「ラテラルレイズ」や「サイドレイズ」という筋トレは、肩の筋肉「三角筋中部」を鍛える種目として代表的です。
筋トレをしている方であれば耳にしたことがあるメニューでしょう。
双方の種目とも、両手に持ったウェイトを体の側方に向かって開く「raise(上げる)」動作をします。
しかし実際のところ、ラテラルレイズとサイドレイズの違いについて知る方は少ないのではないでしょうか?
そこで今回は、この2つの種目の違いや、トレーニング種目の解説・効果的に鍛えるコツなどを紹介します。
この記事の目次
- ラテラルレイズとサイドレイズの違いは? 正解は「同じ」です
- ラテラルレイズの概要
- ラテラルレイズは筋トレ初心者におすすめ
- ラテラルレイズで「僧帽筋」にばかり効いてしまうという方
- ラテラルレイズの基本的なやり方
- ラテラルレイズのバリエーション種目17選!
- ラテラルレイズのバリエーション種目①トレーニングチューブ・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目②クロスケーブル・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目③ワンアームケーブル・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目④ライイング・ダンベルラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑤インクライン・ダンベルラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑥リ―ニングアウェイ・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑦バタフライ・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑧チューブダンベル・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑨シーテッド・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑩サイドスイング・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑩ケトルベル・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑪プレート・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑫サイドプランク・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑬アイソメトリック・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑭パーシャル・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑮ビハインド・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑯バーベル・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズのバリエーション種目⑰マシン・ラテラルレイズ
- ラテラルレイズの筋トレ効果を最大化するためのコツ5選!
- ラテラルレイズの筋トレ効果について
- ラテラルレイズで利用したいトレーニングアイテム2選!
- まとめ
- 【関連記事】他にもある三角筋の筋トレ情報についてはこちら♪
ラテラルレイズとサイドレイズの違いは? 正解は「同じ」です
呼び方が違うのに動作が同じ2つの種目は、実際のところ「呼び名以外に違いはない」というのが正解です。
ラテラル(lateral)は”側方”という意味、サイド(side)は”横”という意味になります。
従って言葉のニュアンスは異なりますが、双方とも同じ方向に向かって「raise(上げる)」するため、動作自体も全く同じなのですね。
日本の筋トレ界隈では、ラテラルレイズではなくサイドレイズと呼ばれることがほとんどでしょう。
これについての理由はわかりませんが、いずれにせよ、ラテラルレイズでもサイドレイズでも同じトレーニングメニューを指します。
この記事では「ラテラルレイズ」を使って解説しますね。
ラテラルレイズの概要
ラテラルレイズは、三角筋中部をメインに鍛えていく種目。
両腕を体の側方に向かって開いていく動き「肩関節外転動作」で三角筋を刺激するのですね。
肩の筋肉を構成する「三角筋」は、三角筋前部・三角筋中部・三角筋後部という3部位に分けられます。
ラテラルレイズは、単一の関節運動である「アイソレーション種目(単関節運動種目)」です。
三角筋中部をメインとして、サブターゲットでは「僧帽筋上部」や「棘上筋」「前鋸筋」といった筋肉も同時に鍛えます。
ラテラルレイズは筋トレ初心者におすすめ
ラテラルレイズはとてもシンプルなトレーニングメニュー。
「ウェイトを持った両腕を体の横に向かって開くだけ」という単純な動作なので、難しいテクニックや技術が不要です。
そのため、筋トレ初心者や女性の方に、とってもおすすめなトレーニング種目となります。
また、関与する関節が少ない分、高重量を利用せずとも軽い重量でしっかり鍛えられるのも魅力です。
スタートは、軽めのダンベルまたは「水の入ったペットボトル」でOK。
手軽に始められるので、ぜひ積極的に行ってほしいトレーニングです。
ラテラルレイズで「僧帽筋」にばかり効いてしまうという方
ラテラルレイズに日常的に取り組んでいる方の中には、「僧帽筋上部ばかり発達してしまう」という方が少なくないようです。
これはターゲットである三角筋中部ではなく、本来サブターゲットである「僧帽筋上部」ばかりに負荷が加わっているため。
確かに、ラテラルレイズでは僧帽筋がどうしても関与してしまいやすくなります。
特に回数を重ねることで疲労が蓄積すると、自然に僧帽筋に頼って動作をしてしまうのですね。
そのため、僧帽筋ではなく三角筋中部へ負荷を集中させるコツについて、ここで解説します。
僧帽筋への負荷を抑制するコツ:肩を下げたまま、側方遠くに投げるイメージ
僧帽筋に負荷が加わってしまう理由は、両腕を側方に開いていく際に「肩甲骨の挙上」が関わってしまうため。
肩甲骨が動くことで、その主動筋となる僧帽筋上部に負荷が分散してしまうのです。
肩甲骨の挙上は、両腕を上げていくさいに「肩をすくめるように上げてしまう」ことで起こります。
そのため、ラテラルレイズでは「肩を下げ、落としたまま、側方に向かって遠くに投げるイメージ」を持ちましょう。
そうすれば、僧帽筋への関与を抑制しながら効果的に三角筋中部を鍛えられます。
肩をすくめると動作自体が小さくなります。
レイズ動作を大きく遠くに行うためには、肩を落とすことを意識してください。
ラテラルレイズの基本的なやり方
ラテラルレイズは、「トレーニングチューブ」「ケーブルマシン」などを利用したバリエーションが存在します。
しかし、ここでは最も一般的とされるダンベルを利用したやり方について解説します。
【ダンベル・ラテラルレイズのやり方】
- 両手にダンベルを持ち、肩幅程度の足幅で直立する
- 手のひらは体側を向くようにダンベルを持って、身体の側面につける
- 肘は8割程度に伸ばし、気持ち肘を曲げた角度のまま固定する
- 背筋は自然にまっすぐ伸ばし、軽く胸を張ったらセットアップ完了
- 両腕を体の側方に向かって開くように上げる
- ウェイトを上げる意識ではなく「肘」を上げていく意識で上腕部が床と平行になる位置(肩と同じ程度の高さ)になるまで動く
- その後、ウェイトの重量に抵抗するように、ゆっくりとおろす
- おろしたさい、両腕が体の側面につかない程度にする
- 上記の動作を繰り返す
ラテラルレイズのバリエーション種目17選!
では続けて、ラテラルレイズのバリエーション種目について解説します。
それぞれの種目の効果の違いについて理解を深め、より効果的なトレーニングにしていきましょう。
ラテラルレイズのバリエーション種目①トレーニングチューブ・ラテラルレイズ
家トレ器具として人気の「トレーニングチューブ」を利用して行うバリエーションです。
トレーニングチューブのもつ「張力による負荷」を利用し、強烈な負荷で三角筋中部を鍛えていきましょう。
トレーニングチューブは、非常に軽量で素材も柔軟性のあるもので作られています。
場所に関係なくどこでも気軽に取り組めるうえ、持ち運びが容易で便利なトレーニング器具です。
【トレーニングチューブ・ラテラルレイズのやり方】
- トレーニングチューブの中央部を、両脚で踏み固定する
- チューブのグリップを両手で持って直立する
- グリップがないタイプの場合は、両端を握る
- 腕をおろしてもチューブがピンと張る長さで調整し、側方に向かって両肘を開いていく
ラテラルレイズのバリエーション種目②クロスケーブル・ラテラルレイズ
こちらは「ケーブルマシン」を利用して行うバリエーション種目。
ケーブルマシンは「全可動域でウェイトによる負荷が掛かり続ける」という特徴があります。
そのため、動作中に両腕を下げすぎることで負荷が抜けてしまう恐れを解消したトレーニングが可能です。
また、左右の腕をクロスさせて動作を行うことで、より広い可動域を意識した取り組みができるのも魅力の一つ。
ケーブルマシンが利用できる状況であれば、積極的に取り組みたいバリエーションです。
【クロスケーブル・ラテラルレイズのやり方】
- ケーブルマシンの「プーリー」を低い位置に調整する
- 「ワンハンドグリップ」を装着し、それぞれ反対側の腕で持つ
- マシンとの中央部に直立し、体の前で両腕をクロスさせてケーブルを持つ
- 体の側方に向かって両腕を開いていき、肩のあたりまで肘を上げたら、元の位置に戻す
ラテラルレイズのバリエーション種目③ワンアームケーブル・ラテラルレイズ
この種目は「クロスケーブル・ラテラルレイズ」を、ワンアーム(片腕)ずつ取り組むバリエーションです。
片側ずつ取り組むことで、より片側の三角筋中部へ意識を向けられます。
さらにもう片側の腕を姿勢の固定に利用できるため、よりストリクト(丁寧で適切な)に取り組めますよ。
また、ケーブルマシンの片側だけ利用できる状況であればOKなため、ジムでも取り組みやすいのも特徴の一つ。
両側のケーブルマシンを利用できない場合は、この種目に取り組みましょう。
【ワンアーム・ラテラルレイズのやり方】
- 「クロスケーブルラテラルレイズ」と同様のセットアップを、片側のケーブルマシンでする
- マシンに横向きになるよう直立し、マシン側の片腕を柱などを掴んで体を安定させる
- 反対側の腕でケーブルを持ち、側方側に腕を開く
- 動作している側の三角筋中部を意識して、丁寧に動く
ラテラルレイズのバリエーション種目④ライイング・ダンベルラテラルレイズ
この種目は、床に横向きの姿勢で寝て、片腕を上に向かって開いていくように動くバリエーション種目。
直立して行うラテラルレイズでは、腕を上げたタイミングで最大負荷が加わります。
しかしこの種目の場合、腕をおろすタイミングで最大負荷が加わるため、通常とは異なる刺激で鍛えたい場合において非常に有効です。
【ライイング・ダンベルラテラルレイズのやり方】
- トレーニングマットやヨガマットなどを敷いた床に横向きに寝る
- 上側の片手でダンベルを持ち、体の側面につける
- 肘は8割程度伸ばした角度で固定し、そのまま上に向かって腕を開いていく
- 床に対して垂直手前まで上げていき、その後ゆっくりと元の位置におろす
ラテラルレイズのバリエーション種目⑤インクライン・ダンベルラテラルレイズ
この種目は、インクラインの角度に調整した「アジャスタブルベンチ」の上で行うバリエーション。
インクラインの角度に調整したベンチの上で行うことで、負荷の掛かる可動域の範囲をより広く確保できます。
そのため床で行うバリエーションと比較すると、より広い可動域を活かせるのですね。
床で行うよりも効果が高いため、アジャスタブルベンチを利用できるのであれば、積極的に取り組みたい種目です。
【インクライン・ダンベルラテラルレイズのやり方】
- アジャスタブルベンチをインクラインの角度(30~40度程度)に調整する
- ベンチの高い側に頭がくるように、横向きで寝る
- 上側の片手にダンベルを持ち、ライイングラテラルレイズ動作を行う
- 広い可動域を意識し、三角筋中部への負荷を感じながら動く
ラテラルレイズのバリエーション種目⑥リ―ニングアウェイ・ラテラルレイズ
この種目は、片腕で柱などを掴んで体を斜めの姿勢にし、反対側の腕でダンベルを持ってラテラルレイズを行うバリエーションです。
体を斜めにすることで直立した姿勢で行うよりも「広い可動域」を確保できます。
その結果、三角筋中部をより強く収縮できるのが特徴です。
通常のラテラルレイズよりも強烈に三角筋中部を鍛えられるため、筋肥大効果に優れたバリエーションですよ。
【リ―ニングアウェイ・ラテラルレイズのやり方】
- ケーブルマシンやパワーラックなど、強度のある柱に横向きなる
- 片腕で柱を掴み、体を斜め方向で直線になるように立つ
- 反対側の片手でダンベルを持ち、側方に向かって片腕を開く
- 上腕部が床と平行になる位置まで上げたら、ゆっくりと元の位置に戻す
ラテラルレイズのバリエーション種目⑦バタフライ・ラテラルレイズ
この種目は、三角筋前部・中部を鍛えられるバリエーション。
両手に持ったダンベルを「弧」を描くように頭上高くまで引き上げていきます。
腕を肩の位置よりも高く引き上げていくことで、肩関節外転動作と同時に「肩甲骨上方回旋動作」も関わるため、僧帽筋上部も同時に鍛えられますよ。
また、三角筋中部と同時に「三角筋前部」にも負荷が加わるため、結果的に肩周辺の筋肉を同時に鍛えていくメニューです。
【バタフライ・ラテラルレイズのやり方】
- 両手にダンベルを持って直立する
- 両腕を側方に向かって開いていくと同時に、手首を「外旋」させる
- 肩のあたりまで上げたところで「手のひらが前方を向く」角度になる
- この手首の角度を維持したまま、頭上方向にさらに両腕を開く
- その後、ゆっくりと元の位置までおろす
ラテラルレイズのバリエーション種目⑧チューブダンベル・ラテラルレイズ
この種目は、通常のダンベル・ラテラルレイズに「トレーニングチューブ」も一緒に使うバリエーションです。
フリーウェイト器具であるダンベルのデメリットは「重力方向にのみ負荷が掛かるために生じる負荷の抜けやすさ」。
しかし、トレーニングチューブは「重力方向に依存しない張力による負荷」を持つため、組み合わせると最強なのですね。
より高強度に追い込みたいときに取り組みたいバリエーションです。
【チューブダンベル・ラテラルレイズのやり方】
- 通常の「ダンベル・ラテラルレイズ」と同様のセットアップを行う
- ダンベルを握るさいにトレーニングチューブを一緒に持つ
- チューブの中央部を脚で踏んで固定し、ダンベルと一緒に側方へ腕を開いていく
- その後、チューブとダンベルの負荷に耐えるようにしてゆっくりとおろしていく
ラテラルレイズのバリエーション種目⑨シーテッド・ラテラルレイズ
この種目は「トレーニングベンチ」に座った姿勢のまま、ダンベルラテラルレイズを行うバリエーション種目。
通常のラテラルレイズでは、上半身を後方へ振る反動によるチーティング動作が関わりやすく、負荷が「背筋」に分散しやすいのですね。
一方で、座った姿勢のまま行うと、体幹伸展によるチーティング動作は関与しづらくなります。
つまり、純粋に「肩関節外転動作」を集中的に行えるのです。
【シーテッド・ラテラルレイズのやり方】
- アジャスタブルベンチを垂直に近い角度に調整する
- ベンチに座り、体の背面をシートに密着させて両手にダンベルを持つ
- この姿勢を維持したまま、ダンベルラテラルレイズを行う
なお、シートに背面を密着させず、座った姿勢のままでも同様の動きが可能です。
ラテラルレイズのバリエーション種目⑩サイドスイング・ラテラルレイズ
この種目は、片腕をラテラルレイズ、反対側をアップライトローのように体の前面で真上方向に向かって上げる動きをする、変則的なバリエーション。
三角筋前部と三角筋中部を同時に鍛えられます。
一種目で「三角筋前部と中部」を同時に鍛えられる、かなり珍しいトレーニングです。
普段とは異なる刺激を加えたい場合や、三角筋を総合的に鍛えたい場合におすすめします。
【サイドスイング・ラテラルレイズのやり方】
- 通常の「ダンベル・ラテラルレイズ」と同様のセットアップを行う
- 片腕だけラテラルレイズを行う
- もう片方の腕も同時に、肘を90度に曲げ、前方に向かって腕を真上に引き上げていく
- 上記の動作を左右の腕で入れ替えながら繰り返し行う
ラテラルレイズのバリエーション種目⑩ケトルベル・ラテラルレイズ
この種目では、ダンベルに似たトレーニング器具である「ケトルベル」を利用します。
ケトルベルは持ち手からウェイトの重心が離れた位置にあるため、同じ重量だとしてもより強度が高まるのが特徴です。
ラテラルレイズをケトルベルで行うことで、より高強度に三角筋中部を鍛えられますよ。
ダンベルを利用したラテラルレイズとは一味違った刺激を加えたい場合は、試してみてください。
【ケトルベル・ラテラルレイズのやり方】
- ケトルベルを両手に保持し、直立する
- 球体が揺れないようコントロールしながら行う
- 両腕を側方に開いていき、そのあと体の側面に球体が触れない位置までおろしていく
ラテラルレイズのバリエーション種目⑪プレート・ラテラルレイズ
この種目では、バーベルに装着する専用のウェイト「プレート」を利用して行います。
プレートは本来、バーベルシャフトに装着して利用するウェイト。
しかしこの種目では、プレートを直接両手に保持してラテラルレイズを行います。
ダンベルやその他のウェイト器具を利用できない状況でも、プレートを利用して取り組めるのが特徴ですよ。
また、ダンベルのシャフトとは異なり、プレートの端や穴が開いているタイプを持つときには、通常よりもより強い握力が必要です。
そのため「前腕筋」も同時に鍛えられます。
【プレート・ラテラルレイズのやり方】
- プレート2枚を両手に保持し、直立する
- プレートがブレないよう前腕でコントロールしながら動く
- 両腕を側方に向かって開いていき、肩の高さまで上げたら元の位置におろす
ラテラルレイズのバリエーション種目⑫サイドプランク・ラテラルレイズ
この種目は、体幹トレーニングの「サイドプランク」の姿勢で、ライイングラテラルレイズを行います。
サイドプランクを行うことで、体幹周辺の筋力を刺激。
さらに、ライイングラテラルレイズによって、肩周りの筋力も同時に刺激します。
つまり、上半身を総合的に鍛えていきたい方におすすめなバリエーション種目です。
肩周り周辺の筋肉はもちろん、体の「バランス力・体幹力・インナーマッスル」といった全身の身体機能のパフォーマンス向上も期待できます。
そのため、各種スポーツに取り組んでいる方にもおすすめです。
【サイドプランク・ラテラルレイズのやり方】
- トレーニングマットやヨガマットなどを敷いた床に横向きになり、両足は揃えておく
- 床に近い側の腕の肘を曲げ、前腕が床につくようにする
- 腰を床から離し、斜めに一直線になるよう姿勢を正す
- 上側の片手でダンベルを持ち、ライイングラテラルレイズ動作を行う
ラテラルレイズのバリエーション種目⑬アイソメトリック・ラテラルレイズ
この種目は、ダンベルラテラルレイズの両腕を上げたタイミングで、上げた状態を数秒間動かさずに維持するバリエーション。
筋肉に負荷をかけた状態のまま姿勢を維持し続けることで、対象筋を鍛える「アイソメトリック種目」に分類されます。
特徴は「モーターユニット」の活性化に期待ができることです。
モーターユニットとは、脳からの「筋肉を動かせ!」という電気信号を受け取る神経と筋肉を表す言葉。
トレーニングメニューによりモーターユニットをより活性化し、筋力を強化していけるのが最大の特徴です。
【アイソメトリック・ラテラルレイズのやり方】
- 通常のダンベル・ラテラルレイズと同様のセットアップを行う
- 両腕を側方に向かって開き、上腕が床と平行になる位置で5秒程度止める
- 上腕が床と平行になる位置から下げないよう、ウェイトによる負荷に抵抗する
- 5秒止めておろし、再度上げて5秒繰り返すといった具合に数回繰り返す
ラテラルレイズのバリエーション種目⑭パーシャル・ラテラルレイズ
この種目は、ラテラルレイズの動作の可動域をあえて限定し、行うバリエーション。
可動域を限定し、上腕が床と平行になる高さまであえてあげないように動きます。
こうすることで、通常のラテラルレイズより重い高重量を利用した、高強度なトレーニングを実現。
高重量による反動に影響されないように肩関節外転に集中させる必要があるため、筋トレ上級者向けの内容です。
【パーシャル・ラテラルレイズのやり方】
- 重めのダンベルを両手に持ち、直立する
- 両腕を側方に向かってできる限り高く引き上げていく
- ウェイトをおろすさい、上半身が前後にブレないように注意する
- あくまでも、肩関節外転に関与する「三角筋中部」の力で行う
ラテラルレイズのバリエーション種目⑮ビハインド・ラテラルレイズ
この種目ではラテラルレイズを行うさい、体の後方側に動作をします。
腕を体の後方に動かすことで三角筋前部の関わりを抑制し、三角筋中部へ負荷を集中させた取り組みが可能です。
三角筋前部に負荷が分散しやすい方や、三角筋中部に負荷を集中させたい場合において、非常に優れた種目と言えます。
この種目では基本的にケーブルマシンを利用しますが、ダンベルでもOKですよ。
【ビハインド・ラテラルレイズのやり方】
- 片手にウェイトを持ち、もう片方の手は柱などを掴んで体を安定させる
- 身体の後方側に腕を伸ばし、側方に向かって開いていく
- おろすタイミングで身体の後方側におろしていき、再度上記の動作を繰り返す
ラテラルレイズのバリエーション種目⑯バーベル・ラテラルレイズ
この種目は、ダンベルではなく「バーベル」を片腕で持って行うバリエーション。
ウェイトの重心が持ち手から左右に離れた位置に存在するため、ダンベルと比較するとより「三角筋中部・前腕筋」への負荷が高まるのが特徴です。
三角筋中部や前腕筋の力が弱いと、バーベルの軌道が不安定になりやすくなります。
バーベルが床と平行になる角度を維持したままで動くことを意識しましょう。
【バーベル・ラテラルレイズのやり方】
- 片手にバーベルを持ち、直立する
- バーベルを握る手のひらは体側を向くようにする
- バーベルが左右にブレないよう意識し、腕を側方に開いていく
- その後、ゆっくりと軌道をコントロールしながらおろしていく
ラテラルレイズのバリエーション種目⑰マシン・ラテラルレイズ
この種目では、ラテラルレイズを行う前提で設計された「ラテラルレイズマシン」を利用して行います。
専用に設計されたマシンのため、あらかじめ適切な動作を行えるように軌道が固定されているのが特徴です。
軌道が固定されているため適切なフォームで動きやすく、筋トレ初心者でも気軽に取り組めますよ。
また、筋トレ上級者にとってもおすすめなメニューです。
高重量を利用した強烈な負荷で動いてもブレず、高重量での追い込みが可能。
積極的に取り組んでいきましょう。
【マシン・ラテラルレイズのやり方】
- ウェイトを調整し、マシンのシートの高さを合わせる
- 両腕の側面をパッドの内側に当て、肘を90度程度に曲げておく
- 背筋は自然に伸ばし、両腕を側方に向かって開いていく
- 肩と同じ程度の高さまで上げたら、ゆっくりと元の位置に戻す
ラテラルレイズの筋トレ効果を最大化するためのコツ5選!
では、ラテラルレイズの筋トレ効果を最大化するためのコツについて、解説します。
コツを踏まえた上で取り組むことで、より効果的なトレーニングを実践していきましょう。
- 肘を上げるイメージで動く
- 小指側を高く上げるイメージで動く
- ネガティブ動作はゆっくりと行う
- 体の側面に両腕がつくまでおろさない
- 高重量を利用せずに軽めの重量で行う
ラテラルレイズの効果的なコツ①肘を上げるイメージで動く
ラテラルレイズでの誤った取り組み方には「ウェイトばかりに意識が向き、肘の位置が手首より下の位置にある」があります。
肘が低く手首が高くなる挙上をしていても、三角筋中部へ適切な負荷を加えられません。
ここで基本となる関節動作についておさらいしましょう。
ラテラルレイズでは「肩関節外転動作」を引き起こし、三角筋中部をメインに鍛えていきます。
この肩関節外転動作は、「肘を上げる動作」によって引き起こされます。
そのため、肘の可動域が狭いままでウェイトだけをあげてしまうと、適切な負荷が加わりません。
ラテラルレイズで効果的に三角筋中部を鍛えるためには「肘を上げる意識」をもって取り組むようにしましょう。
ラテラルレイズの効果的なコツ②小指側を高く上げるイメージで動く
前述した「肘を高く上げる」と同じく、ウェイトを挙上していくさいに「小指側を高く上げる」イメージも大切です。
反対に、人差し指側を高く上げてしまうと「肩関節が外旋」してしまうため、肘の位置が低くなりがち。
動作中は常に「小指側が高くなる」ように意識して取り組んでみましょう。
ラテラルレイズの効果的なコツ③ネガティブ動作はゆっくりと行う
ネガティブ動作とは「力を抑制してウェイトをおろす動作」のこと。
ラテラルレイズでいうネガティブ動作とは「両腕を側方に開いた後、両腕を閉じていきウェイトをおろす動作」です。
ラテラルレイズでは、ネガティブ動作のさいに力を一気に抜いてストンとおろしてしまいがち。
しかし、ネガティブ動作で力を抜いて早くおろしてしまうと、対象筋の負荷が抜けてしまいます。
効果的に対象筋を鍛えるためには、動作中終始「負荷を抜かない」ことが重要です。
そのため、ラテラルレイズではネガティブ動作をゆっくりと行い、ウェイトによる負荷に耐えながらおろしていきましょう。
ネガティブ動作は「力を抜く」のではなく「力を抑制する」意識で取り組むようにしてくださいね。
ラテラルレイズの効果的なコツ④体の側面に両腕がつくまでおろさない
両腕をおろしていくネガティブ動作に移行するさい、体に両腕が密着するまではおろさないことが、最大のコツです。
それは、両腕が体の側面に密着するまでおろすと、三角筋中部の緊張が途切れて負荷が抜けるから。
両腕の内側全体が体の側面に触れない位置までおろしてください。
こうすることで、三角筋中部の緊張を維持しながら、効果的に負荷を掛け続けられますよ。
ラテラルレイズの効果的なコツ⑤高重量を利用せず、軽めの重量を利用する
一般的な筋トレの概念として、筋肥大に効果的なのは「高重量を利用すること」だという認識があると思います。
確かに、高重量を利用した強烈な負荷は筋肥大に効果的です。
しかしそれは「高重量による負荷のすべてを対象筋に掛けられる場合」のみのお話となります。
ラテラルレイズを高重量でやろうとすると、純粋に三角筋中部だけの力だけでは難しく、無意識に他の部位も関わってしまいます。
他の部位が関わると、本来三角筋中部へ加えたい負荷が分散。
むしろ非効率なトレーニングになってしまいます。
そのため、ラテラルレイズでは軽めの重量を利用し、対象筋である「三角筋中部」だけの出力で動くようにすることが大切です。
ラテラルレイズの筋トレ効果について
続いては、ラテラルレイズの筋トレ効果について3つ解説します。
それぞれの種目のもつ効果について理解を深めることで、理想の肉体の実現につなげていきましょう。
- 肩幅を大きくできる
- 逆三角形の背中・Vシェイプを強調できる
- 小顔効果に期待できる
ラテラルレイズの筋トレ効果①肩幅を大きくできる
ラテラルレイズにより鍛えられる筋肉は、肩の側面に位置する「三角筋中部」という筋肉です。
三角筋中部を鍛えることによって横方向へ肩を大きく肥大させられるため「肩幅を広く」できます。
「肩幅が狭い方」や「なで肩」の方には、特におすすめです。
三角筋中部を鍛えることでバランスのとれた広い肩幅ができるため、三角筋中部を刺激するラテラルレイズは、メニュー構成に必須な種目と言えます。
余談にはなりますが、広い肩幅は、フィットネス大会などでも重要な審査基準とされているもの。
肩周りの「Tライン」はかっこよさの象徴とされているため、大会出場を視野に入れている方は必ず取り組んでください。
ラテラルレイズの筋トレ効果②逆三角形の背中・Vシェイプを強調できる
肩幅が広くなると、相対的にウェストとの対比が大きく強調されます。
結果的に「逆三角形の背中・Vシェイプライン」も強調可能です。
肩幅を大きく広くすることで、相対的にウェストが細く見えるというのは「一石二鳥」!
言い方を変えると、肩幅を大きくするだけで、かっこいい体を作ることができるといっても過言ではありません。
ラテラルレイズの筋トレ効果③小顔効果に期待できる
肩幅が広いということは相対的に顔も小さく見えるため「小顔効果」にも期待できます。
特に女性にとって小顔効果は非常に嬉しいものでしょう。
女性の間では「広い肩幅は嫌だ!」と感じる方も少なくないかもしれません。
しかしハリウッド女優や有名女性フィットネスモデルの方々も、当たり前に三角筋中部を鍛えていますよ。
女性の場合は特に、ホルモンの影響で男性のようなゴツい肩周りにはなりづらいもの。
健康的で美しい肩周りが手に入ります。
ラテラルレイズで利用したいトレーニングアイテム2選!
ラテラルレイズで利用したいアイテム①トレーニングベルト
トレーニングベルトとは、腰を保護しながら、より高い筋出力を発揮してくれるためのトレーニングギアです。
トレーニングベルトをお腹に巻くことで「腹圧」が高まり、腰の怪我から守ってくれる効果を発揮します。
また、腹圧が高まることにより筋出力も向上するため、より重い重量を扱えるようになりますよ。
ラテラルレイズは基本的に高重量を利用しませんが、誤ったやり方をしてしまうと腰の怪我の原因に。
そのため、高重量トレーニングを行いたい方や腰が弱い方、腰に不安を抱える方は、トレーニングベルトを有効活用していきましょう。
【関連記事】トレーニングベルトについてさらに詳しくはこちら♪
ラテラルレイズで利用したいアイテム②リストラップ
リストラップとは、手首に巻き付けることで手首の関節を保護してくれるトレーニングギアの一つです。
主にベンチプレスやダンベルプレスなどの「プレス系種目」「プッシュ系種目」と呼ばれる「押す動作」が必要なときに効果を発揮します。
手首全体を囲うようにラップを巻き付けて手首の可動域をあえて制限し、手首が過伸展しすぎないように固定。
これにより、高重量のウェイトを扱うさいでも、必要以上に手首が反るのを防ぎ手首のブレを抑制できます。
結果的にウェイトを挙上するための力をダイレクトに繋げられるようになり、手首の怪我のリスクを回避可能です。
リストラップについてより詳細な内容を知りたい方は、下にある記事も合わせて確認しましょう!
まとめ
今回は、三角筋中部を強烈に鍛えられるアイソレーション種目「ラテラルレイズ」について解説しました。
三角筋中部の発達は、かっこよく美しい体には必要不可欠とも言える重要な部位です。
ラテラルレイズに取り組むことで、理想的な上半身を作り上げていきましょう。
“No pain No gain”
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