「ベンチプレス」といえば、胸の筋肉「大胸筋」を鍛える種目として最適なフリ―ウェイトバーベルメニューです。
鍛えられた大胸筋は、かっこいい体を象徴する上で欠かすことのできない部位ですよね。
またベンチプレスは、胸以外にも「肩」や「腕」といった上半身の主要な筋肉を同時に鍛えられるメニューでもあります。
さらに、ベンチプレスはその人の筋力を表す「尺度」として象徴される種目でもあるのですね。
筋トレに取り組んでいる方であれば「ベンチプレス何キロあがるの?」といった話題になることが多いでしょう。
そこで今回は、ベンチプレス挙上重量の向上のためのテクニック・トレーニング法・サプリメントなどについて解説していきます!
この記事の目次
- ベンチプレスを強くするには「地力」と「技術」の2つの要素を鍛える
- ベンチプレスで挙上重量の向上に効果のあるテクニック16選!
- ベンチプレスが強くなるテクニック①パワーフォームを採用する
- ベンチプレスが強くなるテクニック②下すスピードはゆっくり
- ベンチプレスが強くなるテクニック③脚力を動員する
- ベンチプレスが強くなるテクニック④背中の筋力を動員する
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑤ベンチプレスを週に3~5回取り組む
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑥重量アップのサイクルを組む
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑦体重を増やす
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑧トレーニング前にしっかりと炭水化物を摂取する
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑨リストラップを活用する
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑩腹圧の力を使う
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑪トレーニングベルトを活用する
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑫ウェイトトレーニングに適したトレーニングシューズを活用する
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑬ウォ―ミングアップを効果的に行う
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑭ウォ―ミングアップはやりすぎない
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑮ベンチプレスを行う前に筋膜リリース・ストレッチを行う
- ベンチプレスが強くなるテクニック⑯バーベルの軌道は斜めに行う
- ベンチプレスの「地力」を伸ばすトレーニング法13選!
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法①筋出力向上に効果的な重量設定
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法②メインセット数を最低でも5セット理想は8セット
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法③トレーニングの重量は極力落とさない
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法④インターバルは長めにとる
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑤ストップ・ベンチプレスに取り組む
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑥ハーフレンジ・ストップベンチプレスに取り組む
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑦MI40法・ベンチプレスに取り組む
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑧脚伸ばしベンチプレスに取り組む
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑨パッドベンチプレス(ボードベンチプレス)に取り組む
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑩フライ系種目は排除する
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑪補助筋を鍛える
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑫胸でバーベルをバウンドさせない
- ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑬お尻を浮かせない
- パワーフォームの作り方について
- ベンチプレスを強くする補助筋のトレーニング種目9選!
- ベンチプレスの挙上重量向上に効果のあるサプリメント3選!
- まとめ
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ベンチプレスを強くするには「地力」と「技術」の2つの要素を鍛える
まず、ベンチプレスの挙上重量を高めるために必要な要素は、「地力」と「技術」です。
地力は、もともとその人がもつ筋力の高さを意味します。
当然、地力が強ければ強いほど、フォームが下手でもそれなりの重量を挙げられます。
そのため、ベンチプレスの挙上重量を高めたければ、そもそもの地力(筋力)を高めるトレーニングが必要です。
技術は、本来もつ筋力をよりうまく連動させ、効果的にバーベルを押し上げるためのテクニックを意味します。
本来持つ地力だけではそのうち頭打ちしてしまうでしょう。
しかし、バーベルを押し上げるための技術を磨けば、本来もつ地力以上に重い重量での挙上が可能になります。
そのため、本記事では「地力」と「技術(テクニック)」を高めていく方法について解説しますね。
ベンチプレスで挙上重量の向上に効果のあるテクニック16選!
地力はあとに回し、まずはテクニックから紹介しましょう。
ベンチプレスでより重い重量を挙上できるためのテクニックについて、16個を順番に解説していきます。
ベンチプレスが強くなるテクニック①パワーフォームを採用する
パワーフォームとは、パワーリフティングという競技での「高重量のベンチプレスを挙上するために特化したフォーム」のこと。
ボディメイクにおけるベンチプレスの目的は、基本的には「大胸筋を大きく鍛える」ために取り組みます。
そのため、一般的なフォームは大胸筋の力のみをできるだけ関与させたものです。
一方で、パワーフォームの目的は「より重い重量を挙上する」ために取り組まれるもの。
したがって、全身の筋力を使って挙上するフォームになります。
そのため、同じベンチプレスであっても、ボディメイク式とパワー式では全く概念が異なるわけです。
今回は、ベンチプレスの挙上重量の向上を目的とした記事のため、パワーフォームについて解説します。
パワーフォームは、背中をできるだけ反って大胸筋の位置を高くする(ブリッジ)を作り、バーベルの可動域を短くする方法。
可動域が短い分、少ない小さな動作で済むので、結果的により重い重量を扱えるようになります。
また、ブリッジを作ることでより全身の筋力が関与しやすくなるため、結果的に全身の筋力を利用したベンチプレスが可能になるのです。
パワーフォームの作り方については、後ほど詳しく解説していきます。
ベンチプレスが強くなるテクニック②下すスピードはゆっくり
ベンチプレスのMAX重量に挑戦をするとき、つい気合が入りすぎてしまい、おろすスピードを早くしてしまいがちです。
しかし、これでは無駄なパワー消費となってしまいます。
なぜなら、バーベルを瞬間的におろし切り返しで挙上動作に入る瞬間にかかる一瞬の負荷は、とてつもない重量になるからです。
大胸筋に加わる重量は、加速度的にバーベルの重量の「2~3倍」。
そのため、一瞬だとしても、実際に挙上するバーベルの重量よりも大きな負荷がかかるのですね。
結果的に、通常なら挙上することができる重量であっても、挙げることができないといった事態を招きかねません。
また、本来は1発で限界の高重量が瞬間的に2~3倍になるということは、関節・筋肉の怪我に繋がります。
そのため、意識的にバーベルの負荷に耐えつつ(2秒程度)コントロールしながらゆっくりとおろしましょう。
胸についた瞬間に爆発的挙上を意識して動くことが、より重いバーベルを挙上するテクニックです。
ベンチプレスが強くなるテクニック③脚力を動員する
ベンチプレスは上半身だけの力で行う種目でしょ? なんで脚なの? と感じる方もいるかもしれませんね。
しかし実は、ベンチプレスが競技種目の一つに含まれる「パワーリフティング」では、脚の力を駆使してより重い重量を扱います。
脚は、バーベルと体の安定性を高める「土台」。
そしてこの土台がしっかりと築けているからこそ「レッグドライブ」という脚の力を使ってバーベルを挙上できるようになります。
私たちの体の筋肉は、6割以上が下半身に筋肉が集中しています。
つまり下半身は上半身よりも強い筋力を持つので、下半身の力をうまくベンチプレスで利用することが大切。
足を地面に「踏み込む」ように動き、太もも→背中→肩甲骨→バーべルへと脚力を連動させましょう。
かなり難しいテクニックではありますが、「脚でバーベルを扱う」ことが可能になります。
ベンチプレスが強くなるテクニック④背中の筋力を動員する
「脚力」と同様に、背中も使うの?! と驚く方もいるでしょう。
しかし、ベンチプレスでより重いバーベルを挙上するためには、背中の力も重要です。
背中を反らせてブリッジを作ることで、バーを挙上する動きに背中の力を関与させられます。
バネのように背中の力を使えるようになり、脚から伝わってきた「脚力」を背中が受け止め、さらにパワーが増幅するのですね。
ベンチプレスを行うときは、背中の筋肉も意識して動作してみてください。
初めのうちはトレーニングベンチの上で「ジャンプ」をする感覚で、脚力と背中の力をわかりやすく取り組んでいきましょう。
最初は腰・お尻が大きく浮いてしまうと思いますが、練習を積んでいくと腰とお尻を浮かせなくてもできるようになりますよ。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑤ベンチプレスを週に3~5回取り組む
ベンチプレスを強くするテクニックとしておすすめしたいのが、高頻度でトレーニングをすることです。
ちなみ筆者AKIは週4~5回ベンチプレスに取り組んでおり、MAXの挙上重量は160㎏です。
「毎日やると疲れてしまうし逆効果なんじゃないの?」と思うかもしれませんね。
しかし、重量を挙げるベンチプレスで根本的に重要なのは「筋力ではなく技術」で挙上することです。
たとえば、野球選手でもバットの素振りを毎日何本も取り組みますよね。
それは「ボールを打つための技術を身に着ける」ためです。
ベンチプレスも同様で、高重量を挙げたいのであれば、なによりも技術が重要になります。
つまり高頻度で取り組む方が、より効率的に挙上するための感覚磨きや、筋力を連動させる感覚といったテクニックを高められるのですね。
そのため、週に最低でも3回~5回に取り組むことをおすすめします。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑥重量アップのサイクルを組む
ベンチプレスを強くするサイクルにはさまざまなものがあります。
中でも最も取り組みやすいサイクル作りは「主観的運動強度」と呼ばれる概念をベースに考えることです。
上で解説した週3~5回のベンチプレスのトレーニングでは、毎回自分のマックス重量に取り組むわけではありません。
主観的運動強度というのは、日によって異なる体調・パフォーマンスに合わせてベンチプレスのトレーニング重量を変えることです。
主観的運動強度とは?
たとえば、仕事終わりのトレーニングで疲れているなどパフォーマンスが低い日に、高重量のベンチプレスに取り組むのは効率的ではありません。
間違いなく質の低いトレーニングになってしまいます。
反対に、休日でしっかり休んでパフォーマンスが高い日に軽すぎる重量でのトレーニングも、また効果的ではありませんよね。
つまり、その日の自分のパフォーマンスに合った重量選択をし、トレーニングの質を安定化させることが重要だということです。
結果的に、ベンチプレスのパフォーマンスも右肩上がりとなります。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑦体重を増やす
パワーリフティング競技ではわざと体重を増やして扱う重量を高め、一つ上の体重別階級に出場をするという戦法をとる人もいます。
体重とベンチプレスの挙上重量は相関関係にあるのです。
体重が重ければ重いほどベンチプレスの挙上重量も伸び、体重が軽ければ軽いほど挙上重量も軽くなります。
体重が増えると、その重量に耐えるために人間は骨・筋力を高めていきます。
そのため体重を増やすことが、結果的にベンチプレスを強くすることにつながるのです。
体重を増やすのは外見上気が引けるかもしれませんが、ベンチプレスを強くするテクニックとしては、おすすめですよ。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑧トレーニング前にしっかりと炭水化物を摂取する
ベンチプレスでより重い重量を挙上するためには大きなエネルギーが必要です。
そのため、トレーニング前にエネルギー源となる炭水化物(糖質)をしっかりと摂取しておきましょう。
炭水化物(糖質)は、肝臓や筋肉の内部で「グリコーゲン」となりエネルギー源になるので、トレーニングで消費されてます。
筋肉内に含まれるグリコーゲンをしっかりと蓄えておくことで、高強度なトレーニングなどでも高いパフォーマンスが可能です。
また、炭水化物(糖質)は脳や神経系統にとって唯一のエネルギー。
しっかりと炭水化物を摂取することで、より高い次元の集中力を発揮した質の高いトレーニングに取り組めます。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑨リストラップを活用する
リストラップとは、手首をサポートするトレーニングギア。
ベンチプレス・ダンベルプレス・ショルダープレスといった「プレス系種目」で、手首の怪我を防ぐのに使われます。
手首の過伸展はウェイトによる負荷が手首に加わるため、痛めてしまう原因に。
そのため、100㎏以上のベンチプレスに取り組む場合は必須なアイテムです。
また、リストラップの「伸縮性による張力」を利用してバーベルを押し上げやすくしてくれるという効果もあります。
リストラップについてより詳細な内容を知りたい方は、下の記事もどうぞ。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑩腹圧の力を使う
腹圧とは「腹腔内の圧力」のこと。
腹圧を高めることで体に一本の棒のように芯が通り、安定性が飛躍的に向上します。
その結果、挙上する力が逃げずにより重い重量を扱えるようになりますよ。
腹圧を利用するには、特殊な呼吸法が必要です。
通常の筋トレと腹圧の力を利用するさいの呼吸法は異なるので、次で腹圧のかけ方について詳しく解説しますね。
腹圧のかけ方
ベンチプレスで腹圧をかける場合は、以下の方法です。
- パワーフォームでブリッジを意識し、胸郭を広げる(※胸郭を広げることでより空気を溜めることが可能)
- バーべルをおろす前に、大きく限界まで息を吸い込む
- 大きく限界まで吸い込んだら、そのまま止める
- 息を止めたままバーべルをおろし、切り返して挙上していく
- バーベルを挙上し終わったタイミングで息を吐き、再び吸い込んでから同様の動作を行う
動作中に大きく吸い込んだ息を「止めたまま」行えば、腹圧を高めたまま動作できるようになります。
動作中に息を吐いてしまうと腹圧が弱まるため出力も低下し、バーベルと体の安定性も失われますので覚えておいてくださいね。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑪トレーニングベルトを活用する
ベンチプレスでより重い重量を挙上したいのであれば、トレーニングベルトを活用するのもおすすめです。
トレーニングベルトは腰を保護すること以外に「腹圧」を高めてくれるという効果もあるのです。
腹圧は高いより高い出力を発揮するために必要ですが、腹直筋が弱い人は腹圧がうまくかかりにくいのです。
腹直筋が弱いと、お腹が膨らんでしまって腹腔内の圧力が逃げてしまいます。
しかしパワーベルトを活用すれば、より高い腹圧を利用可能です。
トレーニングベルトについてより詳細な内容を知りたい方は、下の記事もどうぞ。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑫ウェイトトレーニングに適したトレーニングシューズを活用する
高重量になればなるほど、ベンチプレスのさいに履くシューズのタイプによって挙上重量に差が出てきます。
よくジムで多くの方が履いているのは「ランニングシューズ」。
しかしランニングシューズは、ベンチプレスをはじめウェイトトレーニング全般に不向きです。
というのも、ランニングシューズはランニングを前提に設計されているため、アウトソールに衝撃吸収に優れた素材・厚みを持っています。
そのクッション性の高さによって足が沈んでしまい、高重量を扱うウェイトトレーニングでは不安定になってしまうのですね。
結果的に脚力が逃げてしまうだけでなく、捻じれるように負荷が加わるため、足首・膝・腰などの関節を痛める原因にもなります。
おすすめなのは、ウェイトトレーニングを前提とした「リフティングシューズ」や「レスリングシューズ」です。
トレーニングシューズについてより詳細な内容を知りたい方は、下の記事もどうぞ。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑬ウォ―ミングアップを効果的に行う
筋トレを行う方の中には、ウォ―ミングアップをせずいきなり高重量のトレーニングに取り組む方がいます。
実はこれ、非常に非効率なやり方です。
ウォ―ミングアップをすることで、筋肉・関節を温まり、柔軟性が向上します。
柔軟性があることで、全身の筋肉の連動性が向上し、より高い出力を発揮できるので、ウォーミングアップは非常に大切。
「柔軟性こそ力」ということを覚えておきましょう。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑭ウォ―ミングアップはやりすぎない
上ではウォ―ミングアップに重要性について解説しました。
しかし、このウォ―ミングアップも「適切」なボリュームが重要です。
たとえば、メインセットに入る前のウォ―ミングアップで毎セットあたり10回以上行うのはやりすぎ。
いざメインセットに取り組むときには筋肉が疲労してしまっていては本末転倒です。
筆者AKIの場合は下記のようなウォ―ミングアップセットに取り組んでいます。
【メインセット140㎏3回×8セットだと仮定】
- 20㎏×10回
- 40㎏×5回
- 60㎏×3回
- 80㎏×2回
- 100㎏×2回
- 120㎏1回
筋肉・関節を温めつつ、筋肉に重量を慣れさせていきながらも、メインセットのためのパワーは温存するのが理想です。
ベンチプレスが強くなるテクニック⑮ベンチプレスを行う前に筋膜リリース・ストレッチを行う
ベンチプレスに取り組む前に「背中・腰・お尻・脚」といった部の筋膜リリース・ストレッチに取り組み、柔軟性を高めましょう。
より力が発揮しやすい状態にできます。
しかし「大胸筋・肩回り・腕周り」はほぐし過ぎないように気を付けてくださいね。
ここをほぐしすぎてしまうと筋肉が緩みすぎてしまい、逆に出力が低下する恐れがあります。
筋膜リリースについて詳細な内容を知りたい方は下の記事もどうぞ↓
ベンチプレスが強くなるテクニック⑯バーベルの軌道は斜めに行う
パワーフォームでのベンチプレスでは、バーべルの軌道を斜めに動作させられるようになります。
通常のボディメイク系のフォームでは、基本的に床に対して垂直に近い角度で上下動作をします。
しかしより高重量での挙上を目的とした場合は、斜めの軌道のほうがさらに重い重量を扱えるのですね。
これは「パワーリフティング競技」では普通に採用されているフォームで、パワー界では「流しのフォーム」とも呼ばれています。
実際に試してみると、同じ重さでも軽く挙上できる感覚に驚くと思いますよ。
【やり方】
- 肩→肘→バーベルが床に対して垂直になっている状態でセットアップする
- 大きく胸を張り、肩甲骨を下制させる
- ポイントは肩甲骨を「寄せるのではなく下制させる」こと
- バーベルを、お腹の上部に向かってゆっくりと斜めにおろしていく
- 胸についたら、爆発的挙上で「バンザイ」をするように挙上する
ベンチプレスの「地力」を伸ばすトレーニング法13選!
では、ベンチプレスで大切な「地力」を高めるトレーニング法について解説します。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法①筋出力向上に効果的な重量設定
重量設定に関して、よくある筋トレサイトには以下のような限界回数の定義について記載がありますよね。
- 筋出力向上に最適な回数
- 筋肥大に効果的な回数
- 持久力向上に効果的な回数
しかしベンチプレスの地力向上には、一概にこの限界回数だと筋出力は伸びる!という数値はありません。
確かに基本的には、筋出力向上に効果的な神経系を鍛える低回数(1~5回で限界)の高重量でのトレーニングが多くなっています。
とは言え、先ほど解説した「主観的運動強度」によっては、8~10回で限界の中重量でのトレーニングも行います。
そのため、基本的にはその日の体調・パフォーマンスに合わせて1~5回で限界の重量をメインセットとしましょう。
そして、パフォーマンスが良くない日には8~10回で限界の回数設定にするという感覚でいいと思います。
パワーリフターの中でも、3回で限界の高重量でひたすらする方や、10回で限界の中重量でする方などさまざまです。
ご自身でそれぞれの限界回数で実験し、その中で効果を感じる回数設定で取り組んでいきましょう。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法②メインセット数を最低でも5セット理想は8セット
地力を高めるトレーニング法として、メインセットを最低でも5セット、理想は8セットで取り組むことがおすすめです。
ベンチプレスのトレーニングボリュームを増やすことで、より地力を高められます。
重要なのは、トレーニングの「トータル挙上重量」です。
このトータル挙上重量の多さが地力の強さに繋がります。
1回のセットで1発が限界の高重量に取り組み、その後は軽い重量でトレーニングをしても、全体の挙上重量ボリュームは少ないため、効果的ではありません。
とはいえ、軽すぎる重量で回数を重ねてトータルボリュームを稼ぐのも少々問題です。
あくまで筋出力向上に効果のある限界回数設定(1~5回)の範囲内で収まる高重量を利用し、ボリュームを増やしましょう。
あらかじめセット数・回数を設定して取り組む計画性も重要です。
メインセットの例
筆者AKIの普段のメインセットを「140㎏」で取り組み、重量を変えずに8セット前提で例にしました。
- 140㎏×3回×8セット (※本来であれば限界回数5回はできるが、2セット目以降で疲労により回数が減るため3回で設定する)
計8セット=トータル「3360㎏」
これを140㎏を毎セット限界まで取り組んだ場合、
- 140㎏×5回
- 140㎏×4回
- 140㎏×3回
- 140㎏×3回
- 140㎏×2回
- 140㎏×2回
- 140㎏×1回
- 140㎏×1回
計8セット=トータル「2910㎏」
重量を変えずにトレーニングに取り組む場合、8セット以内でボリュームを出せる限界回数設定で取り組むことが効果的です。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法③トレーニングの重量は極力落とさない
前述で140㎏で重量を固定としましたが、地力を伸ばすためには重量をあまり落とさずにセットを重ねることがコツです。
ボディメイク系トレーニングであれば、ドロップセットのように100→80→60といった具合に使用重量を軽くしていきます。
しかし地力を鍛えるのであれば極力重量は変えず、かつ追い込みすぎないようにするのがポイントです。
たとえば100㎏3回で取り組み、3セット目で2回になってしまったら、95㎏にして3回に取り組む。
このように、極力小さく重量を減らすことでなるべく扱う重量を変えないことがポイントです。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法④インターバルは長めにとる
ボディメイク系ではセット間の休憩を長くても1分程度にします。
これは、休憩を摂りすぎると酸素の供給により筋肉が回復しきってしまうことで、筋トレによる筋肥大の効果が低下してしまうためです。
しかし、地力を高めるためには重量をなるべく落とさずにセットを重ねる必要があります。
そのため、インターバルは長く設定することが重要です。
インターバルの時間については、最低でも3分・理想は5分・長くても10分程度。
こうみると、パワー式とボディメイク式はトレーニング内容がまったく異なるということがわかりますよね。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑤ストップ・ベンチプレスに取り組む
ストップベンチプレスとは、パワーリフターが地力を高めるためによく取り組むベンチプレスのバリエーションの一つ。
ボトム(バーベルをおろした位置)で胸に触れないギリギリにし、1~3秒程度バーベルの重量に耐えながら静止させます。
その後挙上していくことで、地力を伸ばせます。
地力を伸ばすこと以外にも力を発揮しやすいボトムの幅を広げられるため、総合的にベンチプレスが強くなりますよ。
刺激を変える意味合いで10秒程度と長めに静止することもあります。
地力を強化するトレーニング法として「ストップベンチプレス」はおすすめです。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑥ハーフレンジ・ストップベンチプレスに取り組む
ハーフレンジ・ストップベンチプレスは、ハーフレンジ(ボトムとトップの間の真ん中)の位置で2秒~3秒止めてから挙上する方法です。
この動作により負荷がより抜けづらくなり、大胸筋の緊張時間を長くできるので、筋出力に効果的な負荷を最大化できます。
また、ハーフレンジストップをすれば1RM(1回で限界の重量設定)での挑戦時に潰れそうになっても、粘り負けしない力を鍛えられます。
さらにバーベルを上げている途中で静止させるため、バーベルのコントロール力を身に着けることが可能。
最大出力向上にさらなる効果を発揮してくれます。
通常のストップベンチプレスとハーフレンジ・ストップベンチプレスを合わせてトレーニングしてみてくださいね。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑦MI40法・ベンチプレスに取り組む
アメリカのIFBBプロボディビルダーである「Ben Pakulski」が提唱した上級者向けトレーニング法です。
- ポジティブ(力を入れて挙上する) 動作を1秒
- ネガティブ(力を抑制してバーベルをおろす)動作を4秒
ネガティブとは、バーべルを胸に向かっておろす動作のこと。
おろす動作に4秒かけ、肘を伸ばしてバーベルを挙上する動作を1秒で行います。
1レップに計5秒かけてしっかりと負荷をたたき込むやり方です。
これを最低でも8レップ行いましょう。
8レップで「限界」の重量設定が重要になりますので、軽くしすぎないよう注意してください。
ネガティブ動作重視の高負荷トレーニングテクニックと言えるでしょう。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑧脚伸ばしベンチプレスに取り組む
脚伸ばしベンチプレスは、両脚をトレーニングベンチ上で伸ばしたままベンチプレスに取り組むバリエーション。
脚力と背中の力の関与を無くした、上半身の地力強化に効果的なトレーニング法です。
類似した種目には、両膝を曲げて脚を上げる一般的な「脚上げベンチプレス」があります。
両者の違いは、脚伸ばしの方がより背中の力を関与しにくいこと。
というのも膝を曲げて脚を上げるフォームは、股関節が屈曲したまま動作するため背中のブリッジを作りやすいのですね。
脚は関与しないにしても背中が関与してしまうという特性がありました。
しかし、脚伸ばしの場合、背中のブリッジも作りにくくなります。
その結果、純粋に上半身前面の筋力だけでベンチプレスに取り組めるというのが特徴です。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑨パッドベンチプレス(ボードベンチプレス)に取り組む
パッド・ボードベンチプレスは、あえて可動域を短くして行うベンチプレステクニックのうちの一つ。
バーベルと胸の間にスクワットパッドやボード(木の板やヨガボックス)などを挟んで行います。
通常のベンチプレスに比べて、ボトム(バーベルをおろす位置)の位置が高くなるため可動域が短くなり、より高重量を扱えます。
結果、通常のベンチプレスでは扱えない高重量で大胸筋に大きな負荷を与えられるのですね。
また、可動域が短いため高重量でも回数を重ねられます。
このテクニックのポイントは次の2つ。
- パッド・ボードに、バーが触れた瞬間に、爆発的挙上でバーベルを挙上する
- パッド・ボードにバーベルのウェイトを乗せず触れた瞬間に挙上する
最大筋出力向上のほかにもこのテクニックによって、バーベルに押し負けず粘って押し切れる強さを身に着けられますよ。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑩フライ系種目は排除する
ボディメイク系トレーニングでは、フライ系種目は大胸筋の筋肥大に効果的として多くのトレーニーに取り組まれています。
しかし、基本的にベンチプレス以外の大胸筋トレーニングは取り組む必要はありません。
理由としては、ボディメイク系トレーニングの中でも特にフライ系種目は、地力が低下してしまう原因になるからです。
大胸筋の形を整える、筋肥大させるという意味ではもちろん効果的です。
しかし、ベンチプレスの挙上重量向上という目的で考えると取り組む必要はありません。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑪補助筋を鍛える
ベンチプレスでは、最も大きく関与するのは胸の筋肉である「大胸筋」です。
そして、補助筋は肩の筋肉・三角筋、腕の筋肉・上腕二頭筋と上腕三頭筋、背中の筋肉・僧帽筋と広背筋、お尻の筋肉・大臀筋と中臀筋、脚の筋肉・大腿四頭筋とハムストリングですね。
結果的にみると、ベンチプレスは全身の筋肉が補助筋であり、対象筋でもあります。
この補助筋もそれぞれ鍛えていけば、よりベンチプレスの地力向上に期待できます。
それぞれの最適なトレーニングメニューについては、後ほど解説していきます。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑫胸でバーベルをバウンドさせない
よくあるベンチプレスのやり方で、バーベルをボトムまでおろすさいにバーベルを胸でバウンドさせ、その反発を使って挙上することがあります。
このバウンド行為は基本的には正しくありません。
バウンド行為をしてしまうことで、それぞれの筋肉の緊張時間が短くなります。
その結果、効果的な負荷を加えられずに質の低いトレーニングになってしまうのですね。
また、勢いよくバウンドさせようとすると過度な負荷が加わるため、関節や筋肉を傷める原因にもなり非常に危険です。
バーベルをバウンドさせて勢いをつけて挙上するということは、動作スピードが速すぎるということ。
ゆっくりとバーベルを動作させることでその勢いと反発を殺し、適切な負荷を対象筋に与えられるようになります。
ベンチプレスの地力を高めるトレーニング法⑬お尻を浮かせない
お尻を浮かせてしまうと胸のブリッジが高くなりすぎ、十分な大胸筋のストレッチが得られず負荷が入りにくくなってしまいます。
お尻は高く上げないようにしましょう。
効果が低く、かつ、見栄にもならないベンチプレスになってしまいます。
パワーフォームの作り方について
では、パワーフォームの作り方について解説します。
パワーフォームのタイプは「上半身から決めるフォーム」と「脚から決めるフォーム」の2つです。
ここでは、最も一般的とされている「上半身から決めるタイプ」で解説しますね。
【仰向けになる位置の確認】
- ラックに置いてあるバーベルの真下に「口元」がくる位置で仰向けになります。
【ブリッジを組んでいく】
- トレーニングベンチのシート上に足を乗せ、首・頭・肩甲骨の位置を固定する
- 首・頭・肩甲骨を固定したまま高いアーチを崩さずに両足を床におろしていく
- このとき、肩甲骨と腰を近づけるように高いアーチを作る
- 体の全面は引き伸ばされ、背中は縮むような感覚になる
【肩甲骨を決める】
肩甲骨といえば、一般的には「寄せる」イメージが強いですよね。
しかし、肩甲骨を寄せて固定してしまうと柔軟な挙上動作ができず、扱える重量が落ちてしまいます。
そのため、肩甲骨は寄せるのではなく下に下げることがポイント。
これができるようになると、柔軟な動作の中で爆発的な力を発揮することができるようになります。
【バーベルを握る】
バーベルの握り方にもいくつかのパターンがありますが、ここでは一般的な平行タイプで解説します。
- バーは手のひらの手首側に近い位置で握る。こうすることで、前腕骨に重量を乗せられる
- ※指側にバーを置いてしまうと手首に過度な負荷がかかり、挙上しにくくなる
- 握りこむというよりは「挟み込む」イメージで手首側に置いたバーを人差し指から小指の4本で挟む
- サムレスグリップではなく、しっかりと親指を巻き付けていく
【バーをラックアップする】
ラックアップのさいに重要となるのが「ラックの高さ」です。
高すぎるラックでは位置を固定した上半身が崩れてしまううえ、バーがラックに触れてバランスを崩してしまう恐れがあります。
低すぎるラックでは、バーをラックから外す動作範囲が広くなることで無駄なエネルギー消費となり、パフォーマンスが低下します。
ご自身の中で「高すぎず・低すぎない」ちょうどいい高さのラックに調整しましょう。
【手首の角度】
通常のボディメイク式のフォームでは「手首は立てて動作する」のが基本。
確かに、手首を立てることで手首の過伸展による手首の怪我を防げるのですが、手首を立てると肘が開きやすくなります。
肘が開くと肩が上がってしまうため、肩関節に過度な負荷がかかって痛めてしまう原因になります。
また、大胸筋よりも肩の三角筋の関与が高まることで、重量が扱いにくくなるといったデメリットもあるのですね。
そのため、パワーフォームでは基本的に「手首は寝かせる」ことを意識して動作しましょう。
しかし手首を寝かせると、手首に負担がかかります。
そこで必要なのが「リストラップ」。
リストラップで保護しながら取り組むことがおすすめです。
ベンチプレスを強くする補助筋のトレーニング種目9選!
ここでは、ベンチプレスで関与する補助筋である以下の9部位のトレーニングを紹介します。
- 三角筋
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
- 僧帽筋
- 広背筋
- 大臀筋
- 中臀筋
- 大腿四頭筋
- ハムストリング
これらの補助筋それぞれの力を強めることで、総合的にベンチプレスの挙上重量の向上へとつなげられますよ。
【僧帽筋】効果的な種目①バーベル・シュラッグ
バーベルシュラッグは、首から肩にかけて伸びる「僧帽筋」を鍛えるのに効果的な種目。
僧帽筋は、一見するとベンチプレスには無関係な部位に感じるかもしれませんが、ベンチプレスの挙上動作に大きく関与します。
僧帽筋の発達でバーベルを動作するさいの安定感が向上するため、結果的により重い重量の挙上が可能となるのです。
特に、バーベルを保持するさいに体がブレてしまいやすい方は、この種目に取り組んで安定性を向上させましょう。
僧帽筋を鍛えることは、ベンチプレスに効果的なだけでなく「肩こり・なで肩」の改善に期待できます。
【やり方】
- バーベルに適切な重量のプレートを装着する
- 肩幅と同じくらいの手幅で順手でバーベルを握る
- バーベルを保持したまま直立し、セットアップ完了
- 次に、肩をすくめるように僧帽筋を収縮させていく
- バーベルを保持する両肘は動作中常に伸ばしたままにする
- 高重量ではなく、中重量で僧帽筋でコントロールできる重量を設定する
【三角筋】効果的な種目②バーベルショルダープレス
バーべルショルダープレスは、肩(三角筋)を鍛えるのに効果的な種目。
三角筋は、ベンチプレスにおいて大胸筋と共にバーベルを押し上げる動作に関与する部位です。
この種目に取り組むにはアジャスタブルベンチを利用し、体を安定させて三角筋の筋力を意識し取り組んでいきましょう。
ショルダープレスは肩関節・肘関節が関与するため、サブターゲットで上腕三頭筋も同時に鍛えられます。
【やり方】
- アジャスタブルベンチを床に対して垂直の手前の角度に設定する
- ベンチの高さに合わせてラックの高さも調整する
- バーべルに適切な重量のプレートをつけ、肩幅の1.5倍程度を目安に握る
- 鎖骨のあたりを目安にバーをおろしていき、三角筋の出力によってバーを挙上する
- しっかりと肘を伸ばしきることで、三角筋を最大収縮させられる
【三角筋】効果的な種目③ダンベル・サイドレイズ
ダンベル・サイドレイズも肩(三角筋)を鍛える効果的な種目の一つです。
サイドレイズは「肩関節のみ」関与する種目のため、負荷が逃げにくく、効率的に三角筋を鍛えられます。
三角筋は押し上げる力として関与する以外にも、バーベルの軌道をコントロールするさいにも大きく関わる部位。
つまり三角筋を鍛えることで、より安定した動作を実現できます。
【やり方】
- 軽めの重量のダンベル2つをそれぞれ両手で持つ
- 肘は9割伸ばし、肘関節の角度は動作中常に固定させておく
- ダンベルを保持した両手は体の側面に位置させる
- 肩関節の動きだけでダンベルを体の側面に向かってあげていく
- 肩と同じくらいの高さまでダンベルをあげたら、ゆっくりとおろしていく
- ダンベルを上げようとするのではなく、肘を上げるイメージで動作する
サイドレイズにはいくつかのバリエーションが存在します。
より詳細に知りたい方は下の記事もどうぞ↓
【三角筋】効果的な種目④ダンベル・リアレイズ
ダンベル・リアレイズは、肩(三角筋)の中でも後部を鍛えられるサイドレイズのバリエーション。
三角筋後部も、ベンチプレスの柔軟な動作をする上で欠かすことができない部位です。
リアレイズの場合、トレーニングベンチに座った状態で取り組むとより効果的に鍛えられますよ。
軽い重量で高回数行うことがポイントです。
【やり方】
- 軽めの重量のダンベル2つをそれぞれ両手で持つ
- トレーニングベンチに浅めに座る
- 上半身を床と平行になるくらいまで前傾させ、角度を固定する
- 次に、肩関節の動きだけでダンベルを体の後方に向かってあげていく
- 肩と同じくらいの高さまでダンベルをあげたら、ゆっくりとおろしていく
- ダンベルを上げようとするのではなく、肘を上げるイメージで動作する
【上腕二頭筋】効果的な種目⑤インクライン・ダンベルカール
インクライン・ダンベルカールは、腕の前面「上腕二頭筋」を集中的に鍛えられる種目です。
上腕二頭筋はベンチプレスと無関係な部位と感じるかもしれませんが、バーベルをおろすのコントロールに大きく貢献する部位。
上腕二頭筋を鍛えることでバーベルの軌道をうまくコントロールできるようになり、結果的に効果的な挙上が可能になります。
また、上腕二頭筋は三角筋や大胸筋とも連携しているため、ほどよく鍛えて柔軟性を高めれば全体のパフォーマンス向上が期待できますよ。
【やり方】
- アジャスタブルベンチをインクライン(45度程度)に設定し、座る
- 軽めの重量のダンベル2つを両手に保持し、床に向かって伸ばしておく
- 胸を軽く張ったまま、肘関節の動作のみでダンベルを巻き上げる
- このとき、手首を外旋させながら動く
- 肘が前後に動かないよう肘の位置は体の側面に固定させておく
- 二頭筋の収縮を感じたら、ゆっくりとおろしていく
- 肘をのばし、二頭筋のストレッチ(伸展)を感じる
ダンベルカールにはいくつかのバリエーションが存在します。
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【上腕二頭筋】効果的な種目⑥ダンベル・ハンマーカール
ハンマーカールはダンベルを手のひらを上にして動作するのではなく、「手のひら同士が向き合う」状態で動く種目。
ハンマーグリップで動作することで、「上腕筋」と「腕橈骨筋」も同時に鍛えられる効率的な種目です。
上腕二頭筋だけでなく、上腕筋・腕橈骨筋を鍛え、腕全体を総合的に強化していきましょう。
【やり方】
- 軽めの重量のダンベル2つを両手に保持し、直立する
- ダンベルを持つ両肘は、床に向かって伸ばしておく
- 胸を軽く張ったまま、肘関節の動作のみでダンベルを巻き上げる
- ハンマーグリップ(手のひら同士が向き合う角度)のまま動く
- 肘が前後に動かないよう肘は体の側面に固定させる
- 二頭筋の収縮を感じたら、ゆっくりとおろしていく
- 肘をのばし、二頭筋のストレッチ(伸展)を感じる
【上腕三頭筋】効果的な種目⑦バーベルスカルクラッシャー
バーベルスカルクラッシャーは、腕の裏側に位置する「上腕三頭筋」を効果的に鍛える種目。
上腕三頭筋はバーベルを押し上げるさいに重要な筋肉のため、強化すればベンチプレスの強化にもつながります。
スカルクラッシャーは通常、EZバーやダンベルを利用して取り組む種目。
しかし、あえてバーベルを利用し、よりベンチプレスと同様の条件で取り組んでベンチプレスの強化につながりやすくします。
動作の難易度が比較的高いため、最初は軽めの重量で適切な動作ができるよう慣れてから重量をあげていきましょう。
【やり方】
- トレーニングベンチに仰向けになり、適切な重量のバーべルを順手で握る
- 手幅は肩幅と同じくらいか、少し狭めに持つ
- 肩→肘の上腕骨部を床に対して垂直になる位置で固定し、前後に動かないようにする
- 次に、肘の位置を変えずに肘関節の動作だけでバーベルをおろしていく
- 上腕三頭筋のストレッチ(伸展)を感じたら、肘を伸ばしていく
- しっかりと伸ばし切ることで、上腕三頭筋を収縮させる
上腕三頭筋を鍛える種目にはいくつかのバリエーションが存在します。
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【肩甲骨周りの筋肉】効果的な種目⑧ラットプルダウン
ラットプルダウンは、背中の筋肉である「広背筋」をメインに鍛えていく種目。
しかし、この種目は肩甲骨の柔軟性の向上にも効果が期待できます。
肩甲骨周りの筋肉を鍛えれば、肩甲骨自体の可動域・回旋動作の柔軟性を向上可能。
結果、ベンチプレスでより大きな力を発揮しやすくなります。
また、肩甲骨以外にも鎖骨周辺の動作も関与するため、ベンチプレス時の鎖骨の動きを柔軟にするにも効果的です。
肩甲骨の大きな動きを意識して取り組んでいきましょう。
【やり方】
- 通常のベンチプレスと同じくらいの手幅でバーを握る
- 胸を大きく張り、骨盤をしっかりと立てておく
- 次に、バーを鎖骨のあたりにおろしていく
- 腕で引くのではなく、肩甲骨を寄せる動きで引く
- 引いたバーをゆっくりと戻し、肩甲骨も開いていく
- 腕を伸ばした際、肩甲骨をしっかりと広げるよう意識する
背中を鍛える種目にはいくつかのバリエーションが存在します。
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【下半身全体】効果的な種目⑨バーベルスクワット
バーベルスクワットは「キング・オブ・トレーニング」!
下半身を鍛えるトレーニングを代表する種目です。
スクワットでは、脚でバーベルを挙上するテクニックのさいに重要な下半身の筋肉を鍛えられます。
股関節動作を含むため、股関節の柔軟性が向上。
より柔軟なパワーフォームを組むことができるようになり、結果的にベンチプレスの強化につながります。
しっかりと大きな可動域を活かして取り組んでいくことがポイントですよ。
【やり方】
- 適切な重量のバーベルを「僧帽筋上部」に乗せ、両手で握り直立する
- バーベルを握る手幅は肩幅より気持ち広めにする
- 股関節→膝関節の順番で折りたたむように腰を落としていく
- 動作中は常に、背筋を伸ばしておく
- 大腿部が床と平行になる位置まで腰を落としていく
- 同様に股関節→膝関節の順番で体を起こしていき、直立する
バーベルスクワットにはいくつかのバリエーションが存在します。
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ベンチプレスの挙上重量向上に効果のあるサプリメント3選!
これまではベンチプレスの「技術」と「地力」を伸ばす方法について説明しました。
ここからは、ベンチプレスの挙上重量の向上に効果が期待できるサプリメントについて解説していきます。
ベンチプレス強化におすすめなサプリメント①クレアチン
クレアチンは「ATP」の合成を促し、より高いパフォーマンス発揮が期待できるサプリメントです。
「ATP」は瞬発的な動作のさいに使用されるエネルギー源となるもの。
クレアチンは、ダッシュ・ジャンプといった瞬発的な動作に加え、ウェイトトレーニングのような「一瞬の爆発的な力」を発揮するさいにほしいものです。
※摂取量を間違えると肝臓に負担がかかるので注意が必要。
クレアチンの摂取方法ですが、「ローディング」という独自の飲み方をします。
ローディングとは栄養素摂取のさいに、体内に貯蔵する方法のこと。
ローディング期には、1回5gを4回に分けて1日20g摂取します。
これを1週間続けることで体内に溜め込むのですね。
1週間が経過したらローディングは完了しているので、そこからは1日5g摂取していきましょう。
摂取のタイミングは、トレーニング後にプロテインと混ぜがおすすめ。
それ以外の場合は糖分(ジュース)と一緒に摂取すると、体内への吸収スピードが上がります。
ベンチプレス強化におすすめなサプリメント②プレワークアウトサプリメント
プレワークアウトとは、トレーニングを行う前に使用し、パフォーマンスの向上・トレーニングの効果アップを期待するもの。
プレワークアウトに含まれている代表的な成分は、「シトルリン」「アルギニン」「ベータアラニン」「カフェイン」です。
これらの成分がNO(一酸化窒素)を産生し、血管を膨張。
血流が促され「持久力・筋出力・瞬発力・集中力の向上・基礎代謝の向上・疲労回復」といった効果が期待できます。
プレワークアウトサプリは、トレーニングの30分~1時間前に規定量を摂取しましょう。
ベンチプレス強化におすすめなサプリメント③BCAA
BCAAは、体内で生成することができない必須アミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)のこと。
これは筋肉の合成や疲労回復に大きな効果が期待できます。
ジムでトレーニング中、着色料の入っているすごい色をしたドリンクを飲んでいる方を見たことがありませんか?
あれがBCAAです。
バリン・ロイシン・イソロイシンは、体内で生成することができない必須アミノ酸。
普段のお食事やサプリメントなどから摂取する必要があります。
BCAAは、起床時・トレーニング前・トレーニング最中・トレーニング後にそれぞれ規定量を摂取しましょう。
まとめ
ベンチプレスを強くすれば、単に数字的に記録が伸びるということだけではなく、見た目も変化します。
ボディメイク的な観点からしても、より分厚い大胸筋・肩・腕を作り上げられますよ。
この記事の内容をしっかりと確認していただき、数字的にも見た目的にも強い男になりましょう。
“No pain No gain”
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AKI
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