【肩のストレッチ】肩関節の柔軟性と可動域を高める効果的なストレッチ方法15選!について、解説します!
「肩関節」は、一般的な日常生活からスポーツ競技に取り組むアスリートにとっても非常に重要な役割を持つ部位。
広い可動域で多次元的な動作を可能とする肩関節は、複雑な構造ゆえ、日頃からストレッチに取り組んでケアすることが大切です。
特に、オフィスワークや上半身を酷使するスポーツなどに取り組む方には、ひどく凝り固まってしまっている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、肩関節の柔軟性と可動域を高めながら健康的な状態を作るためのストレッチについて、解説します!
この記事の目次
- 「肩関節」の概要
- 肩関節のストレッチにより「肩の障害」リスクを軽減できる
- 肩関節の柔軟性と可動域を高めるストレッチ15選!
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ①「ウォールエンジェル」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ②「アームサークル」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ③「アームシザース」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ④「ショルダーロール」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑤「ラット&トライセプス・ストレッチ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑥「タオル・プルストレッチ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑦「クロスボディアーム・ストレッチ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑧「ニードル・ストレッチ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑨「ショルダーエクステンション・ストレッチ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑩「チェストオープンブック」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑪「PVCリフトオフ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑫「オーバーヘッドオープナー」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑬「ダウンドッグストレッチ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑭「バッククロスストレッチ」
- 肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑮「フラッグストレッチ」
- まとめ
- 【関連記事】他にもある「肩」を鍛える効果的な筋トレ情報についてはこちら♪
「肩関節」の概要
肩関節は、上腕骨上部に位置する球体のような形をした「骨頭(こっとう)」と、肩甲骨上部に位置するくぼみのある形をした「関節窩」の2つから構成される関節。
「球体とくぼみ」が関節として繋がることで、多次元的な動作を可能とします。
主な肩関節の動作には「屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋・水平外転・水平内転」といった関節動作が含まれます。
上記にある複数の関節動作は、私達が日常生活を送る上でも当たり前のように腕を動かす動作全般に関与するため、肩関節を健康に保つことは非常に重要です。
肩関節のストレッチにより「肩の障害」リスクを軽減できる
※参考画像 https://konishimichiko.jimdo.com/
「ローテーターカフ(回旋筋腱板)」とは、肩関節周辺をサポート・安定化するために関与するインナーマッスル。
肩の筋肉である「三角筋」やローテーターカフの柔軟性・筋力が弱いと「回旋筋腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋)」のスムーズな動作・サポートに影響を及ぼします。
結果的に「五十肩」や「インピンジメント症候群」といった肩周りの障害の原因になりかねません。
またこのローテーターカフの働きが弱い上で、肩関節の動作を酷使してしまうと「炎症・痛み」に繋がるリスクがあります。
こういった症状のリスクを回避するためには、肩関節のストレッチによって柔軟性や筋力を高めることが重要な要素となります。
肩関節の柔軟性と可動域を高めるストレッチ15選!
上では肩関節の概要について解説しましたが、ここでは実際に肩関節の柔軟性と可動域を高める効果的なストレッチについて、解説します。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ①「ウォールエンジェル」
このストレッチは、壁に背中を付けた状態で両肘を開いて壁につけ、肩関節の動きによって腕を上下に動かすストレッチトレーニング。
肩関節の「外転・内転」動作の柔軟性と可動域の向上に効果的なのが特徴のストレッチ。壁さえあればどこでも取り組めるの特徴の一つです。
肩関節の外転・内転動作は「腕を側方に向かって開き上下に動かす」動作のことで、日常生活やスポーツ競技でも関与することの多い関節動作です。
【ウォールエンジェルのやり方】
- 壁に背中をつけ、直立します。
- 背中全体が壁につくようにします。
- 両腕を側方に開き、肘を曲げて手の甲を壁につけます。
- 肩関節の動作によって壁に触れながら腕を上げていきます。
- その後、壁に触れたまま腕をおろし、動作を繰り返します。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ②「アームサークル」
アームサークルは、名前の通り両腕をカラダの側方の位置で「サークル(円)」を描くよう動作をするストレッチトレーニング。
肩関節の複数の動作を含むため、肩関節を総合的にストレッチすることができるのが最大の特徴。初めのうちは小さな円で取り組みましょう。
無理に大きく動かそうとすると逆に肩を痛めてしまうリスクがあるため、ゆっくりと柔らかく動作を行うことがポイントになります。
【アームサークルのやり方】
- 直立した状態で両腕を側方に開きます。
- 肘を伸ばしたまま、円を描くように前に肩から回します。
- 30秒~60秒程度を目安に取り組みます。
- その後、後ろ向きに腕を回します。
- 同様に一定時間回し続けます。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ③「アームシザース」
アームシザースは、両腕をカラダの前方に伸ばし「ハサミ」のように腕を交差させるように肩関節を動かすストレッチトレーニング。
この動作により「肩関節水平外転・肩関節水平内転」が引き起こされるため、肩関節の柔軟性と可動域の向上に効果が期待できます。
これらの関節動作は、水平に両腕を左右に動かす動作になるため「ダンベルフライ・リアレイズ」といった種目のアップにも効果的です。
【アームシザースのやり方】
- 直立した状態で、両腕を伸ばしたまま前方に伸ばします。
- 伸ばした両腕を交差させるように水平に動かします。
- 左右の両手が上下に入れ替わるよう毎回位置を変えます。
- 30秒~60秒を目安に動作を続けます。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ④「ショルダーロール」
ショルダーロールは、両腕を自然に下に伸ばした状態のまま、肩関節をグルグルと回転させる動作を行うストレッチトレーニング。
肩関節を前後にグルグルと回転させるだけで肩関節の柔軟性・可動域の向上に効果的であるため、最も取り組みやすいストレッチの一つです。
また、椅子などに座った状態でも取り組めるため、オフィスワークなどで肩周りにコリを感じる場合においても効果的なストレッチです。
【ショルダーロールのやり方】
- 直立した姿勢、または椅子などに座ります。
- 背筋は自然に伸ばしたまま、肩を上げながら前方に回します。
- この回転動作を10回程度繰り返します。
- その後、反対に後ろ方向に10回程度回します。
- 同様に10回程度繰り返しましょう。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑤「ラット&トライセプス・ストレッチ」
両腕を頭上に高く振り上げていき、片側の肘を曲げたらもう片方の腕で掴む動作を連続して行うストレッチトレーニング。
肩関節の動作に関与する筋肉「肩(三角筋)腕(上腕三頭筋)背中(広背筋)」といった部位の柔軟性向上に期待できるのが特徴。
肩関節の複雑な動作に関与する筋肉を総合的にストレッチすることで、結果的に肩関節の柔軟性と可動域の向上につながります。
【ラット&トライセプス・ストレッチのやり方】
- 背筋を伸ばしたまま、右腕を頭上に挙げ肘を曲げます。
- 後頭部にある右腕を左手で掴み、左手で右腕を下に押してストレッチします。
- その後、左手を外して脱力し、両腕をおろしていきます。
- 次に、左腕を頭上に伸ばして肘を曲げ、上記の動作を繰り返します。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑥「タオル・プルストレッチ」
左右の腕を背中に回し、タオルの両脚を両手で握った状態で一定時間キープし続けることで肩周辺の柔軟性を高めるストレッチトレ―ニング。
ダイナミックストレッチ(動的)ではなくスタティックストレッチ(静的)な取り組み方によって関節の柔軟性・可動域を向上させるストレッチです。
肩関節をゆっくりと丁寧に負担をかけずにストレッチを行いたい方に、おすすめなストレッチトレーニングです。
【タオル・プルストレッチのやり方】
- 右手にタオルを持ち、上背部側から背中に腕をまわします。
- 反対側の左手を下背部側から背中にまわします。
- 背面で両手でタオルを握り、お互いに上下に引っ張ります。
- その状態を一定時間キープし続けます。
- 左右の手の位置を逆にして同様の秒数行います。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑦「クロスボディアーム・ストレッチ」
ストレッチとしては最も代表的と言えるのが「クロスボディアーム・ストレッチ」特に肩の後部の柔軟性・可動域の向上に効果的です。
片腕をカラダの前側にクロスさせ、反対側の片腕でクロスさせ腕を伸ばすことで、肩の後部「三角筋後部」背中の「広背筋」といった部位に効果があるのが特徴。
肩と背中の筋肉・関節の柔軟性向上に効果がある上、取り組みやすいというのも特徴の一つです。誰でも簡単に取り組めます。
【クロスボディアーム・ストレッチのやり方】
- 肘を伸ばした右腕を胸の前でクロスさせます。
- 左腕で右腕を引っかけ、カラダ側に引き寄せます。
- 引き寄せたまま一定時間キープしましょう。
- その後、反対側の腕でも同様に行います。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑧「ニードル・ストレッチ」
このストレッチは、上で解説した「クロスボディアーム・ストレッチ」と同様の取り組みを、床を利用して行うバリエーションストレッチ。
肩の後部に位置する「三角筋後部」や、背中の「広背筋」といった肩関節の動作に関与する筋肉を伸ばすことで、柔軟性と可動域を高められます。
床に体重による負荷を利用してストレッチを行えるため、クロスボディアームストレッチよりもより強くストレッチできるのが特徴です。
【ニードルスクワットのやり方】
- 床に四つん這いの姿勢になります。
- 右肩を床につけ、右腕を左側に伸ばします。
- 左手を床につけてカラダのバランスをとります。
- この状態を一定時間キープし続けます。
- その後、反対側も同様に取り組みましょう。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑨「ショルダーエクステンション・ストレッチ」
このストレッチは、二本の柱やドア枠などを利用し、両腕を伸ばした状態で柱を掴んでカラダを前方に押すように動作するストレッチ。
胸の筋肉である「大胸筋」や、肩の前面に位置する「三角筋前部」腕の表側に位置する「上腕二頭筋」も同時にストレッチできるのが特徴。
上半身の主要な部位となる「肩・胸・腕」を総合的にストレッチできるため、上半身のトレーニングの前などに取り組むのがおすすめです。
【ショルダーエクステンション・ストレッチのやり方】
- 「ドア枠・パワーラックの柱」など、2本の柱を利用します。
- 両腕を軽く伸ばし、両手を開いて2本の柱を掴みます。
- カラダを前進させ「肩・胸・腕」をストレッチさせます。
- ストレッチした状態で一定時間キープしましょう。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑩「チェストオープンブック」
https://www.youtube.com/watch?v=M3qfIKSSNnw
このストレッチは、床に横向きに寝た状態で、上側の片腕を背面側に開くように動作することで、肩関節の柔軟性を高めるストレッチ。
横向きの状態から胸を大きく張るように腕を開くことで、胸の筋肉「大胸筋」や肩の前面「三角筋前部」のストレッチとして効果的。
肩関節動作の「水平外転」への可動域を広げるのに効果的なのが特徴の一つ。上半身のトレーニングの前のストレッチとしてもおすすめです。
【チェストオープンブックのやり方】
- 床に横向きに寝て膝を曲げておきます。
- 両腕は胸の前に伸ばしておきます。
- 上側の片腕を背面側に開いていきます。
- 胸も同時に開いていき、一定時間キープします。
- その後、反対側も同様に取り組みましょう。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑪「PVCリフトオフ」
トレーニングベンチの上にうつ伏せになり、両手に保持したバーを頭上方向に可能な限り高く持ち上げることで、肩の柔軟性・可動域を広げるストレッチ。
特に「肩関節伸展」動作の柔軟性と可動域の向上に期待できるのが特徴で「腕をカラダ後方へ振る動作」の柔軟性向上に効果的。
トレーニングベンチを利用することで、広い可動域を活かした効果的なストレッチに取り組めますが、床の上でも取り組むことは可能です。
【PVCリフトオフのやり方】
- トレーニングベンチの上にうつ伏せになります。
- ベンチの端から顔が出る位置になります。
- 肩幅の1.5倍程度の手幅でバーを握ります。
- 腕を伸ばしたまま、頭上方向に持ち上げます。
- その後、バーをおろして動作を繰り返します。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑫「オーバーヘッドオープナー」
https://www.youtube.com/watch?v=s0cfMpsMLdA
このストレッチは「ラックに置いたバーベル・台・バランスボール」などを利用し、腕をそれらの上に置いた状態で上半身を前傾させるストレッチ。
高さのある台の上に両腕を置いた状態で上半身を深く前傾させることで「三角筋・大胸筋・広背筋」といった肩関節に関与する部位に効果的。
肩関節に関与する筋肉を同時に伸ばしていくことができ「肩関節屈曲」動作の可動域を広げるのに効果的なのが特徴です。
【オーバーヘッドオープナーのやり方】
- 高さのある「台」などの上に、肘を伸ばした状態で両腕を乗せます。
- 腕の位置を固定したまま、上半身を深く前傾させていきます。
- 大胸筋・広背筋にストレッチを感じる位置で一定時間キープします。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑬「ダウンドッグストレッチ」
このストレッチは、ヨガのポーズの一つとしても代表的なストレッチの一つ。肩関節の柔軟性を高めるのにも効果的です。
床に両手をついた状態で頭を床に下げ、お尻を高く突き上げることで「肩関節伸展」方向にストレッチを掛けていきます。
肩関節に関与する「肩甲骨」も肩関節と同時に動作に関与するため、肩周辺の柔軟性向上に高い効果が期待できるのが特徴のストレッチです。
【ダウンドッグストレッチのやり方】
- 肩幅より気持ち広めの手幅で床に両手をつきます。
- 両足は肩幅程度で床につけておきます。
- 背筋はまっすぐ伸ばしたままお尻を高く突き上げます。
- この体勢のまま一定時間キープします。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑭「バッククロスストレッチ」
https://www.youtube.com/watch?time_continue=63&v=B3cOxPsjQPg
このストレッチは、肩関節のサポートとしての役割をもつ「ローテーターカフ」に含まれる「棘上筋」を伸ばすストレッチ。
ローテーターカフを柔軟にすることは、ベンチプレストレーニングでよくある「インピンジメント症候群」のリスクの軽減に効果があるのが特徴。
取り組む際は自然な呼吸を意識したまま取り組むことで、より柔軟性が高まりやすくなります。
【バッククロスストレッチのやり方】
- 肘を伸ばした右腕をカラダの背面側に伸ばします。
- 左手で右肘を掴み、右腕を引き寄せていきます。
- この状態で一定時間キープし続けます。
- その後は、反対側の腕も同様に行います。
肩の柔軟性と可動域を高めるストレッチ⑮「フラッグストレッチ」
このストレッチも「ローテーターカフ」に含まれる「棘下筋」を効果的に伸ばしてストレッチできるのが特徴。
上で解説した「バッククロスストレッチ」と共に組み合わせて取り組むことで、肩関節のストレッチ効果を高めることができます。
取り組む際に痛みを感じる場合、無理に取り組んでしまうと怪我の原因にもなりかねないため、痛みのない範囲内で取り組むことが大切です。
【フラッグストレッチのやり方】
- 右腕を曲げた状態で「手の甲」を腰の裏側に当てます。
- 左手で右肘を掴み、前方に向かって引き寄せます。
- 30秒程度を目安に一定時間続けます。
- その後、左腕も同様に取り組みます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は肩関節の効果的なストレッチ15選について、解説しました。
肩関節は複雑な構造をしている関節であるため、四十肩・五十肩・インピンジメント症候群といった「肩関節」の障害が起きやすい部位でもあります。
今回解説したストレッチに取り組むことで、関節の健康を保つことが大切です。
“No pain No gain”
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AKI
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