シーテッドロウイング(シーテッドローイング)は、背中の代表的なトレーニングです。
Vシェイプの肉体を作り上げるために必要な、広背筋や大円筋などの背中の筋肉を集中的に鍛えられます。
そのほかにも、三角筋後部や僧帽筋の中部や下部にも負荷がかかるので、これらの筋肉にも同時に刺激を与えられますよ。
マシンを用いるため正しいフォームも作りやすく、ケガの危険性も比較的低いトレーニングです。
今回はシーテッドロウイングのやり方・フォーム・効果的なコツ・テクニックなどについて、解説します!
この記事の目次
- シーテッドロウイングの概要
- シーテッドロウイングとロウイングマシンの効果の違いについて
- シーテッドロウイングの効果やメリットとは?
- 広背筋を意識したワイドグリップシーテッドロウイング
- シーテッドロウイングのコツ
- 正しいフォームがなによりも大切!
- シーテッドロウイングは背中の筋肉をバランスよく鍛えられる!
- 背中の筋肉の種類について
- シーテッドロウイングの効果を高めるポイント
- シーテッドロウイングの効果的な回数・セット数について
- シーテッドロウイングでより効果的なトレーニングセット・テクニック
- シーテッドロウイングで間違いやすいフォームと対策について
- シーテッドロウイングでおすすめなトレーニングギア
- シーテッドロウイングトレーニングを行う前・後のストレッチについて
- まとめ
シーテッドロウイングの概要
シーテッドロウイング(シーテッドロー・シーテッドロウ)は、背筋群をメインターゲットとして鍛えられる筋トレ種目。
背中の下部から脇下まで広がる広背筋と、背中の真ん中から上部にかけて位置する僧帽筋の中部と下部がメインターゲットです。
そして、サブターゲットは、肩(三角筋後部)や上腕筋となります。
専用のケーブルマシン以外にも舩を漕ぐように動作するロウイングマシンも含まれるため、その場合は下半身にも効果的な運動種目になりますよ。
シーテッドロウイングとロウイングマシンの効果の違いについて
背筋群をメインとしたシーテッドロウイング
- 膝やお尻の位置・角度は動作中常に固定した状態になる
- 上半身の角度は固定もしくは多少の幅で動作するがあまり動かさない
- 鍛えられる部位は下記の通り
- 僧帽筋
- 広背筋
- 大円筋
- 三角筋後部
- 菱形筋
- 脊柱起立背筋
- 上腕筋
全身運動のロウイングマシン
- シート自体が動作するため、膝やお尻の位置や角度が変わりながら動作をする
- 上半身もシートの動作に合わせて角度が変わる
- 鍛えられる部位は下記の通り
- 僧帽筋
- 広背筋
- 大円筋
- 三角筋後部
- 菱形筋
- 脊柱起立背筋
- 上腕筋
- 大腿四頭筋
- 大臀筋
- ハムストリング
シーテッドロウイングの効果やメリットとは?
では、シーテッドロウイングで得られることについてみていきましょう。
- 分厚く男らしい背中を作り上げられる
- 肩の重さやだるさを改善できる
- 腰痛持ちや腰に不安がある方でも安心してトレーニングできる
分厚く男らしい背中を作り上げられる
先ほど解説したように、シーテッドロウイングでは背中全体の筋肉を同時に鍛えられます。
これらの筋肉は、分厚く男らしい大きな背中を作り上げる上で欠かすことができない筋肉です。
背中の筋肉は鏡での確認が難しく、自分で自分の背中が成長しているのか確認する機会があまりありません。
そのため、簡単に鏡で確認出来る大胸筋や腕の筋トレばかりやってしまう方も多いでしょう。
しかし、前から見た肉体がっこよくても、後ろから見たら筋肉の盛り上がりが無い薄い身体である場合、とてもバランスが悪く見えるもの。
広背筋を鍛えることで、Vシェイプの肉体を手に入れられるのはもちろんのこと、後ろから見た時に、広く大きな背中を作れるのです。
僧帽筋は、上部・中部・下部と区別されています。
その中でもシーテッドロウイングで鍛えられるのは、背中の中心から腰にかけての中部から下部の僧帽筋です。
僧帽筋の中部や下部を鍛えることで背中や腰が分厚く盛り上がり、男らしい背中を作れるのですね。
肩の重さやだるさを改善できる
現代は、仕事をするにもプライベートでも、パソコンやスマートフォンの存在がなくてはならない時代です。
毎日の生活が非常に便利になった一方で、肩に重さや不調を訴える人が増えています。
その原因の一つは、肩甲骨を長時間動かさないこと。
肩甲骨は、首や肩はもちろん、腕や背中、腰など数十種類の筋肉と連結しています。
肩甲骨が動かない状態だと、これらの筋肉の血行が悪くなってしまい、重さや不調が生じてしまうのですね。
そこで、シーテッドロウイングで肩甲骨を動かす筋トレをしましょう。
肩甲骨に繋がっている筋肉の血行が良くなり、肩の重さやだるさを解消できます。
腰痛持ちや腰に不安がある方でも安心してトレーニングできる
シーテッドロウイングに似たトレーニングに、広背筋や大円筋、僧帽筋を鍛えられる「ベントオーバーロウイング」があります。
ベントオーバーロウイングは、中腰の姿勢のままバーベルを両手で持った状態で、肩甲骨を寄せるようにしてバーベルを引き上げるトレーニング。
しかし、このトレーニングは効果が大きい反面、正しいフォームで行ったとしても腰に負担がかかってしまい、腰を痛めている方には不向きです。
それに対して、シーテッドロウイングは、マシンに座った姿勢のまま取り組むことのできるトレーニング。
腰を痛めている方でも、腰への負担を軽減したトレーニングが可能になります。
腰に不安が無い方はベントオーバーロウイングで高強度トレーニングに、腰に不安がある方はシーテッドロウイングで背中を鍛えることがおすすめです。
広背筋を意識したワイドグリップシーテッドロウイング
ワイドグリップシーテッドロウイングは、手幅を広くしてグリップを握ることで、広背筋への刺激を高めたやり方。
ケーブルウェイトを戻すさいに、上半身を前傾させて広背筋を最大伸展(ストレッチ)させればより刺激を高められます。
背筋群全体に効果のあるシーテッドロウイングですが、中でも広背筋に集中したトレーニングが可能ですよ。
【やり方】
- ケーブルマシンのプーリーを低い位置に調整する
- プーリーにワイドバーを取り付ける
- フットプレートに両足を乗せて座る
- 膝は軽く曲げておく
- バーを握ったら、地面に対して直角になる位置まで上半身を起こす
- 手幅は肩幅より広めに調整する
- このとき、背中はまっすぐ
- 肩を後ろに引き、胸は大きく張って両腕は伸ばす
- これがスタートポジション
- 両肘を曲げ肩甲骨を寄せる意識で、息を吐きながら体幹の方へバーを引き寄せていく
- 引ききったら、息は吸いながらゆっくりと肘を伸ばしていき、スタートポジションに戻る
- 上半身が少し前傾するようにして広背筋をストレッチさせる
ワイドグリップシーテッドロウイングは12~15回を目安に、最低でも3セット以上は行いましょう。
僧帽筋を意識した、ナローグリップシーテッドロウイング
Vバーと呼ばれる手幅の狭いグリップを使用し、脇を閉じながら両腕を後方へと引く動きで肩甲骨内転(肩甲骨を寄せる動作)をより強くする種目。
僧帽筋(中部)に集中したトレーニングが可能です。
上半身の動きを抑え、肩甲骨を寄せる動きを意識して、効果を高めていきましょう。
広背筋にも同時に強い刺激を与えることが可能です。
【やり方】
- ケーブルマシンのプーリーを低い位置に調整する
- プーリーにVバーを取り付ける
- フットプレートに両足を乗せて座り、膝は軽く曲げておく
- バーを握ったら、地面に対して直角になる位置まで上半身を起こす
- 手幅は肩幅より広めに調整し、背中はまっすぐになるようにする
- 肩を後ろに引き、胸は大きく張って両腕は伸ばす
- これがスタートポジション
- 両肘を曲げ、脇は開かないように胴体に近づけたままで体幹の方へバーを引き寄せる
- 肩甲骨を寄せる意識で、息を吐きながら動く
- 引ききったら、息を吸いながらゆっくりと肘を伸ばしていき、スタートポジションに戻る
- 上半身が少し前傾するようにして広背筋をストレッチさせる
ナローグリップシーテッドロウイングは12~15回を目安に、最低でも3セット以上は行いましょう。
ロウイングマシンを利用したシーテッドロウイング
専用のロウイングマシンを利用して行うシーテッドロウイングは、動きの中で膝関節伸展と股関節伸展の2つが含まれます。
そのため、下半身も同時に鍛えられるのです。
また、上半身を大きく前後に動かしていく動作も加わるため、脊柱起立筋にも負荷が入ります。
つまり、より全身運動としての効果が高まるのですね。
この動作を繰り返し行うことで、有酸素効果に期待することもできます。
【やり方】
- ロウイングマシンのバーを握って座る
- 両足はフットプレートに置く
- 両膝を伸ばしながら、両腕を後方へ引き、上半身も反らしていく
- 体をシートの動きに合わせて後方へ移動する
- バーを引ききったら、膝を曲げて両腕も伸ばして元の位置に戻っていく
- 体はシートと一緒に前方へ移動する
- 上記の動作を繰り返し行う
ロウイングマシンシーテッドロウイングは12~15回を目安に、最低でも3セット以上は行いましょう。
シーテッドロウイングマシンを使用したロウイング
専用のトレーニングマシンを使うことで軌道が固定され、フォームの習得が比較的簡単なことから筋トレ初心者にもおすすめです。
シーテッドロウイングを始めるならまずは、マシンから始めてみましょう。
マシンの椅子に座り、腕を伸ばした状態から肘を背中側に引くことで「広背筋」と「僧帽筋」を鍛えられます。
広背筋は逆三角形を作り、僧帽筋は肩に立体感を出す部位です。
また、引く動作を行うスポーツのパフォーマンスを向上にも期待ができますよ。
【やり方】
- マシンの椅子の高さをパッドが胸付近に当たるようにセットする
- マシンの椅子に座りフットプレートに両足を乗せて、グリップを両手にそれぞれ順手で握る
- 膝は軽く曲げ、バーを握ったら、地面に対して直角になる位置まで上半身を起こす
- 手幅は肩幅より広めに調整し、背中はまっすぐになるようにする
- 肩を後ろに引き、胸は大きく張って両腕は伸ばす
- これがスタートポジション
- 両肘を曲げ、肩甲骨を寄せる意識で息を吐きながら体幹の方へバーを引き寄せていく
- 引ききったら、息を吸いながらゆっくりと肘を伸ばしていき、スタートポジションに戻る
- 上記の動作を繰り返し行う
シーテッドロウイングマシンは12~15回を目安に、最低でも3セット以上は行いましょう。
チューブシーテッドロウイング(ひも状・ハンドル付き・表面が平らなチューブ使用)
ケーブルやマシン以外にも、トレーニングチューブやレジスタンスバンドを使用してシーテッドロウイングができます。
お仕事の出張先や公園などでは、このチューブロウイングは最適です。
【やり方】
- 足にトレーニングチューブを巻き付けて、地面に座る
- 負荷を高めたい場合は、チューブを幾重にも足に巻き付けておく
- 両膝、両腕をまっすぐ伸ばして、チューブのグリップを握る
- このとき、ピンっと張るようにチューブの長さを調整する
- 背中はまっすぐになるようにし、肩を後ろに引いて胸は大きく張り、両腕は伸ばす
- これがスタートポジション
- 両肘を曲げ、息を吐きながら肩甲骨を寄せる意識で体幹の方へチューブを引き寄せていく
- 引ききったら、息を吸いながらゆっくりと肘を伸ばしていき、スタートポジションに戻る
- 上記の動作を繰り返し行う
両腕を体の後方に引き切ることで、最大限効果を高められます。
チューブロウイングは15回を目安に、最低でも3セット以上は行いましょう。
その他のトレーニングチューブを使用したトレーニングについてはこちらもどうぞ!
シーテッドロウイングのコツ
①体重を後ろにかけすぎない
自分に見合っていない重量でトレーニングしている人によくありがちなのが、ウェイトを引っ張ろうとするあまり、上半身を後ろに倒しすぎることです。
これでは適切な負荷が対象筋に入りません。
胸を張った姿勢を変えずに、広背筋の力を使ってウェイトを扱うことを意識してください。
ウェイトは筋肉が扱うのであって、筋肉がウェイトに扱われるのではありません。
姿勢を変えずに引くコツは、お腹にしっかりと力を入れながら行うこと。
お腹に力を入れると背中を反らすのを防いでくれる作用があります。
お腹を引き締めるように(腹圧をかける)ように意識して行ってみましょう。
②肩甲骨を寄せる
腕の力(肘関節屈曲)で無理やり重りを引こうとすることもよくあるNGパターンの一つです。
このトレーニングで1番意識したい広背筋を刺激するためには、肩甲骨を寄せるようにして引く必要があります。
トレーニングが終わった後背中のあたりではなく腕、特に上腕二頭筋のあたりに強い疲労感を感じるようであれば、フォームが崩れている可能性が高いでしょう。
腕で引くと言うよりは、肩甲骨を寄せるイメージ、背中で引くイメージで行ってみて下さい。
③背中を丸めない
①とは反対に、背中を丸めて動作してしまうのもNGです。
背中を丸めた状態での動作も、対象筋である広背筋に効かせることはできません。
背中を丸めないためにも、肩甲骨を寄せて胸は張ることを意識して下さい。
基本的には、上半身の姿勢は変わらず、腕・肩甲骨だけが動いているイメージです。
④肩をすくめない
グリップを引くさいに肩をすくめてしまうと、肩の僧帽筋に負荷が分散にしてしまいます。
僧帽筋も背中の筋肉ではありますが、逆三角形の背中を作るためには僧帽筋よりも広背筋に集中して鍛えたいもの。
ラットプルダウンなどの背中の種目でも同じですが、肩をすくめると広背筋への効果が薄れてしまいます。
シーテッドロウイングのメインターゲットは広背筋ですので、肩を上げないように落として行うようにしてください。
もし、どうしても肩をすくんでしまうようなら、重量が重すぎる可能性があるります。
重量を軽くしてやりなおしましょう。
⑤椅子の高さで効かせる部位を変える
マシンロウイングについては、椅子の高さで効く部位を変えられます。
- 広背筋上部・・・パットを胸の上部に椅子を調節する
- 広背筋下部・・・パットをみぞおちあたりに椅子を調節する
逆三角形の背中を作りたいのであれば、シーテッドロウイングでは広背筋下部に効かせることをおすすめします。
また、グリップの引き方でも変化。
脇を締めて行うことでより「僧帽筋」に効果的です。
反対に少し脇を開いて広めに持つと「広背筋」により強く作用するようになります。
正しいフォームがなによりも大切!
すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。
まずは正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えること。
これが最も効率的に対象筋への負荷を与えられ、理想の肉体を作り上げることが可能になります。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使うため、適切な負荷が入りません。
結局はいつまでたっても肉体に変化のない、質の低いトレーニングになってしまうのですね。
それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めてしまい怪我につながることも。
1度怪我をすると、完治するまでその部位を鍛えられずに筋肉を失ううえ、他の部位のトレーニングに影響が出る可能性まであります。
正しいフォームを覚えることが理想の肉体への一番の近道です。
「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない脅威だと覚えておきましょう。
シーテッドロウイングは背中の筋肉をバランスよく鍛えられる!
シーテッドロウイングは、背中の筋肉をバランスよく鍛えるのに最適な種目です。
たとえば、ベントオーバーロウイングの場合「ウェイトやチューブの負荷+自分の上半身の重さ」を腰で支えるため、腰の負担を考えると肩甲骨を開閉する余裕がありません。
しかし、シーテッドロウイングであれば、負荷に引っ張られる分だけを支えればOK。
肩甲骨を動かすことも可能となり、菱形筋など背中の筋肉をバランスよく鍛えられます。
もちろんチューブを使ったチューブロウイングも同様です。
シーテッドロウイングの場合は、ストレッチ重視と収縮重視で持つ位置、上体の角度を変え、それぞれ別のセットで鍛えた方が良いでしょう。
背中の筋肉の種類について
僧帽筋(首から肩にかけての筋肉)
僧帽筋は首から肩にかけての筋肉で、前・後から見たときに背中の大きさを表現できる部位です。
ここを鍛えることで、なで肩解消やいかり肩の解消に期待できます。
ちなみに、この僧帽筋を鍛えることで、逆三角形よりも美しいとされている“ひし形”の背中を手に入れることも可能です。
Tシャツを着こなす上でも欠かすことのできない筋肉と言えるでしょう。
広背筋(羽と呼ばれる筋肉)
広背筋は逆三角形の背中を作る上で一番重要な部位です。
この広背筋の横への広がりが大きければ大きいほどウェストとの対比で逆三角形のシルエットにできるため、背中の筋肉の王道部位と言えるでしょう。
広背筋は本来、体幹の中の一つの筋肉に属します。
しかし、大円筋と共に、肩関節のさまざまな動作(内転、内旋、伸展)に関与し、重要な役割を果たしているのです。
懸垂・ロープ・クライミング・綱引きのように、腕を伸ばした状態から身体を引き上げるという動作では、広背筋の関与が高まりますよ。
大円筋
脇の下の背面部に位置する筋肉が大円筋です。
大円筋の働きは広背筋と同じく、肩関節の内転、内旋、伸展動作に関わっています。
この筋肉は広背筋と共同に作用することが多い筋肉。
そのため大円筋は、”広背筋のヘルパー”とも呼ばれることがあります。
三角筋後部
三角筋後部とは、三角筋の中でも後方部分を占めている筋肉です。
下記3つが三角筋後部の主な働きになります。
- 肩の伸展(腕を後ろに引く動作)
- 肩の水平外転(水平に上げた腕を外側に絞る動作)
- 肩の外旋(肩後部にあるインナーマッスル)
菱形筋
小さい筋肉で、背中にある広背筋や僧帽筋などの深層に位置するインナーマッスルが菱形筋です。
菱形筋群はその上部にある小菱形筋と下部にある大菱形筋の二つで構成され、僧帽筋を被さるように覆っています。
大きさなどに違いはありますが、形状も働きもほぼ同じ。
主に肩甲骨を内転(引き寄せる働き)に作用し、また、肩甲挙筋や小胸筋と協同して肩甲骨を下方回旋させる働きがあります。
小菱形筋は肩甲挙筋とともに、肩甲骨の拳上にも関わりますよ。
小菱形筋、大菱形筋の筋力が弱くなってくると、肩甲骨が外転するので結果的に肩関節が内旋。
猫背のように背中が丸くなってしまうため、注意が必要です。
脊柱起立背筋(背中の中央にある筋肉)
脊柱起立筋は腰から背骨に沿って首の下あたりまで縦に伸びている長い筋肉です。
下半身と上半身をつなぐこの筋肉は非常に大きな働きがあります。
姿勢の維持や体幹の安定など四肢を自由自在に動かすために非常に重要で、さまざまなスポーツのパフォーマンス向上にも期待可能。
そのため、鍛えることで得られる効果が高い筋肉です。
脊柱起立筋は複合筋で、棘筋・最長筋・腸助筋の3つの部位をまとめて脊柱起立筋と呼びます。
この筋肉は身体を横から見たときの背中の厚みを表現できる部位。
背中に“谷間”がある分厚い背中を作る上で、欠かせない筋肉になります。
上腕筋(上腕二頭筋の深部に位置する筋肉)
上腕筋は上腕二頭筋の奥、深部に位置する筋肉で、上腕骨の真ん中あたりから肘関節を覆うようについています。
肘を曲げる動作「肘関節屈曲」時に使用される筋肉部位です。
主に上腕二頭筋と協調して動作する働きがあり、上腕二頭筋と比べると表から確認することはできませんが、上腕二頭筋の土台に位置するため、この筋肉も鍛えれば力こぶをより大きくできます。
シーテッドロウイングの効果を高めるポイント
では、ここからトレーニングをするさいのポイントをみていきましょう。
以下の5つがあります。
- 背中はまっすぐにする
- マッスルコントロールを意識する
- 負荷を感じる
- ネガティブ動作をゆっくりする
- マシンのように同じ動きを意識する
背中はまっすぐにする
シーテッドロウイングをするうえで、背中の角度は非常に重要です。
ここではニュートラルスパンが大切。
ニュートラルスパインとは“正しい体のライン・正しい骨の位置”のことです。
床の上に真っすぐに立った状態が、ちょうどニュートラルスパインになります。
背中が丸まったり反りすぎたりしている状態でトレーニングをすると、大きな怪我につながります。
そのため、背中は“真っすぐ”の状態で動くようにしましょう。
マッスルコントロールを意識する
マッスルコントロールは、筋肉の出力によりウェイトを扱い制御するという意味です。
すべての種目に共通しますが、ウエイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウエイトを扱っている意味がなくなってしまいます。
たとえば、サイドレイズを考えてみましょう。
サイドレイズでダンベルを下すさいに力を抜いて勢いよくおろしてしまうと、数字通りのウエイトにはなりません。
20kgのダンベルでも、おろす瞬間に力を抜いてしまえば、筋肉に負荷として乗っているウェイトの重量は5kgや、ゼロになっている可能性があります。
これは非常に効率の悪い、質が低く効果的ではないサイドレイズです。
そのため、おろすさいにも力を抜かないようにしましょう。
筋肉にウエイトの数字通りの負荷を乗せたままおろす意識を持つ、これがマッスルコントロールです。
負荷を感じる
マッスルマインドコネクションは、筋肉と脳神経のつながりです。
筋肉と脳神経がつながっていることを意識できれば、どの筋肉を動かすかを自分で選ぶことができます。
たとえばタレントの中山きんに君のように、胸の筋肉を部位ごとに動かすといったことですね。
筋肉を自在に操れるなら、筋トレでメインターゲットを効率的に効かせることも可能です。
つまり、“負荷を感じる”ということがマッスルマインドコネクションにつながるのですね。
ネガティブ動作をゆっくりする
筋肉へ負荷が入る瞬間は2つあります。
- ポジティブ動作:力を入れてウェイトを挙げていくコンセントリック動作時
- ネガティブ動作:力を抑えてウェイトをおろしていくエキセントリック動作時
このとき、ネガティブ動作(エキセントリック動作)は、ポジティブ動作(コンセントリック動作)よりも高重量を扱えます。
何と“1.7倍の高重量”ですよ!
つまり、ネガティブ動作はより強い刺激を筋肉に与えられるのです。
なお、エキセントリック動作で負荷をしっかり入れるためには3秒~5秒程度長い緊張時間で刺激するのが理想です。
マシンのように同じ動きを意識する
トレーニングマシン種目のように、毎回の動作を同じようにきれいで適切なフォームを維持して動くことが大切です。
正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることが最も効率的に対象筋への負荷を与えられます。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると、対象筋以外の筋肉も使ってしまうことに。
その結果、適切な負荷が入らず、いつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
シーテッドロウイングの効果的な回数・セット数について
シーテッドロウイングで効果的にトレーニングするためには、適切な回数・セット数が非常に重要です。
どれか一つでも間違ったやり方だと効果が半減してしまい、結果が期待できなくなってしまいます。
確認し、ぜひ最大限の効果を得られるシーテッドロウイングを行っていきましょう。
回数の違いによる効果について
- 筋出力向上 1~5回
MAX重量を伸ばしたい場合は、筋出力が向上するメニュー組みがオススメです。1-5回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
- 筋量向上 6~10回
筋肉を大きくしたい(筋肥大)を目的とする場合は、筋肉量が向上するメニューを。6-10回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
- 筋持久力向上 12~15回
筋持久力アップを目的とする場合は、12-15回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。
効果的なセット数について
一般的には最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんが、これでは少ないと考えてください。
3セットのみでは筋肥大に十分な負荷を与えられません。
最低でも5セット以上10セット以下
最低でも5セット以上はトレーニングすることがおすすめです。
筋肥大に効果的な負荷を与えるには、筋肉の緊張時間を長くし、しっかり重量をかけてオールアウト(追い込み切る)することが重要。
また、筋出力向上の観点からしても5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されず、使用重量もあまり発揮されません。
つまり、3セットではウォーミングアップレベルでしかないということですね。
基本は、8セットや10セット。
それくらいのセット数で追い込まなければ目に見える効果はなかなか表れてくれません。
しっかりとオールアウトさせることを意識してくださいね。
シーテッドロウイングでより効果的なトレーニングセット・テクニック
シーテッドロウイングのトレーニング効果をより高めるセット・テクニックについて紹介します。
より効果的で質の良いトレーニングができるように確認していきましょう。
MI40法・シーテッドロウイング
これはアメリカのIFBBプロボディビルダーである「Ben Pakulski」が提唱した上級者向けトレーニング法です。
ポジティブ(力を入れて引く) 動作を1秒
ネガティブ(力を抑制してケーブルを戻す)動作を4秒
1レップに計5秒かけてしっかりと負荷をたたき込むやり方です。
これを最低でも8レップ行いましょう。
8レップで「限界」の重量設定が重要になりますので、軽くしすぎないよう注意してください。
ネガティブ動作重視の高負荷トレーニングテクニックと言えるでしょう。
【やり方】
- 通常のシーテッドロウイング動作時に、トップポジションまで引き寄せるスピードを1秒で動く
- ボトムポジションまでウエイトをおろすときに、4秒かけながらゆっくりとおろしていく
- 体幹は肘がブレやすくなるので、しっかり腹筋に力を入れて安定した動きを心がける
3段階・ドロップセット
ドロップセットとは、筋肉を追い込むトレーニング法です。
高負荷のトレーニングでこれ以上挙上できない限界まで筋肉を追い込んだ後、インターバルをとらず、即座に少しだけ負荷を下げて再び限界までトライしましょう。
たとえば、シーテッドロウイングだと下記のようになります。
- 60kg 10回
- 45kg 10回
- 30kg 10回
計30回休憩なし、それぞれの重量で限界まで追い込みます。
とにかく“筋肉に休憩する瞬間を与えない”ことがより効果を高めるポイントです。
筋肉が限界に達する強度のトレーニングを長い時間続けることによって、強い負荷を筋肉に与え、筋肉を大きく増強させる方法ですよ。
ピラミッドセット
ピラミッドセット法は、最大筋出力の向上・筋肥大の両方を期待できるテクニック。
主にBIG3など、全身を鍛えるコンパウンド種目(多関節運動種目)で用いられます。
セット毎に回数と使用重量を変えることで、効果的に対象筋を鍛えます。
- アセンディングピラミッド:セット毎に重りを重くして回数を少なくする
- ディセンディングピラミッド:セット毎に重りを軽くして回数を増やす
他にもセットの組み合わせ方によって「ダブルピラミッド」や「フラットピラミッド」など種類はさまざまあります。
今回は代表的なピラミッド方について紹介しますね。
アセンディング・ピラミッドセット
セット毎に重量を増やして回数を減らす方法です。
筋肥大と筋力向上の双方に効果があります。
具体的なセットの組み方は次の通り。
- 軽い重量からスタートして徐々に重りを重くする
- 最後にメインセットで一番重い重量で3-5回を上げて筋力向上を狙う。
セット | 負荷%1RM(1回が限界の重量) | 回数 |
1 | 60%(20RM) | 15回 |
2 | 70%(12RM) | 10回 |
3 | 80%(8RM) | 8回 |
4 | 85%(6RM) | 6回 |
5 | 90%(4RM) | 4回 |
【ポイント】
- 1セット目・2セット目はウォーミングアップとして軽めの重量で回数を兼ねつつ、ボリュームを多めにする
- 3セット目からは筋肥大を狙って回数のボリュームを稼ぐ
- 4セット目は筋肥大・筋力向上の両効果を狙う
- 5セット目はメインセットで、最大出力の向上を狙う
軽めの重量と重めの重量どちらも扱うため、筋肥大と筋出力向上の両効果に期待できる高強度トレーニングテクニックです。
しかし、筋肥大と筋出力向上の両方のメリットを狙ったテクニックのため、「広く浅いトレーニングテクニック」とも言えます。
重めの重量セットを行う前に、すでに筋疲労しているため、筋出力の効果はやや減少。
また、セット数の割にボリュームが少なく、筋肥大の効果もそこそこと言った感覚のトレーニングになります。
普段のトレーニングとは異なった刺激を与えるという意味では、効果的であることに間違いありません。
是非とも実践していただきたいテクニックです。
ディセンディング・ピラミッド
セット毎に、重量を軽くして回数を増やしていく方法です。
「リバースピラミッド法」ともいいます。
最大筋出力向上を目的としたトレーニングテクニックですね。
- ウォーミングアップを行ったら段階的に負荷を上げ、1RMの80%程度の重量まで扱う
- 最も重い重量でメインセットを限界まで行う
- 重りを少し軽くして限界の回数まで追い込む
- さらに重りを軽くして限界まで追い込む
セット | 負荷%1RM(1回が限界の重量) | 回数 |
1 | 90%(4RM) | 4回 |
2 | 80%(8RM) | 8回 |
3 | 70%(10RM) | 10回 |
【ポイント】
- 1セット目がメインセットで、最大筋出力向上を狙う
- 2セット目は筋肥大/筋力向上の両効果を狙う
- 3セット目は筋肥大狙いでボリュームを稼ぐ
1セット目から最高重量を扱うので、最大筋出力向上に非常に効果的な方法です。
また、2セット目以降でもある一定のトレーニングボリュームも稼げるので、ある程度の筋肥大も期待できます。
ダブル・ピラミッド
アセンディングピラミッドをこなして、そのまま続けてディセンディングピラミッドをする高強度ピラミッドセット法です。
高回数→低回数→高回数でセットを組みます。
筋肥大の効果を最大化することが出来る非常に優秀なトレーニングテクニックですよ。
- ウォームアップとして段階的に重りを増やして、1RMの80%程度の重量まで扱う
- 最も重い重量でメインセットを限界まで行う
- 重りを少し軽くして再び限界まで追い込む
- さらに重りを軽くして限界まで追い込む
セット | 負荷%1RM(1回が限界の重量) | 回数 |
1 | 60%(20RM) | 15回 |
2 | 70%(12RM) | 10回 |
3 | 80%(8RM) | 8回 |
4 | 85%(6RM) | 6回 |
5 | 90%(4RM) | 4回 |
6 | 85%(6RM) | 6回 |
7 | 75%(10RM) | 10回 |
かなりの高強度トレーニングですが、とても筋肥大効果が高いトレーニングです。
フラット・ピラミッド
アセンディングピラミッド法で使用重量を徐々に上げていき、メインセットを続けて数セット行うトレーニングテクニックです。
- 軽めから初めて徐々に重くしていく
- 最後にMAXの90%程度で数セットして追い込む
セット | 負荷%1RM(1回が限界の重量) | 回数 |
1 | 60%(20RM) | 15回 |
2 | 70%(12RM) | 8回 |
3 | 80%(8RM) | 5回 |
4 | 90%(4RM) | 4回 |
5 | 90%(4RM) | 4回 |
6 | 90%(4RM) | 4回 |
【ポイント】
- 1セット目・2セット目はウォームアップセット
- 3セット目はメインセットである4セット目に入るための重量に慣れるためのメモリーセット
- 4セット目以降からメインセットで最大筋出力の向上を狙う
メインセットでは高重量を連続して扱うため、最大筋出力向上の効果が非常に高いトレーニング法です。
一方で、このセット数では全体のボリュームは少なくなってしまいます。
筋肥大の効果を大きくするには、セット数を増やすなどしてトレーニング強度を高めていきましょう。
シーテッドロウイングで間違いやすいフォームと対策について
ここではありがちなシーテッドロウイングの間違ったフォームについて解説していきます。
ありがちな間違ったフォームを理解することで、より正しいフォームを意識できるはず。
安全に効果的なトレーニングをしていきましょう。
体の反動を使って動作をしてしまっている
シーテッドロウイングで、上半身を後方に向かって勢いよく倒れるようにして動いてしまうと、適切な負荷が対象筋に入りにくくなります。
しっかりと背中の出力を意識し、ウエイトを扱うよう意識しましょう。
“チーティング”と“ストリクト”の概念を理解し、より効果の高い筋トレへ
筋トレには「チーティングフォーム」と「ストリクトフォーム」という概念が存在します。
ストリクトフォームとは、反動を使わず丁寧で正しいフォームのこと。
反対にチーティングフォームは“反則”のことです。
たとえば、体の反動を使ってメインターゲット以外の筋肉を使うフォームという意味になります。
ここで先ほど“体の体幹伸展動作は間違ったフォームだ”と解説しましたが、これはチーティングのこと?とお気づきになった方もいるでしょう。
実のところ、このケースではチーティングには当てはまりません。
チーティングというのはあくまで、“ストリクトフォームで挙がらなくなってから、最後に追い込むために対象筋以外の筋肉を少しだけ使い、ぎりぎり対象筋の力のみで挙げられる程度の力で補助をするフォーム”のこと。
そのため、ただ闇雲に体の反動を使って動くのとではまったく意味が異なるわけですね。
この概念を踏まえた上で、しっかりと質の高い筋トレを行っていきましょう。
可動域が狭い・短い
シーテッドロウイングの対象筋のストレッチ(伸展)を十分に行っていないと、十分な負荷が加わりません。
すべての筋トレに共通のことですが、筋トレには対象となる筋肉の最大収縮・最大伸展が非常に重要です。
ウエイトをおろすときに力を抜いてしまっている
ウェイトをおろすときに力を抜いて一気に落としてしまうと、筋肉の緊張時間が短くなります。
これではせっかくのトレーニングの効果が半減するのですね。
マッスルコントロールを意識し、常に筋肉でウエイトを扱う意識をもってトレーニングをしましょう。
ウェイトの重さには意味があります。
一気に力を抜いてストンと落としてしまうと、実際に筋肉に負荷として乗っている重量は0kg。
たとえば、100kgを扱うときは100kgという数字通りの負荷を筋肉に与えられなければ、100kgを扱う意味がないのです。
ウェイトの負荷を感じながらトレーニングすることが大切ですよ。
シーテッドロウイングでおすすめなトレーニングギア
シーテッドロウイングをするにあたって、利用をおすすめするトレーニングギアを紹介しましょう。
パワーベルト
シーテッドロウイングでは、腰に大きな負荷がかかります。
そのため腰を保護してくれるパワーベルトは必須アイテム!
パワーベルトは腰の保護だけでなく腹圧を高めてくれるサポート力があるため、ベルトなしでの使用重量と比べてより重い重量を扱えるというメリットもありますよ。
パワーベルトはBIG3(デッドリフト・スクワット・ベンチプレス)種目においても同様の効果があります!
全ての筋トレ種目は必ず腰に負荷がかかるので、ぜひとも用意していただきたいギアです。
パワーグリップ
パワーグリップは、握力をサポートしてくれるギアです。
使用することで少ない握力でもしっかりと高重量のウエイトを握ぎり続けることが可能になります。
パワーグリップはシーテッドロウイングだけでなくプル系種目(引っ張る種目)やロウイング種目(引く種目)全般に使用可能です。
用意していただくとトレーニングの質を向上できるようになりますよ。
リストストラップ
リストストラップは主に革製の細長いベルトのような形をしているアイテムで、バーベルに巻き付けて使用します。
パワーグリップと同じ効果ですが、リストストラップの方が耐久性が高く超高重量でも壊れにくいのが特徴です。
その反面、バーベルやアクセサリーのグリップにストラップを巻き付けなければいけないため、セットアップに時間がかかるというデメリットがあります。
シューズ
通常の運動用シューズだと、アウトソールに衝撃吸収材のクッションが使われているものが多いもの。
しかし、シーテッドロウイングでは高重量になるとこのクッションが沈み込んでしまい、体幹の安定がなくなってしまったり、足首や膝に捻じれるように負荷が入ってしまったりするため、怪我の原因になります。
ウェイトトレーニングでは必ず底が薄く硬いシューズを履くか、裸足でトレーニングすることがおすすめです。※ジムでは裸足でのトレーニングを禁止されている店舗もあるため要注意。
また、デッドリフトやスクワットでは“踏圧”(足の指や足裏全体を使って地面を掴むこと)が体幹の安定や出力向上に影響するため、可能な限り素足に近い感覚のシューズを選びましょう。
シーテッドロウイングトレーニングを行う前・後のストレッチについて
シーテッドロウイングトレーニングは、腰に負荷が加わりやすい種目です。
そのため、必ず入念なストレッチをしてからトレーニングすることを心がけて下さい。
背中や腰のストレッチをすることで柔軟性が向上し、出力向上や可動域も広がるため全体的なパフォーマンス向上につながります。
また、体が温まることで血流がよくなり怪我のリスクも軽減できますよ。
トレーニング後も同様にしっかりとストレッチすることが重要です。
トレーニング後は筋肉疲労や疲労物質が身体に蓄積し筋肉が緊張することで張りも出てきます。
このため入念なストレッチで筋肉の緊張をほぐし、筋肉をOFFの状態に戻しましょう。
後々の筋肉痛軽減や怪我の予防やパフォーマンス低下を防げます。
フォームローラーでセルフマッサージをしてさらなるパフォーマンス向上へ
フォームローラーとは、適度な柔軟性のある素材で出来た円筒形のマッサージ器具、ストレッチ健康器具です。
筋膜リリースは体のパフォーマンスを向上させ、各種スポーツ競技や、ウェイトトレーニングの場面で最大のサポートをしますが、その筋膜リリースができるアイテムが「フォームローラー」です。
怪我の防止や筋肉痛の改善、関節・筋肉の柔軟性を向上させてくれるなどが期待できます。
まとめ
数ある広背筋トレーニングの中でも、シーテッドロウイングが多くのトレーニーに採用される理由について知っていただけたでしょうか。
背中のトレーニングで一番気を付けなければいけないこと、それは腰の怪我です。
腰は読んで字のごとく、体の“要”(かなめ)と書くように、非常に重要な部位です。
腰を痛めてしまうと、完治までの間は他の部位であってもトレーニングに取り組むことは難しいもの。
そのため、腰のケガにだけは注意してトレーニングを行ってください。
シーテッドローイングは座った姿勢でトレーニングを行うことができるため、腰への負担は他の背中のトレーニングと比べると低いです。
怪我のリスクを極力抑えながら、効果的なトレーニングを実施していきましょう。
”No pain no gain”
AKI
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