腹筋の筋トレというと、自分の体重を負荷とするトレーニングを行っている方が多いでしょう。
しかし、自重を利用した腹筋トレーニングには負荷の限度があり、ある一定のレベルからは腹筋を発達させるのは中々難しくなります。
そんなときにおすすめなのが、ダンベルやマシン、筋トレ器具などを活用し、より負荷を加えて行うこと。
中でも、トレーニング器具としては王道であるダンベルを利用した腹筋トレーニングは最適です!
ダンベルは多くのジムに置いてあるため、普段の筋トレメニューをさらに発展するのにちょうどよいのですね。
今回は、ダンベルを利用した腹筋トレーニングを13選紹介していきます!
この記事の目次
ダンベルを使用した腹筋トレーニングの概要
腹筋トレーニングになぜダンベルを使用するのか、その理由を理解していないとモチベーションや効果は発揮されませんよね。
そのため、まずはダンベルを使用する腹筋トレーニングについてここで理解を深めましょう。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングのメリットは下記の通りです。
- クランチなど基本的な腹筋トレーニングにもダンベルが活用でき、より強度を高めた効果的なトレーニングが可能である
- よりバリエーションに富んだ腹筋トレーニング種目を実践すれば、普段と異なる刺激を与えられる
- 自重で鍛えられた腹筋でも、ダンベルの負荷を追加することでさらなる発達を促せる
- 同じ筋トレ・同じ負荷で、繰り返しのトレーニングに筋肉が慣れるのを防げる
- 腹筋以外にも、腕・肩なども同時に鍛えられる
上記のように、自重の腹筋トレーニングだけではなかなか得ることのできない効果に期待できますよ。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングの効果やメリットとは?
腹筋の筋トレの中では、ダンベルトレーニングが最も負荷をかけられます。
これは、腹筋を使った動きの特性上、重量の大きなバーベルを使うことは困難だからですね。
基本的には、重量が大きくより負荷がかかるトレーニングをした方が、筋肉を大きくすることには効果的です。
しかし腹筋の筋トレに限っては、ダンベルを使ったトレーニングがベスト。
腹筋の動作に合わせて負荷をかけられるので、非常に効果的と言えます。
ダンベルを使用した腹筋トレーニング13選
では、ダンベルを使った腹筋トレーニングを13選でみていきましょう。
気になったものからトライしてくださいね。
トレーニング①ダンベルクランチ
ダンベルクランチは、腹筋トレーニングで基本となるクランチにダンベルの負荷を追加して行うトレーニングです。
背中を丸めるようにして前方へ曲げていく動きの主動筋である、お腹の前面に位置する腹直筋(特に上部)に効果的。
ダンベルの負荷を追加して行うことで、より効果を高めた高強度の腹筋トレーニングですね。
【やり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に、膝を立てた状態で仰向けで寝る
- トレーニングベンチを使える場合は、ベンチの上に仰向けになって行う
- ダンベル一つを胸の前抱えるようにして持つ(ダンベル二個をそれぞれ両手で握ってさらに強度を高めることもが可能)
- みぞおちを中心に頭部から背中を丸めていくイメージで、ゆっくりと上半身を丸めるように起こしていく
- 腹直筋上部を意識しながら動く
- おへそが見えるくらいまで上半身を起こしたら、ゆっくりと戻す
- このとき、下背部は床から離れないように注意
- 上記の動作を繰り返し行す
ダンベルクランチは15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング②ダンベルレッグレイズ
レッグレイズは、下腹の腹筋に集中して刺激を加える筋トレ種目。
両足の重さを負荷にし、仰向けになった状態で股関節屈曲動作を行います。
レッグレイズは腹直筋下部とインナーマッスルである「腸腰筋」も同時に鍛えられるのが特徴です。
また、両脚を伸ばしたままの状態で動作をするため、大腿四頭筋を構成する内の一つの筋肉である、大腿直筋にも多少負荷が加わりますよ。
ダンベルの負荷を追加することで、より効果を高めましょう。
【やり方】
- 適切な重量のダンベル一つを、ヨガマットの端もしくはトレーニングベンチの端の下に置いておく
- ヨガマットを敷いた床またはトレーニングベンチの上に仰向けで寝る
- 床であれば両手は開いて地面につけ、ベンチであればもう片方の端を両手でつかむ
- その姿勢で、両脚が一直線になるようにしっかりと伸ばしていく
- 両脚の高さが上半身と同じに位置になるようにする
- これがスタートポジション
- 腰を支点にして垂直になる手前を目安に、ゆっくりと両脚を上げていく
- 上げ切ったところでしっかりと息を吐き切り、数秒静止させる
- 息を吸いながら、ゆっくりと両脚をスタートポジションまで戻す
- 腹直筋を意識して、重力に耐えながらおろすことが大切
- 上記の動作を繰り返す
ダンベルレッグカールは15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング③ダンベルサイドベンド
ダンベルサイドベントは、ダンベルを利用して行う腹筋トレーニングの中で広く知られているトレーニングですね。
片腕に持ったダンベルの負荷に抵抗する形で、体幹を横に傾けていく「体幹側屈」を行います。
腹斜筋を中心に鍛えられますよ。
また、脇腹のシェイプや強化、体幹の強化にも期待することができます。
【やり方】
- 両脚を肩幅程度に開き、片腕にダンベルをもって直立する
- 背筋を伸ばしたまま、ダンベルを持った方へ体を傾けていく
- ゆっくりと元の状態に戻る
- 次にダンベルを持っていない方へ上半身を傾けていく
- ゆっくりと体を元の状態に戻す
- 脇腹を意識して行うこと
- 傾けた体を戻すさいは、必ず息を吐く
ダンベルサイドベントは15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング④ダンベルツイストクランチ
座った姿勢を維持したままで体幹を左右に捻り、腹筋を鍛えるトレーニング種目として有名なツイストクランチ。
そのツイストクランチに、ダンベルの負荷を追加してよりトレーニング効果を高めたのがダンベルツイストクランチです。
動作中、体幹を曲げ斜めにした姿勢を維持する必要があるため、お腹前面の腹直筋が常に緊張することで負荷が入ります。
さらに体幹を捻る動作ではお腹の側面の腹斜筋が大きく関わるので、腹直筋と腹斜筋を同時に鍛えることが可能です。
ダンベルツイストクランチを行うには、ある程度腰が強くなっている必要があります。
そのため動作で腰が辛くなってしまう方は、ダンベル使用せずにツイストクランチから取り組むことがおすすめです。
【やり方】
- ダンベルを両手に握って床にヨガマットなどを敷き、膝を曲げた状態で仰向けで寝る
- 太ももと上半身がV字になるように上半身と足を起こして姿勢を作る
- 両手に持ったダンベルを近づけ、腕をまっすぐ前に伸ばす
- 両腕が床と平行になる程度まで片側に体幹を捻る
- その後、反対にも同様に体幹を捻る
- 上記の動作を繰り返す
- 呼吸は通常の呼吸をすること
左右それぞれ10~20回を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング⑤ダンベルトゥータッチレイズ
ダンベルトゥータッチレイズは仰向けの状態で片手にダンベルを握り、同じ側の片足を曲げてもう片方の足を伸ばし、対角線上の脚と腕を重ねるようにして腹筋を鍛えます。
脚と上半身を同時に起こす動作により、腹直筋の上部と下部を同時に鍛えられるのですね。
また対角線上にある脚と片手を合わせるように動作するため、腹斜筋も同時に鍛えられます。
ダンベルを利用した腹筋トレーニングの中でも高強度な種目ですよ。
ダンベルを持った状態での動作が難しい場合は、ダンベルを持たずにやってみてください。
【やり方】
- ダンベルを片手に握って床にヨガマットなどを敷き、仰向けで寝る
- ダンベルを持った側の片膝を曲げ、もう片方の脚は伸ばしておく
- ダンベルを握っていない方の腕は伸ばして地面につける
- ダンベルを握った方の腕を天井に向かって伸ばす
- これがスタートポジションは
- 伸ばした方の脚のつま先と、ダンベルを握った片腕を同時に上げていく
- 息を吐きながら、上げた脚のつま先とダンベルを触れるようにして脚と上半身を同時に起こしていく
- その後、息を吸いながらスタートポジションへゆっくりと戻す
- 上記の動作を繰り返す
ダンベルトゥータッチレイズは、左右それぞれ10~20回を目安に、最低でもそれぞれ3セットずつ行いましょう。
トレーニング⑥ダンベルウッドチョッパー
ウッドチョッパーは、木を切るような動作を繰り返し行うこと。
斜め方向に体幹を捻り、体幹を回転させる動作(体幹回旋)に必要な腹斜筋をメインターゲットとして鍛えます。
ダンベルの負荷を追加すれば遠心力で体幹を捻る動きにさらに勢いがつきます。
そのため腹斜筋により大きな負荷がかかるうえ、脊柱起立筋も同時に刺激できるのです。
高強度の腹筋トレーニングですよ。
腹筋だけではなく、体幹全体に効果があります。
【やり方】
- ダンベルを両手で持ち、膝と腰を曲げて片側の膝辺りへ斜めにおろしていく
- ダンベルの位置は、膝下の外側辺り
- 膝と腰を伸ばしながら、体の前を斜めに横切るようにしてダンベルを頭の逆側まで上げる
- 斜めにダンベルを振り上げるように、腕だけではなく、体幹全体を捻る動作で力強く動かす
- 上げたときと同じ軌道でダンベルを斜めにおろす
- 片側で繰り返したら、反対側を繰り返す
ダンベルウッドチョッパーは、左右それぞれ10~20回を目安に、最低でもそれぞれ3セットずつ行いましょう。
トレーニング⑦ワンアームオーバーヘッドプレス
ワンアームオーバーヘッドプレスは、一見すると腹筋には関係がなさそうに見えるトレーニングです。
しかし重いダンベルを頭上高く上げる動きには体幹のバランスをとる必要があり、さらにお腹周りの筋肉も大きく関与します。
腹筋だけでなく体幹全体を鍛えられるトレーニング種目ですよ。
直立して行うサイドベントと共に、重いダンベルでワンアームオーバーヘッドプレスも行ってみましょう。
【やり方】
- 片手にダンベルを握って直立する
- ダンベルは肩の高さにを目安に持つ
- 体全体はまっすぐな姿勢を維持しながら、ダンベルを頭上に上げていく
- 姿勢がブレやすくなるため、しっかりと腹筋に力を入れる
- スタートポジションにゆっくりと戻す
- 上記の動作を繰り返す
左右それぞれ8~12回を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング⑧片手ファーマーズウオーク
ファーマーズウオークは、ストロングマンコンテストに出場する選手たちの間でもよく行われているトレーニング法です。
全身の筋肉を鍛える全身運動であり、持久力向上や筋力向上など、全体的なパフォーマンスの向上に効果が期待できます。
そのため、格闘技や実践的なスポーツ競技のトレーニングにも取り組まれることが多い種目ですよ。
片手だけに重いダンベルを持って一定の距離や時間走行することで、体のバランスをとるために必要な腹斜筋を中心とし、お腹周りの筋肉を通常以上に関わらせる高負荷なトレーニングとなります。
【やり方】
- 重めの重量のダンベルを片手で握り、肩幅程度に両脚を開く
- 腕は体の側面に自然と下に伸ばしておき、手のひらは体側を向くようにする
- 体から数cmダンベルを離す
- その状態を維持しながら、20mほど歩行する
- このとき体がブレやすくなるため、しっかりと腹筋に力を入れたまま、体をまっすぐにする意識を持って歩行する
トレーニング⑨ダンベルVアップ
仰向けで両腕と両脚伸ばしたまま近づけていき、Vの字を作るようにして体幹と股関節曲げる動きにより腹筋を鍛えていくトレーニング種目です。
両腕と両脚を伸ばし切ったままの状態で行うため、一般的なクランチやシットアップと言った腹筋筋トレ種目よりも強烈かつ高強度に腹直筋へ刺激が加わります。
縦に長い腹直筋の全体に刺激を与えられますよ。
Vアップにダンベルでさらに負荷を高めたのがこのダンベルVアップです。
加えて股関節屈曲動作も加わることで、インナーマッスルである腸腰筋にも効果があります。
【やり方】
- 両手にダンベルをもってヨガマットなどを敷いた床に仰向けで寝る
- 両腕と両脚は伸ばし切っておく
- 両脚と上半身を45度の「V字」になるように、同時に両脚と両腕は真っすぐに伸ばしたままでタイミングよく起こす
- ダンベルとスネが部分が触れるくらいまで近づけたら、体勢を元の位置まで戻す
- 上記の動作を繰り返す
ダンベルVアップは、10~15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング⑩ダンベルバイシクルパンチ
腹筋を鍛えるトレーニング種目の中では、最強と評されるバイシクルクランチ。
これにダンベルの負荷を追加して刺激をより強くし、さらにパンチをする動作を加えることで、腕や肩までも同時に鍛えられるダンベル腹筋トレーニングです。
腹直筋の刺激に加えて体幹を捻る動作もあるため、お腹の側面に位置する腹斜筋も同時に刺激を加えられます。
腰回りの筋力がある程度ないと適切なフォームでの動作が難しいため、中級者以上向けのトレーニングです。
【やり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に仰向けになり、脚を90度に曲げて持ち上げ、腹筋を使って頭と肩を浮かせる
- 両手にダンベルを持つ
- 右足をまっすぐ伸ばし、右手を左膝に向かって伸ばす
- このとき、必ず脇腹も左ひざ方へ一緒に捻る
- 逆側も同様に同じ動きをする
- 自転車を漕ぎながらパンチするような動きを繰り返す
- 60秒間が目安
ダンベルバイシクルパンチは60秒間を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング⑪ダンベルサイドプランク・アームリーチ
ダンベルサイドプランク・アームリーチは、サイドプランクの姿勢を作って下側へぐるっと体幹をひねることで、体幹回旋の主動筋である腹斜筋を中心に鍛えていきます。
動きでは胸や肩だけでなく背中の脊柱起立筋にも効果があるため、体幹全体の強化も期待できる腹筋トレーニング種目です。
【やり方】
- 左側面を床につけた姿勢で横たわり、前腕が肩の真下にくるように90度程度に曲げた状態で床につく
- 肘から下が体と垂直になるようにして両脚は揃える
- 右手でダンベルを持つ
- 腹部とウェスト部分を引き締め、頭から脚までが一直線になるようお尻を浮かせる
- ダンベルを握った右腕を天井に向かって伸ばす
- 体幹を捻りながら、ダンベルを体の左側面(下側)に向かって近づける
- 片側を繰り返したら、反対側も同様に行う
10~15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
トレーニング⑫ターキッシュゲットアップ
ターキッシュゲットアップは、多くの筋肉を同時に鍛えられるトレーニング種目です。
動作の中では当然腹筋の力を必要とするため、動作中は常に腹筋を引き締めるように強く力を入れることになります。
結果的に、腹直筋から腹斜筋までも同時に鍛えることが可能です。
この種目は一般的にはケトルベルウェイトを使用して行いますが、ダンベルでも代用は可能です。
しかし、このターキッシュゲットアップは動作を的確に行うことが難しいため、動画をしっかりと確認して行いましょう。
【やり方】
- ダンベルを左手に持ち、床に仰向けになる
- ダンベルを持った左手は胸の上で肘を伸ばしたままにする
- ダンベルを持っている側の左ひざは、90度で立てる
- 右脚は多少外側に向け、真っすぐ伸ばす
- ダンベルをさらに高い位置にあげるように、腹筋を収縮させて上半身を起こしていく
- このとき、体は斜めになる
- 右手は床につけたまま、右ひざを曲げながら一歩後ろに動かすようにして、その膝を床につける
- この動作中は右手を軸にして体を支える
- ダンベルを真っすぐに上げたまま、直立する
- その後、逆の動きでスタートポジションへ戻る
トレーニング⑬ダンベルニーアップ
ダンベルニーアップは主に腹筋の下部を鍛える種目です。
床やトレーニングベンチに仰向けの状態で両膝の内側にダンベル一つを挟み、膝と上半身をくっつけるよう、腹筋をつぶすイメージで動きます。
ひざの部分にダンベルを挟むようにして抱えてトレーニングを行うことで、より負荷を高められますよ。
【やり方】
- ヨガマットなどを敷いた床またはトレーニングベンチに仰向けで寝る
- 太ももの裏側にダンベル一つを挟み、両足は床から浮かせる
- 両膝と上半身をくっつけるようにして、息を吐きながら膝と上半身を同時にタイミングよく寄せる
- 両膝と上半身がが触れるくらいまで近づけたら、体勢を元の位置まで戻す
- 上記の動作を繰り返す
ダンベルニーアップは、10~15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
「呼吸」が一番大切!
ダンベルを使用した腹筋トレーニングでは、やり方以上に呼吸の仕方が非常に重要です。
お腹の筋肉は腕や脚の筋肉とは異なり、内部に臓器が入っています。
そのため、上体を起こす動作のさいにはしっかりと息を吐き切ることが大切。
肺がしぼみ、腹直筋を収縮しきることが可能なので、効果を最大化させることに繋がります。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングで鍛えられる部位
ダンベルを使用した腹筋トレーニングで鍛えられる部位を確認しましょう。
理解することで、より効果的かつより効率的なトレーニングが可能になります。
腹直筋(腹筋)
腹直筋は、皆さんが想像する「腹筋」の部分。
お腹のど真ん中に縦に付いている筋肉です。
シックスパックそのものである6つのブロックだけではなく、ヘソの下から股下までの長い三角形の部分も腹直筋になります。
寝ている状態から起き上がるときなどに使われ、腹直筋が働くと体がお辞儀をするように曲がっていきます。
正確には、脊柱の一個一個が前傾しているのですね。
これを体幹の屈曲と言います。
腹斜筋(腹筋側面)
腹斜筋とは、「腹直筋」や「腹横筋」と共に腹筋を形成している筋肉のこと。
お腹の横にあたる筋肉です。
腹斜筋はさらに2種類に分けられ、「外腹斜筋」・「内腹斜筋」の二つの筋肉が腹壁を作っていますよ。
横腹にコルセットのように巻き付き、体幹を安定させたり、排便を助ける働きを担っているのが内外腹斜筋です。
また、腹斜筋を鍛えることでくびれができ、メリハリのある身体に仕上げてくれます。
このくびれが、かっこいいシックスパックを作る大きな要素となっているわけですね。
腹横筋
腹横筋はお腹を覆うように囲むようにして広がっている筋肉です。
腹筋の中でも一番体の深部に近いところにある筋肉で、インナーマッスルの1つ。
腹横筋は主にお腹をへこませるときに作用します。
そのためダンベルを使用した腹筋トレーニングをするときも、呼吸に合わせてお腹をしっかりとへこませるようにしてくださいね。
腹横筋はお腹を囲むようにして広がっているので、腹横筋を鍛えることでウエストを引き締められます。
正しいフォームであることは大前提!
ダンベルを使用した腹筋トレーニングだけでなく、すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。
まずは正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることが重要。
そうすれば最も効率的に対象筋への負荷を与えられるので、理想の肉体を作り上げることへの近道なのですね。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入りません。
そうすれば、いつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めて怪我が発生する恐れも!
1度怪我をすると完治するまでその部位を鍛えられなくなるので、その期間に筋肉を失ってしまううえ、他の部位のトレーニングにも影響が出るでしょう。
「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない脅威です。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングの効果を高めるポイント
マッスルコントロールを意識
マッスルコントロールとは、筋肉の出力によりウェイトを扱い制御するという意味です。
すべての種目に共通することですが、ウェイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウェイトを扱っている意味がなくなってしまいます。
たとえば、サイドレイズでダンベルを下すときですね。
力を抜き、重力に従って勢いよくおろしてしまうと、20kgのダンベルであっても実際に筋肉に負荷として乗っている重量は5kgだったりゼロだったりします。
これは非常に効率の悪い、質が低くて効果的ではないトレーニングになります。
おろすときにも力を抜かず、筋肉にウェイトの数字通りの負荷を乗せたままおろす意識を持つ必要があるのですね。
これがマッスルコントロールと呼びます。
マッスルマインドコネクション
マッスルマインドコネクションは「筋肉と脳神経のつながり」です。
なかやまきんに君の筋肉ルーレットのように、大胸筋をピクッピクッと動かすのを想像するとわかりやすいかと思います。
彼は筋肉を自由自在に操ることが出来るからこそ、あの芸ができるのですね。
筋肉を自在に操れるということは、筋トレでメインターゲットを効率的に効かせられるということ。
トレーニング中にメインターゲットの部位に対し、負荷を感じながら動きましょう。
慣れてくると効かせるべき部位だけに効かせられるようになります。
ウェイトをおろすときはゆっくりとおろす(ネガティブ動作)
筋肉への負荷が入る瞬間というのは以下の2つに分けられます。
- ポジティブ動作:力を入れてウェイトを挙げていくコンセントリック動作
- ネガティブ動作:力を抑えてウェイトをおろしていくエキセントリック動作
このエキセントリック動作はコンセントリック動作に比べると、“1.7倍の高重量”を扱えるのですね。
つまり、より強い刺激を筋肉に与えることが可能になります。
エキセントリック動作で負荷をしっかり入れるためには、3秒~5秒程度長い緊張時間で刺激するのが理想です。
筋肉は筋繊維に傷がつくことで、修復段階で筋肉がより増強されます。
つまり、エキセントリック動作をゆっくり行うことで、より筋肥大に適した負荷を与えられるということです。
トレーニングマシンのように同じ動作を意識する
トレーニングマシン種目のように、毎回同じくきれいで適切なフォームを維持しながら動作することが大切です。
正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることが最も効率的に対象筋へ負荷を与える方法となります。
理想の肉体を作り上げるには大切なことなのですね。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングの効果的な回数・セット数について
ダンベルを使用した腹筋トレーニングで効果的にトレーニングするためには、適切な回数やセット数が非常に重要です。
このうちどれか一つでも間違ったやり方だと効果が半減してしまい、結果が期待できません。
そのため再度確認し、最大限の効果を得られるダンベル腹筋トレーニングを行っていきましょう。
回数の違いによる効果について
- 筋出力向上 1~5回
MAX重量を伸ばしたい場合は、筋出力が向上するメニュー組みがおすすめです。1-5回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
- 筋量向上 6~10回
筋肉を大きくしたい(筋肥大)を目的とする場合は、筋肉量が向上するメニューを。6-10回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
- 筋持久力向上 12~15回
筋持久力アップを目的とする場合は、12-15回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
効果的なセット数について
一般的には最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんね。
しかし実のところ、これは最低限の話であって、筋肉に適切な刺激を当てるには全然足りません。
3セットのみでは筋肥大に十分な負荷を与えられず、効果が表れにくいのです。
最低でも5セット以上10セット以下
そのため、最低でも5セット以上はトレーニングすることをおすすめします。
筋肥大に効果的な負荷を与えるには筋肉の緊張時間を長くし、さらにしっかり重量をかけてオールアウト(追い込み切る)することが重要です。
また、筋出力向上の観点からしても5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されず、使用重量もあまり発揮されません。
つまり3セットではウォーミングアップレベルでしかないということになります。
パワーリフティングのトレーニングでも基本的に8セット・10セットというのはごく普通のトレーニング強度です。
それくらいのセット数で追い込まなければ目に見える効果はなかなか表れてくれません。
しっかりとオールアウトさせることを意識してくださいね。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングでより効果的なトレーニングセット・テクニック
続いては、ダンベルを使用した腹筋トレーニングの効果をより高めるセット・テクニックについて紹介していきます。
より効果的で質の良いトレーニングができるように確認していきましょう。
ジャイアントセット
ジャイアントセットは、「一つの筋肉部位」に対し、最低4つの異なる種目を休憩・インターバルなしで連続で行う超高強度トレーニング法。
たとえばダンベルを使ったトレーニングでは、以下のようなイメージです。
- ダンベルクランチ 10回 1セット
- ダンベルツイストクランチ 10回 1セット
- ダンベルレッグレイズ 10回 1セット
- ダンベルサイドベント 10回 1セット
計40回
上記のように一つの部位に対し、それぞれ異なる種目を休憩なしで連続で行い、より大きな刺激を筋肉に与えます。
一見同じような種目内容に見えますが、微妙に違う動きによって微妙に異なる筋繊維からの出力・動員が得られるため、筋繊維へ「物理的刺激」を与えられます。
また休憩なしで筋肉を緊張させ続けることで、「化学的刺激」により代謝物や成長ホルモンの分泌量向上にも効果があるといわれていますよ。
つまり、引き締めにに最適なメカニズム備えた、究極のトレーニング法ということになります。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングで間違いやすいフォームと対策について
ここではありがちなダンベルを使用した腹筋トレーニングの間違ったフォームについて解説していきます。
間違ったフォームを理解することでより正しいフォームを意識し、安全で効果的なトレーニングをしていきましょう。
体の反動を使って動いている
ダンベルを使用した腹筋トレーニングで、上半身を後方に向かって勢いよく倒れるようにな動き(腰伸展動作)を行うと、適切な負荷が対象筋に入りません。
しっかりと背中の出力を意識し、ウェイトを扱うよう意識しましょう。
“チーティング”と“ストリクト”の概念を理解し、より効果の高い筋トレへ
筋トレには「チーティングフォーム」と「ストリクトフォーム」という概念が存在します。
ストリクトフォームは“正しい”“正確な”“厳格な”という意味を持つ言葉。
つまり、反動を使わない丁寧で正しいフォームを指しています。
反対にチーティングフォームとは“反則”という意味がある言葉です。
体の反動を使ってメインターゲット以外の筋肉を使用して行う、つまり自分で自分を補助できるフォームという意味になります。
この2つの概念がトレーニングでは非常に効果的な役割を果たしてくれます。
チーティングはあくまで、“ストリクトフォームで挙がらなくなってから最後に追い込むために対象筋以外の筋肉を少しだけ使い、ぎりぎり対象筋の力のみで挙げられる程度の力で補助をするフォーム”のことです。
そのため、ただ闇雲に体の反動を使って動くのとではまったたく意味が異なると覚えておいてください。
可動域が狭い・短い
ダンベルを使用した腹筋トレーニングで対象となる筋肉のストレッチ(伸展)を十分に行っていないと、十分な負荷が加わらなくなってしまいます。
筋トレというのはすべて、対象となる筋肉の最大収縮・最大伸展が非常に重要です。
可動域にフォーカスしてみてくださいね。
ウェイトをおろすときに力を抜いてしまっている
ウェイトをおろすときに力を抜いて一気に落としてしまうと、筋肉の緊張時間が短くなります。
その結果、せっかくのトレーニング効果が半減してしまうのですね。
マッスルコントロールを意識し、常に筋肉でウェイトを扱う意識をもってトレーニングをしましょう。
ウェイトの重さには意味があります。
前述したように、一気に力を抜いてストンッと落としてしまうと、実際に筋肉に負荷として乗っている重量は0kgもあり得ます。
たとえば100kgを扱う場合には「100kgという数字通りの負荷を筋肉に与えられなければ100kgを扱う意味がない」ということです。
ウェイトの負荷を感じながらトレーニングすることが大切ですよ。
ダンベルを使用した腹筋トレーニングを行う前・後のストレッチについて
ダンベルを使用した腹筋トレーニングは、腰や膝に負荷が加わりやすいもの。
必ず入念なストレッチをしてからトレーニングすることを心がけて下さい。
背中や腰のストレッチをすることで柔軟性が向上し、出力向上や可動域も広がるため全体的なパフォーマンス向上につながります。
さらに体が温まることで血流がよくなり、怪我のリスク軽減も期待できますよ。
トレーニング後も同様にしっかりとストレッチすることが重要です。
トレーニング後は筋肉疲労や疲労物質が身体に蓄積し筋肉が緊張することで張りも出てきます。
入念なストレッチで筋肉の緊張をほぐし、筋肉をOFFの状態に戻すことで後々の筋肉痛軽減や怪我の予防やパフォーマンス低下を防止可能です。
フォームローラーでセルフマッサージをしてさらなるパフォーマンス向上へ
フォームローラーは、適度な柔軟性のある素材で出来た円筒形のマッサージ器具、ストレッチ健康器具です。
筋トレをしている方であれば「筋膜リリース」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
筋膜リリースは体のパフォーマンスを向上させ、各種スポーツ競技や、ウェイトトレーニングの場面で最大の効果を発揮するために行うことです。
怪我の防止や筋肉痛の改善、関節・筋肉の柔軟性を向上させてくれる、広範囲に効果があるとされています。
そんな筋膜リリースを自分でできるアイテムが「フォームローラー」です。
通常のストレッチだけではほぐせない体のコリや張りを、より効果的に解消できます。
まとめ
ダンベルを利用して腹筋トレーニングをすることで、より高い効果があることがわかっていただけたでしょうか?
くっきりと割れた腹筋が欲しい方にとっては、通常の腹筋運動ではなかなか満足のいく結果は出てくれません。
そこで、ダンベルの負荷を追加して腹筋へのトレーニング効果を高めた種目を行うことがおすすめです!
ぜひトライしてみてください。
もう一つレベルの高いくっきりとした腹筋を手にれること、間違いなしですよ。
“No pain No gain”
AKI
最新記事 by AKI (全て見る)
- デッドリフトのバリエーション・種類を解説! それぞれの異なる効果で筋トレの幅を広げよう! - 2020年7月20日
- 【肩こりの改善・予防に効果的!】上背部(背中上部)の筋トレとストレッチ法で血行改善へ! - 2020年7月7日
- ランジトレーニングのバリエーションとランジストレッチ19種類の特徴と効果・やり方について解説! - 2020年6月20日