自分の体重を利用した腹筋トレーニングというと、皆さんが想像されるのは、腹筋運動やクランチなどでしょう。
しかし実は、他にも腹筋に効果的な自重トレーニング種目は数多く存在します。
腹筋は体の中心に位置する筋肉で、様々な運動において根幹的役割を担っている部位です。
そんな腹筋だからこそ、筋トレ器具がなくても自重でしっかりと鍛えることができる自重トレーニング法を覚えと便利!
いつでも効果的に鍛えられるようにしておきましょう。
今回はそんな、自重の腹筋トレーニング種目を13選紹介します!
この記事の目次
自重の腹筋トレーニングの効果やメリットとは?
自重トレーニングの最大のメリットは、自宅や狭いトレーニングルームでも簡単に腹筋を鍛えられるという点です。
専用のトレーニング器具を必要としないため、初心者でも怪我のリスクが低く、安全で効果的なトレーニングを行えます。
とは言え、一般的には器具を使ったウエイトトレーニングと比較すると、自重トレーニングは負荷が低いもの。
そのため自重トレーニングで腹筋を割るのは非効率では? と考える方もいるかもしれませんね。
しかし腹筋に関して言えば、そんなことはありません。
腹筋を割ることが目的であれば、腹筋は自重で十分鍛えられますよ。
自重トレーニングは毎日行ってもいい
一般的に筋トレは超回復を待ってから同じ部位を再度トレーニングする方が良いもの。
しかし自重トレーニングであれば、ウエイトトレーニングほどの負荷がかからないため、毎日行っても問題ありません。
ただし筋トレ初心者は別です。
もしも自重トレーニングでもかなりきつく筋肉痛が辛い場合は、しっかり超回復を待ってから行いましょう。
自重の腹筋トレーニングで鍛えることのできる部位
自重の腹筋トレーニングで鍛えられる部位を理解しておきましょう。
そうすればより効果的、より効率的なトレーニングが可能なうえ、モチベーション維持にも役立ちます。
腹直筋(腹筋)
腹直筋は、皆さんが想像する「腹筋」の部分で、お腹のど真ん中に縦に付いている筋肉。
シックスパックと呼ばれる6つのブロックだけでなく、ヘソの下から股下までの長い三角形の部分も腹直筋です。
腹直筋は寝ている状態から起き上がるときなどに使われ、働くと体がお辞儀をするように曲がっていきます。
正確には、脊柱の一個一個が前傾していくのですが、これを体幹の屈曲と言います。
腹斜筋(腹筋側面)
腹斜筋とは、お腹の横にあたる筋肉を指します。
「腹直筋」「腹横筋」と共に腹筋を形成している筋肉です。
腹斜筋は「外腹斜筋」・「内腹斜筋」の二つの筋肉に分けられ、腹壁を作っています。
横腹にコルセットのように巻き付き、体幹を安定させたり、排便を助ける働きを担っているのですね。
また、腹斜筋を鍛えればくびれができ、メリハリのある身体に仕上げてくれます。
このくびれが、かっこいいシックスパックを作る大きな要素となっているわけです。
腹横筋
お腹を覆うように囲むようにして広がっているのが腹横筋です。
腹筋の中でも一番体の深部に近いところにある筋肉で、インナーマッスルの1つ。
主にお腹をへこませるときに作用する筋肉なので、トレーニング中は呼吸に合わせてお腹をしっかりとへこませるようにしましょう。
腹横筋はお腹を囲むようにして広がっているので、この腹横筋を鍛えることでウエストを引き締められます。
腸腰筋
腸腰筋は腹直筋下部にある筋肉のことです。
ぽっこり下腹が改善しないなどの悩みを抱えている方は、この部位の筋肉が弱まっているのかもしれません。
腸腰筋は「体幹」の一種。
「体幹」とは鍛えれば派生的に他の部位の運動を促進してくれる部位です。
そのため、この腸腰筋を鍛えれば日々こなしているトレーニング全体のさらなる効果が期待できます。
自重の腹筋トレーニング13選
では、自重の腹筋トレーニングを13メニュー紹介します。
自宅や会社、出張先などで、できるものからトライしてみましょう。
クランチ
クランチは、最も一般的で基本となる鍛え方の一つです。
仰向けになった状態から、背中を丸めて上半身を前方に丸めることで、その主動筋となる腹直筋(特に上部)を鍛えます。
腰付近を床から離すシットアップとは異なり、純粋に体幹屈曲に関与する筋肉の力が必要になる筋トレです。
【クランチのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に、仰向けの状態になり、膝を曲げる
- 両手は耳の後ろ辺りか首の後ろ辺りに当て、固定させる
- 肘が外側に開きすぎないように注意する
- 両足は、床から離したり椅子の上にのせてもよい
- 腹筋の力を意識して、上半身を床から持ち上げていく
- 床から肩甲骨が離れるまでを目安に上半身を丸める
- その後、ゆっくりと元のポジションに戻っていく
- 上記の動作を繰り返す
クランチは10~15回を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
サイドクランチ
サイドクランチは、仰向けではなく横向きに寝た状態を作り、脊柱を側方へ曲げていく腹筋トレーニング。
体幹側曲の動作が起きるため、腹筋の中でも主に、脇腹に位置する外腹斜筋とその深部に位置する内腹斜筋を鍛えます。
【サイドクランチのやり方】
- 横向きに寝た体勢を作る
- 膝を曲げて下の手を脇腹に置いておく
- 上側の手は頭の後ろへ添えておく
- 脊柱を側方へ曲げるようにして、上半身を上側へ起こしていく
- その後ゆっくりと元の位置に戻す
- 上記の動作を繰り返す
サイドクランチは10~15回を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
シットアップ
シットアップはクランチと同様に、一般的な腹筋の自重トレーニング種目です。
上半身を起こしていくさいに下背部まで床から離していくことが必要で、その結果、腸腰筋の力も加わってくるという特徴があります。
お腹前面の腹直筋を中心に、腸腰筋や大腿直筋も同時に鍛えられるメニューです。
【シットアップのやり方】
- 両膝を90度程度に曲げて、ヨガマットなどを敷いた床に仰向けになる
- 両手は耳の後ろ辺りか、胸の前でクロスするようにして、固定させる
- 腹筋に力を入れて上半身を起こしていく
- みぞおちを中心に、頭部から背中を丸めながら起き上がっていく
- 腰も床から離れるようにする
- 床に対して90度手前までを目安に上半身を起こす
- その後ゆっくりと元のポジションへ戻す
- 上記の動作を繰り返す
シットアップは10~15回を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
バイシクルクランチ
腹筋の自重トレーニング種目として、最も効果が高いと評されている筋トレの一つがこのバイシクルクランチ。
腹直筋はもちろん、体幹を捻る動作により腹斜筋も同時に鍛えられます。
お腹全体をバランスよく鍛えていくことができる種目ですよ。
腰が床から離れることなく動くので、腰への負担も少なく、安全に効果的なトレーニングができます。
【バイシクルクランチのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に仰向けになり、脚を90度に曲げて持ち上げ、腹筋を使って頭と肩を浮かせる
- 両手は耳に後ろ辺りや、首の後ろに固定させておく
- 右足をまっすぐ伸ばしていき、右腕を左ひざの方へ伸ばす
- このとき、必ず脇腹も左ひざ方へ一緒に捻りながら行う
- 逆側も同様に同じ動作で行う
- 自転車を漕ぐ動作を交互に繰り返す
バイシクルクランチは、60秒間を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
ニーアップ
ニーアップは、主に腸腰筋と腹筋下部を鍛えられるトレーニング。
腸腰筋とはインナーマッスルの一つで、お腹の深部に位置する筋肉のことを指します。
この腸腰筋を鍛えると、内蔵が正しい位置に戻るのですね。
同時に腹筋下部も鍛えられるため、お腹の出具合が気になる方は取り組んでみてください。
【ニーアップのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床またはトレーニングベンチに仰向けで寝る
- お尻をトレーニングベンチの端に位置させ、両足は床から浮かせる
- 両手はお尻の後ろあたりのベンチを掴んで体を安定させる
- 両膝と上半身をくっつけるようにして膝と上半身を同時にタイミングよく寄せる
- このとき、息を吐ききることを意識する
- 両膝と上半身がが触れるくらいまで近づけたら、体勢を元の位置まで戻す
- 上記の動作を繰り返す
ニーアップは、10~15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
レッグレイズ
レッグレイズは、下腹の腹筋に集中して刺激を加えていく筋トレ種目。
腹直筋下部と腹筋の深い位置にあるインナーマッスルである「腸腰筋」も同時に鍛えられるのが特徴です。
また、両脚を伸ばしたままの状態で動作をするため、大腿四頭筋を構成する内の一つの筋肉・大腿直筋にも多少負荷が加わります。
【レッグレイズのやり方】
- 適切な重量のダンベル一つを、ヨガマットの端もしくはトレーニングベンチの端の下に置く
- ヨガマットを敷いた床またはトレーニングベンチの上に仰向けで寝る
- 床かトレーニングベンチの端にお尻を近づける
- 床であれば両手は開いて地面につけ、ベンチであればもう片方の端を両手でつかむ
- その姿勢で、両脚をしっかりと一直線になるように伸ばす
- 両脚の高さが上半身と同じに位置になるようにする
- これがスタートポジション
- 腰を支点にし、垂直になる手前を目安にゆっくりと両脚を上げていく
- 上げ切ったところでしっかりと息を吐ききり、数秒静止させる
- その後、ゆっくりと両脚をスタートポジションまで戻す
- 上記の動作を繰り返す
レッグレイズは15回を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
リバースクランチ
リバースクランチは、一般的な腹筋トレーニング種目であるクランチを逆の形で行う筋トレ種目。
仰向けの状態で膝を曲げた両脚を胸のほうへ近づけていく動作により、腹直筋と腹斜筋を鍛えていきます。
腹筋下部を重点的に鍛えつつ、腰への負担が少ないトレーニング種目です。
筋トレ初心者でも取り組みやすい腹筋トレーニングですよ。
【リバースクランチのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に仰向けになる
- 両腕は体の横に自然に伸ばしておき、体を安定させる
- 脚を上げて膝を曲げていく
- 膝の角度は90程度に曲げておく
- これがスタートポジション
- 腰を浮かせて体幹を丸めるようにしながら両膝を胸に近づけていく
- 腹筋を意識し、息を吸いながら行う
- 体幹を曲げ切ったところで、数秒収縮させて静止
- その後、腹筋に力を入れたまま、ゆっくりとスタートポジションまで戻る
- 上記の動作を繰り返す
リバースクランチは10~15回を目安に、最低でも3セット行いましょう。
プランク
体幹トレーニングと聞いてまず最初に思い浮かべるトレーニング種目は、おそらくプランクでしょう。
うつ伏せの状態を作り体を床から浮かせた姿勢を維持することで、腹筋を中心に体幹全体の筋肉群を鍛えるトレーニングです。
【プランクのやり方】
- つま先を立てた状態で床にうつ伏せになる
- 上半身を起こして前腕を床につける
- 腹筋に力を入れて膝と腰を床から浮かせていく
- このとき、肘は肩の真下にくるようにする
- 体全体が一直線になるようにする
- 膝を曲げたり腰を反らせないようにして、あごは引いておく
- その状態を維持する
プランクは60秒間を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
デッドバグ
デッドバグは、あまり馴染みのないトレーニング種目かもしれませんね。
しかし非常に腹筋に効果的なトレーニング種目です。
死んだ虫(デッドバグ)のように、仰向けになりながら、上にあげた両腕両足をそれぞれ床に向かっておろしていく動作を行います。
腹筋のトレーニングで痛めがちな腰への負担が少なく、安全に腹筋に効果的なトレーニングが可能です。
【デッドバグのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に仰向けになる
- 両腕を真っすぐ上に上げ、直角に曲げた脚を真っすぐ上に上げる
- 両脚の膝下は、床と平行になるようにする
- 右腕と左脚を一緒に下げるという風に、対角線上にある片腕と片脚を同時に床に下げていく
- 床ギリギリのところまでを目安に下げる
- 元の位置に腕と脚を戻し、反対側も同じように繰り返す
- 体がブレないようにして、しっかりと腹筋に力を入れて体を安定させる
バードドッグ
バードドッグは、一見すると腹筋のトレーニングには見えないメニューです。
しかし腹直筋や腹斜筋も同時に鍛えられるため、おすすめのメニューとなります。
【バードドッグのやり方】
- 床に四つん這いになる
- この時、両手は肩の下に来る
- 左腕を伸ばしていくと同時に、右脚を伸ばしていく
- 腕と脚は、体と一直線にする
- 手の指は真っすぐ伸ばしておく
- 腕と脚をゆっくり戻し肘と膝を近づける
- その後、再度、同じ腕と脚を伸ばしていく
- 上記の動作を繰り返す
スパイダーマンクランチ
腕立て伏せの体勢をから両脚を片方ずつ体の横に(腕の方)へ引き寄せていき、脊柱を側方へ曲げる体幹側屈により鍛えていく方法です。
体幹側屈の主動筋である腹斜筋を中心に、姿勢を維持するために、その他の体幹に関与する筋肉や、肩や腕の筋肉も関与していきます。
【スパイダーマンクランチのやり方】
- 腕立て伏せの姿勢を作る
- 体幹に力を入れ、体が一直線になるように心がける
- 左ひざを曲げながら、右脚を右肘の方へ近づけていく
- その後右脚をもとの位置に戻し、反対側も同様の動作を行う
ダイナミックサイドプランク
サイドプランクと言えば、プランクを横向きの姿勢で行う体幹トレーニングの一つ。
通常、サイドプランクは横向きで腰を上げ、一切動かずにその姿勢を維持します。
しかしダイナミックサイドプランクは、あえて腰を床から上下に動かして収縮と伸展を繰り返し行う、刺激を強めたやり方です。
【ダイナミックサイドプランクのやり方】
- 体の右側を下にして横向きのまま寝た姿勢を作る
- 脚と膝は重ね、肘は肩の真下にくるようにしておく
- 右肘を支点に、腹斜筋に力を入れて、体が一直線になるよう腰を持ち上げる
- その後、腰を床に下していき、腰の上下運動を繰り返し行う
- 片側を繰り返したら、反対側も同様に行う
ワンレッグ・トゥ・タッチ
ワンレッグ・トゥ・タッチは、仰向けの姿勢を作って左右の腕と脚を対角線上にあげ、刺激を加える腹筋トレーニング種目。
腹直筋と腸腰筋、そして大腿直筋、さらに腹斜筋を同時に鍛えます。
腹筋周り全体を鍛えていくことができるのでおすすめのトレーニングです。
【ワンレッグ・トゥ・タッチのやり方】
- 仰向けで寝て脚を伸ばす
- 両腕はバンザイをするように頭上に伸ばしておく
- 少しだけ膝を曲げて、腰の真上にくるように左脚を上げる
- 同時に、体幹を左に捻って上半身を上げ、右手で左足のつま先にタッチする
- あごは引いて動く
- その後、元の位置に戻り、反対側も同様に繰り返す
ハンギングレッグレイズ
腹直筋下部を鍛えるのに効果なのがハンギングレッグレイズです。
懸垂バーなどにぶら下がった状態でレッグレイズを行います。
体幹ではなく股関節の屈曲動作となるため、基本的には腸腰筋がメイン、腹直筋下部がサブターゲットのトレーニングです。
下腹部の引き締めに非常に効果がありますよ。
【ハンギングレッグレイズのやり方】
- 懸垂バーにぶら下がり、両脚を揃える
- 腹筋に力を入れ、両脚を揃えたまま持ち上げていく
- その後ゆっくりとスタートした位置までポジションを戻す
- 腹筋を緊張させながら、重力に耐えて行う
ハンギングレッグレイズは10~15回を目安に、最低でも3セット行いましょう。
こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
ドラゴンフラッグ
ドラゴンフラッグは、ブルースリーが好んだという腹筋トレーニング。
体幹で体重のほとんどを支えていくことになり、メインで鍛えられる腹直筋は非常に強い力が必要となります。
自重の腹筋トレの中では最強の腹筋トレーニングです。
【ドラゴンフラッグのやり方】
- フラットベンチに仰向けで寝そべり、両手でベンチの端を掴んで体を固定する
- 両手の位置は、頭の上の端でも耳の端でもOK。動作中体がブレないように、しっかり固定する
- 上半身を固定したら、腹筋に力を入れて肩甲骨の下までの部分を持ち上げていく
- 両脚を伸ばしたまま、両脚が床に対して垂直になる手前程度まで上へ上げていく
- 腰がベンチにつく手前までゆっくりと脚をおろしていく
- その後再び両脚を持ち上げていく
- 上記の動作を繰り返す
レッグスイング
レッグスイングは、仰向けになった体勢で両脚を床から浮かせ、左右にスイングしていく腹筋トレーニング種目。
動作自体は地味に見えますが、かなり強度が高いので、腹筋トレーニングに慣れた方におすすめです。
【レッグスイングのやり方】
- 両脚を伸ばしたまま仰向けで寝る
- 両手をお尻の下に手を入れて、腰を床から離しておく
- 腹筋に力を入れて、カカトを床から15cm程度浮かせる
- 両脚を揃えたまま、左右にスイングしていく
- このさい、振る方向にへつま先が軽く斜めになるようにする
- スイングするときは、脇腹の筋肉を意識して行う
Vシットアップ
Vシットアップは、両腕と両脚を伸ばして仰向けの状態でVの字を作るようにし、腹筋を鍛えていくトレーニング種目。
両腕と両脚を伸ばし切ったままの状態で行うため、高強度に腹直筋に刺激が加わります。
縦に長い腹直筋の上部と下部両方へ、大きな効果を期待できますよ。
加えて股関節屈曲動作も加わることで、インナーマッスルである腸腰筋にも効果的です。
【Vシットアップのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に仰向けで寝る
- 両腕と両脚は伸ばし切っておく
- 両脚と上半身を45度の「V字」になるように、息を吐きながら同時にタイミングよく起こす
- 両脚と両腕は真っすぐに伸ばしたまま上げていく
- 手とスネが部分が触れるくらいまで近づけたら、息を吸いながら体勢を元の位置まで戻す
- 上記の動作を繰り返す
Vシットアップは、10~15回を目安に最低でも3セット行うようにしましょう。
リバーストランクツイスト
リバーストランクツイストは、床に仰向けで寝て、両脚を揃えて左右に大きく倒していく腹筋トレーニング種目。
腹直筋下部や腸腰筋にも負荷が加わるため、下腹部の引き締めに非常に効果の期待できます。
【リバーストランクツイストのやり方】
- 床に仰向けになったら、両腕を横に広げて床につき、体を安定させる
- 両脚を揃えて、真っすぐ伸ばした状態で垂直に上げていく
- 両肩が床から離れないようにして、両脚を揃えて左右に倒していく
- 上記の動作を繰り返す
リバーストランクツイストは、10回を目安に最低でも3セットは行うようにしましょう。
ニートゥーエルボー
腹直筋は縦に長い筋肉のため、一度に全体を鍛えることは難しい部位。
お腹まわりで皮下脂肪が最もつきやすいのが、おへそまわりからその下にかけてです。
つまり、腹筋下部あたりということになるのです。
そのため、引き締まった魅力的な腹筋を作るためには腹筋下部は非常に重要な部位となります。
インナーマッスルである腸腰筋を鍛えることがポイントで、効果的な筋トレは、この「ニートゥーエルボー」です。
【ニートゥーエルボーのやり方】
- 肩幅程度に両脚を開き、直立する
- 両手は頭の後ろで組む
- 右脚を高く上げて、同時に上半身を捻って左肘と右膝をつける
- その後、元の位置に戻り、次は右肘と左ひざをつける
- 上記の動作を繰り返す
ニートゥーエルボーは左右交互に20回を目安に、最低でも3セットは行いましょう。
シザース
シザースは、床に仰向けに寝て両脚を揃えたまま伸ばし、脚を交互に上下するように動く腹筋トレーニング種目です。
また、シザースでは腹筋のトレーニングで痛めがちな腰への負担が少なく、安全に筋肉を刺激できます。
【シザースのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に仰向けで寝る
- 両脚は伸ばし、揃えておく
- 両手は体の横に開いて床につけ、体を安定させる
- 両脚を床から15㎝程度浮かせたまま維持する
- この状態から、足を交互に上下させる
シザースは15~20回を目安に、最低でも3セットは行いましょう。
ロシアンツイスト
ロシアンツイストとは、床に仰向けになり、胴体を床から浮かせた状態で体幹を捻るようするトレーニング法。
腹斜筋と腹直筋に効果的です。
【ロシアンツイストのやり方】
- 床にヨガマットなどを敷き、膝を曲げて仰向けになる
- 上半身が太ももとV字になるように起こしていく
- 背筋は真っすぐになるように伸ばしておく
- 両手を合わせて腕を真っすぐ前に伸ばす
- 両腕は胴体と直角になるようなイメージで、胸の前に位置させる
- 両腕を伸ばしておくのが辛い場合、肘を曲げてもOK
- これがスタートポジション
- 息を吐きながら、両腕が床と平行になる程度まで片側に体幹を捻っていく
- 捻る切ったところで、数秒静止する
- その後、反対側にも同じように体幹を捻る
- 上記の動作を繰り返す
ロシアンツイストは左右それぞれ10~20回を目安に、最低でも3セットは行いましょう。
クロスレッグリバースクランチ
クロスレッグリバースクランチは、床に仰向けの状態で片脚をもう片方の脚の上にクロスさせるように乗せてクランチをします。
両脚をクロスさせた状態のままクランチ動作をすることで、斜め方向に向かって収縮。
腹直筋だけでなく、腹斜筋をも同時に鍛えられます。
また、インナーマッスルである腸腰筋にも刺激を送れますよ。
【クロスレッグリバースクランチのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に、仰向けになる
- 両手は体の横に開いて床につけ、体を安定させる
- 両膝を90度程度に曲げ、左脚を右脚の上にクロスさせる
- これがスタートポジション
- この状態のまま、息を吐きながらクロスさせた両脚を上げていく
- 腹筋が収縮したことを確認したら、息を吸いながらゆっくりとスタートポジションまで戻す
- 上記の動作を繰り返す
クロスレッグリバースクランチは10~15回を目安に、最低でも3セット行いましょう。
ロールダウン
通常のクランチでは、起き上がる動作を特に意識して行います。
しかしロールダウンは、起き上がった姿勢から5秒程度時間をゆっくりかけ、腹筋を緊張させながら上半身をおろすトレーニング種目。
通常の腹筋運動で、上半身を起こすことが難しい方におすすめなトレーニング法です。
起き上がるのが辛い場合は、両手を太ももの裏につけて腕の力を使って起き上がるようしてください。
ただし、上半身をおろすさいには腕の力は使わず、腹筋の力のみを意識してゆっくりとおろすことを意識しましょう。
【ロールダウンのやり方】
- ヨガマットなどを敷いた床に、仰向けの状態になり、膝を曲げる
- 両手は耳の後ろ辺りか首の後ろ辺りに当て、固定させる
- このとき、肘が外側に開きすぎないように注意
- 両足に関しては、床から離したり椅子の上にのせて行ってもOK
- 腹筋の力を意識して、上半身を床から持ち上げていく
- ※起き上がるのが難しい場合は、両手を太ももの裏につけて腕の力を使って起き上がるようする
- 床から肩甲骨が離れるまでを目安に上半身を丸めていく(下背部は床から離さない)
- 上半身を曲げていくさいは、みぞおちを中心に頭部から背中を丸めていく
- その後3~5秒をかけて、ゆっくりと上半身をおろす
- しっかりと腹筋に力を入れたまま動く
- 上記の動作を繰り返す
クランチは10~15回を目安に、最低でも3セット行うようにしましょう。
自重の腹筋では「呼吸」が一番大切!
自重の腹筋トレーニングでは、やり方以上に呼吸の仕方が非常に重要です。
腹筋という筋肉は、腕や脚の筋肉とは異なり、内部に臓器が入っています。
その中でも「肺」に空気が入った膨らんだ状態のまま自重の腹筋トレーニングの動作をすると、腹直筋が十分に収縮されません。
そのため、上体を起こす動作のさいは、しっかりと息を吐き切ること。
そうすれば肺がしぼみ、腹直筋を収縮しきれるので効果を最大化させることに繋がります。
自重の腹筋トレーニングの効果的なセット数について
自重の腹筋トレーニングで効果的にトレーニングするためには、適切なセット数が非常に重要です。
このうちどれか一つでも間違ったやり方だと効果が半減してしまい、結果が期待できなくなります。
ここで確認して、最大限の効果を得られる自重の腹筋トレーニングを行っていきましょう。
効果的なセット数について
一般的には最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんが、これでは少ないのが事実です。
3セットのみでは筋肥大に十分な負荷を与えられずに効果が表れにくくなります。
最低でも5セット以上10セット以下
そのため、最低でも5セット以上はトレーニングすることをおすすめします。
筋肥大に効果的な負荷を与えるには筋肉の緊張時間を長くし、かつしっかり重量をかけて追い込むことが重要です。
また、筋出力向上の観点からしても5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されずに使用重量もあまり発揮されません。
つまり3セットではウォーミングアップレベルでしかないということになります。
しっかりとオールアウトさせることを意識してください。
自重の腹筋トレーニングでより効果的なトレーニングセット・テクニック
自重の腹筋トレーニングの効果をより高めるセット・テクニックについて紹介していきます。
より効果的で質の良いトレーニングができるように確認していきましょう。
ジャイアントセット
ジャイアントセットとは、超高強度トレーニング法。
「一つの筋肉部位」に対し、最低4つの異なる種目を休憩・インターバルなしで連続で行います。
たとえば腹筋では、
- クランチ 10回 1セット
- クランチツイスト 10回 1セット
- レッグレイズ 10回 1セット
- Vシットアップ 10回 1セット
計40回
上記のように一つの部位に対し、それぞれ異なる種目を休憩なし、連続で行い、より大きな刺激を筋肉に与えます。
一見同じような種目内容に見えますが、微妙に違う動作です。
つまり微妙に異なる筋繊維からの出力・動員が得られるため、筋繊維へ「物理的刺激」を与えるのですね。
また休憩なしで筋肉を緊張させ続けることによって「化学的刺激」も発生。
代謝物や成長ホルモンの分泌量向上にも効果があるといわれています。
自重の腹筋トレーニングで間違いやすいフォームと対策について
ここではありがちな、自重の腹筋トレーニングの間違ったフォームについて解説していきます。
ありがちで間違ったフォームを理解することで、より正しいフォームを意識し、安全に効果的なトレーニングをしていきましょう。
体の反動を使って動作をしてしまっている
自重の腹筋トレーニングでは、上半身を後方に向かって勢いよく倒れないようにしなければなりません。
後ろへ倒れこむように力を抜くと、適切な負荷が対象筋に入らなくなってしまうことがあります。
しっかりと背中の出力を意識し、ウェイトを扱うよう意識しましょう。
可動域が狭い・短い
自重の腹筋トレーニングの動作で対象となる筋肉のストレッチ(伸展)を十分に行わないと、十分な負荷が加わりません。
すべての筋トレに共通ですが、筋トレでは対象となる筋肉の最大収縮・最大伸展が非常に重要です。
力を抑制して体をおろす時に力を抜いてしまっている
体をおろすときに力を抜いて一気に落としてしまうと、筋肉の緊張時間が短くなりトレーニングの効果が半減します。
自重をウェイトとして利用するトレーニングですが、そのウェイトには意味があります。
一気に力をに抜いてストンッと落としてしまうと実際に筋肉に負荷として乗っている重量は0kg。
ウェイトの負荷を感じながらトレーニングすることが大切です。
自重の腹筋トレーニングを行う前・後のストレッチについて
自重の腹筋トレーニングは腰や膝に負荷が加わりやすいため、必ず入念なストレッチが必要です。
背中や腰のストレッチをすることで柔軟性が向上し、出力向上や可動域も広がるため、全体的なパフォーマンスが向上。
さらに体が温まることで血流がよくなり、怪我のリスクも軽減させられます。
トレーニング後も同様にしっかりとストレッチしましょう。
トレーニング後は、筋肉疲労や疲労物質が身体に蓄積し筋肉が緊張して張りも出てきます。
このため入念なストレッチで筋肉の緊張をほぐし、筋肉をOFFの状態に戻してください。
後々の筋肉痛軽減や怪我の予防やパフォーマンス低下を防ぐことができます。
フォームローラーでセルフマッサージをしてさらなるパフォーマンス向上へ
フォームローラーとは、適度な柔軟性のある素材で出来た円筒形のマッサージ器具、ストレッチ健康器具のこと。
このフォームローラーを使えば、簡単に筋膜リリースができます。
筋膜リリースをすれば、体のパフォーマンス向上の他、各種スポーツ競技やウェイトトレーニングで最大の効果を発揮します。
怪我の防止や筋肉痛の改善、関節・筋肉の柔軟性を向上させ、広範囲に効果があるとされています。
通常のストレッチだけではほぐせない体のコリや張りをより効果的に解消可能です。
↓合わせて確認していただき、よりパフォーマンスの高いトレーニングをしていきましょう!
ヨガマットを用意しよう!
自重トレーニングは何も用意しなくても始められますが、トレーニングにあたってヨガマットがあるとかなり便利です。
ヨガマットがあると安定した動作が出来るうえ、さらにクッション性があって体に痛みが少なくなります。
手足が汗で滑って転倒、なんてことがないように用意しておくと便利ですよ。
さらには、モチベーションの向上にも効果的です。
ヨガマットを敷いて、よし筋トレやるぞ! という意気込みが得られれば、辛いトレーニングも続きやすくなるものです。
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まとめ
自重で効果的にお腹周りの筋肉を鍛えることができるトレーニング種目について、解説してきました。
腹筋は「腹筋」と一言で表現されがちですが、上で解説したように、(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)と複数の筋肉によって構成。
部位によってそれぞれの作用と働きが異なる分、一つの腹筋トレーニングでは腹筋全体を鍛えることは難しいのです。
そのため上で紹介したような、それぞれの部位に適した腹筋トレーニングを行うことが必要。
腹筋全体を鍛え、美しいお腹周りを手に入れることが出来ますよ。
ご自身の理想とする腹筋を手に入れるためには、その種目が最善なのか確認し、取り組んでいただければと思います。
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