この記事では、水泳をすることで得られる筋トレや健康面での効果、鍛えられる筋肉部位、泳ぎ方のコツに関して紹介します。
そもそも、水泳に筋トレ効果はあるのでしょうか?
結論から言うと、筋トレ効果はあると言えます。
水泳は、全身をバランスよく鍛えることができるうえに、長く泳ぐことで脂肪燃焼効果も期待できる運動です。
また、有酸素運動として知られる水泳は、誰でも気軽にできるために老若男女に人気があります。
泳ぎ方のコツをマスターして、理想的な体を手に入れましょう!
この記事の目次
筋トレにも健康にも効果的! 水泳をおすすめする理由5選
水泳で得られるメリットは、筋トレ以外にもメンタル面や腰痛改善などたくさんあります。
水中でしか感じられない水圧や浮力が、人の体にどんな効果があるのかチェックしていきましょう!
おすすめ理由①体を引き締める
水の抵抗が適度な負荷となって全身に掛かるため、泳ぐことで体全身がバランスよく引き締まります。
水泳をやっている人は、均整の取れた体をしているケースが多いですよね。
あれは、水中ではさまざまな角度で同一の負荷が掛かるため、泳ぐだけで気づかないうちに全身を鍛えられるからです。
泳いでいるときに体に掛かる水圧は、1.3tと言われています。
とは言え、ウェイトトレーニングほど筋肥大に即効性があるとは言えません。
逆三角形体型のスイマーは、泳ぎのために日々筋トレに励んでいるのも事実です。
そのため実際には、筋トレ+水泳の組み合わせが理想的な体型を作っているのですね。
おすすめ理由②肩こりや腰痛の改善
現代病とも言える肩こりや腰痛は、水泳で改善可能です。
水中では浮力で体が浮くため、重力が軽減されることで筋肉の緊張が解放されます。
そのため血行の流れがスムーズになり、コリが解消、結果的に体の不調が快方へ向かうのです。
ただし、選手並みに水泳をやり過ぎてしまうと逆に肩こりなどを招くため、1週間に2回程度がベストでしょう。
おすすめ理由③心肺機能の向上
心肺機能とは、筋肉により多くの血液と酸素を送る働きを指します。
水泳は水中運動であるため、常に胸や腹部に水圧がかかります。
そのため、呼吸をしようと強く意識して結果、呼吸筋が鍛えられるのですね。
心肺機能が向上されると、日常生活の動きも活発化できます。
運動量が増えることで、余剰カロリーや体脂肪も減少。
体を軽やかに感じられるようになるでしょう。
長い距離を泳げる人ほど心肺機能がアップするため、体の内側の健康のためにも意識して泳いでみてください。
おすすめ理由④自律神経が整いリラックス効果を得られる
水の中に入っているだけで、血液が心臓に戻りやすくなり、副交感神経が優位に。
その結果、体をリラックスさせられます。
ストレス社会の中を生きている現代人にとって、心身ともに健康でいることは何よりも大切なことです。
適度に水中に入ることで、日々の疲れを改善できますよ。
おすすめ理由⑤ランニングと同等の消費カロリーを得られる
水泳はカロリー消費の運動としても効率の良い運動で、減量やダイエットにも最適です。
理由は、水圧が体の奥底にあるインナーマッスルを鍛える役割を果たし、浮力によって体に負担がかからずに全身運動ができるため。
次の表は、エネルギー消費量が安静時の何倍かを示すメッツ(METs)です。
「体重×METs」で1時間当たりの消化カロリーが計算できます。
ジョギングと歩行の組み合わせ | 6.0METs |
背泳ぎ | 7.0METs |
ランニング(分/134m)、クロール(ゆっくり) | 8.0METs |
ランニング(分/161m)、空手、平泳ぎ(普通の速さ) | 10.0METs |
バタフライ、クロール(速い)、活発な活動 | 11.0METs |
出典:『健康づくりのための運動指針2006』(参考資料1身体活動のエクササイズ数表/厚生労働省)
※体重65kgで7METsの背泳ぎをした場合、455kcalを消費
水泳で鍛えられる主な筋肉
水泳で、全身をバランスよく鍛えられます。
陸上では重力があるため体が重く動きにくいと感じても、水中の中ではその負荷を感じにくいもの。
さらに、四方八方からくる水圧が負荷となり、全身を鍛えられるのです。
水泳で鍛えられる箇所の中でも、今回は代表となる筋肉5つをピックアップして紹介しますね。
- 僧帽筋
- 三角筋
- 上腕三頭筋
- 大胸筋
- 体幹(特に腹筋)
- 大腿四頭筋
水泳で鍛えられる筋肉①僧帽筋
僧帽筋は、首の根元から肩周りの筋肉のこと。
主に背泳ぎをすることで刺激を加えられます。
ここの筋肉が固まっている状態が「肩こり」ですね。
水泳では広背筋全体を鍛えることも可能ですが、ストリームラインの調整、ストローク、リカバリー等のさいに特に僧帽筋が活躍します。
僧帽筋が発達することで、首まわりに厚みができ、逞しく見えますよ。
【参考記事】僧帽筋に効くトレーニング
水泳で鍛えられる筋肉②三角筋
三角筋は肩の外側の筋肉で、水泳では主にクロールやバタフライなどで鍛えられます。
肩の筋肉は、かっこいい体を手に入れたいのなら外せない筋肉ですよね。
ここが発達すると、僧帽筋同様に肩周りが大きく見え、理想的な逆三角形により近づけますよ。
【参考記事】三角筋に効くトレーニング
水泳で鍛えられる筋肉③上腕三頭筋
上腕三頭筋は腕の後ろ側にある筋肉。
女性が「振袖」と呼ぶ箇所で、脂肪がつきやすいところでもあります。
すべての泳法で鍛えられるものの、クロールではより強く刺激を与えることが可能です。
上腕三頭筋が活躍するのは、肘を曲げて腕で水を搔き分けるようにするとき。
腕の裏側にあるため日常ではあまり意識しないかもしれませんが、上腕三頭筋があることでシャツなども一層かっこよく着こなせますよ。
【参考記事】上腕三頭筋に効くトレーニング
水泳で鍛えられる筋肉④大胸筋
大胸筋は漢字の通り、胸の大部分を表している筋肉です。
水泳ではクロールや平泳ぎ、バタフライで鍛えられます。
力強く水をかくことで大胸筋により刺激を与えていきましょう。
大胸筋は、女性ではバストアップ効果も期待できるため、男女問わず鍛えておきたい筋肉部位です。
【参考記事】大胸筋に効くトレーニング
水泳で鍛えられる筋肉⑤体幹(特に腹筋)
水泳をやることで、しっかりと腹筋を鍛えられます。
特に背泳ぎがおすすめです。
背泳ぎは両手両足だけではなく全体を動かし前に進む競技であるため、上半身と下半身を上手く連動させなくてはなりません。
それには体幹の筋肉が必要です。
腹筋は、すべての泳法で鍛えられますよ。
【参考記事】体幹に効くトレーニング
水泳で鍛えられる筋肉⑥大腿四頭筋
大腿四頭筋は、太ももの全面にある筋肉のこと。
水泳ではキック動作がメインになる平泳ぎで鍛えられます。
もちろん大腿四頭筋だけではなく、ハムストリングやお尻などにも効果的。
平泳ぎの場合は足裏でしっかりと水を捉え、押し出す動作によって筋肉にしっかりと刺激を与えましょう。
【参考記事】大腿四頭筋に効くトレーニング
水泳の効果をより一層引き出すためのポイント
では、水泳をただ漠然とやるよりも、より効果を発揮するための方法を紹介します。
いつもの水泳にこれから紹介する方法を加えるだけで、見違えるような変化を手に入れられるかもしれません。
ポイント①筋トレと水泳の優先順位は筋トレから!
水泳をやっている人なら、水泳と筋トレの順番をどうしたら良いのか悩んだことがあるかもしれません。
結論から言うと、「筋トレ→水泳」の順番に取り組むことがおすすめです。
無酸素運動を先に行うことによって、筋肉に刺激を与えるだけでなく新陳代謝が良くなります。
つまり、脂肪燃焼しやすくなるのですね。
また、体も温まって運動効果も期待できます。
さらに体も柔軟になり、怪我の防止にも繋げられますよ。
ポイント②ダイエット目的の場合には平泳ぎがおすすめ!
ダイエットの観点で考えたさい、おすすめなのが平泳ぎです。
そもそもダイエットには、激しい運動を短時間するのではなく、軽いものを楽にゆっくり、長い時間する方が効果があると言われています。
その点、平泳ぎはピッタリ!
楽に長時間泳げることでも知られているため、他の泳法と比べてもおすすめです。
前述のMETsで紹介した通り、実際に同じだけの時間泳いだ場合、クロールの方が消費するカロリーは大きいことがわかりました。
しかし、クロールの場合は疲れやすく長時間は泳げないため、消費するカロリーの観点では効率的とは言えません。
ポイント③泳ぐ距離は目的によって変わってくる!
筋トレ目的で水泳を行う場合、短距離(100m以内)で1分間のインターバルを挟みながら行うと良いでしょう。
泳ぐさいのポイントとしては、大きな動作で水を掻くようにすると筋力アップに効果的です。
一方、ダイエット目的で行う場合は、可能な限り長距離をゆっくり泳ぐことが大切。
正しいフォームで泳げる範囲で、距離を伸ばしていきましょう。
また、減量やダイエットを目的としている場合は、最初に水中ウォーキングを行ってください。
時間にしておよそ20分間水中ウォーキングをすることで、脂肪燃焼効果が期待できます。
まず、水中ウォーキングで水の抵抗力に慣れ、慣れた頃に泳ぎに変えていきましょう。
ポイント④水泳の前後にはしっかりと栄養補給を!
水の中では水圧があるため、陸にいるよりもエネルギーの消費が激しいもの。
水泳をやっている最中に力尽きないよう、水に入る前にしっかりとエネルギー補給をしましょう。
気軽に摂れるものでは、バナナやウィダーインゼリー、フルーツジュースなどがおすすめです。
また、水泳が終わった後には、しっかりとタンパク質を摂取してください。
エネルギーが不足したことで筋肉の分解が始まってしまうと、折角の筋トレやダイエットの効果がもったいないことになります。
たとえダイエット目的の場合でも、タンパク質の摂取は大切。
筋肉量が増えることで代謝が上がり、痩せやすい体質を作ることが可能なためです。
水泳が終わった30分以内にしっかりとタンパク質を摂取しましょう。
最近は気軽にタンパク質を摂取できるプロテインバーやプロテインドリンクを、コンビニでも購入できるようになって来ました。
ぜひご利用くださいね。
4つの泳法で鍛えられる筋肉と泳ぐ上でのコツ
では、4つの泳法で鍛えらえれる筋肉部位と、泳ぐ上でのコツを紹介します。
筋トレであればクロールが、ダイエットであれば平泳ぎが最も適切な泳法です。
クロールで使う筋肉と泳ぎのコツ
クロールで鍛えられる筋肉は、三角筋・大胸筋・上腕筋・腹斜筋・大腿四頭筋・臀部など。
4つの泳法の中で最もスピードを出せるうえ、全身をバランスよく鍛えられます。
クロールのコツは、できる限り体を大きく使うこと。
以下のように、キックの仕方や効率的に水を掻くためのストロークの方法にも気をつけましょう。
- 両足の親指同士が軽く触れ合うイメージでキックをする
- 足首を曲げずにしなやかに水を捉える
- 膝を伸ばして水しぶきを上げないようにする
- 大きな推進力を得るために、両手の指はそれぞれ軽く広げて水を掻く
平泳ぎで使う筋肉と泳ぎのコツ
平泳ぎで鍛えられる筋肉は、広背筋・僧帽筋・三角筋・大胸筋・腹筋・大腿四頭筋・臀部・股関節など。
ダイエット目的や運動不足の場合には最適な泳法です。
平泳ぎのコツは、両手両足を使って可能な限りたくさんの水を掻き分けること。
元々日本人は、肩甲骨の付き方的に平泳ぎが向いているとも言われています。
- 足を引き付けるときには力を抜き、かかとをお尻に近づけるようにして、つま先が上がらないようにする
- 蹴りのさいには足の内側で水を外側後方へ押し出し、力を入れて大きく蹴る
- 膝と足首はしっかりと伸ばす
- 両手は水を掻き分けるように動かす
バタフライで使う筋肉と泳ぎのコツ
バタフライで鍛えられる筋肉は、大胸筋・広背筋・三角筋・腸腰筋です。
両手両足を対称かつ同時に動かすバタフライは、4つの泳法の中で難易度が最後部の種目。
他の泳法ができるようになったら挑戦してみましょう。
バタフライのコツは、体を大きく使ってダイナミックに泳ぐこと。
両手が同時に水面から出るのは、バタフライならではの特徴ですね。
- 膝を曲げ過ぎないように力を抜いてうねりを作る
- うねりの基本は腰から作るので、腰からの流れを意識する
- キックのタイミングが2段階に分かれているので、リズム感良く泳ぐ
背泳ぎで使う筋肉と泳ぎのコツ
背泳ぎで鍛えられる筋肉は、広背筋・僧帽筋・三角筋です。
ただ、他の泳法に比べて鍛えられる部位も多くないため、筋トレに最適! とは言えません。
気晴らしに、リラックスしながら楽しむ程度が良いでしょう。
背泳ぎのコツは、沈むことを恐れずに天井を見上げることです。
そのさいには、頭を動かさずに顎を引いて泳いでくださいね。
- お尻を落とさず真っ直ぐな姿勢を維持する
- おへそは水面近くまで上げる
- 足の付け根から柔らかく、少し内股になるようにキックする
- 手は大きく手を回して小指から入水して、お尻の方向へ掻き下ろす
まとめ
水泳は理想的な身体に近づけるうえに、年代を問わず誰でも安全に行えるスポーツです。
ただし、憧れの体を手に入れるためには工夫が必要です。
水泳に筋トレをプラスしたり、泳ぐ前後にはエネルギー源やタンパク質を摂取したりと、ちょっとしたポイントが大切。
今の段階で泳げないという方であっても、水中ウォーキングなどから始めて全身運動を行いましょう。
昔は泳げたけど、もう何年も、もしくは何十年も泳いでないよ! という方もいるかと思いますが、そんな方でも再トライしてみてください。
かっこよく泳ごうとせず、力を抜いて無駄な動きを省くことで楽に泳げるようになるはずです。
とにかく水の中に入ってチャレンジしてみましょう!!
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Taro
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