルが落ちてしまい脱臼や骨折をしてしまったり、疲労によりダンベルを支えられなくなると、顔や胸に落としてしまい怪我につながることもあります。
実は高重量のダンベルはバーベルよりも危険と言えます。
ダンベルプレスのスタート・フィニッシュ動作にも技術が必要で、しっかりと習得してから高重量に挑むべきです!
インクラインダンベルプレスのバリエーションについて
インクラインダンベルプレスにもいくつかのバリエーションがあります。
それぞれ特徴・効果が異なるので、しっかり確認して効果的なトレーニングを行っていきましょう。
シングルアームインクラインダンベルベンチプレス
シングルアームダンベルベンチプレスは片方ずつ大胸筋を鍛えるトレーニング法です。
大胸筋が左右でバランスが悪い方におすすめな種目です。人間の体は筋力・形に左右差があるのは普通なことですが、どうしても左右で大きさに違いが出てくる時があります。
原因は様々ですが、姿勢の悪さ、荷物を持つ手がいつも一緒であったり、利き手など様々です。
そこで筋肉の発達が遅い部位に合わせて集中的に鍛えることで、左右差を改善することができるのがこのトレーニングです。
【やり方】
- ベンチ台を30~45度程度で調整し、仰向けに座ります。
- ダンベル一つを持ち、片手のみで真上に挙上します。
- 片方の手はおなかを抑えるようにして体幹を意識し、バランスをとります。
- ダンベルをおろす際に力を抜いて一気に落とさないようにします。
- 一気に落としてしまうと負荷が抜けてしまい、効果が半減する上、怪我の原因になります。
ナチュラルグリップ・インクラインダンベルプレス
ダンベルの握り方が通常のスタンダードグリップインクラインダンベルベンチプレスのように横水平ではなく、手のひらを合わせるように握るナチュラルグリップ(ニュートラルグリップ)で行うインクラインダンベルベンチプレスです。
ナチュラルグリップの利点はダンベルをボトムポジションまでおろした際に肘が開きづらく、より上腕三頭筋の関与が高まり負荷を与えられます。
またトップポジションまでダンベルを挙上した際に大胸筋上部(インクライン)へのアプローチが変わるためより高い負荷を与えることが出来ます。
通常のスタンダードグリップと比べて違った刺激を与えることができるため、筋肉の発達に効果的なトレーニング種目です。
【やり方】
- ベンチ台を30~45度程度で調整し、仰向けに座ります。
- ダンベルを両手で持ち、太ももの上に置きます。
- この時、太ももを蹴り上げるようにしてダンベルを持ち上げると簡単に肩まで上げられます。
- 肩甲骨を少し寄せ、胸を前に突き出すようにして胸を大きく張ります。胸を張らずに行うと、大胸筋ではなく肩や腕の筋肉が使われやすくなり、大胸筋へ適切な負荷が入らなくなってしまいます。
- 手のひらがお互いに向き合う形のまま(ナチュラルグリップ)で動作します。
- ダンベルをおろす際に力を抜いて一気に落とさないようにします。
- 一気に落としてしまうと負荷が抜けてしまい、効果が半減する上、怪我の原因になります。
ツイスト・インクラインダンベルベンチプレス
スタンダードグリップからナチュラルグリップに内転するように手首をひねりながら挙上していくインクラインダンベルベンチプレスのバリエーションです。
ダンベルをボトムポジションにおろした際はスタンダードグリップで肘が外に開くため、上腕三頭筋への関与が少なくなり、より大胸筋上部に対し強くストレッチをかけることができます。
また、腕を上げるトップポジションではナチュラルグリップにひねることでより、より強く大胸筋上部を収縮することが可能なトレーニング種目です。
大胸筋上部に特に大きな刺激を与えたいときに特化した最適なトレーニング種目と言えます。
【やり方】
- ベンチ台を30~45度程度で調整し、仰向けに座ります。
- ダンベルを両手で持ち、太ももの上に置きます。
- この時、太ももを蹴り上げるようにしてダンベルを持ち上げると簡単に肩まで上げられます。
- 肩甲骨を少し寄せ、胸を前に突き出すようにして胸を大きく張ります。胸を張らずに行うと、大胸筋ではなく肩や腕の筋肉が使われやすくなり、大胸筋へ適切な負荷が入らなくなってしまいます。
- ボトムポジションでは手のひらがスタンダードグリップ(手のひらが横水平)で、ダンベルをトップポジションまで挙上する際、手首を外転させて(ナチュラルグリップ)にします。
- おろす際は手首を内転させながらボトムポジションまでおろしていき、スタンダードグリップに戻ります。
- ダンベルをおろす際に力を抜いて一気に落とさないようにします。
- 一気に落としてしまうと負荷が抜けてしまい、効果が半減する上、怪我の原因になります。
バランスボール・インクラインダンベルプレス
通常のトレーニングベンチ台を使用せず、バランスボールを使用して背中を斜めに合わせることでインクラインの姿勢を作って行うインクラインダンベルベンチプレスのバリエーションの一つ。
不安定なバランスボールの上では体を安定させるために通常のインクラインダンベルベンチプレスと比べると、ダンベルを挙上する際に体幹を意識して体の安定を維持する必要があり、体幹力を同時に鍛えることが出来るトレーニング種目です。
体の安定を維持するための体幹力はベンチプレスの使用重量向上にも効果があるため、非常に重量な要素なので、この種目で大胸筋と同時に鍛えていくといいでしょう。
【やり方】
- バランスボールに背中を合わせるように座り、30~45度程度の角度になるように仰向けになります。
- 肩までダンベルを上げます。
- ダンベルを挙げる前に息を吸い込み、腹筋に力を入れるようにして腹圧を高め、体幹を固めます。
- この状態のままダンベルを挙上していきます。体幹が固まっていれば安定した動作ができます。
- 腹筋に力をいれたままダンベルをゆっくりおろし、ここで初めて吸い込んだ空気を吐きます。
- ダンベルをおろす際に力を抜いて一気に落とさないようにします。
- 一気に落としてしまうと負荷が抜けてしまい、効果が半減する上、怪我の原因になります。
インクラインダンベルベンチプレスをより効果的に効かせるトレーニング方法!
ここめでインクラインダンベルベンチプレスのバリエーションについてご紹介してきましたが、ここではそのインクラインダンベルベンチプレスのトレーニング効果をより高めるコツ・テクニックについて紹介していきます。
より効果的で質の良いトレーニングができるように確認していきましょう。
ストップ・インクラインダンベルベンチプレス
ストップインクラインダンベルベンチプレスは、中級者~上級者トレーニー向けとされている、より高負荷を与えることができるトレーニングテクニックです。
ボトムポジションまでダンベルをおろした際、力を抜かずに力を入れたまま2秒~3秒止めてからダンベルを挙上します。ウェイトを大胸筋で受け止め、勢いや反動を殺すことでウェイトの数字通りの負荷をマッスルコントロールにより与えることができます。
また筋肉の緊張時間も長いため、より筋肥大につながる効果的な刺激を大胸筋へ与えることが可能です。
ダンベルプレス種目・ベンチプレス種目で負荷が逃げやすい方や、より筋肥大効果の高いトレーニングを求める方におすすめのトレーニング法です。
しかしストップテクニックはフォームの維持が通常と比べると難易度が高いため、ダンベルプレス種目・ベンチプレス種目でのフォームが正しいフォームで動作できる方にのみおすすめします。
MI40法・インクラインダンベルベンチプレス
アメリカのIFBBプロボディビルダーである「Ben Pakulski」が提唱した上級者向けトレーニング法です。
ポジティブ(力を入れて挙上する) 動作を1秒
ネガティブ(力を抑制してバーベルをおろす)動作を4秒
1レップに計5秒かけてしっかりと負荷をたたき込むやり方です。これを最低でも8レップ行います。8レップで「限界」の重量設定が重要になりますので、軽くしすぎないよう注意してください。
ネガティブ動作重視の高負荷トレーニングテクニックと言えるでしょう。
【やり方】
- 通常のインクラインダンベルベンチプレス動作時に、トップポジションまで上げるスピードを1秒で動作します。
- ボトムポジションまでダンベルをおろす際に4秒かけながらゆっくりとおろしていきます。
- このとき、体幹は肘がブレやすくなるので、しっかり腹筋に力を入れて安定した動作を心がけて下さい。
3段階・インクラインダンベルベンチプレス(21rep法)
伝説のボディビルダーである「Ronnie Coleman」が好んで上腕二頭筋トレーニングにとりいれていたこのトレーニング法。
上腕二頭筋だけではなく、大胸筋トレーニングにも応用が可能です。
ボトムからハーフレンジまでの下半分の可動域で7rep➡ハーフレンジからトップまでの上半分の可動域で7rep➡最後にフルレンジで前可動域を7repの計21回を連続で行います。
異なる3つの可動域(ストレッチ・ミッドレンジ・コントラクト)を追い込むことで様々なアプローチから効果的な負荷を与えることができる高強度なトレーニング法です。
しかしこのトレーニング法は動作の中で3回もフォームを変えることになるため、非常にフォームが崩れやすいので注意が必要です。
中級者~上級者向けのトレーニング法と言えます。
ジャイアントセット
ジャイアントセットとは、「一つの筋肉部位」に対し、最低4つの異なる種目を休憩・インターバルなしで連続で行う超高強度トレーニング法です。
例えば、
- インクラインダンベルベンチプレス 10回 1セット
- インクラインバーベルベンチプレス 10回 1セット
- インクラインダンベルフライ 10回 1セット
- インクラインケーブルフライ 10回 1セット
計40回
上記のように「大胸筋上部」の部位に対し、それぞれ異なる種目を休憩なしで連続で行うことで、より大きな刺激を筋肉に与えることが可能です。
一見同じような種目内容に見えますが、微妙に違う動作によって微妙に異なる筋繊維からの出力・動員が得られるので筋繊維へ「物理的刺激」を与えることができます。
また休憩なしで筋肉を緊張させ続けることによって「化学的刺激」により代謝物や成長ホルモンの分泌量向上にも効果があるといわれています。
つまり筋肥大に最適なメカニズム備えた究極のトレーニング法ということになります。
3段階ドロップセット
ドロップセットとは高負荷のトレーニングでこれ以上挙上できない限界まで筋肉を追い込んだ後、インターバルをとらず、即座に少しだけ負荷を下げて再び限界まで筋肉を追い込むトレーニング法です。
例えばインクラインダンベルベンチプレスだと下記のようになります。
- 25kg×25kg =50kg 10回
- 17.5kg×17.5kg=35kg 10回
- 12.5kg×12.5kg=25kg 10回
計30回休憩なしでそれぞれの重量で限界まで追い込みます。
ジャイアントセットも同様ですが、とにかく“筋肉に休憩する瞬間を与えない”ことがより効果を高めるポイントになります。
「筋肉が限界に達する強度のトレーニングを長い時間続けることによって強い負荷を筋肉に与え、筋肉を大きく増強させる」という上級者向けのトレーニング法になります。
インクラインダンベルプレスで推奨するサポートギア類について
インクラインダンベルプレスをする上で、より安全にトレーニングを行うためにおすすめなギアをここでご紹介します!
リストラップ
手首を保護してくれるリストラップはベンチプレス・ダンベルプレス・ショルダープレスなどのプレス系種目におすすめなギアです。
手首は関節の中でも特に痛めやすく、ウェイトの負荷が最もかかりやすい関節なのでまず最初に用意したいギアになります。
↓リストラップについてさらに詳しい説明はこちら
パワーベルト
腰を保護してくれるパワーベルトはBIG3(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)のトレーニングをする上で欠かせないギアです。
腰を痛めるのを防いでくれるほか、腹圧をサポートしてくれるので体幹の安定や出力向上の効果もあり、リストラップに並んで用意したいギアになります。
全ての筋トレ種目は必ず腰に負荷がかかるので、ぜひとも用意していただきたいギアです。
↓パワーベルトについてさらに詳しい説明はこちら
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は大胸筋上部に特化したインクラインダンベルベンチプレスについてに解説しましたが、大胸筋という一つの筋肉と言っても「上部(インクライン)・中部(ミドル)・下部(デクライン)・外側(アウトサイド)・内側(インサイド)」に区別される大胸筋全体を鍛えないと圧倒時に大きい分厚い胸筋にすることは難しいです。
大胸筋のトレーニング種目の一つとしてこのインクラインダンベルベンチプレスに取り組んでいただき、理想とする大胸筋を手に入れるためにしっかりとトレーニングしていただければ思います!
“No pain No gain”
他にもある、大胸筋上部の筋肥大におすすめの記事
AKI
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