【中臀筋/中殿筋】お尻上部の鍛え方11選!お尻上部を鍛えることによる効果・特徴について!
中臀筋は、お尻の側面上部に位置するお尻の筋肉で、お尻の筋肉で最大の体積をもつ大臀筋に一部が覆われています。
ボディメイク的観点から言えば、中臀筋は「お尻の上部」から曲線を強調できるため「ヒップアップ」には欠かせない部位です。
しかし、中臀筋は意識して鍛えないとなかなか発達しづらい部位とも言えます。
今回は、そんな中臀筋を効果的に鍛えるためのトレーニング種目、中臀筋の概要・鍛えることによる効果・特徴について、解説します!
この記事の目次
「中臀筋/中殿筋」という筋肉について

中臀筋/中殿筋とは、お尻を構成する筋肉である「臀筋群」に含まれる筋肉の一つ。
お尻の側面上部に位置する位置する筋肉で、お尻の筋肉で最大の体積をもつ大臀筋に一部が覆われています。
中臀筋は「股関節外転・内旋・外旋・屈曲・伸展」といった、股関節動作に関与する筋肉です。
「中臀筋/中殿筋」を鍛えることによる効果・特徴について
中臀筋/中殿筋を鍛えることによる効果には、大きく分けて「ボディメイク的観点」と「身体動作の安定」の2つに分類できます。
「ボディメイク的観点」における中臀筋/中殿筋の特徴

ボディメイク的観点において、中臀筋/中殿筋という筋肉は「ヒップアップ」を目的とする場合に非常に重要な役割をもつ筋肉。
ヒップアップでは、特にお尻の筋肉を構成する最大の「大臀筋」ばかり鍛えてしまいがち。

しかし中臀筋は「お尻の側面・上部」の丸み・形の形成に関与するため、三次元的な丸みのあるお尻を手に入れるためには鍛えるべき部位です。
美しいお尻を手に入れるには「大臀筋・中臀筋」をそれぞれバランスよく鍛えていくことが重要です。
「身体動作の安定」に重要な中臀筋/中殿筋

中臀筋は、直立した姿勢の時に小殿筋と協働して「骨盤」を安定的に支えるためにも重要な部位。
歩行時に踏み出した片脚とは反対側に骨盤が傾かないように保持する筋肉で、骨盤を正しい位置に維持するといった特徴を持つ筋肉です。
この中臀筋が、筋力不足・損傷・機能不全などが起こると「トレンデンブルグ」現象が発症してしまいます。
「トレンデンブルグ」現象とは?

片脚立ちの姿勢になった際、軸足とは反対側の脚に骨盤が傾いてしまい、骨盤の「横揺れ」を引き起こす現象です。
この状態になると、身体動作が不安定となってしまい、歩行時に転倒してしまうリスクが増えてしまいます。
中臀筋を鍛えることは、健康的な日常生活を送る上でも欠かすことのできない重要な部位と言えます。
「中臀筋/中殿筋」を効果的に鍛えるトレーニング11選!
上では、中臀筋が「ボディメイク的観点・身体動作の安定」といった部分において、重要な役割を持つ部位だと解説しました。
ここでは、中臀筋を効果的に鍛えられるトレーニング法について、解説していきます。
それぞれの種目の特徴・効果について理解を深めることで、効率的に中臀筋を鍛えていきましょう。
中臀筋を効果的に鍛える種目①「ライイング・ヒップアブダクション」
この種目は、中臀筋を鍛える種目として最も代表的な自重種目。用意するトレーニング器具などを必要としないため、最も取り組みやすいのが特徴。
床に横向きで寝た状態で、上側の脚を上げることで「股関節外転」を引き起こし、主動筋となる中臀筋を中心に鍛えていきます。
中臀筋を鍛える種目としては最も簡単で取り組みやすいため、筋力に不安がある方やリハビリなどにおいても取り組まれる種目です。
【ライイング・ヒップアブダクションのやり方】
- トレーニングマットなどを敷いた床に横向きで寝ます。
- 下側の脚は膝を曲げてカラダを安定させ、上側の脚は伸ばします。
- 骨盤を縦に立てた位置で固定したまま、上側の脚を上げていきます。
- 中臀筋の収縮を感じたら、ゆっくりと元の位置に戻します。
中臀筋を効果的に鍛える種目②「クラムシェル」
クラムシェルは、上で解説した「ライイング・ヒップアブダクション」に並んで中臀筋を鍛える代表的な種目の一つ。
ヒップアブダクションでは「股関節外転」を利用しますが、この種目では「股関節外旋」によって中臀筋を鍛えるのが特徴です。
通常のヒップアブダクションとは異なる刺激を加えられます。負荷が足りない場合は「トレーニングチューブ」を両膝に巻いて取り組むのがおすすめ。
【クラムシェルのやり方】
- トレーニングマットなどを敷いた床に横向きで寝ます。
- 両膝を軽く曲げ、両足のつま先は揃えておきます。
- 骨盤を縦に立てた位置で固定します。
- つま先をつけたまま、上側の膝を外側に開いて「外旋」させます。
- 中臀筋の収縮を感じたら、ゆっくりと元の位置に戻します。
中臀筋を効果的に鍛える種目③「マシン・アブダクション」

マシンアブダクションは、上で解説した「ライイングヒップアブダクション」と同様の動作に、自由に負荷を追加できるトレーニング。
ヒップアブダクション専用のマシンを利用し「股関節外転」を行うことで、ウェイトによる強烈な負荷によって中臀筋を鍛えられるのが特徴。
一般的なスポーツジムではほぼ設置されているため、ジムに通っている方は積極的に利用したいトレーニングと言えます。
【マシン・アブダクションのやり方】
- 専用の「アブダクションマシン」に座り、膝パッドを外側に当てます。
- 両脚が閉じている位置に調整します。
- その状態で、両脚を外側に開いていき「股関節外転」を起こします。
- 開いたら、ゆっくりと負荷を中臀筋で感じながら元の位置に戻します。
中臀筋を効果的に鍛える種目④「ケーブル・ヒップアブダクション」
この種目は、ヒップアブダクション(股関節外転)を「ケーブルマシン」による負荷を利用して取り組むバリエーション種目。
ケーブルマシンを利用することで「大きな可動域」を活かして中臀筋の収縮・伸展をより強く引き起こすことができるのが特徴。
また、ケーブルマシンの特徴である「負荷の抜けづらさ」によって、動作中終始負荷を掛け続けた効率的なトレーニングが可能です。
【ケーブル・ヒップアブダクションのやり方】
- ケーブルマシンの「プーリー」を一番低い位置に設定します。
- プーリーに「アンクルストラップ」を付け、左足首に装着します。
- マシンに対して左足が遠くなる向きで横向きになります。
- 上半身の角度を変えずに、左脚を外側に開いていきます。
- 広い可動域でダイナミックな動作を意識しましょう。
中臀筋を効果的に鍛える種目⑤「サイドプランク」

体幹トレーニングとして代表的なサイドプランクも、中臀筋を強化する種目として積極的に取り組みたい種目。
サイドプランクの姿勢を維持するためには「股関節外転」によって腰を浮かせた姿勢を作るため、中臀筋を効果的に鍛えれます。
また、サイドプランクは「アイソメトリックトレーニング」に分類されるため、筋力に不安がある方でも取り組みやすいのが特徴です。
【サイドプランクのやり方】
- トレーニングマットなどを敷いた床に横向きで寝ます。
- 下側のお尻側面に力を入れ、腰を床から浮かせていきます。
- カラダ全体が一直線に鳴る姿勢のまま維持します。
- 30秒~1分を目安に3セット取り組みましょう。
中臀筋を効果的に鍛える種目⑥「ベントニーウォールプレス」
この種目は、中臀筋を鍛える種目としてはおそらく最も簡単で取り組みやすい種目。壁さえあれば取り組めるので、覚えておいて損はないはず。
壁の側面に片足立ちになり、浮かせた片脚を壁に押し付けるように力を発揮し続けることで、中臀筋を効果的に鍛えていきます。
この種目は、アイソメトリックトレーニングのため「中臀筋が伸び縮みせず」力を入れ続けることで中臀筋を鍛えられるのが特徴です。
【ベントニーウォールプレスのやり方】
- 壁の側面に横向きで片足立ちになります。
- 壁に力側の片膝を90度程度に曲げます。
- 軸足と浮かせた片脚を壁に押し付けていきます。
- 5秒~10秒程度力を出し続け、3セットを目安にします。
中臀筋を効果的に鍛える種目⑦「ラテラルバンドウォーク」
この種目は、両足首や両膝に「トレーニングチューブ・トレーニングバンド」を巻き付けた状態で、横向きに向かって歩いていくトレーニング。
バンドのもつ「張力による負荷」に抵抗しながら、進行方向側の片脚が「股関節外転」を引き起こすことで、主動筋となる「中臀筋」鍛えます。
チューブは引っ張れば引っ張るほど負荷が増すため、大きな可動域で一歩一歩踏み出す意識で取り組みましょう。
【ラテラルバンドウォークのやり方】
- 両膝または両足首に「トレーニングチューブ・バンド」などを巻きます。
- 肩幅程度の足幅で直立します。
- 膝を軽く曲げた状態のまま、横向きに向かって歩いていきます。
- 反対側にも同様に歩いていきましょう。
中臀筋を効果的に鍛える種目⑧「ヒップヒッチ」
この種目は、高さのある台を利用して台の上に片足立ちのになり、もう片側の脚を伸ばしたまま、骨盤の動きで浮かせた脚を上下に動かします。
動作を見ると、中臀筋に関係ないように見えますが、この種目では「股関節外転」と同様の動作となるため、中臀筋を鍛えられるのが特徴です。
高さのあるちょっとした段差さえあれば簡単に取り組めるため、外出しているタイミングでちょこっと鍛えるには最適の種目です。
【ヒップヒッチのやり方】
- 高さのある台を利用して台の上に片脚立ちになります。
- 片側の脚は伸ばしたまま台の外側に浮かせます。
- 浮いている側の片脚が台より低くなるように骨盤を傾けます。
- その後、浮いている片脚を台より高く上げるように骨盤を逆に傾けます。
中臀筋を効果的に鍛える種目⑨「ブルガリアンスクワット」
ブルガリアンスクワットは、片脚を後方の高さのある台の上に乗せ両脚を前後に開き、スクワット動作を行うことで中臀筋を鍛える種目。
両脚を開いた状態で膝を曲げ、伸ばすことで「股関節伸展」を引き起こし、主動筋となる「中臀筋」を中心に鍛えられるのが特徴。
後方に伸ばした片脚を高さのある台に乗せて取り組むことで、前側の片脚の中臀筋に強烈な負荷が集中するため、効果的に鍛えれます。
【ブルガリアンスクワットのやり方】
- トレーニングベンチ・台といった高さのある段差を利用します。
- カラダの背面側に台を置き、片脚を後方に伸ばして台に乗せます。
- 足の甲を台の上に乗せ、1.5歩分広めに両脚を前後に開きます。
- 背筋を伸ばした状態で上半身を起こしたまま、膝を曲げていきます。
- 前側の太ももが床と平行になるまでおろしたら、前側の中臀筋を使って立ち上がります。
中臀筋を効果的に鍛える種目⑩「ダンベル・ブルガリアンスクワット」
この種目は、上で解説した「ブルガリアンスクワット」を、両手に「ダンベル」を保持した状態で取り組む高強度バージョン。
自重で行うブルガリアンスクワットに負荷が足りないと感じてきたら、両手にダンベルを保持して行うことで、より高い筋トレ効果に期待できます。
家トレ器具としても代表的な器具である「ダンベル」は、中臀筋トレーニングの中でも外部負荷として利用しやすいため、おすすめです。
【ダンベル・ブルガリアンスクワットのやり方】
- 両手にダンベルを保持した状態でブルガリアンスクワットに取り組みます。
- ダンベル一つだけの場合は、胸の前で両手でダンベルを抱え持ってもOK。
- ダンベルを利用すると、上半身の前傾が生じやすいので、背筋を意識します。
中臀筋を効果的に鍛える種目⑪「バーベル・フロントランジ」

この種目は、下半身の中でも特に「臀筋群」に効果的な「ランジ」に、バーベルによる負荷を追加して取り組む高強度バージョン。
通常のランジでは自重による負荷を利用するため、負荷の調整に限界がありますが、バーベルを利用することでより高強度に鍛えられます。
また、ダンベルを利用するよりも、重心が高い位置にあるため「体幹力・バランス力」向上にも期待できるのが特徴です。
【バーベルランジのやり方】
- バーベルを肩幅程度の手幅で握り、肩の上部に担ぎます。
- 直立した姿勢から、片脚を1.5歩分前に踏み出します。
- 踏み出すと同時に、膝を曲げ、太ももが床と平行になるまでおろします。
- その後、前側の脚の中臀筋を意識して立ち上がり、反対側も繰り返します。
中臀筋トレーニングで利用したい「トレーニングチューブ」のおすすめ5選!
輪状ゴムチューブ(小)
手軽さダントツナンバーワン!ゴムチューブトレーニングをするなら、まずは輪状ゴムチューブ(小)がおすすめです。
強さ5段階のゴムバンドが一般的です。
輪状ゴムチューブ(大)
これがあるとより本格的なゴムバンドトレーニングが可能になります。
チェストプレスやデッドリフト、スクワットなどBIG3の筋トレにも強い負荷をかけることができます。
ヒップバンド(下半身トレーニング専用)
ヒップバンドは、脚にはめて下半身を鍛えるのに一番おすすめです。
お尻トレーニングに圧倒的負荷をかけることができます。最近では、アスリートの体幹強化トレーニングやストレッチ目的で活用されています。
ひも状のトレーニングチューブ
ひも状のチューブは切ったり、持ち手で長さを調節して負荷を自由に変えることができます。
エクササイズメニュー全般に役立つオールラウンドタイプです。
きしめん状チューブ
平らなきしめん状チューブは、結んだり何重にも重ねることで強度を自由に調節することができます。
幅もあるため、より自由度が高くバリエーション豊富なトレーニングが可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、お尻側面上部に位置する「中臀筋」の概要・トレーニング種目などについて、解説しました。
「美尻」を作る上で鍛えることが必須ともいえる中臀筋をしっかりと鍛えることで、丸みのある美しいお尻を手に入れましょう。
“No pain No gain”
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AKI

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